柏レイソル戦 観戦記

自宅でヴェルディ−レッズ戦をテレビ観戦してから、横浜国際総合競技場に行ってきました。
何も考えずに放送終了直後に家を出たら、1時間も前についてしまいました。
夜勤明けのためか頭がまわってないらしい。……というか学習能力が欠落しているのかも。

試合開始10分前
予告もなく突然雨が降り出してくる。小粒ながら雨足は激しく、あわてて観客が屋根の下に避難してくる。
私は屋根の下にいたので全然気付かず、突然通路に人があふれたのを見て一瞬何事かと思った。
#降水確率10%じゃなかったっけ? ま、三ッ沢と違って屋根があるのは有り難いけど。
#ゴール裏の場合、中央より後ろ4列目(列番 22列目)より上であれば雨は凌げます。
#ただし、風が強くないことが条件ですが。

5分
加藤望が右CKを蹴り、渡辺毅が頭で合わせる。
タイミングは完璧だったが、楢崎が飛び出して渡辺の目前なんとかクリアー。

16分
またも加藤望の右CKから。一度はクリアーするものの、こぼれ球が再度残っていた加藤望に。
絶妙のクロスに、ファーサイドのベンチーニョがダイビングヘッドで合わせて先制。
加藤望がフリーなのは仕方がないとしても、前田浩二…… ベンチーニョがどフリーだよ。
誰につくか一瞬迷ってたみたいだけど。それとも戻りきれなかったセトハルか。

25分
左に流れた永井から、左サイドを駆け上がるアンデルソンへスルーパス。
アンデルソンが落ち着いて中へ蹴り込み、ゴール前に走り込んだイゴールは右足で合わせるだけ。
これはフリエのお家芸になった、ポジションチェンジから生まれた得点。
前線にいた永井が下がってボールを受け、左に大きく開いていたイゴールが代りにゴール前へ。
それを見てアンデルソンが空いた左サイドのスペースへ走る、という具合に。
このプレーが右サイドでもできればなぁ。

31分
またまた加藤望の右CK。正確なキックに合わせたのはバジーリオ。
空中戦には競り勝ったものの、強烈なヘディングはわずかにポストの横をそれる。

33分
右サイドの混戦から、下平がスペースへ蹴り出す。
オーバーラップしていた沢田が倒れ込みながらクロスを上げ、またもベンチーニョが頭で2点目を決める。
ゴール前は2対2と一応人数は足りていたが、ポジショニングが甘い。ボールに釣られずにもっと体を寄せなきゃ。
もっとも原田の身長を考えると、それでも防げていたかどうかは疑問だが。

39分
治療を終えて、早くピッチに復帰したいベンチーニョ。
なかなかプレーが止まらないのに痺れを切らして、勝手にピッチに復帰してイエローカード。
珍しいケースですが、U-19で遠藤が似たようなイエローカードもらってました。

40分
選手交代:前田浩二→井上雄幾
選手交代:佐藤一樹→吉田孝行
バジーリオについていたセトハルを、一列下げてベンチーニョのマークに。
交代で入った井上が、かわりにバジーリオのマークに入る。でも、なんか解せない。

前半で気になったこと
15分頃までは一進一退の攻防。といっても、どちらも決定機を迎えられない程度に進んだり退いたりで、退屈な展開ということ。
ボールは圧倒的にレイソルが支配。とくに右サイドから再三上がる正確なクロスへの対処が、完全に後手後手にまわっている。
アンデルソンとイゴールの左サイドに比べ、一樹とセトハルの右サイドはあまりに見劣りする。
フットレに邪魔されない右サイドで、一樹がどれだけやれるかと期待したが…… 見せ場もなく交代とわ。

ベンチーニョ 評
Jリーグでプレーした外国人ストライカーの中で、私が最も評価している選手。
スキラッチよりも、アルシンドよりも、エムボマよりも、サリナスよりも──
1994年2nd Stage途中にヴェルディへ入団。ジェノアへ移籍したカズの穴を十二分に埋め、16試合で13得点。
翌年、一時ブラジルへ帰国するも、2nd Stage途中にレイソルでJリーグへ復帰。わずか14試合で12得点。
そして1年半の時を経て、1998年レイソルに戻り、三度Jリーグの舞台に復帰した。
およそ1.2試合で1得点という脅威的な得点力の理由は、彼のシュートの精度の高さにある。
必ず枠を捉える。ふかさない。そしてGKの取りにくいコースへ正確にコントロールされる。
レイソルの先制点も、GKの反応しにくい脇の下へしっかりコントロールされている。
それでいてシュート力がないわけではない。むしろ、頭・左右両足どこからでも強烈なシュートが放てる。
アマリージャが退団した1994年末、ヴェルディを退団した彼をフリエが獲得することを本気で願ったものである。

50分
自陣から永井が中央突破。途中沢田にボールを奪われるも、イゴールが奪い返して再び永井へ。
ゴールライン手前でDF3人とGK南に囲まれながらも、強引にボールをゴール前へ。
イゴールが反転しながらシュートするも、惜しくもバーを越える。

54分
再び永井が自陣から中央をドリブル突破。フォローするように、右に山口、左にイゴールが走る。
エリア内に入ったところでDF3人に阻まれるも、ボールは右の山口に。
山口は落ち着いて切り返し、DFをひとりかわしてシュート。ミートせず、ボールはあさっての方向に。
50分、54分と立て続けに見せた(魅せた)永井のふたつのドリブル。
どちらも自陣からゴール前までボールを運び、複数の敵に囲まれながらも最後はシュートで終わっている。
この突破力とキープ力こそが、ドリブラー永井の真髄であり、攻撃時の重要なアクセントとなる。

55分
左サイドに開いていたイゴールから、アンデルソンへ。
アンデルソンが中へ切れ込んで、DFをかわして強烈なシュート。GK南、辛くもはじいてCKに逃げる。
あ、こ〜もりめっけ。

64分
左サイドを上がるサツ。マークについた沢田をショルダーチャージで弾き飛ばし、
ゴールライン際からのセンタリン……残念ながら上げる寸前にラインを割る。
体格からは想像もつかない俊足と1対1での強さ。それゆえ守備面が取り上げられることが多いが、その武器は攻撃時にも生きてくる。
サツが攻撃参加時に見せる全力疾走は、テレビじゃ絶対に観れません。

68分 選手交代:酒井直樹→大野敏隆

71分
レディアコフが、沢田へのバックチャージで2枚目のイエローカードをもらい、退場。
ちなみに1枚目は、35分に異議を唱えてのもの。
両チームにイエローカードが乱れ飛ぶ、かなり荒れた試合。観ていても楽しいもんじゃありませんね。
レデイアコフの退場には、終了直前まで気がつかなかった。ほんとに寝てるな、頭……

77分
加藤望がいったん味方に預けて、前方へ走る。スルーパスを受け取りGKナラと1対1に。
フリエDFはベンチーニョのオフサイドと見たか一瞬棒立ちに。
ナラをかわすのに手間取り、シュートはいち早くカバーに戻ったサンパイオがクリアー。
「え、オフサイドじゃないの?」と反応が遅れたDFに比べ、
サンパイオの反応の速さはさすがワールドクラス。
加藤望のシュートではなく、サンパイオを信じて武男が自陣ゴールに打ったという説も。

80分 選手交代:アンデルソン→久保山由清
この交代も謎。アンデルソンの運動量は落ちていたが、久保山もたいしたことはしなかった。

84分
加藤望の左CKから。原田がクリアーするものの拾われて再度ゴール前へ。
バジーリオが胸でトラップし、そのままボレー。真正面へ行ってしまい、なんとかナラが体で押さえる。

85分
自陣右サイドのFKから、左サイドをフリーで走る加藤望へ渡る。そのままエリア内に切れ込み、横へ流す。
走り込んだ大野がフリーで合わせるも、ボールは枠のはるか外へ。
立て続けに訪れる決定機を決められないレイソル。
1点取れば決まる試合で決められない。こういうところが優勝争いで響いてくるんだよなぁ。

85分以降
んもぅ、停滞ムードのまんま。
思わず帰りの仕度をしちゃいたくなるくらい。
前線にはっている永井と吉田はいいとして、2列目の上がりが遅すぎる。
というか、誰も上がってこない。やっと来たと思ったら山口。久保山はどうした?
この時点で電光掲示板を見て、レディアコフの退場に気付く私。ま・ぬ・け。
ちょっとだけ納得もしたが、勝とうという意識が感じられなかった。

横浜フリューゲルス
前半柏レイソル
後半
会場:横浜国際総合競技場/観衆:11477人
得点:0-1 ベンチーニョ(16分、アシスト=加藤 望)
1-1 レディアコフ(25分、アンデルソン)
1-2 ベンチーニョ(33分、沢田謙太郎)

横浜フリューゲルス清水エスパルス
GK楢崎正剛GK南 雄太
DF前田浩二DF沢田謙太郎
MF40井上雄幾DF渡辺 毅
DF原田武男DF萩村滋則
DF薩川了洋DF片野坂知宏
MF山口素弘MF下平隆宏
MFサンパイオMF明神智和
MF瀬戸春樹MF加藤 望
MF永井秀樹FW酒井直樹
FW佐藤一樹MF68大野敏隆
FW40吉田孝行FWベンチーニョ
FWレディアコフFWバジーリオ
FWアンデルソンSUB土肥洋一
MF80久保山由清SUB森川拓巳
SUB佐藤 浩SUB熊谷雅彦
SUB埜下荘司SUB北嶋秀朗

注釈:競技場で観戦しながら取ったメモを参考にしているので、若干誤りがあるかもしれません。
気付かれた方は、どんどんご指摘下さいませ。
なお、時間については競技場の電光掲示板の時計を参考にしましたが、1分程度の誤差はあります。

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