新宿駅を9:07に発つ、夏の行楽増発列車「ホリデー快速 ビューやまなし」。
215系のオール2階建車両に乗り込んだときから、この遠征は幕を開けた。
きっぷもチケットも事前に用意していたのだが、実は直前まで行けるかどうか微妙な状況だった。
8月とは思えないほど寒暖の差が激しかったためか、私が夏風邪を患っていたからである。
結局、同行するF・てーとく氏に迷惑をかけない程度には回復したので、なんとか行けることに。
そんなわけで、下調べをしたのが当日の未明というあたりに若干の不安は残るが……
「平成の川中島合戦」と銘打たれた一戦、舞台は長野県松本市の総合球技場「アルウィン」である。
なお、私を知る人であれば想像がついていると思うが、青春18きっぷの旅である。
余談だが、小淵沢駅で中央本線に乗り継いで、塩尻駅で特急の通過待ちをしている間の出来事。
ホームに停車しているワンマンカーの木曽福島行き、辰野−塩尻間を結ぶ中央西線を見て氏が一言。
「来て初めてわかった。信玄、絶対天下取れねぇ(笑)」
松本駅に13:52に到着すると、遅い昼食を取るために「そばきりみよ田 松本店」へ。
氏の言に従って「山菜きのこそば」を注文。見ため以上にボリュームもあり、美味しかった。
ちなみに、日穀製粉というそば粉の扱い日本一の製粉会社が直営している店舗らしい。
その後、シャトルバス(松本電鉄の路線バス)に乗って一路「アルウィン」へ。
それにしても、往復1000円は高すぎるだろう。ヴァンフォーレのバスツアーと同じ値段かよ。
所用時間はおよそ45分。松本空港の環境整備で造られた大規模公園とはいえ、アクセスは悪い。
試合開始まではまだ30分以上もあるが、メインスタンドは空席を探すのも難しい状態。
ちなみに、もぎりは出場停止の奈須(笑) ゴミ袋の中には、やはりというか招待券の半券が一杯。
平成の川中島合戦
武田信玄と武田二十四将(実際は十将)、上杉謙信と上杉二十八将(実際は十将)がピッチに出現。
二十二の鎧武者が戦国絵巻さながらのパフォーマンスを繰り広げる。
献塩の儀、「三太刀七太刀」の再現、そして名産品の交換と松本市へのプレゼント(笑)
松本市からは返礼として民芸品の蹴鞠が贈られ、両軍勝鬨(かちどき)をあげて退場していく。
Jリーグでも屈指のイベントだったな。大型映像装置で流れた映像は"米沢上杉まつり"か?
ヴァンフォーレ甲府の布陣
GKは阿部。最終ラインは右からアライール、池端、仲田、青葉。
中盤はボランチが倉貫と外池、右に水越、左に石原。前線は小倉と藤田。
アルビレックス新潟の布陣
GKは野澤。最終ラインは右から尾崎、アンデルソン、丸山、鈴木健太郎。
中盤はボランチが秋葉と山口、右に深澤、左にファビーニョ。前線はマルクスと上野。
1分
前半の感想
55分
57分
アルビレックス新潟の布陣 そのに
59分
71分
アルビレックス新潟の布陣 そのさん
72分
本日の入場者数
76分
84分
アルビレックス新潟の布陣 そのよん
残り時間も少なくなり、アンデルソンを前線に上げてパワープレーを仕掛ける。
アルビレックス新潟の布陣 そのご
後半の感想
ヒーローインタビュー
ヴァンフォーレ甲府 評
プレーとは無関係な愚痴をふたつ。メガホンの音五月蝿すぎ、メンバー表示のフォント小さすぎ。
アルビレックス新潟 評
帰りのシャトルバスは、駐車場に待機させておいた4列シートの観光バスでの快適な輸送。
馬刺しはわずかにくせがあるが、仕事は非常に丁寧。肝臓(苦手なんだが)は日本酒に合いそう。
翌朝、大宮公園サッカー場(天皇杯埼玉県予選準決勝)に向けて出発する予定だったので、
隣の南松本駅まで行けば2店営業していることは確認できたが、電車はもちろん動いていないし、
夜もすっかり明けて、松本駅5:47発の中央本線(初電)の車中に、ふたりの姿はあった。
教訓「遠征の計画を立てる際は、インターネットの情報を過信しないこと」
もっとも、私は寝ていたといっても最初の1時間くらいで、途中甲府駅で買った山梨日日新聞を
ちなみに、二番目は"大宮アルディージャ−湘南ベルマーレ"を観戦している時だそうだ(爆)
小倉が右サイドから中へ切れ込んで、左足で強烈なミドルシュートを放つが、クロスバーに弾かれる。
アライールの左CK。遠いサイドに流れたボールを、水越が尾崎に競り勝ってペナルティエリアへ。
左45°から左足でシュートを放つが、野澤が体を倒してかろうじて弾き出す。
鈴木健太郎が左サイドからクロスボールを上げ、ゴール前で競り合うがわずかに届かず。
流れたボールが仲田の足に当たってこぼれ、深澤の前へ。すかさずシュートを放つが、左へ外れる。
右サイドで水越がボールをキープ。池端が外側を上がっていくが、前方に長いスルーパスを通す。
石原が中央から流れながら右足でシュートするが、野澤の脇を抜けたボールは左のポストを直撃する。
左サイドに流れた藤田からの絶妙なスルーパス。石原が裏へ抜け出して、右足でシュートを放つ。
小倉がディフェンスと競りながら体ごと飛び込み、左足で合わせてサイドネットに突き刺す。
藤田のパスが素晴らしかった。裏を取られた尾崎の守備も拙かったが、あそこを通されては……
絶好のカウンターの場面も前線に選手が残っておらず、4−7−0で助かったと思ったのだが、
だんだん霧が濃くなってくるあたりは、さすがに川中島(笑)
メインスタンドはまるで勝ったかのよう、総立ちで選手たちを迎えていた。
アンデルソンが早々に負傷して、足を引きずりながらのプレーを余儀なくされたのも痛かったが、
左サイドに開いた小倉へ自陣からのロングパスが通り、ドリブルでゆっくりと中へ切れ込む。
ペナルティエリアに入りアンデルソン、尾崎を充分に引きつけて、縦にスルーパスを通す。
まわりこんだ藤田がエンドライン手前から折り返し、近いサイドに飛び込んだ水越が押し込む。
…………。(あまりの素晴らしいゴールに、肩をすくめるだけで言葉が出ないらしい)
小倉が左足アウトサイドで出したパスは、走り込む藤田の足下にきっちりコントロールされていた。
またしても、尾崎の守備が拙い。後方から藤田の足をかるようにスライディングしていたので、
選手交代:尾崎瑛一郎→宮沢克行
反町さんも守備には目をつぶって起用しているのだろうが、2失点に絡んでは致し方ないか。
3バックに布陣変更し、秋葉をボランチからスイーパーに下げる。
最終ラインは中央に秋葉、右に丸山、左にアンデルソン。サイドハーフは右に深澤、左に鈴木健太郎。
中盤はボランチが山口と宮沢、中央にファビーニョ。前線はマルクスと上野。
マルクスがスルーパスを通し、ファビーニョが抜け出して阿部と1対1になる。
右に流れながら利き足ではない右足でシュートするが、阿部が仁王立ちで弾き出す。
宮沢が左サイドからクロスを上げ、反対サイドに流れたボールを深澤が右足でシュート。
大きく外れたボールはマルクスに当たって上野の前にこぼれ、これを落ち着いて右足で蹴り込む。
深澤のシュートは、ゴールラインとほぼ平行に飛んでいたな(苦笑) 得点は偶然の産物。
選手交代:鈴木健太郎→船越優蔵
もうひとりのサイドバックを外し、前線にターゲットを増やす。3−4−3に布陣変更。
最終ラインは中央に秋葉、右に丸山、左にアンデルソン。サイドハーフは右に深澤、左にファビーニョ。
中盤はボランチが山口と宮沢、前線は右に上野、左にマルクス、中央(最前線)に船越。
選手交代:倉貫一毅→山本英臣
13043人は、ヴァンフォーレの主催試合では過去最多。
実際には昨年のセレッソ戦の方が多かったと思われるが(消防法の関係で13000人と公式発表)。
選手交代:水越 潤→須藤大輔
アルビレックスのCKの場面で交代させるあたりは、セットプレー対策の意味合いが強いか。
藤田が水越の位置に下がり、須藤は小倉と並んで前線でプレーする。
外池のクリアミスを拾い、ゴール正面からマルクスがフリーでシュートするが、枠を大きく外れる。
選手交代:ファビーニョ→本間 勲
ファビーニョは顔面を強打してその場に倒れ込み、すかさずマルクスがベンチに交代を要求する。
軽症で済んでほしかったが、診断の結果は右頬骨骨折で全治2ヶ月。あまりに痛すぎる……
最終ラインは中央に秋葉、右に丸山、左にアンデルソン。サイドハーフは右に深澤、左に宮沢。
中盤はボランチが山口と本間、前線は右に上野、左にマルクス、中央(最前線)に船越。
最終ラインは中央に秋葉、右に丸山、左に本間。サイドハーフは右に深澤、左に宮沢。
中盤はボランチが山口、中央にマルクス。前線は右にアンデルソン、左に船越、中央(最前線)に上野。
秋葉のシュートが阿部にキャッチされて試合終了。歓喜に湧くヴァンフォーレサポーター。
こんな試合をされたら、J2のどのチームも勝てないよ……
アルビレックスを応援する者としてではなく、一サッカーファンとしてヴァンフォーレに拍手を贈った。
#こういう距離感が、フリューゲルスのサポーターだった頃と現在の差だろうな。
#勝敗もさることながら、それ以上に「いいサッカーが見たい」という思いの方が強いのは。
小倉はさすがに慣れていると見えて、気の利いたコメントも残したのだが、水越はというと……
「抱負を」との問いに言葉に詰まったあげく、出てきた台詞が「え〜全部勝ちます」だからなぁ。
大変申し訳ありませんでした(何に対して謝っているかはこちらを参照のこと)。
前線に並んだストライカーでもないふたりに、アルビレックスはいいようにやられました。
とくに小倉には完全に弄ばれたな。浮き球をヒールで落としてラストパスを通されたり(苦笑)
仲田の守備が唯一危なっかしかったが、奈須が戻ってくればそれも解決するはずだし。
まぁ、前者については応援に参加してもらえる意義も大きいので、一概に否定もできないが。
後者は単に大型映像装置の扱いに慣れていないだけだろうな。
前半も後半も「シュートうて!」とコールされたことが、不甲斐ない試合内容を物語っている。
シュート数は13本とヴァンフォーレの9本を記録では上回っているが、
20分ほどで松本駅に到着。名物の桜肉を食するために「馬肉料理 新三よし」へと向かう。
#名物といえば、蜂の子、いなご、ざさむしも珍味とされているが却下ね。虫は嫌いなので。
メインのさくら鍋は、カルビの脂身が牛肉ほどきつくなく、上質のすき焼きといった印象。
最後に注文したおすすめの厚焼き玉子は、だしの甘味もほどよく、おろし醤油でさっぱり頂いた。
数日ぶりの食事らしい食事と、アルコール2杯ですっかり熟睡。
ところで、ブラック・ティー・ハイといいながら、レモンの輪切りが浮いているのはなぜ?
事前に調べておいた4店が4店とも潰れていたという…… これにはさすがに閉口したね。
電話をかけるなりして営業を確認しておくべきだった。首都圏の感覚は通用しないなぁ(苦笑)
めいめいドリンクとデザートを注文する。電車が動き出すまでは、あと5時間以上……
瞬く間に深い眠りへと落ちていく。もちろん、大宮へ行く余力など残っているはずもなかった。
後日、氏はこの夜のことを「人生で一番無駄な時間」という言葉で振り返ってくれた。
ヴァンフォーレ甲府
2
1 前半 0
アルビレックス新潟
1
1 後半 1
会場:松本平広域公園総合球技場/観衆:13043人
得点:1-0 小倉隆史(42分、アシスト=石原克哉)
2-0 水越 潤(55分、藤田 健)
2-1 上野優作(71分、マルクス)
ヴァンフォーレ甲府 アルビレックス新潟
GK 阿部謙作 GK 野澤洋輔
DF アライール DF 尾崎瑛一郎
DF 池端陽介 MF 57宮沢克行
DF 仲田建二■ DF アンデルソン
DF 青葉幸洋■ DF 丸山良明
MF 倉貫一毅 DF 鈴木健太郎
MF 72山本英臣 FW 71船越優蔵
MF 外池大亮 MF 秋葉忠宏
MF 水越 潤 MF 山口素弘
FW 76須藤大輔 MF 深澤仁博
MF 石原克哉 MF ファビーニョ
FW 藤田 健 MF 85本間 勲
FW 小倉隆史 FW マルクス
SUB 鶴田達也 FW 上野優作
SUB 杉山 新 SUB 前田信弘
SUB 山崎光太郎 SUB 三田 光