福本修の宝石・鉱物小事典ホームへ

コスチュームジュエリー

フォイルバックが施されたコスチュームジュエリー

フォイルバック
(foil back)

フォイルバックとは、パビリオンやカボションカットの場合には石の底に金属薄膜を融着させる加工の事。 
これにより、輝きの強い宝石に見える。
 
コスチュームジュエリーに見られるガラスに一般的なほか、カボションカットが施されたクオーツにも時折見る(この場合スター効果を示している場合が多いが、やや青味を帯びている。枠に留められた、やや青みを帯びたスタークオーツはまずこの手合いと判断して間違いない)。
 
宝石の内部に進入した光は、パビリオンにぶつかった際、反射するか、あるいはパビリオンを透過して石の外部へと射出される。
 
石の内面で反射し、観察者の方へと戻ってくる光が石の輝きとなる。この光の量が多ければ、さながら石の内部に光源があるかのごとく、燦然と輝く宝石となるのである。
 
戻ってくる光の量、つまり輝きは、素材の屈折率とカットに左右される。屈折率が高いほど戻ってくる光の量は多い。ダイアモンドは相対的に屈折率が高い宝石なので、輝きが強い。コスチュームジュエリーに用いるガラスは、硬度を維持するためそれほど高い屈折率には出来ないから、魅力的な宝石材とは成らない。
 
しかし、フォイルバックを施せば、石の内部を進行した光はパビリオン上で金属にぶつかる訳だから、反射する光の量が飛躍的に増大する。これによりキラキラと輝くダイアモンド風のイミテーションが出来上がるわけだ。。
 
→ ガラス
→ ラインストーン


(C)Copyright 2001 by Osamu FUKUMOTO. All Rights Reserved.

戻る  戻る