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アンデシン (andesine)


チベット産のアンデシン

プラジオクレース(斜長石)の1種。

ホワイト、グレイ、レッド、レッド オレンジ、ピンクなどを呈する。1967年にはジェイドに似たグリーンの塊状結晶がアンデシンと鑑別されたこともある。

2002年にコンゴで発見された赤色の透明結晶はアンデシンかラブラドライトなのか判断が分かれたが、複数の研究機関による組成分析により50%に満たないアノーサイト成分(カルシウム)が検出されたことでアンデシンと確認された。

  • 結晶系:三斜晶系
  • 化学組成:Na(70-50%)Ca(30-50%)(Al,Si)AlSi2O8
  • 屈折率:1.551-1.560
  • モース硬度:5.5-6
  • 比重:2.56-2.69
  • 語源:
    アンデス山脈(ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリの6ヵ国にまたがる)に因む。これは、アンデス山脈に多く産するアンデサイト(andesite、安山岩(あんざんがん))に含まれる長石(フェルドスパー)にアンデシンが多い為である。尚、アンデサイト、そして安山岩の名称もアンデスの地名に因んでいる。


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