入門の入門


 バンドネオンを始めてみたい人へ

バンドネオンの音色に魅せられて,弾いてみたいと思う人にとっての問題は、どうしたらバンドネオンが手に入るか、どこか教えてくれるところはないかと思われます。バンドネオンという楽器は、手に入れるまでが結構大変です。バンドネオン・ファンとしてはここがちょっと残念なところです。また、手に入れてから弾けるようになるまでも大変です。そのあたりを乏しい知見の範囲ですが、何かの参考になるかと纏めてみました。

1.バンドネオンを手に入れるには

(1)新品
 
市販されているのはドイツ製の「Primier」。平成11年9月から輸入されはじめました。輸入元は、モリダイラ楽器(http://www.kiwi-us.com/~mmi/)で下が,現在取り扱いを中止しているようです。

(2)中古品

●中古店
東京のお茶の水にある谷口楽器(http://www.taniguchi-gakki.com/)で中古品を扱っています。
店は、JR中央線のお茶の水駅を降りて、神保町古本屋街に向かう下り坂道の左側にあります。2階の右手奥にアコーディオンと並んで、バンドネオンの中古品が何台か並んでいます。平14年.6月に見た時、値段は40〜100万円で結構幅がありました。保証がつくかわりにちょっと高いといわれています。
 行く前に在庫があるかどうか、聞いてみたほうがいいでしょう。電話は03-3291-2711、FAXは03-3291-5188 です。

●インターネット
・ウェブ・ストア二次のものがあります。

 ウルグアイ   BIANCO's Bandoneon Store
  ビアンコさんは,修理・調律師のようです。

・バンドネオン奏者の小川紀美代さんが「バンドオン・楽譜情報」というページでバンドネオンの紹介をされています。
     http://www5c.biglobe.ne.jp/~kimiyo/lesson.html

・インターネットのオークションやタンゴ関係の掲示板
  まめに覗いてみて「売ります」というメッセージを気長に待つことになります。

●人脈
いろいろな機会を通じてお友達を沢山つくることでしょう。情報は思わぬところから入ってきます。

(3)チェック

いずれにしても、実物を見て、また売り手を発見したら連絡を取り、実際に楽器を触って「全てのボタンで音が鳴るか」「蛇腹の空気漏れは無いか」「リードが錆びていないか」などをチェックすることが必要でしょう。というのは、最近製作の「Premier」を除いて、中古品はすべて第二次大戦前の品物となるので、個々の楽器の状況はまちまちだからです。
私の知人の城戸氏は次のように言っています。
「「良い状態のバンドネオンは滅多に売りに出ない」と思っていて正解です。もし私が本当に良い状態のバンドネオンを持っていたら、余程の理由が無ければ手放しませんし、オークションではなくてプロやアマチュア奏者に売るでしょう。オークションに出品するということは周囲に買い手がいない、楽器店に売っても安く買い叩かれるということだと思います。」

 といっても初めての素人にはどうチェックしたら良いか分りませんね。できれば、バンドネオンの知識のある人に同行してもらうのが一番でしょう。

「すべての音が鳴るかどうか」は、それが正しい音かどうかは別として、取りあえず、「押し」と「引き」の両方について音が出るかどうかやってみることですね。音が出ればあとは調律の問題となります(これも大きな問題ですが)。

「蛇腹の空気漏れは無いか」ですが、この空気漏れの程度の問題について私のバンドネオンの先生の石居庸介先生に聞いてみたところ基準というのはなかなか難しいねということで、片手でバンドネオンを片手でぶら下げてみて、私の「Primier」製のバンドネオンは5秒で5センチぐらい、15秒で10センチぐらい開きました。先生は、それはかなり空気漏れが少ないねといっていました。先生のバンドネオンはAA印ですが、やや重く(リードがやや厚いのだそうです)、5秒で7〜8センチぐらい開きました。城戸さんから譲っていただいた私の「AA」印のバンドネオンは8〜9センチ前後でやや緩めなのかなと思っています。

「リードが錆びていないか」ですが、湿度の高い日本では放置してあるとリードに錆がでるおそれがあります。といってもこれをチェックするにはバンドネオンを開けてみることになるので素人にはなかなか出来ないことですね(開けるのは意外に簡単に出来るのですが)。まあ、最初のチェックの音が出るかどうかで済ませるほか無いでしょうが、バンドネオンの扱いの多少出来る人と一緒であれば、開けてみることが出来るでしょう(良心的な売り手でしたら開けて見せてくれるでしょう)。

2.バンドネオンを教えてくれるところ

 夫々の地域で、バンドネオンを弾いている方をご存じてしたら相談してみるのが第一でしょう。
 インターネットやその他で私の知る範囲を紹介します。

 ・西田 安希子バンドネオン教室(東京都北区)
      http://www5.ocn.ne.jp/~tangosak/bandoneon.htm
 女性だけのタンゴ楽団を主宰しているバンドネオン奏者が開いている教室。初心者から弾ける人まで1対1で教えます(楽器のない人にはお世話します)とのこと。
 お問い合わせは、電話 044-355-0657、 akiko-2241@zb.cyberhome.ne.jp

 ・小川 紀美代 (武蔵野市) 
      http://www5c.biglobe.ne.jp/~kimiyo/
 女性のバンドネオン奏者。ホームページに「各自の個性を尊重した、わかりやすい個人レッスンです。随時受付中。」とあります。
 お問い合わせは kimiyo@msa.biglobe.ne.jp まで。

 ・佐川 峯 (広島市)
 いわゆる教室スタイルでのレッスンは取っていらっしゃらないようですが、広島で後進の方を育ていらっしゃいます。お話はうかがえるでしょう。
 住所:広島市東区中山新町1-9-17 佐川 峯 音楽事務所 082-289-8033

 ・田邊 義博 (東京)
      http://www002.upp.so-net.ne.jp/y-tanabe/index.html
 アルゼンチンで、晩年のオスバルド・プグリエーセ楽団で演奏したこともあるという方です。都内のライブ・ハウスを中心に活躍されています。
 バンドネオンの基本奏法の指導をするとホームページにあります。メールにてお問い合わせください。 (y-tanabe@jb3.so-net.ne.jp )

 ・啼鵬(ていほう)(東京)
      http://homepage1.nifty.com/naototeho/
 バンドネオンのほかにも、各種の楽器をこなし、作曲もするなど小松亮太氏と同年配の若手のバンドネオン奏者で多方面の活躍をしています。長野でバンドネオンを教えておられるそうです(長野バンドネオン倶楽部)。

 ・永島 久由 (名古屋)
名古屋で、オルケスタ・タンゴ・ナゴヤを主宰されているバンドネオン奏者。バンド活動の傍ら、お弟子さんを育てていらっしゃいます。 
 住所::名古屋市熱田区一番2丁目  電話:052-661-4125(FAXとも)

 ・ハタ楽器 (横浜市) 
      http://www.hatagakki.com/
 横浜市の東横線菊名駅の前にある楽器店。ホームページにはバンドネオンの音楽教室(先生:岡本昭)のほか、レンタルもすると書かれています。
 問い合わせしてみて下さい。 電話045-434-1100

 ・森川 ともゆき (岩手県盛岡市)
      http://sky.zero.ad.jp/yukirinko-net/

 岩手県盛岡市大通りのレストラン「アンサンブル」で演奏活動をされているバンドネオン奏者。ホームページにレッスンに関する特記はありませんが、東北各地から習いに来ているというお話でした。(平成14年6月現在)

 ・よみうり文化センター荻窪センター
      http://www.ync.ne.jp/center/ogikubo.htm
 先生は著名なバンドネオン奏者岡本昭氏。楽器もおいてあるという話です。      

 

 ほかに東京バンドネオン倶楽部とか、関西バンドネオン倶楽部とかがありますが、ここで紹介するほど詳しいことは知りません。

3.バンドネオンの教本

 今まで、「バンドネオン・メソード」しかありませんでしたが、このほど新しく「初心者のバンドネオン教本」が出されました。

石居庸介著 1999年6月10日発行 2500円+税
尾澤昌仁著 2003年2月28日発行 3800円+税
(株)エー・ティー・エヌ   03-3475-6981
(株)オンキョウパブリッシュ  048-471-8551
東京都港区南青山4-3-24青山NKビル
東京都新宿区矢来町50北倉ビル
 ある程度楽譜の知識があるとして音楽の理論の説明は省略。高音域から低音域までを含め、すべての音階のスケール、主要3コード、アルペジオ等が収録されており、基礎からみっちりやりたい人向き。62ページの教本の中に内容がぎっちり詰まっている。
練習曲46曲のほか、バンドネオンソロアルバム10曲を収録。「サンタル・チア」「星に願いを」「浜辺の歌」「中国地方の子守歌」などタンゴ以外のバンドネオンの音色も楽しめる。
(ディアトニック:ライニッシェ方式)

初心者のために、バンドネオンの構造や仕組み、日常の手入れ、写真入りで基本的な弾き方、簡単な楽典があるなど親切。音階(Cmajor)を覚え、コードを覚えて、すぐに曲に入るので、すぐにでもタンゴを弾きたい人向き。
 しかし、初心者にとって一番取っつきにくく、練習に時間がかかる配列の記憶、両手での運指の練習などがちょっと簡単に扱われているので、ここで挫折する人が出はしないかと気にかかる。
ピアノとの合奏曲が7曲、バンドネオンソロが2曲収録。
(ディアトニック:ライニッシェ方式)

4.バンドネオンに関する情報

バンドネオンに関する体系的な情報源は、米沢典剛氏の「バンドネオン入門」
      (http://homepage2.nifty.com/bandoneon

英語でなら、チューリヒ在住のChristian Mensing氏の「Christian's Bandoneon Page」
      (http://www.inorg.chem.ethz.ch/tango/band/bandoneon.html)

バンドネオンの奏法なら、上記の田邊義博(東京)の「タンゴ、バンドネオン、ブエノス・アイレス」
      (http://www002.upp.so-net.ne.jp/y-tanabe/index.html)
がお勧め。