平成13年度東京都サッカートーナメント 準決勝
東京学芸大学戦 観戦記

5月、6月と立て続けに体を壊したこともあって、横河FCの観戦はおよそ4ヶ月ぶり。
ちなみに、今もって完治しているとは言い難いのだが……

ULTRAS MUSASHINO
「登内先輩!」コールで口火を切る。
もちろん、卒業後も東京学芸大学でコーチをしている登内将志のことである。
要約すれば、"先輩に花を持たせろ"という意味なんだが(苦笑)

横河FCの布陣
GKは渡辺博之。最終ラインは右からジョルジ、野杁、渡辺英寛、申在範。
中盤はボランチが依田と小泉、右に平井、左に岡元。前線は藤掛と登内。

東京学芸大学の布陣
GKは濱辺。最終ラインは右から桶田、堀越、佐々木、寺嶋。
中盤はボランチが保坂と桐田、右に久保田司郎、左に岡島。前線は松浦と沖久。

前日に優勝を決めた、ユニバーシアード代表の堀之内と藤倉は当然ながら不在。
もちろん、代表監督としてチームを指揮していた瀧井部長も不在(笑)

7分
左サイド深くに切れ込んだ岡島の折り返し。ペナルティエリアの外で沖久が受ける。
誰も詰めてこないのを見て取ると、落ち着いてコースを狙い左足でふわっとボールを浮かせる。
渡辺博之の伸ばした手は遠く及ばず、ボールはゴール左上へと吸い込まれる。
ディフェンスが揃いも揃って棒立ちになったのがすべて。猛省を促す。

13分
藤掛のロングシュート。ボールは前に出ていた濱辺の頭上を越えて、ゴールへと突き刺さる。
「ディフェンスをかわしてシュートできるんだぁ(笑)」
私たちの藤掛評っていったい…… もちろん、シュートそのものは素晴らしかったのだが。

41分
渡辺博之のキャッチミス。あわててディフェンスふたりが体を張ってブロック、なんとかクリアする。

そもそもの発端は、渡辺博之のゴールキックが直接相手選手に渡ったからなんだが……
蹴った瞬間に「悪い、悪い」って、それが原因で失点していたらどうするよ、おひ。

前半の感想
得点の入った場面(それから渡辺博之の自作自演)を除けば、見せ場らしい見せ場もなし。
集中を切らして失点するのだけは、どうにかしてもらいたいものだが。

49分
左サイドの岡元から、裏を狙った平井めがけて大きなサイドチェンジのパスが出される。
平井はワントラップして、濱辺の動きをよく見て冷静に流し込む。横河FC、逆転。
岡元のパスがなにより素晴らしかった。それでも、平井の昨年の決定率を思えば……(以下略)

57分 選手交代:松浦 淳→久保田学

69分
久保田司郎の左CK。ヘディングシュートがゴールに突き刺さるが、チャージを取られてノーゴール。

71分
渡辺博之が相手選手を倒してしまい、法政大学がPKを得る。
久保田司郎がゴール左隅に蹴り込んで、あっさり同点に追いつく。渡辺博之は反応すらできず。
ボールに飛び込むのが一瞬遅れただけとはいえ、自作自演の感は否めないよなぁ……

74分 選手交代:藤掛大輔→寺崎一郎

75分
佐々木がドリブルで左サイド深くに切れ込み、マイナスのボールを折り返す。
桐田のスライディングシュートは、横になった渡辺博之に押さえられる。
この時間帯、横河FCの運動量が目に見えて落ちてきている。
しかも、野杁が負傷して医務室へ運ばれたため、登内が最終ラインに入るという危険な状態に。

79分 選手交代:野杁生麿→波立紀夫

86分 選手交代:沖久隆志→山下暁之

88分
最終ラインの裏に抜け出した──を、堀越が後方から引っ張って倒してしまう。
得点機会阻止ということで、堀越にレッドカードが出される。
堀越雅弘、退場。
このピンチに、東京学芸大学の蹴球部員から飛んだコールは── 「防御! 防御!」(爆笑)
余談だが(余談かよ by三村マサカズ)、岡元の蹴ったFKは濱辺にあっさりキャッチされた。

後半の感想
前半にほぼ同じ。渡辺博之の危うさは明らかだった(垣間見えた……どころの話ではない)。
右から岡元、寺崎、平井と前線に3人を並べた時間帯もあったが、さしたる効果はあがらなかった。

90分 選手交代:平井知之→池上寿之

92分
池上が右サイドを崩して、ゴール前にセンタリングを上げる。
フリーで走り込んだ渡辺英寛がヘディングで合わせるが、ボールは無情にもクロスバーを越える。

95分 選手交代:岡島弘高→榎本周平

98分
右サイドから池上がゴール前に折り返し、くさびに入った登内が体を張ってボールを横へ流す。
ディフェンスふたりに体を寄せられながら、岡元の放ったシュートはゴールの右に外れる。

ロスタイム(公式記録では109分)
スルーパスに登内が抜け出して濱辺と1対1になるが、シュートは濱辺にブロックされる。
すかさず詰めていた岡元がこぼれ球を拾い、切り返してからがら空きのゴールめがけてシュート。
ボールがゴールネットを揺らし、試合終了を告げるホイッスルが高らかに鳴り響く。
あんまり喜んでないね、岡元…… 抱きついてきた連中は歓喜に笑みをたたえているというに(苦笑)
書き忘れてたけど、延長戦は20分Vゴール方式なので、まさに試合終了間際の得点だったわけで。

延長戦の感想
とにかく、10分ハーフは短すぎる。PK戦に持ち込まれていたらと思うと、正直肝が冷える。
平井はすでにベンチに退いている(蒸し返すか?)とはいえ、渡辺博之が信頼できないだけに……ね。
昨年も書いたが、勝てただけでも充分すぎる収穫と思うべきであろう。

東京学芸大学 評
主将でFWの本多が卒業した以外はそのままで、チームは昨年の段階ですでに完成されている。
それだけに、堀之内、藤倉、岩政、榎本と中心選手(主にディフェンス)を欠いていたのは残念。
あ、昨年横河FCで活躍した木下直洋がコーチ登録されてる……

横河FC

前半東京学芸大学

後半
延長前半
延長後半
会場:国立西が丘サッカー場/観衆:289人
得点:0-1 沖久隆志(7分、アシスト=岡島弘高)
   1-1 藤掛大輔(13分)
   2-1 平井知之(49分、岡元勇人)
   2-2 久保田司郎(71分、PK)
   3-2 岡元勇人(109分)

横河FC東京学芸大学
GK渡辺博之GK濱辺 哲
DF申 在範DF寺嶋朋也
DF渡辺英寛DF佐々木俊一
DF野杁生麿DF堀越雅弘
DF79波立紀夫DF桶田 龍
DF川村大輔MF保坂一成
MF小泉輝行MF桐田英樹
MF依田博樹MF久保田司郎
MF岡元勇人MF岡島弘高
MF登内将志MF95榎本周平
MF平井知之FW沖久隆志
MF90池上寿之FW86山下暁之
FW藤掛大輔FW松浦 淳
FW74寺崎一郎FW57久保田学
SUB城定和治SUB吉田昌平
SUB浅川 清SUB菊池 歩

注釈:時間は手元の時計で計っていますので、1分程度の誤差はあります。

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