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真実か挑戦か - 読者の回答

97/3/1

心の問題は物質で解決できる。 真か偽か?

真。どんな心の問題でも、少なくとも問題を持つ人々にとっては、 正しい種類の薬品を脳に投与することにより消えてなくなってしまう。 何故ならそのような薬品は彼らが問題を抱えていると感じている精神状態を変化させてしまうからだ。
Kenji

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97/3/2

人口の増加が続くと、地球は死の惑星になる。 真か偽か?

偽。人口の増加により人類は滅びるかも知れないが、 地球自体はその時でも大丈夫で、確実に生命に満ちているだろう。
Kenji

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97/3/3

あなたと同じ遺伝情報を持つ人物は、あなたと同じような姿で、同じように行動する。 真か偽か?

偽。計算機科学的に説明すると、そのような人物は僕と同じ状態機械を持っている可能性があるが、 同じ状態機械でも異なるイベントの列を与えられると異なる run を見せるため、 この命題は必ずしも真とはならない。
Kenji

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97/3/4

マイノリティだけを受け入れる大学は、マイノリティの生活向上に役立つ。 真か偽か?

真。偏見や、いわれない社会的圧力から自由になることは、 学生の自信を向上させるので、そのような学校からの卒業生は社会で成功するだろう。 そしてその結果、マイノリティの社会的地位も向上するだろう。
Kenji

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97/3/5

人口の増加は奇跡を引き起こす。 真か偽か?

真。例として、大きな自動車事故に遭遇して助かることを考えてみよう。 そのようなことは希かも知れないが、全く起こり得ないというわけではない。 そして人々はこのようなことが起きればそれを奇跡と呼ぶだろう。 人口が増加すると、車を運転する人が増えるので、そのような大事故の数も増加する。 すると大事故で助かる人の数も増えることになる。 助かる確率は変わらないのだが。
Kenji

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97/3/6

平均寿命が伸びると社会がより平和になる。 真か偽か?

真。暴力的な状況で命を失う危険は、寿命が延びるにつれて次第に無視できなくなってくる。 人々がそのような状況を避けることは、 その方が割がよいという理由と、 そのような傾向を持つ人々だけが生き残っていくことにより、当然といえる。
Kenji

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97/3/7

人間のクローンを作ることは倫理的に間違っている。 真か偽か?

それはあなたがどんな倫理について話しているかに依る。
Kenji

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97/3/8

芸術を格付けするのはナンセンスである。 真か偽か?

もし、芸術の価値がスカラ型でないことを言っているのであれば真。 しかし僕は、芸術はその意図する観衆をどれだけ楽しませることができるかという点で、 比較ができると思う。
Kenji

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97/3/9

音楽は言語である。 真か偽か?

脳の中で扱われる抽象であるので真。
Kenji

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97/3/10

笑いは恐怖によって引き起こされる。 真か偽か?

これは多分、真。笑いは確かに奇妙で非論理的な言葉や状況によって引き起こされるが、 このようなものは我々にとって闇の部分に属すともいえるのではないだろうか。
Kenji

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97/3/11

何か美しいものが軍拡競争の結果生まれる。 真か偽か?

ここでいう軍拡競争が生物の進化の中で見られるものであれば真。
Kenji

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97/3/12

喋っていないと、あなたの脳は活動を停止してしまう。 真か偽か?

偽だが、僕の脳は常に刺激を受けていないとうまく働かないような気がするし、 人間の脳は人間を相手にするようにデザインされているので、 お喋りはよい刺激になると思う。
Kenji

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97/3/13

あなたは信頼に値する人物である。 真か偽か?

真だが、自分にとってだけ。
Kenji

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97/3/14

常識は凡庸な人々のためにデザインされている。 真か偽か?

真。常識として知られるものは、社会の主たる構成員が凡庸であるため、 普通、凡庸な人々に有利なことを言っている。
Kenji

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97/3/15

脳が数学を発明するのであって、逆ではない。 真か偽か?

真。私たちは脳の発生には何らかの数学が関わっていると思いがちだが、 それも脳によって、脳の発生の後に与えられた理由付けである。
Kenji

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97/3/16

免疫システム、都市、そしてファッションには密接なつながりがある。 真か偽か?

真。免疫は、都市にも似た細胞の社会から自己を規定する動的なシステムであり、 ファッションは自己の表現である。
Kenji

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97/3/17

あなたの知る遺伝学は、占星術のようなものである。 真か偽か?

偽。しかし多くの人々が遺伝学を誤解しているようであり、 確立された事実よりも神話を信じている。
Kenji

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97/3/18

良い行いは幸運をもたらす。 真か偽か?

何であれ、あなたが良いと信じるものはあなたにとっては良いことなので真。
Kenji

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97/3/19

オカルトは想像力の欠如に起因する。 真か偽か?

真。自然現象の論理的な説明は、オカルト的なものよりもずっと大きな想像力を要する。
Kenji

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97/3/20

明日、太陽を昇らせるのはあなたである。 真か偽か?

真。地球上にこの特定の観測者がいなければ、むしろ地球が自転しているように見えるだろう。
Kenji

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97/3/21

あなたの肉体と心は分かれている。 真か偽か?

偽。僕の心はこの肉体の上で走行するプロセスだから。
Kenji

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97/3/22

念力を信じることは我々の脳の性質から自然に説明される。 真か偽か?

真。我々の脳は、そこに内在するものを何でも外在化できると信じるような構造になっている。 これは我々の脳の最も基本的な性質の一つであり、 これなしでは、人類は環境を変えるために道具を使うことを発見できなかっただろう。 念力を信じることはこの単なる拡張である。
Kenji

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97/3/23

たまごっちの流行は平等主義に起因する。 真か偽か?

真。たまごっちは、実世界においてはそうでない人をも支配的になれるようにする。 支配的になることは、霊長類のライフスタイルから発生している人間社会では、 その性質上、特定のタイプの人間にしか与えられない特権である。 しかし近年の平等主義は、人々に誰もが支配的になれるという幻想を与えている (それが実は資本主義の原動力になっている)。 たまごっちはこれらの人々の幻想を満たすために存在している。
Kenji

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97/3/24

裸体は子供たちの目から隠されるべきである。 真か偽か?

偽。子供たちの目は自然にさらされるべきである。
Kenji

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97/3/25

人類は進化している。 真か偽か?

偽であり、 世界が統一されるに従い人類が進化することはますます難しくなってきている。
Kenji

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97/3/26

インターネットは民主主義を破壊する。 真か偽か?

真。あなたも、 インターネット上でいかに少ない人数の人々が群集を装うことができるか知れば、 驚くだろう。
Kenji

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97/3/27

勝者は勝ち続ける傾向にある。 真か偽か?

真。生物学的に言って、ある動物が戦いに負けたとすると、 それはその動物の体に問題があるか、もしかしたら病気だということを意味するかも知れない。 そこで、そのような動物にとってはそれからしばらくは戦いを避けるのがよい戦略となる。 反対に、もしその動物が勝てば、それは恐らくその動物がいいコンディションにいることを意味するので、 そのまたとない機会を利用するため、今度はその動物は戦い続けた方がよい。 これは正のフィードバックである。
Kenji

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97/3/28

ある種の動物は他のものと比較してより進化している。 真か偽か?

偽。進化は実際には以前の種からの逸脱であり、 ある種の動物がより進化していると言うことは、 それらが他の動物よりも逸脱していると言うことに似ている。 逸脱は相対的な概念なので、それは意味をなさない。
Kenji

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97/3/29

美人は3日で飽きるが、ブスは3日で慣れる。 真か偽か?

偽。この言説は、人々に美人と長く付き合うこと (特に結婚) は有益でないという印象を与える。 我々は、この言説によりどういった人々が恩恵を受けるのかを考えなければならない。 その答えはとても簡単で、あまり美人でない人々である。 そのような人々はこの言説を信じ、他のあまり美人でない人々と結婚する傾向にあり、 そしてその子孫も同様の容姿を持ち、その言説を信じやすくなる。 人口の多くはあまり美人でない人々であり、この言説にはそのような人々の数 (そして美のセンス) を維持する効果があるため、事実上自己複製に成功しているといえる。
Kenji

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97/3/30

機械とあなたの肉体との間に厳密な区別はない。 真か偽か?

真。僕の肉は学習を通じてのみ僕の脳にとっての体になることができた。 このような学習は体の部分の動きをコントロールする努力によって行われたのだと思う。 逆に、コントロール可能なものならば何でも僕の脳にとっては僕の肉体と認識されるのだろう。
Kenji

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97/3/31

TV番組は一般大衆向けに作られていない。 真か偽か?

民放局に関しては真。 彼らのビジネスモデルは、スポンサーが広告の効果を認めるならば成功というものである。 そこで視聴率が最も重要な因子となるが、 これは実際に彼らの番組を観ている人々の割合を示すものでは必ずしもない。 何故なら視聴率を測定するための機械が設置されているTVの数は限られているからである。 そこで放送局では、 実際に視聴率を測定する装置が設置されている家庭に絞った番組を流すことができるが、 これは必ずしも一般大衆の嗜好を反映するものではない。
Kenji

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