本ページは1998年当時の平日朝に放送されていたJ-WAVEの番組『Singin' Clock』(大槻りこさん、倉島直子さんナビゲート)のコーナー【Today's File】の内容を、J-Wave好きの私個人がテキスト化したものです。 本ページの情報についてJ-WAVEは何ら責任を持つものではなく、掲載情報により被害を被った場合もJ-WAVEには一切責任がないことをご了承ください(私にも責任取れません)。また情報は放送当時のものであることをご了承ください。 |
ドイツ色々 | ||
ドイツ・パン | ||
エコロジー先進国ドイツ | ||
テディベア | ||
ドイツのミュージック・シーン |
1日目はドイツ色々 |
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〜まっくら。朝も8時を過ぎないと明るくならないそうです。何と言っても ドイツの南に位置しているミュンヘンの緯度がちょうど札幌と同じくらいなんです。 そんな寒くて長い季節だからこそ、ドイツの人々は冬を上手にエンジョイする術を 知ってるんです。2月の一番寒い時期に1年で一番盛大で陽気なお祭り、カーニバルが ドイツのあちこちで開かれます。中でもケルンやデュッセルドルフは 有名なカーニバル・タウンなんです。
中世そのままの衣装を着けた人たちのパレード、それから仮装舞踏会、 それからデュッセルドルフでは女のカーニバルと呼ばれる日がありまして、この日 女性は街を歩く男性のネクタイを誰彼構わずハサミでカットしていいという決まりが あるんです。だから男性は、社長だろうがお爺さんや郵便屋さんも皆んな覚悟して 切られてもいいネクタイをしていくそうなんです。
やはり鞄には切りられた後用のが入ってるんでしょうか? ドイツの皆さんは真面目という印象があったんですがイメージ変わりました。
それから、こんなカーニバルの頃に飲まれるのが、ホット・ビールです。 その名の通り熱々のビールなんですが、ビールが熱々...ちょっとピンと来ません。 これはドイツの伝統的な冬の飲み物なんです。
黒ビールなど風味豊かな濃いビールに アップル・ジュースを加えて沸騰寸前にまで温めます。そして火を止める寸前に オールスパイス、シナモン、ナツメグそれからクローブ等が入っているスパイス ミックスですよね、これを振りかけて出来上がり。 黒ビールには何と!生クリームをトッピングする事もあるそうなんです。
私のイメージの中にはウィンナー・コーヒーのような気がするんですけれども、 まぁこれをフーフー言いながら飲むのがドイツの冬の風景という事なんですね。 甘味と香りがポイントのホット・ビール。確かに体は暖まりそうです。
寒いドイツの冬にこの熱々のビールを飲みに行く、そんな目的でドイツを旅するのも なかなかいいかも知れません。
2日目はドイツ・パン |
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スキャットマン・ジョンはアメリカ出身なんですけれども、ブレークする前は ヨーロッパでクラブ等を回ってました。そしていち早く契約したのが ドイツのレコード会社なんですね。ドイツってダンスもの好きですよね。今日お話しするのはパンのお話しです。
最近東京で話題のドイツの名物と言えば、やっぱりパンなんです。これまでも ドイツのパンと言えばライ麦パンが有名でしたけれども、この頃は一口にライ麦パン と言っても様々な種類の本場の味が、ここ東京で味わえるようになってるんです。
そもそもドイツというのはパン王国と呼ばれる程パンにこだわるお国柄で、 ヨーロッパの中でもその種類は一番多いと言われています。 白いパン黒いパン、形も丸いもの四角いもの長いものラグビーボールのようなものと バラエティ豊かで、一説には200あるいは400種類はあるんじゃないか と言われてるんですね。
そしてその伝統を守り続けてるのがマイスターです。
これは20年以上の職歴を持つ、まさにパン職人の中のパン職人に与えられる称号で、 彼らが朝早くからたくさんのパンを焼き上げて、街の人たちは毎日焼きたてのパンを 買いに来る。それがドイツのパン屋さんなんです。
そして実は今東京でも様々な種類のドイツパン味わう事が出来ます。
例えば日本橋にありますドイツパンの店”タンネ?”はドイツ南部のパンを得意とする ベーカリーです。南ドイツならではの味にこだわってヒマワリの種入りの ロッケンミッシュブロートもライ麦の割合50%。だからふんわり柔らかな食感が 日本人の口にも合って幅広い年代層に人気があるんだそうです。こちらドイツパンの店 ”タンネ?”のお問い合わせ先は、03-3667-0426 です。
それからもうひとつ。どっしりと重い、いかにもこれはドイツのパンという感じの 重厚なライ麦パンを作っているのは、広尾にあります”東京フロインドリープ” というお店です。ドイツ北部の味を追及していて特にライ麦90%というポンパニッケル というどっしり重いパンが人気だそうです。ナチュラル指向の人たち、それから パン本来の旨味しさにこだわるOLの方などに好評という事です。 こちらのお問い合わせ先、東京フロインドリーブ、03-3473-2563、広尾にあります。
本当にライ麦パンというのは、噛めば噛むほど味がしみてきていいんですよね。 ドイツの国の魅力にも通じるドイツのパンなんですけれども、出来れば私としては チーズを乗っけてドイツのパン、ドイツのワイン、ビールと一緒に食べたいですね。
ところで日本のものが火付け役となってドイツで今大きなブームとなっているものが あるんです。日本の乳酸菌飲料ヤクルト。2年前にドイツに進出して ドイツに生命を育む健康食品ブームを巻き起こしました。 これに続いてドイツの食品メーカも牛乳、乳酸菌飲料、マーガリンなど次々と 健康食品に力を入れて、今ではこの生命を育む健康食品、'96年に比べると 現在は倍以上の売上を記録しているそうです。
日本発信の食、これはドイツだけではなくヨーロッパにも普及しそうですよね。 ヨーロッパ旅行したらmade in Japanなんてものが多くなるかも知れません。
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3日目はエコロジー先進国ドイツ |
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今日は環境問題の先進国としてのドイツをクローズアップします。ヨーロッパの中でというよりも世界的に見てもドイツという国はエコロジーに関して 本当に熱心に取り組んでいる事は知られてますよね?リサイクルの徹底したシステムが 官民合同で行われている事、そして環境モデル都市として車が一切入れない街がある事 皆さんもニュースや新聞で知ってる人も多いと思いますが、実際にドイツを旅すると その真剣さ、その実行力に正直ビックリさせられる程だそうです。
例えばドイツでレンタカーを借りてドライブをしたといううちのスタッフの場合、 町中に駐車して地図を確かめていたところ、突然見知らぬ人が車のドアを開けて 何事か話し掛けてきたんだそうです。で、ドイツ語が解らずにいると、その人は突然 手を延ばしてキーを回してエンジンを止めてしまった。そうなんです、 車を駐車している時はエンジンは止めておきましょう、という事だったんですね。
日本でもやっと最近アイドリング・ストップ運動など行われてますけれども、この話 実はもう5年も前の事なんです。当時からドイツは温暖化防止の為に地道な努力が 始まっていたんですね。
長い信号待ちの間、それから踏切ではエンジンを切るのは常識です。 中には信号に”エンジンを切って下さい”、”エンジンを掛けて下さい”という表示も あるんだそうですから、旅の恥はかき捨てでは済まされないようです。
それからホテルなどもとってもエコロジカルです。 例えばバスルームにはこんなインフォメーションがあります。
”ホテルでは一日にどれくらいのタオルが使われ その為にどのくらい水の量を必要としてるかお考えになった事はありますか? 環境問題の観点から当ホテルでは必要なタオルだけを替えさせて頂きます。 替えて欲しいタオルはバスルームのカゴに入れて、替える必要のないタオルは そのままタオル掛けに掛けておいて下さるようお客様のご協力をお願い致します。”確かにホテルのタオルを贅沢に何枚も何枚も使うのは ちょっと気が引ける時ありますよね?合理的なこんな方法だったら、 かえって気持ち良く滞在できるような気がします。
それから同じくホテルではプラスティック製品を減らす為に、 朝食の時のジャムやバターのミニパックを廃止している所も多いそうなんです。
ほんのちょっとした心掛け、 企業も個人も努力するというドイツの姿勢、私たちが見習うべき点が多そうです。 ドイツお手本にしましょうか。 もう一度身の回りのものからエコロジー考えてみるのも良さそうです。
4日目はテディベア |
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去年ドイツで爆発的なヒットとなった商品は実はあのたまごっちなんだそうです。アメリカに続いて去年の6月にドイツに上陸したたまごっちですけれども、瞬く間に 子供たちの間で人気となりまして、売り切れとなったオモチャ屋さんの前で 泣き出してしまう小学生もいたという事なんです。 どこの世界でも同じ風景だったようです。
でも私たちのイメージの中でドイツのオモチャと言えば、伝統的な木の人形とか 素朴なぬいぐるみですよね。それから今日本でとても人気のあるテディベア、 このクマのぬいぐるみ、実はドイツ生まれなんです。
このテディベアの生みの親はマルガリーテ・シュタイフという女性です。 彼女は1847年にドイツの南シュワーベン地方の山間の村ギインゲン?に生まれます。 1才半の時にかかった小児麻痺の為に右手と両足が不自由になり、生涯車椅子を使っての 生活となってしまうのですが、それにもめげず彼女は洋裁学校に通って 技術を身に付けて、30才の時にフェルトで出来たぬいぐるみの店を開きます。 これが今や世界に名だたるぬいぐるみメーカのドイツのシュタイフ社のルーツなんです。
最初のヒットは、彼女が甥っ子や姪っ子の為にクリスマスプレゼントとして作った フェルトの像のぬいぐるみ、そして1902年に手足が動くクマのぬいぐるみが 誕生しました。そうですこれがテディベアです。
でもその当時まだテディベアという名前ではなかったんですね。名前が付いたのは 1908年のアメリカ。ドイツで評判のクマをアメリカに輸出する事になった時に 当時のアメリカ大統領セオドア・ルーズベルトのニックネーム”テディ”に因んで テディベアという名前が付いたと言われています。
それ以降世界中の人気者になったテディベア。コレクターも多くてアンティーク物は すごい高値で取引されているそうです。
そんなテディベアの会社シュタイフ社は、今もマルガリーテの生まれ故郷に 本社を持っていまして、各時代の様々なテディベアを展示する シュタイフ博物館もあります。1900年初頭の誕生して間もない頃のテディベアから、 去年マルガリーテ生誕150周年を記念して作られた限定品まで、 ファンならずとも一度は見てみたい物ばかりです。
最近は日本人の若い女性の観光ツアーが、この博物館を見るためにわざわざこの街 ギインゲンを訪れるそうなんです。うちにも1ぴきというかテディベアがいるんですけれども、会わせてあげたい気がしますね、故郷の仲間たちに。
そんなテディベア博物館、 ドイツを旅するんだったらプランに加えてみてはいかがでしょうか?
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5日目はドイツのミュージック・シーン |
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そう言えばベルリンの壁が崩壊して東と西がひとつの国になったのが1990年、 もう8年も前の事になるんですね。 今週はそんなドイツにスポットを当ててお送りしています。今日はドイツのミュージック・シーンについてです。
私自身、ドイツのミュージッシャンと聞いてふと浮かぶのがベートーベンだけ なんです。どうもピンと来ないんですが、そもそもドイツと言うとやはりクラシック というイメージしかなかったんですが、そんな世界に衝撃を与えたのが'70年代後半 クラフトワーク等のテクノミュージックでした。
さらに'80年代にはドナ・サマー、アラベスク等、ディスコミュージック界にも 次々スターを送り込みます。 さらに全米No.1を記録したネーナ、そしてヘビィメタの マイケル・シェンカー・グループ、ニナハーゲンなんて人も ドイツから世界に飛び出したアーティストです。
意外にドイツのミュージックシーンって、あなどれないところがあるんですよね。 そして'90年代の今、そんなドイツのポップミュージックの中心となっているのが デュッセルドルフ、ケルンといった大都市があります、 ノルトライン・ベストファーレン州です。
ここはドイツ最大の人口と経済力を持ってまして、言わば現在のドイツの情報発信基地 なんだそうです。大規模なコンサートが行われて、 または音楽専門のTV局などが常に新しいミュージック.シーンをサポートしている そうなんです。さらには様々なジャンルのアーティストと音楽関係者が一堂に集う 世界最大の音楽コンベンションが毎年開催される程、州をあげて ドイツはもとよりヨーロッパ全体の音楽シーンを盛り上げているんだそうです。
そんな中から生まれたのが最近日本でも人気の女の子5人組ファンキーダイアモンズ、 そしてドイツのトッププロデューサに見い出されたノーマーシィ、 そしてサンディーリード等々、それぞれ個性溢れる音楽を ノルトライン・ベストファーレン州からまさに世界に向けて発信中という訳なんです。
テクノ、ヘビィメタといったかつてのドイツのお得意分野とはちょっと違った 新しいジャーマンポップスがスタートしている、これは本当に今後が楽しみですよね。
ドイツは本当に親日家の方が多いです。海外に行ったりするとドイツの人と話が 盛り上がったりするんですけれども、日本の事良く知ってるんです。 でも私たちはドイツの事をほとんど知らないんですよね。そういう事もありまして、 私これを機会にドイツに目を向けたいと思います。皆さんもいかがでしょうか?
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