'99 戦力分析 〜横浜FC予想布陣〜

GKは、獲得の経緯を鑑みると、大石尚哉がレギュラーポジションを手にする可能性はかなり高い。
もっとも交代出場のほとんどありえないポジションだけに、大石尚哉にしても経験が豊富とは言えない。
テスト入団した佐々木仁中村孝也にも、チャンスは巡ってくるとは思う。
それでも、大石尚哉の名前を聞いたときの、「あいつが残っていたか」という思いを信じてみたい。
他のふたり? 「ほぉ」とか「あぁ、なるほど」とか、そんなもん。

最終ラインは、3バックになるか4バックになるかによってその構成も変わってくる。
リベロの称号は稲垣博行のもの。真中幹夫も、どちらかといえばプレースタイルはリベロに近い。
典型的なストッパータイプなのが渡辺一平遠藤昌浩も3バックの左ストッパーの経験がある。
いずれもJでレギュラーとして活躍した選手だけに、誰を起用するかが注目される。
稲垣博行真中幹夫の登録がMFというのが、何か意味深なのだが。

左サイドは、遠藤昌浩公文裕明高田昌明とかなり層が厚い。
遠藤昌浩はストッパー、公文裕明は右サイド、高田昌明はボランチと、いずれも複数のポジションをこなす。
昨年ベルマーレのレギュラーだった公文裕明の起用が有力だが、彼の持ち味は堅実な守備。
攻撃的な布陣を敷く場合は、遠藤昌浩が起用されることになるだろう。

右サイドは、重田征紀幸田将和が本職だが、実績では公文裕明のほうが上。
とはいえ、ここ数年はもっぱら左サイドでプレーしていただけに、感覚が戻るかどうかが不安。
右利きのセンターバックのコンバートも視野に入れるべきか。真中幹夫とか真中幹夫とか真中幹夫とか……
公募の話もあったほど層が薄いポジションなだけに、監督も頭を悩ませるのではないだろうか。

ボランチは、左が高田昌明、右が高木成太というのが順当なように思える。
高尾敬治もJFLながら先発で出場しており、ポジション争いに名乗りをあげる。
ここも層が薄いだけに、MF登録の稲垣博行真中幹夫の起用も念頭に置いているのだろう。

攻撃的MFは、右の後藤義一はほぼ決まりだろう。おそらくは主将に任命されるものと思われる。
もうひとりは橋本研一になりそうだが、彼も本来は右サイドの選手。
中丸貴之根子達也小野信義は、いずれもほとんど実績がない選手。

FWは、それなりに実績があるのは有馬賢二橋本研一のふたり。
小野信義は7年も燻っていたわけだし、逆に増田功作は練習生として1年プレーしただけ。
年齢の高さに不安が残るが、頼みはパベルになりそうな気配。

 

ほとんどがJリーグ経験者で、それなりに名の通った選手が集まった。
Jリーグでレギュラーをつとめていた選手もいるが、その多くは30歳に届こうとしている。
彼らはいわゆる一世代前の選手であり、若手から感じられるような"うまさ"とは縁がない。
悪く言えば、J1・J2のチームに居場所のなくなった選手をかき集めたにすぎない。
確かに、無名の若手を集めるよりは、話題性も華やかさもあるだろう。

しかしながら、このような選手の集め方は、必ずしも成功するわけではない。
Jでは昨年の京都パープルサンガや一昨年のヴィッセル神戸、JFLでは鳥栖フューチャーズ。
事実、リトバルスキー自身もブランメル仙台での失敗を、忘れたわけではなかろう。
それらの前例に並ぶようなことだけは、避けてもらわねばならない。

監督の資質という点では、リトバルスキーには全幅の信頼を置くというわけにはいかない。
なぜなら先に述べたように、ブランメル仙台で一度失敗しているからだ。
私が抱いている危惧など、吹き飛ばすような活躍を見せてほしいものだが、さてはて……

参考までにリトバルスキーが率いたブランメル仙台の成績を記しておくと、1996年が18勝12敗で6位、1995年が15勝15敗で8位と、いずれもJ昇格を逃している。
ちなみに奥寺康彦監督は、13勝17敗で16チーム中9位の成績。
前年は清雲栄純監督で28勝24敗。奥寺康彦監督以降、ジェフは凋落の一途をたどっている。

 

布陣の一例を下に記しておきます。

4−4−2
        パベル   有馬賢二       
                        
     橋本研一      後藤義一     
       高田昌明  高木成太       
                        
 遠藤昌浩  稲垣博行  真中幹夫  公文裕明 
                        
          大石尚哉          



3−5−2
        パベル   有馬賢二

     橋本研一      後藤義一
 公文裕明     高田昌明     真中幹夫
     遠藤昌浩      渡辺一平
          稲垣博行

          大石尚哉
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