でも永井の場合、GKがいて狭くて近いほうのサイドを狙うって、ある程度読めるから。
ロスタイム(45分)
斉藤のクリアボールがF・マリノスの最終ラインにまで届き、これを柳相鐵がトラップミス。
久保山が奪って中央やや右を疾走し、ペナルティエリアに入って右足でシュート。
川口の正面に行ってしまい、弾いたところをディフェンスにクリアされる。
前半の感想
深澤の退場がすべて。
波戸と柳相鐵を動かして応急処置を施したが、傷口がふさがる前につけ込まれてしまった。
アレックスと市川によるサイド攻撃は威力充分、久保山と安永のコンビネーションもいい。
しかし、決してエスパルスの攻撃が機能していたわけではないのだが。
横浜F・マリノスの布陣 そのさん
柳相鐵を中盤の左の攻撃的な位置に上げて、波戸を再び左のストッパーに戻す。
アレックスと対峙する右サイドにはアツを回し、ヤット兄のワンボランチに布陣を変更。
62分
アレックスがアツを振り切って、左サイドからクロスボールを上げる。
近いサイドに走り込んだ久保山がヘッドで合わせるが、わずかにゴールの右に外れる。
ヘッドでクリアしようと足を止めた上野の前に、するするっと入り込んだ久保山。
こういう動きには、フリューゲルス時代から定評があった。
63分
選手交代:安永聡太郎→ファビーニョ
安永が反スポーツ的行為で警告を受けると、ペリマン監督はすかさずファビーニョを準備させた。
F・マリノスに退場者が出ているので、どうしても主審の判定はエスパルスに辛くなりがちだからね。
ちなみに安永の反則は、ダイビング、シミュレーション、オーバーアクションなどと呼ばれるもの。
横浜F・マリノスの布陣 そのよん
60分前後からしばしば見られたのだが、小村が右サイドに出て、高い位置で張っている。
エスパルスも大して注意を払ってないと見えて、結構フリーでボールを持たせてもらえるのだが、
大学時代からストッパー一筋の彼に、素晴らしいクロスボールが上げられるわけもなく、
結局アツの上がりを待って、いったん戻してクロスを上げてもらっている。
しかも小村の抜けた最終ラインのカバーをしているのもアツ。はっきりいって無意味。
72分
アツが右サイドのスペースに走り込むのを見て、タッチライン際にいた小村が前方にパスを出す。
またぎフェイントで西澤を翻弄し、左足でクロスボール気味のシュートを放つ。
城が合わせようとするが、斉藤がきっちりブロックして、ボールはそのままエンドラインを割る。
77分
左サイドでアレックスがアツと対峙し、一気にスピードを上げて中へ切れ込む。
久保山にボールを預けて小村とアツの間を抜けて、ペナルティエリアに入ってリターンパスをもらう。
ディフェンスの間から放った右足のシュートは、上野の足に当たって大きくコースが変わり、右のポストに嫌われて、跳ねかえったところを川口に押さえられる。
コースが変わったことで、川口は完全に逆をつかれたのだが……
横浜F・マリノスの布陣 そのご
しばしば攻撃参加を見せていた上野を中盤に上げ、最終ラインには小村と波戸だけが残る。
ディフェンスにも気を配るアツを除き、左サイドの神田もボランチのヤット兄も前がかりになる。
83分
選手交代:久保山由清→大榎克己
澤登を前線に上げて、ベテランの大榎を中盤に投入。
清水東三羽ガラスが後ろに控えているというのは、エスパルスのなによりの強みだと私は思う。
85分
選手交代:永井秀樹→ヨビチェビッチ
U-18ユーゴスラビア代表、U-20クロアチア代表、U-23クロアチア代表と経歴だけは立派だが、年を経るごとに出場機会も得点も激減しているのが、伸び悩んでいるなによりの証し。
7年間もレアル・マドリードにいて、大した実績も残していないのもうなずける。
愛称がイゴールだそうだが、ロシア生まれの大男(レディアコフ)のほうがよっぽど役に立った。
もう27歳。過去の実績だけで、来季の移籍先が見つかると思ったら大間違いだよ。
本来であれば、試合が停滞してきた70分前後に選手を交代させて、流れを変えたかったのだろうが……
なにせベンチの中は張子の虎(登録されているだけの選手)で一杯。
サテライト暮らしが長すぎて、出場したところでとてもコンビネーションが合うとは思えなかったしぃ。
そして──
主審の長い笛が吹かれ、清水エスパルスのセカンドステージ優勝が決定した。
歓喜に包まれるサポーターをぼんやりと眺めつつ、様々な想いが頭を過ぎった。
フリューゲルスもあと一歩だったんだよなぁ……
やはりJリーグで優勝したかったなぁ……
ともに喜び、涙を流せるチームが存在するというのは、羨ましいよなぁ……
共感、羨望、かすかな嫉妬、そして一抹の居心地の悪さも覚えた。
波戸康広
右サイドではアレックスに走り負けず、左サイドではファビーニョの突破に体を入れてボールを奪い取る。
エスパルスに追加点を許さなかったのは、彼のおかげといっても過言ではない。
デラクルス監督にストッパーにコンバートされて、ほんとディフェンスが粘り強くなった。
おかげで日本代表候補に選ばれてしまった(トルシエは間違いなくこの試合を観て選んだと思われる)。
三浦淳宏
一点リードされている場面で、最終ラインのカバーを要求されるのは、彼の本意ではないだろう。
確かにボランチも右サイドも無難にこなしてはいたが、こなしていただけという気もする。
永井秀樹
右サイドは使えないわ、使えるのが来たときには前線が一枚減っているわで、何をしろと?
左サイドにアツがいれば少しは違ったかもしれないが、彼にとって選択肢があまりに少なすぎた。
城のポストプレーから、二度ほどいいシュートを見せたのだけが救い。
佐藤一樹
この試合で出番がないということは、すでに来季の戦力構想からは外れていると見るべきだろう。
心ならずもサテライトの右ウイングバックに固定されてしまったが、デラクルス監督の優先順位としては、永山邦夫、遠藤彰弘、波戸康広、三浦淳宏、そして深澤仁博の方が上だったということだろう。
※京都パープルサンガへの移籍が決定しました。(99.12.2)
久保山由清
フリューゲルスから巣立っていった中では、最も成長した選手だろうなぁ。
ペナルティエリア内でクロスボールに合わせる動きにも、一段と磨きがかかってきた。
いいチームに移籍できたし、安永というパートナーにもめぐりあえたし、優勝もできたし。
ほんとF・マリノスに行かなくて正解だったね。
吉田孝行
城をスペインに移籍させるか、さもなくばレンタルでいいから出場できるチームに移籍させてあげようよ。
確かにポジションを奪えないのは、実力だけでなく精神的に弱いとかいろいろあるんだろうけど。
服部浩紀
サテライトでストッパーまでこなして、十も年の離れたユースの選手から指示を出されることも。
フリューゲルスでも前線からのチェイシングには定評があったが、それにしても不憫……いや不遇な。
来季は新天地で頑張ってくれることを期待してます。で、どこへ移籍するの、アニキ?
チームカラーといいサポーターといい、FC東京が似合いそうな気もするけど。
バウベル
ま、いいや。
横浜F・マリノス 1
| 1 | 前半 | 2
| 清水エスパルス 2
|
0 | 後半 | 0
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会場:横浜国際総合競技場/観衆:44028人
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得点:0-1 アレックス(1分、アシスト=戸田和幸)
1-1 柳 相鐵(8分、三浦淳宏)
1-2 安永聡太郎(23分、伊東輝悦)
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横浜F・マリノス | 清水エスパルス
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GK | 川口能活 | GK | 真田雅則
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DF | 小村徳男■ | DF | 市川大祐
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DF | 上野良治 | DF | 斉藤俊秀
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DF | 波戸康広 | DF | 西澤淳二
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MF | 深澤仁博■ | DF | 戸田和幸
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MF | 遠藤彰弘 | MF | 伊東輝悦
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MF | 三浦淳宏 | MF | 澤登正朗
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MF | 神田勝夫 | MF | サントス
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MF | 永井秀樹 | MF | アレックス
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FW | 85ヨビチェビッチ | FW | 久保山由清
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FW | 柳 相鐵 | MF | 83大榎克己
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FW | 城 彰二 | FW | 安永聡太郎■
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SUB | 小沢英明 | FW | 63ファビーニョ
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SUB | 田沢浩之 | SUB | 羽田敬介
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SUB | 大橋正博 | SUB | 田坂和昭
|
SUB | 佐藤一樹 | SUB | 長谷川建太
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