横河FC−アローズ北陸 観戦記

本日は東京湾大華火祭が開催されるため、試合開始時間は17時とかなり中途半端。
絶好の観賞スポットとなるお台場、ゆりかもめに乗る浴衣姿の恋人たちでごった返す新木場駅。
花火が打ち上げられるまでは、まだ3時間以上はあるんだけどなぁ……

本日の同行者はF・マリノスサポーターのFて〜とく氏。
ここのところ遠ざかっていたとはいえ、横河FCの観戦歴は私よりも長い……と思う。

横河FCの布陣
GKは山岸。最終ラインは右からジョルジ、五十嵐、渡辺、木下。
中盤はボランチが八十と野杁、右に松下、左に石本。前線は申在範と登内。

アローズ北陸の布陣
GKは青木。最終ラインは右から佐々木、前田、窪田、畑。
中盤はボランチが池田と齋藤、右に小柴、左に川上。前線は浅島と本間。

1分
左サイドからの小柴のFK。本間がヘディングで合わせるが、城定の手をかすめてクロスバーを叩く。

2分
ディフェンスのクリアミスを奪って、本間がゴール前に切れ込んで右足でシュートを放つ。
山岸の体に当たってわずかに勢いが殺がれたものの、ボールはそのままゴールネットを揺らす。
立ち上がりから一方的に攻められてはいたが、それにしてもあっさりと先制点を許す。

19分
中盤の右サイドで小柴が浅島にボールを預け、浅島は右前方のスペースにスルーパスを通す。
そこに走り込んだのは右サイドバックの佐々木。そのまま縦に抜け出して、ゴール前に低く折り返す。
飛び込んだ浅島は山岸と交錯。ボールは流れて、遠いサイドにいた川上が足下で押さえる。
川上の折り返しに、小柴がゴール正面からダイレクトボレーを放つが、クロスバーを大きく越える。
アローズ北陸の流れるような攻撃に、横河FCのディフェンスはただただ翻弄されるのみ。
──というか、小柴、浅島、佐々木、川上、みんなフリーでプレーしてたよ(苦笑)
それだけに、最後の小柴のシュートが悔やまれる。
ボールを止めてから落ち着いてシュートしても、充分間に合ったと思うんだけどなぁ……
攻撃の起点になった小柴と浅島が、最後には揃ってゴール前に顔を出すという、理想的な攻撃だった。

25分
木下の左サイドからのアーリークロスに、遠いサイドに走り込んだ松下がヘディングで合わせるが、青木がしっかりとキャッチする。

前半の感想
選手の動き出しからして明らかに違う。ルーズボールを拾うのは、決まってアローズ北陸。
横河FCはといえば、攻撃はまったく機能していないし、守備はとにかくプレッシャーが甘い。
当然のことながら、決定機は皆無。

50分
ジョルジの右サイドからのFK。大外から登内がダイビングヘッドを見せるが、ゴールの左に外れる。

53分
右サイドから出されたスルーパスに、走り込んだ小柴が体を入れるようにしてボールをキープ。
一瞬遅れて飛び込んだ山岸は、後方から小柴の足下に突っ込むかたちになり、倒してしまう。
場所はペナルティラインの内側。もちろん主審の判定はPK。
PKになるか小柴のファウルになるかは、どちらが先にボールに追いついたか、で決まるからなぁ……
というわけで、山岸を責めるつもりはないけどね。小柴の体の使い方も上手かったし。

53分
浅島のPK。低く蹴られたボールは、山岸の手をかすめてゴール右隅へ吸い込まれる。

57分
選手交代:松下 豊→藤掛大輔
藤掛を前線に投入し、申在範が中盤の右に下がる。

64分 選手交代:八十祐治→高橋勝徳

66分
中盤の右サイドから、左サイドの川上めがけて大きなサイドチェンジのパスが出される。
カットしようと不用意に飛び込んだジョルジを尻目に、ボールはフリーになった川上の足下へ。
川上は中へ切れ込んで右足でシュートを放つが、わずかにクロスバーを越える。
Fて〜とく氏曰く「アツを3ランク程度、スケールダウンさせたようなプレーですね」

70分
選手交代:川村大輔→清水悠葵
意図するところはよくわからないが、ともかく3バックに布陣変更。
最終ラインは中央に五十嵐、右に渡辺、左に木下。サイドハーフは右に石本、左に清水。
中盤はボランチが高橋、右に申在範、左に野杁。前線は登内と藤掛。

73分
選手交代:本間透浩→油谷秀隆
なんだかなぁ、エースストライカー温存されちゃったよ(嘆息)

74分
中央やや左からの油谷のFK。右足から放たれたボールは、美しいカーブを描いてゴール右上へ。
正確にコントロールされたボールは、惜しくも山岸の伸ばした左手に弾かれる。
交代出場の油谷。ファウルのあった場所へ一直線に向かい、自らボールをセットしたので、もしやとは思ったが…… いきなり魅せてくれました。
JFLのガイドブックに、「フリーキックのスペシャリスト」と記載されているだけのことはある。

79分
選手交代:浅島孝之→金丸秀和
浅島は負傷してピッチの外で治療を受けていたので、大事をとったものと思われる。

85分
窪田のクリアミスから、登内がボールを奪って右サイドから中に切れ込み、青木と1対1になる。
登内は落ち着いて左足でカーブをかけ、青木の横を抜いて左のサイドネットを揺らす。
結局、一度として攻撃が組み立てられなかったのに、ミスにつけ込んで得点は入ってしまう。
それがサッカーと言ってしまえば、それまでなんだけど(しばし感慨にふける)。

89分
油谷のスルーパスに、金丸が最終ラインの裏に抜け出して、山岸と1対1になる。
追いすがるディフェンスを押さえながら、右足でシュートを放つが、山岸が体を倒して足でブロック。
JFLのガイドブックには、「左右両足から繰り出すスルーパスで相手の守備ラインを切り裂き、ゴールに結びつける」とも記載されている。いやぁ、もう思いっきり切り裂かれてます(苦笑)

ロスタイム
右サイド深くから五十嵐がクロスを上げようとするが、ディフェンスにあっさり阻まれる。
野杁がこぼれ球を拾って中に切れ込み、左足でカーブをかけてシュートを放つが、ゴールの左上──クロスバーとゴールポストの接点──に当たって弾かれる。
スイーパーの五十嵐が上がっているのはいいとして、右サイドに流れすぎるのはどうかと思う。
クロスの精度が高いのならともかく、石本の邪魔になっているようにしか見えないのだが……

後半の感想
アローズ北陸に先制点を許し、バランスが崩れるのも厭わず攻撃を仕掛ける横河FC。
それにしても、中盤と最終ラインの間にできたスペースを狙われすぎた。
カウンターからロングパス一本で前線の選手を走らせる戦術の前に、再三ピンチを招いてしまう。
それで攻撃が機能すればいいのだが、ロングボールを放り込むのが精一杯という状態。
しかも、ことごとく青木の守備範囲に上がっているようでは、頭を抱えたくもなるよなぁ(嘆息)

林原弘芳
ふ〜ん、アローズ北陸ってGKふたりしか登録してないんだ。あれ、林原って登録はDFだよね。
(JFLのガイドブックを開く)フィールドプレーヤーのユニフォーム着てるし…………ん!?
「GKも含め、すべてのポジションをこなせるオールラウンドプレーヤー」(絶句)
確かに登録人数に制限のある国体や、地域社会人リーグなどではまま見られるけどさぁ。

アローズ北陸 評
いやね、横河FCの出来があまりに……だったので、どう評価していいものやら。
攻撃は中盤と前線の4人だけで事足りたし、守備に至っては機会そのものが少なかったからなぁ。
浅島が下がってくさびになり、川上と小柴が左右から追い越していくプレーはよかったと思うよ。

第13回東京湾大華火祭
試合終了を告げる笛が鳴らされた数分後、夜空には次々と大輪の花が咲き乱れる。
霧雨を凌げる屋根もあったし、ゆっくり座って眺められたし、まさに隠れたスポットだったね。
サッカーも見れたしね……って、そっちがおまけかい!

横河FC

前半アローズ北陸

後半
会場:江東区夢の島競技場/観衆:420人
得点:0-1 本間透浩(2分)
   0-2 浅島孝之(53分、PK)
   1-2 登内将志(85分)

横河FCアローズ北陸
GK山岸範之GK青木大悟
DF川村大輔DF佐々木貴裕
MF70清水悠葵DF前田 孝
DF五十嵐和也DF窪田 司
DF渡辺英寛DF畑 克征
DF木下直洋MF齋藤徳宏
MF八十祐治MF池田憲治
MF64高橋勝徳MF小柴 誠
MF野杁生麿MF川上秀治
MF松下 豊FW本間透浩
FW57藤掛大輔MF73油谷秀隆
MF石本 慎FW浅島孝之
MF申 在範MF79金丸秀和
FW登内将志SUB林原弘芳
SUB城定和治SUB金木 進
SUB平井知之SUB春木貴治

注釈:時間は手元の時計で計っていますので、1分程度の誤差はあります。

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