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写真左下より観察されるカーブした色帯(curved color banding)は、メルト(融液)法合成結晶から観察される可能性がある。天然サファイアからは決して観察されない為、これが観察された場合には、合成石の証拠となる。

天然サファイアからも色帯は一般的に観察されるが、直線、あるいは角張っている。ただし、ソリューション(溶液)法合成結晶からは天然と同様の色帯が観察される可能性があるが、色帯の均一性が鑑別の手がかりとなり得る。

写真は、結晶の下に半透明の白い拡散板をおき、その下から白色光を直接あてて撮影した。このような照明法を明視野照明と呼ぶ。


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