大塚製薬戦 観戦記

夢の島へ向かう途中、営団地下鉄有楽町駅構内で目に留まった「整皮体験」の文字。
皮膚を引っ張るだけで体が楽になるとかで、5分間で500円。興味はそそられたものの時間が……
ちなみに、名古屋整皮学園の学生によるものらしく、それはそれで問題になっているという話も(苦笑)

あらかじめ断っておきますが、本日の観戦記は内容がえらく薄かったりします。
というのも、偶然にもフリューゲルス存続活動時代からの旧知、くぼさんに久々にお会いして、 目の前の試合に注意を払いながらも、サッカー談義に花を咲かせてしまったものですから。
もっとも、実際には内容の濃い試合だったのかと問われると、返答に窮するのだが。

横河電機の布陣
GKは高祖。最終ラインは右から矢口、波立、立花、渡辺英寛。
中盤はボランチが依田と田上、右に池上、左に野杁。前線は藤掛と登内。

大塚製薬の布陣
GKは監物。最終ラインは中央に土居、右に谷池、左に大谷。サイドハーフは右に大場、左に片岡。
中盤はボランチが吉成と筒井、中央に大島。前線は大坪と林。

4分
登内がミドルレンジから左足でシュートを放つが、ボールはクロスバーを越える。

26分
池上が左サイドから中央に切れ込んで、右足でミドルシュート。ゴールの左に外れる。

29分
右サイドでフリーの大島にボールが渡り、深い位置から右足でクロスボールを上げる。
近いサイドに走り込んだ林が、その勢いのままゴール右隅にヘディングを叩き込む。
渡辺に対して、立花が「大島に当たりに行け」と指示を出したのだが、両者の位置関係を考えると……
結果的に渡辺が一瞬躊躇したこともあって、大島に余裕を持ってクロスを上げさせてしまった。

31分
片岡の左CK。ゴール前、ディフェンスのクリアしたボールが、谷池の足下にこぼれる。
体勢を崩しながら右足で合わせたシュートは、ワンバウンドでゴール天井のネットを揺らす。
先制された場面を反芻していたもので、歓声にふとピッチに目をやると、まさにシュートの瞬間。
コメントのしようがありません(謝)

38分
大谷の左サイドからのアーリークロスに、ゴール前で合わせたのは大坪。
ゴールに背を向けてトラップすると見せかけて、胸でボールをすらすと、右前方のスペースに抜け出す。
ディフェンスを置き去りにして、そのまま右足でシュートを放つが、わずかに角度が足りない。

39分
右サイドから入ったクロスボールを、ペナルティエリアの中で林がゴールに背を向けてキープ。
振り向きながら後方に戻して、片岡が右足でミドルシュート。わずかにクロスバーを越える。

前半の感想
もしかして既視感(デジャビュ)? 試合展開だけを見れば、非常に佐川急便東京SC戦に酷似している。
これまでの大塚製薬が相手であれば、同点あるいは逆転することも充分に可能なのだが……

矢口と渡辺英寛の後方、両サイドの裏にできたスペースを、大塚製薬に頻繁に狙われている。
そもそもふたりとも、スペースの埋め方が下手なんじゃないだろうか(苦笑)

45分 選手交代:藤掛大輔→村山浩史

48分
村山が左サイドからペナルティエリアに切れ込むが、土居がスライディングで倒してしまう。
横河電機、PKを獲得。

49分
登内のPK。左足で落ち着いてゴール右下に蹴り込んで、ようやく反撃の狼煙を上げる。

52分
池上の中央からのFK。右足でカーブをかけて直接狙うが、わずかにゴールの右に外れる。

58分
ゴール正面で大島からボールをもらうと、大坪が右サイド深くにパスを通す。
走り込んだ大場が、ペナルティエリアの外から右足でシュートを放つが、高祖がかろうじてかき出す。

66分
選手交代:林 威宏→平岩裕治
昨年は途中出場だけで6得点の活躍。相変わらず、前線にはいい選手が揃っているなぁ……

68分
選手交代:渡辺英寛→石本 慎
依田が最終ラインの左に下がり、中盤の布陣を変更。ボランチが田上、右に野杁、左に石本、中央に池上。

79分
大島がミドルレンジから、高祖の位置をよく見てループシュート。ボールはクロスバーを越える。

82分
大坪が右サイドを突破し、中央からは大島が上がる。前方には、高祖を含めてわずかにふたりだけ。
ディフェンスを充分に引きつけてから折り返し、大島がゴール正面で高祖と1対1の場面を迎える。
躊躇することなくシュートを放つが、ふかしてしまいボールは枠の外へと消えていく。
大塚製薬、後半最大の決定機。このようなシュートミスなどは、JFLでは珍しくもないが。

89分
池上の右サイドからのFK。カーブをかけたボールに、村山がヘディングで合わせるが、左に外れる。

後半の感想
横河電機の攻勢を大塚製薬が必死に耐え忍ぶ、というほど単純な図式であるはずもなく。
経過を見ても記録を見ても、風上に立ちながら攻めあぐねていた様子しか浮かんでこない。

土居義典
徳島市立高校出身。大塚製薬を経てフロンターレで5年間プレー、今季から故郷に戻ってきた。
誰からも愛されるその人柄は、こうして駆けつけたフロンターレサポーターの数からも窺い知れる。
それはさておき、大塚製薬の守備の不安定さが、彼に起因しているのは紛れもない事実。
本職のボランチであればともかく、最終ラインで起用するにはリスクが大きすぎる。

大坪博和
昨年の11月10日、ここ夢の島で行われた全日本大学選手権(インカレ)1回戦。
ユニバーシアード代表3選手を擁する福岡大学を相手に、見事勝利した福山大学のエーストライカー。
最悪のピッチコンディションの中、格の違いを感じさせる技術力の高さには、目を奪われたものだ。

当時から定評のあったスピードにもさらに磨きがかかり、横河電機ディフェンスを寄せつけなかった。
前線には林という絶対的な存在がいるだけに、コンビネーションの成熟に期待がかかる。

大塚製薬 評
土居を中心とした4バックから、土居の拙さをフォローする3バックへ──
3点差すら守り切れなかった守備陣も、前節から新布陣を採用したことで、ある程度は改善された。
勝利したとはいえ、決まって1点差にまで追い上げられる悪癖は、一向に改善される気配がないが(苦笑)
こと攻撃に関してはJFLでも群を抜いているだけに、守備、とにかく守備さえ安定すれば……

横河電機

前半大塚製薬

後半
会場:江東区夢の島競技場/観衆:336人
得点:0-1 林 威宏(29分、アシスト=大島康明)
   0-2 谷池洋平(31分)
   1-2 登内将志(47分、PK)

横河電機大塚製薬
GK高祖景一GK監物政希
DF矢口 敬DF谷池洋平
DF波立紀夫DF土居義典
DF立花由貴DF大谷祐馬
DF渡辺英寛MF吉成浩司
MF68石本 慎MF筒井紀章
MF依田博樹MF大場 啓
MF野杁生麿MF大島康明
MF田上和彦MF片岡功二
MF池上寿之FW大坪博和
FW藤掛大輔FW林 威宏
FW45村山浩史FW66平岩裕治
FW登内将志SUB山口篤史
FW83上田英生SUB行友亮二
SUB城定和治SUB上田晋也
SUB江川耕二SUB竹森一明

注釈:時間は手元の時計で計っていますので、1分程度の誤差はあります。

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