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本ページは1998年当時の平日朝に放送されていたJ-WAVEの番組『Singin' Clock』(大槻りこさん、倉島直子さんナビゲート)のコーナー【Today's File】の内容を、J-Wave好きの私個人がテキスト化したものです。
本ページの情報についてJ-WAVEは何ら責任を持つものではなく、掲載情報により被害を被った場合もJ-WAVEには一切責任がないことをご了承ください(私にも責任取れません)。また情報は放送当時のものであることをご了承ください。

の野菜シリーズ『大根』

大根いろいろ

大根の栄養素

大根役者って

大根の変化系

大根のユニークレシピ


今週(1/20〜)のテーマは冬の野菜シリーズ『大根』  
 今週は冬の野菜の代表格『大根』にスポットを当ててみたいと思います。

おでんの具の中では、人気ナンバー1の座を争い、大根下ろしにすれば私たちの 消化を助け、サラダにしてもシャキシャキおいしい、そして勿論鍋物やブリ大根 なんて煮物にもいいですよね。まさになくてはならない野菜『大根』。 その全貌に今週は迫ってみたいと思います。
 まず今日は基礎知識から勉強していきましょう。
 そもそも大根は原産地がどこか、まだ特定はされていないそうです。アジアの 暖かな地方だという説、地中海沿岸だという説などがありますが、日本には ずいぶん古くからあるようで、既に古事記の中に『すずしろ』『おおね』といった 古い名前で登場しています。私たち日本人とはとっても古いおつきあいなんですねぇ〜。
 そしてその種類ですが、一口に大根と言っても国内では地域毎に何と数百種類ある と言われています。
 スーパーなどでよく私たちが見掛けるのは、『青首大根』。 これは葉のついている首の辺りが薄緑がかった、つまり青首という種類で、元々 愛知県の大根を中心に品種改良したものなんです。煮物にも下ろしにも向いて 栽培も楽なので現在全国で圧倒的人気を誇っているオールマイティな大根なんだ そうです。
 でも、それぞれの地方特産の大根も捨てがたい魅力に溢れています。
 例へば神奈川県三浦半島で潮風をうけて育つ『三浦大根』。これは青首大根の 2倍もあるという大きなどうどうたる大根で、柔らかくて甘味があっておでん 等には最高とされています。
 また『練馬大根』というのも有名ですよねぇ〜。江戸の昔から庶民に親しまれて きたこの大根は、クセがなくて煮物などにもピッタリなんですが、特に沢庵に したときに絶品だそうです。
 他にも私も大好きな下ろし蕎麦にピッタリな辛い『からみ大根』とか、
 京都の丸い大根『しょうごういん大根?』とか、
 鹿児島桜島の火山灰を含んだ土で育つ世界最大の大根『桜島大根』
等々、全国にはおいしくて個性的な大根がいっぱいあります。
 いつもの青首大根もいいけど、たまにはこういう個性派で新しい味にトライして みるのもいいかもしれませんね。

 さぁ、明日は大根の栄養について迫ります。


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2日目は大根の栄養素
 人参とかピーマンは嫌いという人はいますが、そういえば大根が嫌いというのは あまり耳にしませんよね。
煮ても良し、下ろしても良し、みんなが好きな大根に今秋はスポットをあててお送り しています。

 2日目の今日は、まず大根の栄養素を見てみましょう。

 大根にはジアスターゼという消化酵素が多く含まれているというのはみなさん ご存じですよね。特に澱粉質の消化を助けるので、主食がゴハンという日本人には 非常に役立つ野菜なんです。
もちろんタンパク質や脂肪の消化も促すので、焼き肉や焼き魚には下ろしは欠かせ ません。
 胃酸を中和する作用もあるのでゲップや胸焼け、胃のもたれなどにもマル。
二日酔でスッキリしないときにも擦り下ろした下ろし汁を飲むといいと言われています。
 胃の不快感が解消されるのはもちろん、豊富なビタミンCが肝臓の機能を高めて くれるそうですよ。ほんとありがたい話。
 ところで、このビタミンCですが、大根本体よりも葉っぱの方にずっと多く 含まれているとか。
Cの他にもビタミンA、さらにはB1、B2、カルシウム、ナトリウム、鉄分など、 ほんとに多くの栄養が詰まっているのが葉の部分。 スーパーなどでは葉を切り落として売られているのがほとんどですが、実は とってももったいない話。出来れば葉のついた大根を買うことをお薦めします。
 では、その買ってきた大根の使い方。
 まず、葉の部分はすぐに切り落として下さい。葉が付いたままでは、そこから 水分が蒸発して白い本体まで痛みやすくなってしまいます。切り落とした葉は ザッとゴマ油とベーコンで炒めても良し。私はさっと茹でてお味噌汁の具にする のが好きですね。
 続いて本体。
 一般的な青首大根は、全体にマイルドな味ですが、それでも葉の付いている 頭の方より尾に近い方が辛味があります。大根おろしにするならここがいいん ですねぇ。
因みに大根おろしを擦るときは食べる直前にしましょう。下ろしてから1時間 もすると、ビタミンCがゼロになってしまいます。
 さて首の方は甘味があるので、薄味のおでんや煮物、鍋物に向いています。
また皮の部分も、もし時間があれば使い切ってしまいたいもの。
皮剥き器で剥いた皮をザルの上で軽く干して適当な大きさに切ってお醤油漬け にするとおいしいんです。 お酒とお醤油を1:2の割合で混ぜ、赤とうがらしを1本、 この漬け汁に一晩漬けておくとポリッとした歯ざわりがおいしいお漬物に なります。これは是非トライしてみて下さい。
 大根まるごと使い切れたら、それはもうお料理上手ですよねぇ〜。

 さて、明日はなぜ大根役者と言うのか、その謎に迫ります。

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3日目は大根役者って...
 昨日までは大根の基礎知識、その歴史や種類、栄養などについてを勉強してきましたが 今日はちょっと趣向を変えて、こんな質問からスタートしましょう。
芝居の下手な役者さんをなぜ『大根役者』と呼ぶのでしょうか? 一体なぜ大根がそんな不名誉なたとえに選ばれたのか、なぜ『人参役者』や『きゅうり 役者』じゃなかったのか。
調べてみると、これはどうやら大根が下ろしにしても煮物にしても、どんな料理にしても 食当たりをしないからというのが理由のようです。
どんな風にしても当たらない。つまり芸の下手な役者はいくら頑張っても当たらない。 人気が出ない、パッとしない。という完全な語呂合わせのようです。
また一説には大根の色の白さに引っ掛けて、芝居の下手な役者が出ると舞台が白ける、 だから大根役者だ、と言われているそうです。いずれにしても言葉の遊びなんですね。

 さらにおもしろいことには、フランスにも芝居の下手な役者を野菜に例えることが あるそうで、その野菜とは大根ではなくて、何と『かぶ』。
フランス語ではかぶのことを ナベと言うんですが、パリの小劇場ではあまりひどい役者が出てくると、 観客から”下がれ!かぶ役者!ナベ!ナベ!”なんてヤジが飛ぶんだそうですよ。
 なぜ大根ではなくてかぶなのか? はっきりしたことは分からないんですが、一説には フランスではかぶはまずいものの代表だからと言われています。 そんな風に言われると、あの甘味、煮込んだときの優しい味は最高なのにと、かぶの 援護射撃したくなりますが、確かにかぶが主役の料理というのはフランス料理にはあまり なく、いつも肉の焼き汁をかけて付け合わせに利用される程度。もしかしたらお肉という 主役に対して、いつも付け合わせ程度の脇役ということで『かぶ役者』なのかも知れません ねぇ〜。
 東の大根、西のかぶ、なかなかおもしろいお話です。

 ところで大根が例えに使われていると言えばもう一つ、『大根足』というのもあります。 これは単に太い足、ということではなくて問題は足首の太さだそうです。
ふくらはぎから足首にかけての部分に、くびれのない謂わばズン胴の足が大根足という説 だそうです。そう言えば小学生の頃、同じ大根でも全体的に太い三浦大根を例えに使って いたのを思いだしました。
今ではこんな風な意地悪なことを言う人はいないと思いますが、 もし言われたら、こんな風に言い返しましょう。”あらっ?私ってそんなに色白?”

 さて明日は大根の変化系『たくあん』のお話しです。



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4日目は大根の変化系
今日は『大根の変化系』に注目!
漬物にしたり干したりする事で、大根は様々に姿を変え、おいしさに磨きを掛けます。
例へば『沢庵』。ポリポリッとした歯応えとあの色合い。 私たち日本人にとってはどこか懐かしいご飯の友が、実はこれ納豆と並んで外国人 が苦手な日本の食べ物なんですねぇ〜。 何と言ってもあの匂いがつらい、という人が多いそうです。匂いの刺激で言ったら あのブルーチーズの方がきつい様な気がしますが、それぞれ育った環境が違うと 匂いに関する感覚も違ってくるんですねぇ〜。
大根を干して米糠に漬け込み発酵させて作る、これが沢庵ですが、沢庵に限らず 野菜をこうして漬け込むと、生のとき以上に栄養価の高い食物になります。 糠みその中の様々な微生物、乳酸菌や酵母によって作られたビタミンやミネラル、 もちろん米糠に含まれる豊富なビタミンが野菜に移ってくる。昔の人は本当に 知恵があったと感心してしまいます。
ところで沢庵という名前の由来ですが、有名なのはお坊さまの名前を頂いたという 話。東京・品川区・とうかい寺を開いた、その名も『沢庵禅師』というお坊さまが 考案されたので、この名前が付けられたと言われています。
ただ米糠に大根を漬け込むというレシピ自体はそれ以前にあったと言われています。 天下の大発明ということではなかった様ですが、沢庵を世に広めた功績は大きく、 沢庵という名前が残ったという訳です。

大根の変化系、もうひとつ有名なのは切干大根。
大根を適当な大きさに切って干す、まさにその名の通りの大根。太陽の光と特に 冷たい風に当てて乾かしたものが品質がいいとされています。そしてそのお陰で 栄養素も生のとき以上に大幅にアップ。糖質は1.7倍。鉄分は4倍。ビタミン B1、B2、カルシウムといった栄養素も生の10〜30倍はアップします。
さらに甘味も増して保存も効くし、理想的な健康食品と言われています。
こういう奸物を食卓にのせる家庭はどんどん減っていますが、思ったより簡単 ですから自分の味覚に合わせて作ってみませんか?

さて、冬の野菜シリーズ大根、明日はちょっとユニークでおいしい大根メニューを ご紹介します。




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5日目は大根のユニークレシピ
今日最終日は、大根をおいしく頂くためのユニークなレシピをご紹介しましょう。

大根を使ったお料理というと、『おでん』『大根おろし』『沢庵漬け』『ぶり大根』 等々..色々なメニューがありますが、割とお醤油味が多いですね。
で、目先が変わったという事でお薦めなのが『大根のカルボナーラ』。そう、お馴染み のパスタメニューのカルボナーラをパスタではなくて大根の千切りで作ってしまおう というものなんです。
パスタの替わりに繊維質たっぷりの大根を使うわけですから、ヘルシーだし ダイエットにも効果的、作り方も簡単です。
大根は太めの千切りにします。フライパンにオリーブオイルを少しと、ベーコンの 細切りを入れて香りを出し、ここに大根を加えて炒めます。お好みでニンニクの みじん切りをプラスしてもいいですね。
大根はシャキシャキとした歯触りが残るくらいがおいしいので、炒め過ぎない様 注意して、塩・コショウ、そしてここに溶いた玉子を流し入れましょう。 イタリアンのカルボナーラと同じ要領で、玉子は火を通し過ぎないように、 加えたら火をほんど止めるくらいにして、全体に混ざる感じにします。
最後に黒コショウの粒を挽いてトッピング、出来上がりです。 パスタの替わりが大根の千切りということですから、結構たくさん大根が食べられ ますね。
ご飯のおかずにと思うなら、隠し味にお醤油を加えてもいいかもしれません。

それからもう一つは、ちょっと目先の変わった大根のお鍋『ニンニク鶏鍋』。 ゴマ油を利かせた韓国風です。
まず鶏のムネ肉を鍋に入れて、丁寧にアクを取りながら煮ます。おいしいスープが 出来たら、そこに銀杏切りにした大根そして人参を加えて柔らかくなるまで 火にかけます。仕上げに味付け、お醤油と決め手はゴマ油、そしてすり下ろした ニンニクを鍋にタップリ入れます。
最後、食べる直前にタップリのかいわれをのせて出来上がり。ゴマ油とニンニクの 香り、かいわれの歯応えがたまらない『ニンニク鶏鍋』。風邪気味の人にも 効果的ですね。
そしてこのお鍋の最後は、雑炊よりも『ラーメン』がお薦め。
茹でた中華めんを、さっとスープに泳がせて銘々が味付けをしましょう。 ニンニクを加えてもいいし、辛めが好きな人はラー油をプラスしてもいいですね。 皆なで囲むには鍋が一番!このレシピは簡単なので是非一度お試し下さい。

さて来週は、『ごま』をテーマにお送りします。

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