Story #010:ハンバーガー店
アメリカの一つの文化?と言えば、ファーストフード店だろうか。日本でもすっかりおなじみになって、ことさら、ファーストフードがアメリカの文化と言うほどの物ではないかも知れない。しかし、こちらのファーストフード店と、日本のそれを比較すると、やっぱり少し違う物なのだな、と言うことを実感する。
こちらでは、ファーストフード店と言える食べ物の店は数多くある。ハンバーガーを筆頭に、タコス、フライドチキン、ベーグル、サンドイッチ、チャイニーズフード、ベトナミーズヌードル、メキシカンフード、ジャパニーズフード(決して和食ではない)、その他テイクアウトの店などなど。チェーン展開をしている店から、1店舗だけの店まで様々にあって、ここに暮らしてそこそこの年月を過ごしているけれど、いまだにはっきりとは分類・識別できていない。
巨大チェーンと思えるほどのハンバーガー店はそれほどは多く、マクドナルド、バーガーキング、くらいだろうか?他にチェーン展開している所は、そこそこの数の店舗を見かるが、この2つに比べたら勢いを感じない。しかし、地味ながら、なかなかいい味を出している所がある。私のお気に入りは(日本には進出していないと思うけれど) Carl's Jr.(カールス・ジュニア)というハンバーガーチェーン店。ここのハンバーガーは、そこはかとなく炭火で焼いたような味がする(様な気がした)もので、お店の中も割とのんびりした所が多いような気がする。
こちらのハンバーガー店(に限らなくて、多くのファーストフード店がそうなのだが)の見物が飲み放題。飲み物のサーバーマシンが設置されていて、いくらでも飲める。昨今の日本でも、ファミレスで、ドリンクバーやサラダバー、スープバーなどがあって、それほど珍しくは感じないだろうけれど、たいがいは、何かのメインの食事にセットで、そう言った物を注文できるようになっていると思う。
しかし、こちらでは、飲み物のみを注文しても、飲み放題(笑)さすがに、今は飲み物のみを注文してと言うことはないが、ESL School に通っている当時、放課後に友達と学校のすぐそばにある公園で、バスケットなどに興じた後に、のどが渇くと、ハンバーガー店に行った。みんなで飲み物だけ注文をして、その飲み物を何回もお代わりしつつ、長時間、席に陣取って、エアコンに当たりつつ、おしゃべりしていた。店にとっては、迷惑な客だっただろう。
こちらでのレギュラー・サイズ(と言っても日本では確実にLサイズか、LLサイズ)で80〜90セント前後で、日本円で100円足らずの金額だった。以前、日本に里帰りした時に、マクドナルドに入って、セットメニューを頼んだ時に、飲み物(とポテト)のサイズを聞かれて、いつもの(こちらの感覚で)何も考えずに、レギュラーサイズを頼んでしまったら、なんと小さいことか(苦笑)一口か、二口でなくなってしまい、結局、飲み物だけ(Lサイズ)をもう1つ注文した。
だが、このドリンク飲み放題がくせ者(笑)注文してから、品物がそろうまで、結構、時間がかかることがある。ドリンク・カップは(空のまま)先に渡してくれるので、この待ち時間に、好みの飲み物を継ぐことが多いのだが、待っている時間が長くなると、ついつい飲み過ぎて、メインのバーガーなりが来ることには、お腹がダブダブになって、食べられなくなることはないが、どうもうまくない。昔、ダイエー系の「フォルクス」と言うステーキレストランで、当時としては、珍しい「サラダ・バー」、「スープ・バー」をやっていて、フォルクスに行くと、いつもオーダーしていた。それをオーダーをすると、すぐに、ウェイトレスが空のサラダ・ボールを持ってきてくれるので(空腹と言うこともあって)山盛りサラダを取って来て、食べ始める。それを食べ終わっても、まだメインの方が来ないし、お変わり自由なので、また、サラダ・バーへ・・・と言うことを繰り返し、メインの食事が来る頃には、すっかり、お腹が一杯になってしまったことは、一度は二度ではなかった。ドリンク・バーで飲みすぎた時、それと同じ罠にはまってしまったと思った。