'99 戦力分析 〜横浜FCに参加する選手って〜

GK 大石尚哉(26) 清水商−筑波大−ヴェルディ川崎−サンフレッチェ広島−ヴェルディ川崎
  菊池新吉と本並健治というふたりの元日本代表の後塵を拝し、昨年は完全に出番を失っていた。
  前川和也の負傷でGKが不足したサンフレッチェにレンタルされたが、控えという立場に変わりはなし。
  昨年末に解雇された。負傷がちな菊池新吉の穴を埋めて、95年に5試合、97年に8試合出場。
  清水商の同期には、薩川了洋、山田隆裕、名波浩、大岩剛といった豪華な顔ぶれが揃っている。

DF 公文裕明(33) 鎌倉−青学大−JR古河−ベルマーレ平塚
  左右のサイドバックをこなし、そのロングスローには定評がある。
  毎年コンスタントに出場しており、ベルマーレのディフェンスを支えていたベテラン。
  経営改善のあおりを受けて解雇された。

DF 渡辺一平(30) 中京−大商大−横浜フリューゲルス−ジュビロ磐田−ヴィッセル神戸−水戸ホーリーホック
  空中戦に絶対の自信を持つストッパー。フリエを天皇杯優勝に導いたヘディングシュートは記憶に新しい。
  ジュビロ、ヴィッセルではともに1年間で解雇。充電期間をおいて昨年後期ホーリーホックに入団したが、
  MLSに挑戦するとかでシーズン終了を待たずに退団。
  前園真聖が尊敬する人。昨年、前園宅に同棲……ぢゃなくて居候していたとか。
  ホーリーホック退団の経緯については、負傷したためとか、システムが合わなかったとか、諸説あるらしいです。

DF 遠藤昌浩(29) 帝京−順天堂大−ジュビロ磐田
  元日本代表で国際Aマッチにも8試合出場している左サイドバック。
  右足大腿部筋断裂のために戦列を離れ、服部年宏、山西尊裕にポジションを奪われた。
  昨年復活を期したが出番はなく、解雇された。完治しているのであれば、貴重な戦力となる。

DF 稲垣博行(29) 藤枝東−法政大−セレッソ大阪
  右膝じん帯断裂から復活し、一昨年は左利きのリベロとして定位置を確保したが、昨年は出番を失い解雇された。

DF 高田昌明(26)
市立船橋−法政大(中退)−横浜フリューゲルス−ヴィッセル神戸−東京フリエ−東京佐川急便
  182cmの長身を活かし、ボランチないしは左サイドバックとしてフリューゲルスで活躍。
  サンパイオ、三浦淳宏にポジションを奪われ、97年のヴィッセルを最後にJの舞台から姿を消した。
  昨年は東京都社会人リーグの東京フリエでプレー。
  東京フリエが東京佐川急便に吸収合併されるという話もあるので、こちらを前所属としておきます。
  アトランタ五輪予選代表で、背番号7をつけキャプテンをつとめていたが、規定により本選出場はならず。
  どちらも前園真聖に奪われ、しかも出場を阻んだ規定は次回のシドニー五輪では改定されるという……
  フリューゲルス在籍当時から、展開力の低さが課題。

DF 重田征紀(23) 読売ユース−ヴェルディ川崎
  166cmと小柄だが、スピードが武器の右サイドバック。Jでは数試合出場するが、昨年末解雇された。

MF 後藤義一(35) 清水商−中央大−古河電工・ジェフ市原−コンサドーレ札幌
  ジェフ、コンサドーレ合わせて、5季連続主将をつとめた攻撃的MF。
  昨年後半は確かに出場機会を失いつつあったが、J昇格の原動力となった選手だけに解雇は残念。
  やはり年齢がネックになったか。日本リーグにも117試合出場しているベテラン。

MF 真中幹夫(30) 境−筑波大−ジェフ市原−ブランメル仙台−大宮アルディージャ
  ジェフではセンターバックとして副主将までつとめたが、成長著しい若手に圧されてJFLへ。
  昨年限りで引退を表明していたが、現役に未練が残っていたか、それともリティの要請を受けてか。
  鹿島アントラーズからセレッソ大阪へ移籍した真中靖夫は実弟。
  出張サッカースクールの話はどうなったのでせう? サッカーマガジンに告知までしたのに……

MF 小野信義(25) 読売ユース−ヴェルディ川崎−ガンバ大阪
  92年、高校3年生でヴェルディ川崎と契約するが、Jでの出場はなし。
  昨年はテストを受けて、練習生としてガンバ大阪と契約していた。
  主に左サイドでプレーしており、ポジションはMFないしはFW。

MF 高木成太(22) 国見−ブレイズ熊本−ヴェルディ川崎
  右利きのボランチ。粘り強い守備は魅力だが、ボールを奪ってからのプレーに課題。昨年限りで解雇された。

MF 中丸貴之(22) 日産ユース−横浜マリノス−東京ガス−佐川急便
  日産プライマリーからの生え抜きだったが、1年で東京ガスへ。
  佐川急便への移籍が内定していたが、それを蹴っての参加ということになる。

FW パベル(36)  スラビア・プラハ−ジェフ市原−東芝−コンサドーレ札幌−スラビア・プラハ
  93年、ジェフでリトバルスキーとコンビを組み、16得点(5位)をあげたストライカー。
  95年は東芝で11得点(15位)、96年はコンサドーレで5得点(41位)をあげ、チェコへ帰国した。
  まだ、現役を続けていた……のか?

FW 有馬賢二(27) 日大藤沢−日本大−柏レイソル−コンサドーレ札幌
  関東大学リーグ2部で2連連続得点王に輝いた俊足FW。180cmと上背もある。
  即戦力として期待されたが、レイソルでは外国人FWの厚い壁に阻まれわずか2得点。
  昨年コンサドーレへ移籍したが、レギュラー獲得には至らず解雇された。
  エスパルスの入団テストを受けていたはずだが、不合格だったのだろうか。

FW 増田功作(23) 大宮東−ヴェルディ川崎
  昨年ヴェルディと練習生契約を結ぶが、わずか1年で解雇された。50m走5秒9の俊足が売り物。

 

MF 渡辺淳一(26) 読売ユース−読売ジュニオール−ヴェルディ川崎
  北澤2世と評された才能の持ち主だが、ベテランの厚い壁に阻まれて出場機会に恵まれず、昨年末解雇された。
  とんねるずの番組に出演した際、そのキャラクターを遺憾なく発揮していたのが印象深い。
  運動量も技術もある、期待の攻撃的MF。

MF 窪田龍二(23) 神戸弘陵−横浜マリノス−ヴィッセル神戸
  体格に恵まれたボランチ。地元に戻ってわずか1年で解雇とは、不憫な……

GK 中村孝也(21) 神戸弘陵−ヴィッセル神戸
  ヴィッセルとは練習生契約だったが、昨年限りで解雇された。
  まだまだ若いが、小島と契約できなかった場合は彼に頼らざるを得ない。

MF 皆本勝弘(27) 広島工−セレッソ大阪−サンフレッチェ広島
  セレッソではボランチ、サイドバックで定位置を確保。
  彼も地元に戻ってわずか1年で、経営努力のため解雇された。

 

GM 奥寺康彦(46)
相模工大附−古河電工−1FCケルン−ヘルタ・ベルリン−ベルダー・ブレーメン−古河電工・ジェフ市原
  相模工大附を卒業して9年目、日本リーグ出場も100試合に達した77年10月、
  西ドイツ・ブンデスリーガの1FCケルンと契約し、日本人プロ第1号となる。
  その後2部のヘルタ・ベルリン、ベルダー・ブレーメンと渡り歩き、8シーズンで235試合に出場。
  GK以外はすべてのポジションをこなし、戦術的な適応性の高さから「東洋のコンピュータ」と称された。
  83年のブレーメン2位躍進に貢献し、86年帰国。古河電工とプロ契約を結ぶ。
  全盛期を西ドイツでプレーしたため、日本リーグよりもブンデスリーガでの試合出場数の方が多い。
  J開幕後はジェフ市原のGM(General Manager)、Super Viserを経て、96年監督に就任した。

監督 リトバルスキー(39) 1FCケルン−ラシン・パリ−1FCケルン−ジェフ市原−ブランメル仙台
  西ドイツ代表として、ワールドカップに3大会連続出場。
  82年準優勝、86年準優勝、90年優勝と輝かしい実績を残し、国際Aマッチは73試合で13得点。
  ブンデスリーガでも通算で113得点をあげている、まさにドイツの至宝。
  J初年度に見せてくれた華麗なドリブルと正確なFKは、われわれの心を捉えて離さなかった。
  一度は引退したものの、J昇格を目指すブランメルに請われて現役復帰。
  事実上の指揮官として采配を揮うが、結果を残せずチームを去ることになる。
  ジェフ市原のジュニアユースコーチを経て、S級ライセンス取得のためにフリューゲルスの練習に参加。
  その縁から、今回横浜FCの監督を引き受けたものと思われる。

   阪倉裕二(32) 四日市中央工−順天大−古河電工・ジェフ市原−名古屋グランパス−ブランメル仙台
  現役時代はハードマークが持ち味のセンターバックで、90〜92年には日本代表にも名を連ねた。
  この人のプレーは、相当荒かった記憶があるなぁ。
  今冬の高校選手権では、帝京高校のコーチとしてベンチに座っていたらしいが……
  ヘッドコーチ就任の噂もあるので、一応記しておきます。

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MF 岩元洋成(29) 鹿児島実−立正大−ベルマーレ平塚
  ボランチもできるが、スピードを活かして右サイドを駆け上がる印象が強い。
  かつては岩本輝雄と名良橋晃という左右の攻撃的サイドバックの影に隠れ、守備の人という感があったが、
  ここ数年の成長には目を見張るものがあった。
  昨年も中心選手として活躍したが、経営改善のあおりを受けて解雇された。通称イワゲン。
  モンテディオ山形が獲得したとのこと。まぁ即戦力だけに覚悟はしていましたが。

DF 田口禎則(34) 浦和南−筑波大−全日空・横浜フリューゲルス−サンフレッチェ広島−浦和レッズ
  かつてはブッフバルトやボリと、レッズの強力なディフェンスラインの一角を担った。
  グラウンド外の出来事で嫌疑をかけられ、出場停止処分を受けたことも。
  ここ2年間は出場できず、昨年限りで解雇された。その要因となった腰痛がどれだけ回復しているかが鍵。
  現役を引退して、浦和市議選に立候補するそうです。こりは、びっくり。

GK 小島伸幸(33) 新島学園−同志社大−フジタ工業・ベルマーレ平塚
  言わずと知れた、フランスワールドカップ・日本代表GK。国際Aマッチにも5試合出場している。
  判断良い飛び出しには定評があり、昨年もベルマーレのゴールマウスに立ちはだかった守護神。
  チーム事情から退団することになったが、実力に翳りは見られない。
  実際、J1の数チームが獲得を打診しており、横浜FCへの参加は厳しいと言わざるを得ない。
  アビスパ福岡が獲得したとのこと。岩井、古邊、西ヶ谷が抜けた最終ラインに悩まされなければいいのですが。

FW 松原良香(25) 東海大一−ペニャロール−ジュビロ磐田−清水エスパルス−ジェフ市原−ジュビロ磐田
  ジュビロでは出場機会に恵まれず、エスパルス、ジェフとレンタル移籍。
  ジェフでは孤軍奮闘し8得点をあげるが、古巣に復帰した昨年は新人に出番を奪われ解雇された。
  生粋のストライカーだが、一時期の勢いはどこへやら。すっかり鳴りをひそめてしまった感がある。
  リエカ・カントリディへ移籍するため、財前宣之と渡欧したとばかり思っていたのだが。
  入団テストを受けており、先日行なわれた練習試合に、財前宣之とともに後半から出場したそうです。
  財前宣之とともにリエカ・カントリディへ移籍することになりました。

FW 神野卓哉(29) 修徳−横浜マリノス−ヴィッセル神戸
  山田隆裕、三浦文丈とともに、横浜マリノスで将来を嘱望された快速FW。
  3人の中では実力は一番下……かな。
  FWにしては決定力が物足りないし、攻撃的MFにしては視野や展開力に難がある。
  足を活かしてウイングバックにでも転向するかな、と思っていたのだが。
  難癖もつけたが、昨年ヴィッセルで攻撃的MFとして活躍した経験は貴重。
  大分トリニータが獲得したとのこと。積極的に補強してますね、今年のトリニータは。

FW 藪田光教(23) 読売ユース−ヴェルディ川崎
  左右両足から強烈なシュートが放てるストライカー。
  それだけに栗原圭介、玄新哲とともに成長が楽しみだったのだが、まさか解雇とは。
  ヴィッセル神戸の練習に参加し、入団テストを受けているようです。
  前田信弘、吉田恵、布部陽功、長谷部茂利、長田道泰、土屋征夫…… ヴェルディ神戸?

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