蒸気機関車C56形139号機について

 蒸気機関車C56形は、線路の弱いローカル線(簡易線)で運転されるために設計された小型SLで、C12形蒸気機関車を参考に設計され、長い距離を走れるようにと、テンダが付いています。
 なお、ターンテーブルのないローカル線では、そのままバックで列車を引いて運転が出来るようにと、テンダの両側を低くして、後ろの見通しをよくしてあります。
 1935年から1939年にかけて160両が製作され、そのうち1号機から90号機が第二次世界大戦中、タイやビルマなどの軍用鉄道に徴用されました。

 保存中の139号機は昭和13年3月、日立製作所笠戸工場にて製造され、幌延、備前十日市、白山、津山、岡山、宇部、鹿児島等の各機関区を経て、昭和29年10月に横浜機関区に配属されました。
 その後、昭和40年までの間、横浜の港湾側線等で入替用として活躍し、廃車後は国立にあった国鉄中央鉄道学園にて教習車として保管されていました。そして、昭和61年12月に国鉄の分割民営化によって同校が廃校となり現在の場所へと移り今に至ります。

車体外観

C56 Front

 軸配置   1C 
 機関車重量   37.6t 
 動輪上重量   31.8t 
 炭水車重量   27.9t 
 最大長   14.3m 
 動輪直径   1400mm 
 ボイラ圧力   14.0kg/cm3 
 火格子面積   1.30m2 
 全伝熱面積   74.2m2 
 炭水車石炭   5t 
 炭水車水   10t 



注:写真はモノクロです。

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