始めに、このCGとドキュメントは当ホームページのアクセス数1000人達成記念に制作したものであります。したがいまして、これまでの私が制作したCGとは異なり、パソコン通信ネットワークへの掲載も、しばらく(恐らく次の新作CGが出来上がる頃まででしょうか?)は行わないつもりです。と、言うことでこのCGがご覧いただけるのは、しばらくの間ここだけという事になっています。どうぞごゆっくりご鑑賞ください。
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今回のCGは、昨年行われていた、人気のBPR GT選手権を引き継いで開催されている、FIA−GT選手権に、今年から新たに参加したGTカー「AMGメルセデスCLK−GTR」です。
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メルセデス・ベンツと言えば、超高級車メーカーとして大変有名ですよね。そのメルセデス・ベンツが、FIA−GTへ参戦するために制作したウエポンがこのCLK−GTR。CLK−GTRの登場は、まさに衝撃的でした。ポルシェが作った911GT1というマシンの登場がGTカーの定義を変えたと言われました。それに乗っ取った形で、マクラーレンはF1−GTRをモディファイし、日産はR390GT1を制作しました。そのポルシェが作ったGTマシンのスタイルの、97年現在での究極の形と言えるのが、メルセデスCLK−GTRなのです。このCLK−GTRは、製作期間がわずか4ヶ月と言う超ハイスピード制作であったにもかかわらず、これまでのベンツが蓄積してきたノウハウや、技術がふんだんに盛り込まれた結果、FIA−GTの開幕戦では、初出場ながら強力なライバルを押さえて、なんといきなりポールポジションを獲得し、周囲の度肝を抜きます。それでも、開発期間の短さが災いしてか、トラブルなどにより決勝は今一つという結果となってしまいます。「速いけど勝てない!」そんな言葉がぴったりはまるレースがしばらく続きますが、それでも、安定した耐久力を示せるようになった第4戦には、まさに圧倒的な強さを見せ、1−2フィニッシュを決めてしまいます。これにより「速くて強い!!」と言う非の打ち所がないスーパーGTマシンとなったCLK−GTRは、その後も快進撃を続けるのです。
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CLK−GTRは、あくまでもGTマシンであるわけです。したがって基本的にはナンバー付き市販車がベースとなり、その改造車でレースを戦うわけです。ところが、ポルシェが作った911GT1というマシンが、その後のGTカーの定義を変えてしまいます。ポルシェ911GT1は、最初にレース用マシンを作り、それを市販できるような状態にデチューンして市販車として売るのです。つまり、「最初にレーシングマシンありき」な訳です。この手法を使い、メルセデスがGTレースで勝つために必要なパッケージングを追求し制作したマシンがCLK−GTRと言えます。市販を前提とするためか、ベンツであることの証しを残す為なのか、フロントマスクとテールランプの形はまさしくベンツ!!と言う形をしていますが、冷静に眺めると全体のシルエットは「どこがベンツなんだ!!」と言いたくなるほど見事にレーシングカーです。GTマシンに流行のロングノーズ、ロングテール、ワイドボディーのスタイルを取り入れたボディー。モノコックはグループCカーなどと同様のカーボンモノコック。エンジンをモノコックリアに直結し、ストレスメンバーとして使用すると言う、純然たるレーシングマシンの手法を取ります。そして、そのエンジンは、あくまでも市販用ベンツV型12気筒6リットル自然吸気エンジンをベースとするものの、ヘッド部などは当然レース用のパーツに取り替えられ、出力600馬力以上という数字を絞り出します。サスペンションも純レーシング仕様のダブルウィッシュボーン式となっています。
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このスーパーGTマシンをメンテナンスするのがメルセデスのワークスチームと言ってしまって良いAMGです。市販車でもメルセデス・ベンツをモディファイして売っている、あのAMGです。そしてこのマシンを走らせるドライバーは、ベルント・シュナイダー/アレッサンドロ・ナニーニ/クラウス・ルトヴィック/アレクサンダー・ブルツ/ベルント・マイレンダー/マーセル・ティーマン、の6人、ナニーニはヘリコプターでの事故以前はベネトンでF1マシンを走らせていた実力者、またアレクサンダー・ブルツもベルガーの代役として、つい最近までベネトンをドライブしていたほどのドライバー、シュナイダーやルトヴィックもメルセデス使いとして、大変な実績があり、他のドライバーもベンツ・ジュニアチームのドライバー(ベンツのジュニアチームと言えば、HH・フィレンツェンやM・シューマッハが出身ドライバーとしてF1で大活躍しているのは、大変有名ですよね。その後輩に当たるドライバーが現在のジュニアチームなわけです)などの実力者がそろい、ドライバーラインナップも申し分なし。これでマシンが速くて耐久性も確保されたわけですから「遅いわけが無い」と言えると思います。
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さて、このマシンのライバルとなる車達ですが、現時点での対抗最有力候補は「マクラーレンF1GTR」、中でもシュニッツァーのマクラーレンは目下ランキングトップで常に安定した速さを見せつけていて、数少ない「CLK−GTRに速さで着いてこれるマシン」と言えます。さらに、FIA−GTではリストラクターの関係でいまいち戦闘力の上がらない眠れるスーパーGT「ポルシェ911GT1」がライバルといえます。また、ロータスやパノスのGT1マシンの戦闘力も侮りがたい物があり、いくら最強GT「CLK−GTR」といえどもうかうかしていると足下をすくわれかねないんですよね。
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それでも、このCLK−GTRが現時点での最も速いGT1マシンであることは間違いなく、今後のチャンピオン獲得に向けてのレース展開と、98年のルマンの出場が今から気になってしょうがないですね。
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さて、CGについてです。
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今回のCGでは、恐らく私のCG史上初めて、複数のマシンを1つの絵の中に入れています。これも多色環境のおかけでしたが、おかげで結構大変でした。マシン1台分とは行かなくてもマシン半分描くのと同じ(いやマジで、バランスとか位置とか考えてたら、今までのように1台だけ描くより全然大変でした)ぐらい疲れました。そのうちF1のスタートシーンとかも描いてみたいと思っているのですが、なんだか先が思いやられます。 |
で、絵の方ですが、一番手前のシルバーのマシンが、タイトルのCLK−GTRです。後ろにちょっと隠れている白いマシンが、ライバルの最有力であるシュニッツァーのマクラーレンF1GTRです。何でシュニッツァーなのかと言うと、単にボディーに白が多くて描きやすそうだったからと言う理由だったりします(きゃ〜石を投げないでぇぇ〜)。さらに後ろには、ちょっとピンボケ気味のマシンが、ポルシェAGの911GT1です。
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今回のCGの中で特に大変だったのは、前述のように、複数のマシンを描くためのバランス取りと、その他にはやはりシルバーボディーに写り込む微妙な光を描くのが大変でした。描いていて気づいたのですがシルバーってとっても難しい色なんですね。いやはやなめてかかっていました。 |
あとはいつものような手法で描き上げていったのですが、今回は仕事が忙しく、なかなか時間がとれ無かったことも大変でした。気がつくとアクセスカウンタが900を越えていて、慌てて制作に取りかかった次第です。まぁ間に合ったので良しとしましょう。
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それでは今回はこの辺で・・・ご意見、ご感想をお待ちしています。
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