川崎フロンターレ−京都パープルサンガ 観戦記

いえね、とりわけ面白い試合だったわけではないんですよ。
選手交代が行われるたびに、目まぐるしく変わる布陣が物珍しかっただけで(苦笑)

川崎フロンターレの布陣
GKは相澤。最終ラインは中央に箕輪、右に土居、左に飯島。サイドハーフは右に林晃平、左に伊藤宏樹。
中盤はボランチがエジミウソンと鬼木、右に今野、左に塩川。最前線は伊藤彰。

システムは3−5−2のままだが、メンバー表の布陣とは微妙に……というか全然違うじゃん。
謀(たばか)ってるなぁ、石崎監督(苦笑)

京都パープルサンガの布陣
GKは中河。最終ラインは中央に手島、右に佐藤尽、左に鈴木和裕。サイドハーフは右に熱田、左に中村忠。
中盤はボランチが石丸と朴智星。前線が右に黒部、左に安孝錬、中央(最前線)に上野優作。

この間に試合は開始されています、一応(苦笑)

フロンターレの布陣変更
サンガが3トップで来たのを見て取ると、石崎監督はすかさず伊藤宏樹を最終ラインに組み入れる。
1スイーパー、3ストッパーの変則的な4バックで、マークの受け渡しのあるゾーンディフェンス。
ひとり(主に安孝錬)が中盤に下がれば、ひとり(主に箕輪)が上がるため、一見3バックになる。

"週刊サッカーマガジン"によれば、右から土居、伊藤宏樹、飯島、箕輪の4バックとなっているが、これは明らかな間違い。あえてポジションにこだわるなら、左サイドにいたのは伊藤宏樹が正しい。

15分
左サイドからのアーリークロスを、オフサイドラインをかいくぐった林晃平が胸でトラップ。
ペナルティエリアに入り込んで右足でシュートを放つが、ゴールの左に外れる。
思わず天を仰いで頭を抱える林晃平。もっとも、中河との1対1を外したのだから、それも当然か。

21分
左サイド深くからの今野のFK。
右足でカーブをかけたボールに、遠いサイドの箕輪がヘッドで合わせるが、わずかにゴールの右。

42分
朴智星が混戦からミドルシュートを放つが、相澤がフィスティングで難なくクロスバーの上へ。

前半の感想
ボールがつながっているのはフロンターレ。 ……他に書くことがない(苦笑)

ハーフタイム "真夏のダンスレボリューション"
試合前にも登場した、玉川大学 "ジュリアス"、慶應大学 "ユニコーンズ"、"フロンタールズ"。
これにクラブチーム "デビルス"、チアリーディングチーム "レグラス"のふたつが加わり、総勢72名によるダンスショー。いつものハーフタイムイベントと違って、観ていて楽しい(笑)
圧巻は、ふろん太くんも加わってのラインダンス。さすがは芸達者だ……

52分
選手交代:佐藤 尽→大嶽直人
大嶽は最終ラインの中央へ入り、手島が中央から左へ、鈴木和裕が左から右へとそれぞれ位置を変える。
確かに佐藤尽の調子は悪かったけど、大嶽を投入してもあまり変わらないような気がするのはなぜ?

58分
センターライン付近で安孝錬がヘディングで前方のスペースへ流し、自らそのボールに追いつく。
伊藤宏樹をかわしてそのまま独走。相澤と1対1になるが、シュートを撃ちきれない。
そうこうするうちに、結局はディフェンスに追いつかれてクリアされるはめに。
「フォロー! 黒部走れ〜!(怒)」とは、同行したにた丸さんのお言葉である。

59分
ゴール前へのロビングに相澤が飛び出すが、タイミングが明らかに遅くボールに触ることすらできない。
入れ違いでボールを受けた黒部がシュートを放つが、ゴールの右へ外れる。
これまた頭を抱える黒部。いや、頭を抱えたいのはこっちの方なんだが……

64分
選手交代:エジミウソン→阿部良則
前線に阿部と伊藤彰を並べ、ボランチを鬼木ひとりにして攻撃を厚くする。
とはいえ、鬼木は豊富な運動量を活かしてどこにでも顔を出すので、中盤のバランスを考えると……

68分
選手交代:黒部光昭→松井大輔
サンガは上野優作と(後半は右に位置していた)安孝錬を前線に残し、松井を1.5列目に投入する。
箕輪が松井のマークで高いポジションを取るため、フロンターレは見かけ3バックに戻る。

72分
朴智星の右CK。熱田へのショートコーナーのリターンを受けて、ゴール前にクロスを上げる。
松井がオーバーヘッドキックを見せるが、クロスバーの上を越える。

73分
選手交代:今野 章→久野智昭
鬼木をより自由にプレーさせるために、ボランチの位置に久野を投入する。

74分
選手交代:鈴木和裕→野口裕司
野口は左のサイドハーフに入るが、どこへ行けばいいのかわからず困り果てたのが中村忠。
どうやら指示が伝わらなかったためらしいが、結局は最終ラインの右に落ち着いた模様。

80分
選手交代:伊藤 彰→向島 建
阿部がまるで使い物にならないため、実際は向島の1トップに等しいという話もなきにしもあらず。

83分
熱田の右サイドからのクロスに、松井がヘディングで合わせようとするがクリアされる。
こぼれ球を拾った石丸のシュートは、コースに入った塩川が顔面でブロック。
その塩川もボールを奪われて、最後は朴智星が右足でミドルシュートを放つが、クロスバーを越える。

87分
右サイドからの熱田のFK。遠いサイドに上げたボールを、松井がワントラップして左足でボレー。
真正面に飛んできたボールを、相澤がフィスティングでクロスバーの上へ弾き出す。

よくある光景(笑)
ファウルを取ってもらえなかった腹いせに、足の裏を見せたスライディングで箕輪をけずる上野優作。
……で、試合を止めて走り寄る主審をよそに、本人はさっさと水を飲みに行くんだな、これが。

ロスタイム
フロンターレのカウンター。中央を向島がドリブルで上がり、左からは阿部、右からは久野がフォロー。
対するサンガはディフェンスが戻りきれておらず、GKの中河を含めても局面は3対3。
向島はディフェンスを充分に引きつけて左へパスを通すが、阿部のシュートはゴールの右へ外れる。
もはや説明すら不要。まさにストライカー(自称)阿部の本領発揮である。

後半の感想
もっとサイドを使おうよ……サンガ。熱田もさぁ……中へ切れ込んでばかりじゃなくて……
直接FKは一向に枠へ飛ばないし……いや、サンガだけでなくフロンターレもさぁ……(嘆息)

90分
選手交代:安 孝錬→松川友明
最前線に上野優作ひとりを残し……って、これで両チーム合わせてこの試合何度目の布陣変更だ?
おそらく誰も把握できていないと思われるので、ここで改めて──

川崎フロンターレの布陣
GKは相澤。最終ラインは右から土居、箕輪、飯島、伊藤宏樹(ということにしておこう:苦笑)。
中盤はボランチが久野、鬼木が中央で自由に動き、右に林晃平、左に塩川。前線が向島と阿部。

京都パープルサンガの布陣
GKは中河。最終ラインは中央に大嶽、右に中村忠、左に手島。サイドハーフは右に熱田、左に野口。
中盤はボランチが石丸と朴智星、左に松川。右の松井は引き気味で、最前線に上野優作が残る。

95分
中央で野口のパスを受けた上野優作が、振り向きざまに右前方のスペースへ上げる。
走り込んだ松井が右足で合わせるが、距離を詰めた相澤が枠の外へ弾き出す。

96分
選手交代:塩川岳人→アイルトン
久野が中盤の左にまわり、ボランチの位置には鬼木が戻る。アイルトンは中盤の中央へ──
まだ交代枠がひとつ残っていたか…… でもって、当然のように布陣変更が行われるわけだ。

100分
右サイドのスペースに出されたボールに、松井が追いついてマイナス方向にボールを折り返す。
走り込んだ松川が右足で合わせるが、ゴールのわずか左に外れる。

103分
右サイドをドリブルで突破する向島に、後方からは松井、前方からは手島が挟み込むように対応する。
向島はシザースフェイントを交えながら、一瞬の隙を突いてあっさりふたりの間をすりぬける。
ペナルティエリアに切れ込んで、ゴール前に速いボールを折り返すが、阿部が合わせられず。
ものの役にも立っていなかった松井。あげくのはて、体を寄せようとして転倒するていたらく。

116分
どうやら、ペナルティエリア内で箕輪がハンドを犯すが、主審はファウルを取らなかったらしい。
いや、観戦していた位置からは、体が陰になってよく見えなかったもので(言い訳)

グラウンドに飛び降りるサンガサポーター数人、制止しようとした警備員と揉合いになる。
罵声が飛び交う中、ひとり思う。「そんなに熱くなる試合かよ……」

延長戦の感想
印象に残った出来事といえば、延長後半にバックスタンドの向こうの空から飛来した、満月に映える3羽の白い鳥くらいなものでせうか。

なお、ゲルトはテクニカルエリアに出ずっぱり。総じて怒ってたけどね、汚いファウルが多すぎて。

本日の主審
そうか、濱名哲也か…… どうりでイエローカードが均等にばらまかれたわけだ(嘲笑)
#なぜか等々力では、電光掲示板に審判の名前が表示されないので。

中河昌彦
安定感を欠く(もしくは成長に乏しい)平井直人に代わり、第16節からサンガゴールを守るピーコ。
これまで正GKの経験はないが、32歳になる今日まで現役を続けられたのは、実力がある証拠。
後塵を拝したとはいえ、川口能活、松永成立、楢崎正剛と、その相手は日本を代表するGKばかり。
森敦彦(一応、日本代表候補)はちょっと、平井直人に至ってはかなり格が落ちるが……
最終ラインがフリューゲルスなだけに、彼のコーチングは必要不可欠なものとなるだろう。

エメルソン
去る者は追わず── というわけで、浦和レッズへ移籍してしまいました(苦笑)
チームの組織力は間違いなく上昇するだろうが、得点力は確実に落ちるだろうなぁ。

川崎フロンターレ/京都パープルサンガ 評
来年もJ2で会いませう(笑)
現在2位のサンガではあるが、こんなサッカーをしているようでは、昇格を語ることすらおこがましい。
8位のフロンターレに至っては……語るに及ばず。

川崎フロンターレ

前半京都パープルサンガ

後半
延長前半
延長後半
会場:等々力陸上競技場/観衆:3003人

川崎フロンターレ京都パープルサンガ
GK相澤貴志GK中河昌彦
DF伊藤宏樹DF佐藤 尽
DF飯島寿久DF52大嶽直人
DF箕輪義信DF手島和希
MF塩川岳人DF鈴木和裕
MF96アイルトンMF74野口裕司
MF鬼木 達MF熱田 眞
MF土居義典MF朴 智星
MFエジミウソンMF石丸清隆
FW64阿部良則MF中村 忠
MF林 晃平FW安 孝錬
FW今野 章MF90松川友明
MF73久野智昭FW黒部光昭
FW伊藤 彰FW68松井大輔
FW80向島 建FW上野優作
SUB笹原義巳SUB平井直人

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