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本ページは1998年当時の平日朝に放送されていたJ-WAVEの番組『Singin' Clock』(大槻りこさん、倉島直子さんナビゲート)のコーナー【Today's File】の内容を、J-Wave好きの私個人がテキスト化したものです。 本ページの情報についてJ-WAVEは何ら責任を持つものではなく、掲載情報により被害を被った場合もJ-WAVEには一切責任がないことをご了承ください(私にも責任取れません)。また情報は放送当時のものであることをご了承ください。 |
行列の正体 | ||
他店舗情報 | ||
たくさん作れない訳 | ||
みやびのルーツ | ||
みやびのサクセスストーリー |
ある日うちの番組のスタッフが赤坂で行列を見つけました。 まぁね、東京で行列を見かけることは珍しくないんですけれども、 どうもこの行列はただものではない。何しろ行列を辿っていくとその先にあったのは まるで屋台のような小さな小さな小屋だったんです。一体そこで何が売られているのか?
気になっちゃったんですね〜。気になりますよね?そこで並んでいる人の後ろから順に、一体何を買うために並んでいるの? いつも並びに来ているんですか?どこでその商品を知ったんでしょうか? これ聞いてみました。
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年配?女性1 京都のパンです。おいしい。チョーおいしい。通り掛かりで買ったのよ。 だから2つ買ってお友達に上げて、昨日来たらもう売り切れなの。 で、また今日来たのよ。何時から?って聞いたら2時からって言うから20分前に来て 立って待ってるの。もぉとってもおいしい。何にもいらないのね。 バターとかさぁ、何にもいらない。もぅおいしいわよ。とにかく食べなきゃ分かんない。
年配?女性2
年配男性1
年配?女性3
若い?女性1 |
ウ〜ン、インタヴューの中でいくつか謎解きのキー・ワード出て来ましたね?
京都のパン
バターとかいらない
究極のパン
青山にもある銀座にもある
ぱりぱりしてパイ生地みたい
おやつにもなる
ここまで来たらもう自分の目で確かめよう! という事でこの並んでる行列を前へ前へと進みました。 するとやっと見えました、噂の食パン。でもただの食パンとは違うようです。外側に織り上げて焼いたような層が出来ています。 どうやらデニッシュ風のパンだったんですね。 そこにはやはり究極の食パンと書かれています。
商品名は『みやび』。
何だか和風な名前ですね。これが何だか京都と関係するんでしょうか? まだまだ謎が多いんですが食べてみた〜いこの『みやび』という食パン。 今日のところはどうやら青山と銀座そして取材した赤坂にあるらしい というとこまで分かりました。
行列、この言葉に弱い人もいますよね?
実はこの春から新たにオープンした店舗があるという噂も聞きました。 あなたの住む街、働く街にもきっとある筈。
一体どこなの〜?
調べましょう追っかけましょう。街の噂シリーズ、明日はこの『みやび』が手に入るショップを追跡します。 どうぞお聞き逃しなく。
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昨日は赤坂で見つけた行列をレポートしましたね。その行列の先にあったのは 『みやび』という名前のデニッシュ風 食パン。
実はこの『みやび』、以前はボローニャという名前で販売されていました。 それなら知ってるという方いらっしゃると思いますけれども、 青山や銀座に行列を作ったという事で去年話題になりました。 でもこの春から都内に新たに店舗が増えたんですね。まずは昨日ご紹介した赤坂店。
場所は赤坂通りの一ツ木の交差点を山王下方面に大体15mほど行ったところにあります。
続いては有楽町店。
有楽町の駅から銀座方面に抜ける道沿いにあります。 マリオンからJR有楽町の駅へ向かう方面だそうです。
そして同じく4月にオープンした恵比寿店。
こちらはJR恵比寿駅から駒沢通りを中目黒方面に歩いて行って、 恵比寿南交差点を右折した右手にあります。そして何とですね、先週13日に日本橋三越にも堂々店舗を構えました。 ついに百貨店進出ですよ。地下1階食品売り場の中にオープンしたんですけれども、 何と『みやび』の隣はあの木村屋。そしてそのお隣りはマイセン。 パン、サンドイッチの激戦地帯ですよね。
でも『みやび』はまだ新しい商品のようですし、 何で百貨店に抜てきされたんでしょうか? 三越さんが『みやび』を選んだポイントは何だったんでしょうかね?
そこで今日の追跡です。
ズバリ、三越本店・食品部マネージャーのたていしさんに電話でお伺いしました。
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まず手前共の社員のあいだから非常に今売れている食パンがありますよ、
という事で私共に話がございまして、
色々辿っていきますとこの『みやび』のパンにあり着いたんでございます。
2つ目といたしましては三越のお客様のニーズに合っている。これは 非常にご進物にも最適で非常に喜ばれる食パンであるという事だと思います。
3番目といたしましては、食パンであって食パンでない 非常においしいパンは
その理由といたしましては、まず5つに分けられると思います。
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なるほど。理由の1つは街の噂を聞き付けて。2つ目が百貨店のお客さんのニーズに 合っている事、ご進物にいいという事ですね。そして3つ目がいい素材を使っている 厳選素材を使っているという事です。 これで『みやび』のクオリティの高さは実証出来ました。 益々食べてみたくなったでしょ?因みにこの三越本店、11時と午後4時の2回に分けて売られているんですが、 どちらも開始1時間半で合計800個を売り切っているそうです。 800個って凄い数ですよね?
今日ご紹介した各店舗もすぐに売り切れてしまうそうなんですが、販売される時間 そして売られる個数に限りがあるところも行列の原因ではないでしょうか。 これやはり理由があるんでしょうかね。きっとその作る過程にも そのポイントが隠されてるように思います。
そこで明日は『みやび』の東京工場にその謎を追及します。明日も要チェックです。
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月曜日、火曜日の2日間で行列の正体は『みやび』という名のパンであるという事。 販売と供にすぐ売り切れてしまう程の人気のある事。そしてそれに伴いこの春先から 都内で次々と新しい店舗がオープンしている事が分かりました。 今は日本橋にある三越本店でも買えるんですね。でもそんなに売れるんだったら作る側ももっと量をたくさん増やせば皆な並ばなくて 済むのにと思いませんか?この疑問を『みやび』を作っている東京工場の福島さんに お伺いしました。
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え〜、それはですね。最上級の粉、バター、玉子、生クリームを
本当にふんだんに使って一本一本丁寧に手作業で作ってるんですよ。
大体焼き上がりまでに6時間くらい掛かりますんで、
普通のパンの2倍の手間が掛かってるんですよ。
従って一日の販売数に限りがあるんです。
おかげさまでたくさんのお客さまにご好評頂いてるんですけども、 今工場は年中無休で24時間休みなしで動かしてるんですけど それでも足らない状態なんですよ。それが現状なんです。 お客さまにこれからもたくさん召し上がって頂けるよう出来るだけ一本でも多く作って いきますので、是非ご賞味して頂ければと思います。 |
京都のアクセントのある方でしたね。 いやぁ〜24時間フル稼働で作ってらっしゃるという事。 作る過程の中でもちろん機械も使いますが、大事なところは手作業、手作りによる為、 数に限りが出てくるんですね。それだけ一つ一つ丁寧に作られているという訳です。でもどの部分が手作りなんでしょうか?
『みやび』の食パンって私も先日食べたんですけれども、とってもね柔らかいんですよ。 外側が織り上げて焼いたようなクロワッサン風になっていて中身もフワフワ。 何だか一枚一枚、糸がほろほろほろほろっとほぐれるような感覚なんですね。
きっとそこに手作りの謎が隠されてるんじゃないかと思いまして、 先ほどの福島さんに聞いたところ、 実はですね焼く前に生地を三つ編みにするんですって、三つ編みです。 女の人がおさげにするじゃないですか?あの三つ編みです。
だからなんですね〜、『みやび』。手でちぎったときにふわぁ〜っと綿菓子のように ちぎれるそうなんですよ。福島さんのお話では、だから手でちぎって食べるのが 一番おいしいとおっしゃってました。 原材料だけでなくこんなところにも技が隠されていたんですね。それにしても手間ひま掛かってます。 『みやび』の場合、この食パン一種類しか作っていません。 だからここまで手間を掛けることが出来る訳なんですが、 たくさん種類があるパン屋さんではどうしても一種類にこれだけの手間と原材料を 注ぎ込むことは難しいのが現実です。このデニッシュ風食パンに限っては 職人さんの情熱がつまった『みやび』こそ本家にふさわしい味と言えそうです。
それにしてもこの『みやび』、元は京都祇園ボローニャと呼ばれてました。 すると本家本元は京都にあるんでしょうか? 一体どういう形で東京で売られるようになったんでしょうか?
調べましょう、追っかけましょう。明日は追跡の場所を京都に移し、『みやび』のルーツ、京都にありをお送りします。 お楽しみに。意外な事実をご紹介します。
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昨日までの3日間、簡単に復習しましょう。 行列の正体はデニッシュ風食パン『みやび』である事。 そしてそのおいしさはバターとクリームをたっぷりと折り込んだ生地を 三つ編みで折るようにして手造りで造っている事が分かりました。でもこの『みやび』という名前、何だかとっても和風な感じがしますし、 『みやび』と名乗る前は京都祇園ボローニャとなっていました。 という事はルーツは京都にあるんでしょうか?
で...調べましたら、本社はやはり京都にありました。次なる追跡の目標が定まったところで、我がスタッフ早速、 株式会社 京都祇園ボローニャ本社に電話、追跡を開始しました。 京都で初めて店頭に出したときの事について社長の岡田さんにお話を伺いました。
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当初うちのデニッシュ食パンはパン屋さんの店頭に、
あんぱんとかジャムぱんとかと同じように並んでおったんですけれども、
\100、\200の菓子パンとか普通のパンと比べると
値段的にもかなり高かったものですから、
お客さまの方にはおいしいという評判は頂いていたんですけれども、
なかなかお買い上げ頂くまでには至らなかったんです。
で、まぁそれがせっかくおいしいのにもったいないのじゃないかという事で、 何とか売る方法はないかという事で考えたのが、夜飲みに出ているお父さん方にですね、 ちょっとご家族への罪滅ぼしを兼ねてちょっと財布のヒモを弛めたところで、 ちょっと高いパンを買って帰って頂くという感覚で、 京都の店は夜10時から一番最初は開けさせて頂きました。 それがボローニャの始まりです。 |
夜10時からオープンのパン屋さん!京都でも話題になったんですかね?
今では東京の朝食の食卓の人気者となった『みやび』も、元を正せば京都の夜の それも少しホロ酔い気分のお父さんにターゲットを絞ったお土産品だったんですね。 因みに京都でお店を出したのが1993年、平成5年の4月、今から5年前だそうです。
でも当時は 例へば\120のメロンパンの隣に三斤で\1,200の食パンが置いてあったんだそうで、 最初はなかなか売るのにも苦労があったに違いありません。そして京都祇園ボローニャが東京に進出したのが今から2年前ですね、95年の12月。 社長の岡田さんの頭の中には、東京なら しかも銀座ならこの値段でこの質で お土産としても売れるに違いない、そう考えたことでしょう。
しかし東京・銀座でもまたそう簡単にヒット商品の道を歩ませてはもらえませんでした。 一体銀座ではどんな事があったんでしょう?東京で、京都から来た岡田さん、そしてデニッシュ風食パンを待ち受けたものは? さぁ!明日はいよいよ最終回です。 京都祇園ボローニャが『みやび』になるまでを追跡します。
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現在都内で爆発的人気を誇るデニッシュ風食パン『みやび』について、 おいしさの秘密からそのルーツ京都に至るまでを追って来ました。
さぁ今日は最終日。 ずばり!京都祇園ボローニャからみやびとなるまで。 みやびのサクセスストーリーに迫ります。初めて東京の街にみやびが顔を出したのは銀座でした。京都では ホロ酔い気分のお父さんたちをターゲットに、夜10時にお店をオープンさせるという 奇抜なアイディアで成功しました。ならば東京でも、しかも夜の花 銀座ならば という勝算の元、乗り込んで来られました。
果たしてうまく軌道に乗せることが出来たのでしょうか?
株式会社 京都祇園ボローニャの岡田社長に当時の状況を回想して頂きました。
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え〜と あれはですね。1995年おととしですね、
12月21日から東京・銀座の博品館さんの方でお世話になったんですけれども、
当時 初めて京都から出まして 誰もパンという事で
何で博品館のこんなところで夜にパンを売ってるんや?と、この寒空に。という形で
全然皆さんには気に止めて頂くことはなかったんですけれども、
うちのアルバイトもしくは私ら従業員ですね、私を含めて4〜5人でやりましたかね〜、 寒い中 試食で”どうですか?どうですか?”みたいな形で、 京都から来たボローニャの食パンですという事で試食をやっておったんですけれども、 寒いという事もありまして ほとんどお客さんの方には食べて頂くことはなかったんですけれども、 まぁそういう形でやりながらもう一方では銀座のクラブの方にお客さまにお持ち帰り頂く おみやげの方で何とか使って頂けないか?という事で、私の知り合いの東京の方から 何軒かクラブをご紹介頂きまして、そちらのママさんの方にお客さんのおみやげに どうですか?という形でお願いはしておったんです。 それでクラブさんの方もお花であるとかお寿司であるとかそういうものよりも、 お客さんの方も持って帰っても家族が朝パンを食べるという事で、そのパンが 自分で言うのも何なんですけれどもおいしいという事で、それが知らず知らずのうちに お客さんの方が逆にクラブに遊びに来るよりも何かうちのパンをもらいに来る というような形になったのよ、とママさんに喜んで頂けて、そういう形で どんどんクラブの方でも重宝して頂けるようになったんです。 今現在、当初ボローニャという形でやっておったんですけれども、みやびという形で 名前変えさせて頂きまして、お客さんの方にも益々ご愛顧頂いてますので、 今後ともどうぞ宜しくお願い致します。 |
最初は銀座のクラブで前ブームが興った訳ですね。口コミで広がっていたこの食パン、 何でもお話によると銀座のクラブのホステスさんたちの間でも随分はやったそうです。 彼女たちにとってはお寿司よりも次の日の朝おいしく食べられる食パンの方が ポイントが高かったんですね。 手に入れるのが難しいという希少価値も手伝ったんだと思うんですけれども、 そしてそれが次第にクラブからクラブへ 人から人へとプレゼントそして贈り物として利用されるようになっていき、 京都ボローニャの名前があちこちで聞かれるようになりました。一つの商品がヒットしていくまでには色んな過程があるんですね?
みやびと名称を変えたのはこの春から。理由は都内で類似品があまりにも多いから だそうですが、これも一流の証と言えるかも知れません。
Today's File 一週間に渡ってデニッシュ風食パンみやびを探って来ましたが、 皆さん如何がでしたか? とにかく大人気のみやび 限定販売ですから行列は覚悟の上で 買いに行って下さい。でもきっと並んだ甲斐があったと思える味です。 今日買って明日の朝の食卓に並べてみては如何がでしょうか? でもねぇ〜 匂い嗅いだら明日の朝まで待ち切れないかも知れませんけれどもね。
さぁ来週のToday's Fileは、この季節初夏の風が気持ちいいですよね?風物語と題して 風にまつわるストーリーをご紹介していきます。どうぞお楽しみに。
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