English version is HERE.

新体道とは

　新体道は人々の体の自然性を豊かに呼び戻し、心を開放し、個性をしっかり育てるための全く新しい体技です。武術や武具の歴史を振り返りますと様々のものが、時代の要請によって生まれてきていることがよくわかります。刀の型の変化ひとつとっても、武具や戦闘法の変化と密接な関係があることに気付かされます。

　武術に個人的な強さが求められた時代や団体での闘争力が求められた時代もありますが、江戸時代のように闘争力よりも精神修養が求められた時期にはそれにふさわしい深い思想が発達してきました。また明治期には柔道や剣道のように明るいスポーツ化された武道が生まれ、多くの人の心を支えてきたのです。

　では今この時代、われわれにとって何が一番必要かということを考えますと、当然のことながら新しい武道──体技──が生まれてきてしかるべきだと思わずにいられません。それはもう刀を振り回したり人を投げたり蹴ったりするものでなくてもよいはずです。

　体技を行う者の立場から考えますと、むしろそういうものがなかったことの方が不思議なくらいです。

　現代人が必要とする体技（武道）には当然以下のような要素が含まれるでしょう

現代人が必要とする体技（武道）とは

・日々の生活を支えるため、心身の健康を増進させることができる。

・社会生活の中でのストレスを除去し、明日へのエネルギーをかき立てることができる。

・体の自然性を甦らせ、気を充実させ、前向き思考にさせることができる。

・心を開放し、閉鎖的な人を開放的にすることができる。

・明るく強い健全な精神を育てることができる。

・対人関係を円滑たらしめるための呼吸をつかませることができる。

・人と闘うのではなく、愛と寛容の精神を育てることができる。

・集中力を育て、潜在能力を開発することができる。

・個性を強化し、創造力を養うことができる。

・大いなる天地に対する敬虔な心と人々への感謝の心を育てることができる。

　新体道はこうした願いをかなえる体技として追究され生まれてきたものです。それではその動きと形が再び武道としても十分応用できるものであることをご覧下さい。