平成12年度東京都サッカートーナメント 決勝
早稲田大学−横河FC 観戦記

横河電機サッカー部、創部61年目にして初の天皇杯出場へ向けて──
2000年9月10日15時、国立西が丘サッカー場、決勝、いざキックオフ。

早稲田大学の布陣
GKは小野田。最終ラインは右から秋山、結城、細川、廣川。
中盤はボランチが青嶋、右に久藤、左に佐藤勇吾、中央に梅澤。前線は横山と柳。

横河FCの布陣
GKは山岸。最終ラインは右からジョルジ、五十嵐、渡辺、木下。
中盤はボランチが八十と高橋、右に石本、左にエジソン。前線は藤掛と登内。

22分
ジョルジが右サイド深くに切れこんで反転、左足でゴール前にクロスボールを入れる。
登内が走り込んで合わせるが、ゴールの右に外れる。

28分
石本の左CK。遠いサイドの渡辺がダイビングヘッドを見せるが、ゴールの右に外れる。
タイミングは合っていたんだけどね……

31分
ジョルジの右サイドからのアーリークロスに、エジソンがヘッドで合わせようとするが届かず。
小野田のキャッチミスを見逃さず、エジソンが果敢に飛び込むが、ディフェンスが間一髪でクリアする。

33分
石本の右CK。遠いサイドから合わせた、登内のヘディングシュートは左のポストを叩く。
跳ね返ったところを、藤掛が体で押し込んで、横河FCに待望の先制点が入る。
「リーサル・ウェポン! ふ・じ・かけ!」
でも最終兵器ってさぁ…… 使われないか、不発に終わるものと相場が決まってるじゃん(苦笑)
まぁ、こうして得点したわけだし、誉めてあげますか。「いいところにいたね(笑)」

公式記録ではジョルジのCKになっているが、FKならともかくジョルジが蹴るかなぁ……

39分
ジョルジの右サイドからのアーリークロスに、登内がディフェンスと競りながらヘディング。
ゴール左隅に向かうボールを、小野田がかろうじて枠の外に弾き出す。

42分
柳がシュート。跳ね返ったところを横山がシュート。山岸が飛び込んで、至近距離でブロック。
青嶋がこぼれ球を拾ってシュートするが、ゴールの右に外れる。
シュートした選手を確認するだけで手一杯で、位置関係すらメモしてないや……
なんにしても、シュートが枠を外れた幸運に感謝。

前半の感想
先制点が入ったことで、横河FCの優勝ひいては天皇杯出場は決まったようなものです。
おや、不思議な顔をされてますね。もしかして、準決勝をご覧になってない?
早稲田大学も横河FCも、先制されて逆転できるような攻撃力は持ち合わせておりません(苦笑)
──というか、敗退した佐川急便東京と日本大学を含めて、全部そうなんですけどね、実は。

45分 選手交代:久藤貴也→上赤坂佳孝

59分 選手交代:エジソン→松下 豊

60分 選手交代:梅澤 明→浜中 聡

64分
中央から出されたスルーパスに、佐藤勇吾が抜け出して山岸と1対1になる。
佐藤勇吾がシュート体勢に入る前に、山岸が飛び込んでボールをキャッチする。
飛び出すタイミングといい、体を張ったセービングといい、まさに素晴らしいの一言(感嘆)

65分 選手交代:高橋勝徳→野杁生麿

70分 選手交代:佐藤勇吾→宮澤 治

72分
ゴール正面でくさびになった藤掛が、トリッキーなヒールパス。登内がさらに右の松下に流す。
松下が切り返して左足でシュートを放つが、ディフェンスに易々とブロックされる。
シュートの跳ね返りを拾って、いったん後方の八十に戻す松下。
……って、ふたりからプレッシャーを受けているところに戻す奴があるか!(怒)

74分
選手交代:渡辺英寛→依田博樹
野杁が渡辺に代わって最終ラインに下がり、依田がボランチの位置に入る。

85分
左サイドから上がったアーリークロスを、遠いサイドの横山(もしくは宮澤)がへディングで落とす。
走り込んだ青嶋がスライディングシュートを放つが、山岸が横っ飛びでボールを押さえる。
クロスボールによって振られていたであろうに、ほんとよくキャッチしたよなぁ(感嘆)
山岸の身体能力の高さ、そして経験は得難いんだなぁ、と再認識。城定の方が味はあるけどね。

ロスタイム
ボールを回しながら時間を稼ぐ横河FC。右サイドの八十にボールが渡った瞬間、嫌な予感が……
「撃つな!」という叫びも虚しく、ゴールに向けて右足を振り放つ八十。
ボールはゴールのはるか左……というか真横、フィールド中央にいる相手選手への絶妙なパスに(爆)
いったい、どうやったらそんなボールが蹴れるんだ? 笑えねぇよ、おい(怒)

後半の感想
安心して観れるはずだったんだけどなぁ。60分を過ぎたあたりから、一方的に攻め込まれたよなぁ。
クロスもシュートも精度は低いのだが、30分以上攻められっぱなしというのはちょっと……
エジソン、木下、ジョルジ、渡辺と足を傷める選手が続出し、代わって投入された選手は機能しない。
山岸のファインセーブにも救われたことだし、やはり辛勝と評すべきなのかなぁ。

表彰式
賞状が渡辺に、NHK杯が八十に、そして優勝杯が石本の手に渡される。
ちなみに、東京都でも優勝杯よりもNHK杯のほうが大きかった。まぁ、お約束ですね。

選手とスタッフの笑顔、それが見れただけでも西が丘に足を運んだ甲斐はあったなと。
大学勢相手に辛酸を嘗めてきた、昨年までを知らない奴に語る資格はないのかもしれませんが。
あぁ、そういえば今年初の連勝だわ……

早稲田大学 評
得点力がない。お互い様だろうって? それは言わない……(自粛)
"学生系の部"で準優勝したとはいえ、4試合中延長Vゴールが2試合、PK戦が1試合だからなぁ。
恐さ……は感じたなぁ、ちょっと(苦笑)

結局のところ、友近聡朗が(笑)2部に落として以降、一向に這い上がってくる気配がないんだよね。
これを書いている時点で、すでに関東大学リーグは全日程を終了しているわけなんだが…… 0勝4敗3分で2部の最下位ってのはどういうことよ。
あぁ、日本大学も1勝4敗2分で7位だわ。揃いも揃って、入れ替え戦に出場かぁ(嘆息)
東京都の大学勢が、関東大学リーグと天皇杯、どちらに重きを置いているかは自明の理だわな。

余談
自分の出身大学の校歌は覚えてなくても、早稲田大学の校歌の歌い出しは覚えてるもんなぁ。
「都の西北 早稲田〜のとなり〜♪」って、それはバカ田大学の校歌か(笑)

早稲田大学

前半横河FC

後半
会場:国立西が丘サッカー場/観衆:348人
得点:0-1 藤掛大輔(33分)

早稲田大学横河FC
GK小野田弘士GK山岸範之
DF秋山真之DF川村大輔
DF結城耕造DF五十嵐和也
DF細川 功DF渡辺英寛
DF廣川雄一DF74依田博樹
MF梅澤 明DF木下直洋
MF60浜中 聡MF八十祐治
MF青嶋 晶MF高橋勝徳
MF佐藤勇吾MF65野杁生麿
FW70宮澤 治MF石本 慎
MF久藤貴也MFエジソン
MF45上赤坂佳孝MF59松下 豊
FW横山 聡FW藤掛大輔
FW柳 努FW登内将志
SUB浜岡雄介SUB城定和治
SUB狩野正雄SUB清水悠葵

注釈:時間は手元の時計で計っていますので、1分程度の誤差はあります。

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