春爛漫。
天気はあいにくの雨模様。それに加えて風も強く、花冷えのする一日となった。
予定されていた花見も早々に潰え、心ならずも観戦に集中できるはめに（フットサルはどうした：笑）

武蔵小杉駅からめったに乗らないバスに乗り、試合開始40分前には等々力陸上競技場に到着。
メインスタンドに掛かる屋根は極めて小さいため、開放しているというバックスタンド２階席へ。
屋根が比較的高い位置にあるため最上段に陣取ったのだが、それでも雨は容赦なく吹きつけてくる。
……風向きを見誤った。

川崎フロンターレの布陣
ＧＫは吉原。最終ラインは中央に渡辺匠、右に箕輪、左に伊藤宏樹。サイドハーフは右に塩川、左にアウグスト。
中盤はボランチが山根と茂原、中央に今野。前線はジュニーニョと我那覇。

ヴァンフォーレ甲府の布陣
ＧＫは阿部。最終ラインは右から杉山、アライール、青葉、奈須。
中盤はボランチが倉貫と外池、右に水越、左に石原。前線は須藤と藤田。

一向に調子の上がらないジョルジーニョとジュニーニョに代わり、前節から須藤と藤田が先発している。
松永監督の判断は賢明だろう。須藤はともかく、藤田はこのチームには欠かせないプレスキッカーだ。

17分

今野が素早いチェックでボールを奪い、ジュニーニョがドリブルでヴァンフォーレ陣中央を切り裂く。 下がるディフェンスを見て取ると、そのままミドルシュート。低い弾道でゴール左隅に突き刺さる。

併走する我那覇と今野にも気を配る必要はあったが、ディフェンスがあまりに下がりすぎた。

36分
選手交代：杉山 新→池端陽介
ここまで対面のアウグストに翻弄されっぱなしだっただけに、杉山の交代は当然といえば当然。
そもそも、本職ではない杉山には（アウグストの相手は）荷が重すぎた。というか、無謀。
池端は最終ラインの中央に入り、アライールが右サイドにまわる。開幕戦で見られた布陣に変更。

前半終了

45分
選手交代：須藤大輔→ジョルジーニョ
確かに須藤の高さが活きる場面は皆無だったが、ジョルジーニョが活躍できるとも思えないが……

59分

茂原のパスを受けて、ジュニーニョがドリブルで中央を突破。ディフェンスを引きつけて、左に流す。 フリーの我那覇が左足でシュートを放つが、阿部が距離を詰めてしっかりブロックする。

この試合の決定機は、すべてジュニーニョのドリブルから。前を向いて自由にさせるのはあまりに危険。

66分

選手交代：我那覇和樹→バルデス

４試合連続得点こそならなかったものの、我那覇は少なくとも決定機にはきちんと絡んでいた。
しかしながら、代わって出場したバルデスは……（嘆息）

77分
選手交代：藤田 健→白尾秀人
サポーター某氏曰く「Ｊ２最速ＦＷ」。裏へ抜け出すスピードとその得点感覚は、ＪＦＬでも証明済み。
国士舘大学では指導者（現レッズサテライトコーチ）に恵まれず、不遇を託っていた感は否めないが。

ロスタイム（公式記録では89分）
白尾が左サイドの深い位置で、ディフェンスふたりを相手にボールをキープ。
背負った渡辺匠の股間をヒールで抜き、素早い振り向きからドリブルでゴールへと向かう。
角度のないところからシュートを放つが、吉原がディフレクティングでエンドラインに弾き出す。

ロスタイム（公式記録では89分）

選手交代：ジュニーニョ→岡山一成

長身の岡山をここで投入、ヴァンフォーレのセットプレーに備える。

ロスタイム（公式記録では89分）
上のプレーで得た宮沢の水越の左ＣＫ。右足から放たれたボールがゴール前に上がる。
これに飛び込んだのは、遠いサイドの外池。高い打点からのヘディングでゴールネットを揺らす。
サポーターの待つバックスタンドの方に駆け寄り、喜びを露にする外池。完璧なヘディングだった。

後半終了

試合の感想
前半のシュート数は、フロンターレの11本に対して、ヴァンフォーレはわずか２本。
これが後半には、フロンターレは半分以下の４本に止まり、ヴァンフォーレは８本と立場は逆転。

風の影響も少なからずあるだろうが、池端が最終ラインに入ることで守備が安定したこと、バルデスが使い物にならず、攻撃がジュニーニョの個人技頼みになってしまった結果だろう。
とどのつまり、試合の流れなんてものは監督の采配ひとつでどうにでもなると（笑）

試合終了後、茂原が川崎華族に喧嘩を売っている様を遠くに見ながら、早々に競技場の外へ退散。
駅まで歩く気はさらさらないが、満員のバスに乗るのも願い下げ、冷え切った体も暖めたい。
──というわけで、近くの回転寿司に避難。
時間を気にする必要もないし、肝心の味もまずまず。漱石先生ひとりで満腹になるのも魅力。
なにより茶が美味かった（爆）