等々力競技場の最寄り駅は、東急東横線とJR南武線の武蔵小杉駅。
駅の階段の壁には、これでもかというくらいフロンターレのポスターが貼ってある。
バスの中に流れる、ヴェルディの応援を呼びかけるアナウンスが妙に物悲しい。
フロンターレ戦のチケットは、自由席しかない上、前売券も当日券も大人1200円。
試合開始1時間前に到着すれば、メインスタンドの真ん真ん中だろうと余裕で座れる。
ヴェルディ戦のSS席が4000円もするのに比べると、これは相当リーズナブルなお値段。
しかもフロンターレカラーのフラッグ(自作も可)を持参すれば、小学生は入場料が100円になるという。
本日は、ふなっちさんと一緒に、アルビレックス新潟寄りのバックスタンドで観戦。
メインスタンドが埋まっているので、Jリーグの試合より観客が多い錯覚を覚える。
オープニングセレモニー
川崎フロンターレのマスコットの着ぐるみが登場し、公募で選ばれた名前の発表が行なわれる。
モチーフはイルカだそうだが、色といい容姿といい、どうみてもジュビロくん(禁句)。
名前は「ふろん太」くんだそうだ。なんか、安易な上に環境に悪そうな名前ですねぇ。
川崎市消防音楽隊による演奏と、カラーガード隊レッドウイングスによるバトンフラッグの共演。
いやぁ、いつ聴いてもスターウォーズのテーマは燃える。
そして川崎市助役による挨拶。思わず「富士通」と言いかけて……
始球式には、フロンターレの大ファンという日本陸上界のプリンス、伊東浩司選手が登場。
この恥ずかしいフレーズは、配布された資料に書かれていたもの。プリンスって……
それに、富士通の陸上部員を連れてきて、大ファンというのもねぇ……
フロンターレの布陣
アルビレックスの布陣
そうか、両チームともGKは横浜マリノス育ちか……
いろいろ気になる
10分
38分
43分
サポーター
52分
選手交代:水越 潤→筒井紀章
60分
66分
選手交代:リカルド→小林高道
68分
選手交代:上村崇士→浦田尚希
76分
選手交代:柴 暢彦→藤田慎一
79分
84分
87分
終盤
川崎フロンターレ 評
アルビレックス新潟 評
最終ラインは中央に川元と寺田(東海大)、右が長橋、左が岩本輝雄(京都)。中盤はボランチがジェニウソン、
最終ラインは中央にセルジオ(ジュベントス)と柴(大分)、右が木澤(C大阪)、左が中野。
ボランチにセトハル(横浜F)と秋葉(C大阪)。左のリカルド(矢板クラブ)と右の水越がゲームを組み立てる。
前線は鳴尾(S仙台)と島田周輔(横河電機)。GKも吉原(横浜M)で、昨年の面影は残っていない。
残念ながら、お目当ての鈴木慎吾(横河電機)はサブ。ちなみに括弧内は新加入選手の前所属。
主審は、先週柏サッカー場で笛を吹いていた吉田寿光。まさか、2週連続でこいつに当たるとは……
どこかで見かけたような横断幕がちらほら。ピンク地の木澤正徳や秋葉忠宏とか、セトハルとか……
フリエのコートもちらほら。レセプションでお会いした方もちらほら。考えていることは同じか……
リカルドの右CK。柴がバックヘッドで合わせるが、ネットの上に引っかかる。
ゴール前で上村が低いクロスを受けるが、足下に入って撃ちきれず。ディフェンスをかわすこともできず。
鳴尾が右サイドを完全に崩し、ゴールライン手前から中央にマイナスのセンタリングを入れる。
フリーのリカルドが、ペナルティエリアの中、ゴール正面から右足で強烈なシュートを放つ。
ボールは浦上の手を弾いて、ゴールネットに突き刺さる。
あの位置でポイントゲッターをフリーにした時点で、勝負は決していた。
リカルドは、昨年は矢板クラブに所属しており、チームを栃木県リーグから関東社会人リーグへと導いた。
フットサルで「日産カップ」を制した、Fire Foxの一員と言えばおわかりだろうか。
名前はリカルド・ヒガ(比嘉)といい、日系ブラジル人の……何世だろう。
右サイドを木澤が持って上がり、戻したボールをセトハルが右足でシュートするが、見事な宇宙開発。
うちゅう‐かいはつ【宇宙開発】(名詞)
シュートをゴールのはるか上にふかすこと。山口素弘(グランパス)の十八番。同義語:高射砲。
右サイドからクロスが上がるが、無情にも絶好の位置に走り込んでいたのは向島。
ジャンプすらしないでやんの。まぁ、ジャンプして届いたとも思えないけど。
フロンターレのサポーターは、バックスタンドとゴール裏に分かれて応援しているようだ。
フリューゲルスもそうだったが、聞いていてあまり気持ちのいいものではない。
一方、アルビレックスのサポーターはというと、関東のサポーターを中心にゴール裏に集結している。
アルビレックスのホームか、ここは。
クリアされたボールがテル(岩本輝雄)の前にこぼれ、ダイレクトに左足で狙うが、左へ大きく外れる。
島田が中央やや右サイド寄りを持って上がり、中央に低く早いボールを折り返す。
鳴尾が勢いを殺し、走り込んだリカルドが受け取ってそのまま縦に突破。
ペナルティエリアに入ったところで、後ろから来たディフェンスにふたりがかりで潰される。
左サイドから伊藤彰が、秋葉と中野の間の狭い隙間を狙って、左足で強烈なシュートを放つ。
吉原は戻りながら懸命に両手を伸ばして弾くが、方向を変えるのが精一杯。
ボールは左のポストに嫌われ、その跳ね返りが倒れた吉原に当たってゴールに向かうが、中へは入らない。
フロンターレ、この日唯一のチャンスらしいチャンス。
ゴール前の混戦で前に出ていたにもかかわらず、とっさに手を出した吉原の反応が素晴らしかった。
セトハル、左足で豪快に宇宙開発。
山口のそういうところは真似しなくても…… というか、そんなところだけ受け継がれても……
ほとんど仕事らしい仕事をしていなかったので、当然の交代といえるだろう。
なにしろ頭ひとつ抜けているはずなのに、存在すら忘れるほど目立たなかったのだから。
あ〜あ、結局今日は鈴木慎吾の出番はなしか。負けていたら観れたかなぁ……
伊藤彰がディフェンスのクリアを拾い、ペナルティエリアのすぐ外から右足でミドルシュート。
セトハルのスライディングは届かず。しかし、ボールはゴールの右上に外れる。
ひとつ気になったのは、セトハルが届かないスライディングをする場面が目立ったこと。
後半に多く見られたのだが、ボールを持った選手をフリーにすることになるので、判断力を高めてほしい。
選手交代:向島 建→高田栄二
上村の出来が悪かったぶん、向島がスピードを活かしてひとり気を吐いていた。
小柄なためか若い印象を受けるが、フロンターレの中では最年長。あの清水東三羽ガラスの同期である。
97年の向島と桂を左右に配した布陣も観ていて面白かったが、上村と向島が並んでいるのもなかなか……
左からティングが切れ込んで、角度のないところから左足でシュートを放つが、
枠に行ったのは威力のないシュートばかりで、吉原は頭上を越えていくボールを見上げるだけ。
ロスタイムに、セルジオ不在の間隙をぬって高田が左45°からシュートを放つが、これも決まらず。
アルビレックスは前線のふたりを残して完全に引いているので、もっとラインを押し上げるべき。
寺田などは最終ラインに突っ立っていたが、前線に上げるべきではなかったか。
どうせ攻撃が組み立てられないのだから、188cmの長身を遊ばせておくことはないと思うのだが。
ヴァルディネイが退団し、負傷したのかツゥットも出場していない。
ジェニウソンにもティンガにも目立った動きはなく、シュートはあさっての方向に飛ぶばかり。
サンガから獲得したテルは、キャプテンマークをつけて左サイドバックとして出場したが、
縦へ抜け出すスピードはあるが、ドリブルが得意なわけではなく、プレスキックの精度が高いわけでもない。
ファルカン・ジャパンで、背番号10を背負っていた頃の面影は……もうない。
素晴らしい動きを見せていたのが、最終ラインに入ったふたり。
中央のセルジオは184cmの長身を活かして、ゴール前に入ったロングボールをことごとく跳ね返す。
右サイドの木澤は、対面がテルということもあってか、積極的に上がって攻撃の起点をつくっていた。
セトハルはというと、前半は守備でまずまずの動きを見せていたが、後半はさっぱり。
フロンターレの攻撃が右サイドに偏っていたということもあるが、秋葉の動きのほうが目立っていた。
一方攻撃はというと、こちらもサウロが出場しておらず、お寒い限り。
島田周輔は動きは緩慢だわ、足下に入ったボールの処理は下手だわ、奪ったボールを相手に渡すわでもう散々。
横河電機のころから、罵声の浴び甲斐のある選手ではあったが…… 「おらぁ、島田ぁ〜〜!!」
失礼、取り乱しました。ゴール前でしか役に立たないというか、ですら役に立たないというか。
川崎フロンターレ
0
0 前半 1
アルビレックス新潟
1
0 後半 0
会場:等々力陸上競技場/観衆:4496人
得点:0-1 リカルド(28分、アシスト=鳴尾直軌)
川崎フロンターレ アルビレックス新潟
GK 浦上壮史 GK 吉原慎也
DF 長橋康弘 DF 木澤正徳
DF 寺田周平 DF セルジオ
DF 川元正英 DF 柴 暢彦
DF 岩本輝雄 DF 76藤田慎一
MF ジェニウソン DF 中野圭一郎
MF 大塚真司 MF 瀬戸春樹
MF 56伊藤 彰 MF 秋葉忠宏
MF 久野智昭 MF 水越 潤
MF ティンガ MF 52筒井紀章
FW 向島 建 MF リカルド
FW 84高田栄二 MF 66小林高道
FW 上村崇士 FW 鳴尾直軌
FW 68浦田尚希 FW 島田周輔
SUB 笹原義巳 SUB 木寺浩一
SUB 中西哲生 SUB 鈴木慎吾