1999年9月 磐越西線SL「磐越物語号」の旅

9月4日(土)
 この旅行では、磐越西線のSL「磐越物語号」に乗車すべく、福島,仙台にも出かけてみた。
まずは、東京から2階建てMAXに乗車する。東海道新幹線ホームには300系のぞみが停車していた。今度のダイヤ改正でのぞみはすべて500系と700系に統一なるので300系でのぞみの方向字幕を見ることはやがてできなくなる。



福島交通 飯坂線 福島駅にて


 1時間ほどMAXに乗って福島に到着。福島では福島交通に乗ってみる。福島交通のホームは一番東口側にあり、島式ホームの反対側は阿武隈急行のホームとなっている。車両は元東急7000系2両編成で、車両連結部近くにクーラーの大きな屋外機があり、大きなうなり音をたてている。はじめは、車内を見てATS受信機かと思ったのだがあまりにも大きいスペースをとっていたので違うとも思った。

 中間駅はほとんどが駅員無配置駅であり、車内で運賃を支払う。ドア扱いは開けるのは車掌が行い、その後ホームで乗車券の回収をする。車掌が笛を吹くと運転手がドアを閉める。うまくチームワークを組んで仕事をしている。このようなシステムは2両編成であるからこそできるのだろう。なお、中間駅の桜水に車両基地がある。

 終点の飯坂温泉では付近を少し歩き回ってみた。割と古い建物が多いし、駅前にはいくつかの温泉旅館があって温泉地らしい雰囲気が楽しめた。




9月5日(日)
 今日はまず郡山まで出て、磐越西線で喜多方と会津若松へ向かった。目的は喜多方でラーメンを食べることと、会津若松からSL磐越物語号へ乗車することである。

 磐越西線は東北本線郡山と信越本線(新潟県)の新津,新潟を結ぶ路線である。東北新幹線や上越新幹線には何度となく乗っているが、この磐越西線はまだ未乗車区間となっている。

 郡山からは455系電車「快速 ばんだい」でまず喜多方へ向かった。車両は3両編成であるが磐越西線は幹線であることもあり車内にお客さんが多い。



磐越西線455系電車 郡山駅にて



 電車は東北本線から左へカーブしてゆき、しばらくは平坦な土地を走る。喜多方に近づくにつれて会津の山々が近づいてくる。沿線には水田が多いが,そばの白い花で埋まっているところもあった。そばといえば深名線の幌加内付近での風景を思い出すが、会津でも作っていることがわかった。



磐越西線 郡山-会津若松間の風景


 喜多方に着いたら、まずはパンフレットを入手して食べたいラーメン屋を探すが、とにかくお店の数が多いので「このあたり」という感じで地図を見ながら歩き出した。15分くらい歩いてラーメン屋が3軒並んでいるところにきたので、そのうちの一軒に入ってみた。頼んだのはみそラーメンで基本的なラーメンで味の良し悪しを試してみたかったからである。
 10分ほど待ってみそラーメンが出てきた。とんこつスープのみそラーメンで麺は太麺であった。麺の上にはチャーシューが3枚ほど乗っている。これ以外にはねぎが乗っているだけのラーメンであるが、味はシンプルな味噌味が楽しめたし、具が少ないこともあってよく味わって食べられたと思う。初めて喜多方で食べたラーメンがおいしかったのでまた食べに行こうと思う。北海道でもラーメンを食べているが、具が多すぎていまいちだった記憶がある。


 喜多方で2時間ほど過ごし、普通列車で会津若松へ移動した。会津若松構内にはまだSL磐越物語号C57 180(貴婦人と言われている。)の姿はなかったが、12系客車の6両(上沼垂所属)は側線にたたずんでいた。



12系客車 会津若松駅にて



 ほどなく時がたって1番線ホームに入ってみる。すでにC57 180の周りには写真撮影をする人たちでごったがえしていた。私もC57 180の各部を撮影してから正面で記念撮影をしてもらった。これまでいくつかのSLに乗っているが、動輪が1.75mというのは見た目でもかなり大きい。動輪が大きいということは速度も速いということを「日本鉄道物語」で読んだ記憶がある。







SL磐越物語号 C57 180 会津若松駅にて



 やがて発車時間15:13になり、新津に向かって走り出した。発車するときの「ブォーッ」という大きな汽笛がSLに乗っているということを実感させてくれた。そして、ゆっくりと客車が動き出して煙もかなり出ている。
 走り出してしばらくすると車掌さんの挨拶があり、車両についての案内や沿線停車駅ごとに観光案内をしてくれた。また、磐越物語号乗車記念として乗車証明書とスタンプ用紙を配ってくれる。スタンプは客車の1号車と6号車に置いてある。車掌さんの応対やサービスは良かったと思うし、地元の人たちの思いが強く感じられた。もう一歩踏み込めば、乗車証明書には乗車日付を入れられるようにしてほしかったというところである。

 沿線では、SLの姿を撮影しようと多勢の人たちが各ポイントにいたし、あちこちでこちらへ手を振っていた。やはりSL復活の思いが強く感じられる。途中駅の津川ではSLに水を補給するところも見ることができたので、またいままでとは違ったSLの旅を楽しめたと思う。





SL磐越物語号 C57 180 磐越西線津川駅にて



SL磐越物語号の車窓



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