=========================================================================== 「Tk翻訳」バージョン 1.8 for Unix/Windows/Macintosh 説明書 2001年12月22日 R.川岸 (注) このドキュメントは、Unix 系 OS での使用を前提として書いています。 Windows と Macintosh の場合、パスやコマンドなど内容が一部そぐわない 部分があるのでご注意ください。 =========================================================================== 目次 1. はじめに 5. 使い方 9. 参考資料 2. 特徴 6. エラーメッセージの意味 10. 改版履歴 3. 動作環境 7. デスクトップの設定 11. 問題点と ToDo 4. インストール 8. 配布条件、制限事項など 12. 謝辞 & 連絡先 ---------------------------------------------------------------------------- 1. はじめに ---------------------------------------------------------------------------- 『Tk翻訳』は、オムロンソフトウェア(株)の英日・日英翻訳ソフト「翻訳魂」用 の GUI クライアントです。 「翻訳魂」の Mule(Emacs) 上で動作するクライアントには色々便利な機能があり ますが、同梱の X クライアント(xhonyaku)では、ごく基本的な機能のみの実装と なっています。 Mule(Emacs) をバリバリ使いこなせる方は、X クライアントなど不要かもしれませ んが、そうでない私は GUI で使えるフル機能の X クライアントが欲しいと思いま した。 幸いにもオムロンソフトウェア(株)から翻訳魂のサーバ間のプロトコルと Mule クライアントの Lisp のコードが公開されています。 しかもこれを元にしたプログラムがいくつか作成・公開されています。 http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/honyaku/hon_client.html http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/clientpark.html その内の1つに青山 和光さんが作成された Ruby によるコマンドライン用クライア ントのソースコード(ライブラリ)があります。私は、Lisp も Ruby も知らないの ですが Ruby の方が C 言語に近く「分らない所もあるが何となく読めなくもない」 といった感じです。そこで、これを参考にしながら Tcl/Tk で GUI のクライアント を作成しました。 『Tk翻訳』の最新版は、下記から入手できます。 http://www.yk.rim.or.jp/~kawagisi/ tkhonyaku の Tarball は下記にもあります。 ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/ なお、以前のバージョンが以下のものに収録されています。 (1) [バージョン 0.9] Linux Japan 2000年8月号 付録 CD-ROM この雑誌の 179頁に紹介記事があります。 (2) [バージョン 1.0] Turbo Linux WORKSTATION 6.0 日本語版 (VMWare バンドル版) (2000年6月23日発売) (3) [バージョン 1.0] LASER5 Linux 6.2 (2000年6月30日発売) (4) [バージョン 1.4] LASER5 Linux 6.4 (2000年12月8日発売) ---------------------------------------------------------------------------- 2. 特徴 ---------------------------------------------------------------------------- 「Tk翻訳」の目標は、次の3つです。 (1) 翻訳魂に同梱の Mule クライアントでできることは全て実現したい (2) GUI ならではのわかり易い操作感と便利な機能を実装する (3) クロスプラットフォーム (Unix, Windows, Macintosh) での動作 これらの目標は、バージョン1.3 でほぼ達成できたと考えています。 以下の特徴があります。 ■ Netscape, Kterm など他のアプリケーションのテキストを範囲指定して ワンクリックで英日/日英翻訳ができる ■ 原文、訳文のファイル入出力 ■ 辞書引き(英和/和英) (単語をマウスで選択するだけで自動的に辞書引きさせることもできる) ■ 好みにあわせ各種設定(外観、英日/日英変換の動作)ができる ■ コマンドライン動作も可能 ■ 訳語、または品詞を指定して翻訳をやりなおす「再翻訳」が可能 ■ Unix, Windows, Macintosh で動作する (ソースは共通で漢字コードと改行コードのみ異なる) ■ ホイール付きマウスでスクロールが可能 ---------------------------------------------------------------------------- 3. 動作環境 ---------------------------------------------------------------------------- 「Tk翻訳」は Tcl/Tk 8.0 以上を必要とします。 Tcl 7.6/Tk 4.2 は試してませんが、おそらくエラーが出て動かないと思います。 現時点での動作確認状況は以下の通りです。 ■ Unix系OS (Linux, FreeBSD, Solaris 等) の場合 現状では Tcl/Tk 8.0.x jp (日本語パッチがあてられたもの)がお勧めです。 Linux, FreeBSD の場合、最近のほとんどの日本語ディストリビューションには デフォルトでインストールされているはずです。 日本語パッチがあてられていない Tcl/Tk 8.3.1 でも一応動作します。 (Tcl/Tk 8.1 から追加された漢字コード変換をする encoding コマンドを使用) ■ Linux カーネル2.4系のディストリビューションには Tcl/Tk 8.3.x がインストール されるようですが現時点(2001年12月)での Tcl/Tk 8.3.x と 8.4.x は日本語 の扱いに問題があるようです。 OK (1) LASER5 Linux 6.0 Rel.2 (AT互換機) + Tcl/Tk 8.0.5jp [翻訳サーバと同一マシン上で動作] OK (2) Turbo Linux 4.5 (AT互換機) + Tcl/Tk 8.0.5jp [翻訳サーバは別のマシン] OK (3) Turbo Linux 6.0 Workstation OK (4) Kondara MNU/Linux 1.0/1.1 + Tck/Tk 8.0.5jp OK (5) Vine Linux 2.0 + Tcl/Tk 8.0.5jp OK (6) LASER5 Linux 6.2 + Tcl/Tk 8.0.5jp NG (7) Turbo Linux 7 Workstation + Tcl/Tk 8.3.2-9 + TK翻訳 1.7 [翻訳サーバ: 同じOS] (日本語が化ける) OK (8) Turbo Linux 7 Workstation + Tcl/Tk 8.3.3-10 + TK翻訳 1.7 [翻訳サーバ: 同じOS] NG (9) RedHat Linux 7.2 + Tcl/Tk 8.3.3 + TK翻訳 1.7 [翻訳サーバ: 同じOS] (日本語が化ける。日本語入力できない) NG (10) RedHat Linux 7.2 + Tcl/Tk 8.3.4 + TK翻訳 1.7 [翻訳サーバ: 同じOS] (日本語が化ける。日本語入力は動作が変) △ (11) RedHat 7.2 + Turbo の Tcl/Tk-8.3.10 + Tk翻訳 1.7 ■ FreeBSD OK (1) FreeBSD 3.0 STABLE + Tcl/Tk 8.0.5jp OK (2) FreeBSD 3.1 + Tcl/Tk 8.0.5jp OK (3) FreeBSD 4.0-release + ja-tk-8.0.5 OK (4) FreeBSD 3.5-release + Tcl/Tk 8.3.1 (Plus Patch版) 基本的に FreeBSD ならどのバージョンでも動作します。 [注] Unix 版(Linux, FreeBSD)の Tcl/Tk 8.3.x について Tcl/Tk 8.3.1 は日本語処理に若干問題があり、その対策や他の改良も含む Plus Patch 版というもの(ソース)が http://members1.chello.nl/~j.nijtmans/plus.html にあります。 FreeBSD の ports および packages は Plus Patch 版が入っています。 Tcl/Tk 8.3.1 の日本語入力は XIM のみサポートしていますが、使用時は tk useinputmethods 1 を実行する必要があります。 Tk翻訳 1.3 より前のバージョンと Tcl/Tk 8.3.1 の組合せでは動作しない と思います。長谷川 知紀さんの報告によると Tk翻訳 1.3 + Tcl/Tk 8.3.1 (Plus Patch版) の場合、 Tkhonyaku*Font:\ -*-fixed-medium-r-normal--14-*-*-*-*-*-jisx0208.1983-0 とリソースの設定をしたら日本語が表示されるようになり、tkhonyaku の 先頭から4行目のところに tk useinputmethods 1 を入れたら日本語の入力ができるようになったそうです。 但し、[設定]ウィンドウのタブや [再訳]ウィンドウの一部で文字化けがお きるとのことです。 ビットウォークの須栗歩人さんによると Tk8.3.4 では、Linux において XIM のルートウィンドウが開くようになっ たというだけで、そのルートウィンドウに対して何もしていないために、 X のウィンドウマネージャのフォーカス処理で操作に影響が出て来ます。 とのことです。 ■ Windows, Macintosh の場合は Tcl/Tk 8.1 以上が必要です。 2000年7月時点での最新版は 8.3.1(安定版)と 8.4a1(α版)です。 別途入手してインストールして下さい(「インストール」の項参照)。 現時点での動作確認状況は以下の通りです。 ■ Windows NG (1) Windows 2000[RC2] + Tcl/Tk 8.3.1 + Tk翻訳1.0 [翻訳サーバ: Linux] OK (2) Windows 2000[RC2] + Tcl/Tk 8.3.1 + Tk翻訳1.3 [翻訳サーバ: Linux] OK (3) Windows 2000[RC2] + Tcl/Tk 8.4a1 + Tk翻訳1.3 [翻訳サーバ: Linux] OK (4) Windows Me + Tcl/Tk 8.3.2 + TK翻訳 1.3 [翻訳サーバ: TLWS6] NG (5) Windows Me + Tcl/Tk 8.3.2 + TK翻訳 1.3 [翻訳サーバ: TLWS7] NG (6) Windows Me + Tcl/Tk 8.2.3 + TK翻訳 1.3 [翻訳サーバ: TLWS7] NG (7) Windows Me + ActiveState Tcl/Tk 8.3.4.1 + TK翻訳 1.4 [翻訳サーバ: TLWS7] NG (8) Windows Me + ActiveState Tcl/Tk 8.3.4.1 + TK翻訳 1.6 [翻訳サーバ: TLWS7] NG (9) Windows 98 + ActiveState Tcl/Tk 8.3.4.1 + TK翻訳 1.4 [翻訳サーバ: RHL6.2] NG (10) Windows Me + Tcl/Tk 8.3.2 + TK翻訳 1.6 [翻訳サーバ: TLWS7] (起動時にtclのエラーで起動しない) ■ Macintosh NG (1) Mac OS 9.0.4-J + Tcl/Tk 8.3.0 + Tk翻訳1.0 [翻訳サーバ: Linux] OK (2) Mac OS 9.0.4-J + Tcl/Tk 8.3.0 + Tk翻訳1.3 [翻訳サーバ: Linux] ---------------------------------------------------------------------------- 4. インストール ---------------------------------------------------------------------------- 「Tk翻訳」の配布パッケージには、Linux の RPM, FreeBSD の ports/package, UNIX 用 Tarball, Windows 用の LZH, Macintosh 用の ZIP の各形式があります。 4.1 rpm (RedHat Package Manager) 形式のパッケージの場合 RedHat 系の Linux (RedHat, LASER5, Turbo, Vine, Kondara, Caldera, Mnadrake, etc.) など RPM パッケージを扱える環境の場合は rpm コマンドで 以下のようにインストールして下さい。 (x.xx はバージョン番号) # rpm -Uvh tkhonyaku-x.xx-x.i386.rpm もちろん rpm コマンドではなく glint や GNOME の GnoRPM, KDE の kpackage など GUI 化したユーティリティでもインストールできます。インストールされる ファイルと、その格納先は次項の「tar.gz 形式のパッケージの場合」と同じです。 4.2 Tarball 形式のパッケージの場合 新規インストールでも、バージョンアップでも以下の手順は同じです。 4.2.1 パッケージの展開 /usr/local で tkhonyaku-x.xx.tar.gz (x.xx はバージョン番号)を展開します。 # cd /usr/local # tar zxvf tkhonyaku-x.xx-tar.gz これで下記の5つのファイルができます。 /usr/local/tkhonyaku/tkhonyaku (プログラム本体) /usr/local/tkhonyaku/tkhonyaku-readme (ドキュメント) /usr/local/tkhonyaku/colors.gif (色選択用 GIF画像) /usr/local/tkhonyaku/tkhonyaku.gif (ヘルプ用 GIF 画像) /usr/local/tkhonyaku/tkhonyaku.xpm (アイコン) 4.2.2 ファイルのコピー (1) tkhonyaku は、Tcl/Tk で記述されたスクリプトなので、MAKE 等の作業は不要 です。root 権限でパスが通った適当なディレクトリ(例えば /usr/X11R6/bin などが良いでしょう)にコピーします。 % su # cp honyaku /usr/X11R6/bin (2) tkhonyaku-readme は、ヘルプファイルとして使っています。 デフォルトでは /usr/doc/tkhonyaku-x.x に存在する(x.xはバージョン番号) ものと仮定して処理しているので下記のようにディレクトリを作り、そこに コピーします。 # mkdir /usr/doc/tkhonyaku-x.x # cp tkhonyaku-readme /usr/doc/tkhonyaku-x.x 上記以外のディレクトリに置く場合は tkhonyaku の先頭の方にある set helpdir /usr/doc/tkhonyaku-x.x という行を、そのディレクトリ名に変更してください。 (3) colors.gif は、色選択用の色環の画像です。 tkhonyaku.gif は、バージョンやヘルプを表示するときに使う画像です。 この2つは、デフォルトでは /usr/local/tkhonyaku に存在するものと仮定 しています。これ以外のところに置く場合は tkhonyaku の先頭の方の set gifdir /usr/local/tkhonyaku という行を、そのディレクトリ名に変更してください。 (4) tkhonyaku.xpm は、デスクトップに「Tk翻訳」の起動用ボタンを登録する場合 のアイコンです。使用方法は後述します。 4.3 FreeBSD の ports/package 形式の場合 (package と port は、後藤 大地さんに作成して頂きました) o package からインストール package からのインストールは、次のようにします。 # pkg_add tkhonyaku-x.x.tgz 削除する場合は、次のようにします。 # pkg_delete tkhonyaku-x.x o ports からインストール ports を最新の状況にするか、ダウンロードしてきた tkhonyaku の ports を /usr/ports/japanese/tkhonyaku に展開します。 # cd /usr/ports/japanese/tkhonyaku # make all install clean 削除する場合は、次のようにします。 # pkg_delete tkhonyaku-x.x 4.4 Windows の場合 (1) Tcl/Tk 8.3.1 (またはそれ以上)をインストールする。 (8.1.x や 8.2.x でも動くかもしれません) Windows 用の Tcl/Tk 8.x は下記から入手できます。 http://dev.scriptics.com/software/tcltk/ バイナリとソースコードの両方を入手できますが、バイナリ版(自動解凍形式) をダウンロードして、そのまま実行するとインストーラが起動するので指示に 従ってください。 (2) Windows 用の tkhonwxx.lzh (xx はバージョン番号) を適当なディレクトリに 展開すると下記の5つのファイルができます。 tkhonyaku.tcl (プログラム本体。シフトJIS、CRLF) tkhonyaku-readme (ドキュメント。 シフトJIS、CRLF) colors.gif (色選択用 GIF画像) tkhonyaku.gif (ヘルプ用 GIF画像) tkhonyaku.xpm (アイコン) (3) エクスプローラで tkhonyaku.tcl のアイコンをダブルクリックすると Tk翻訳 が起動します。設定など詳しくは「使い方」の項をご覧下さい。 4.5 Macintosh の場合 (この項は、向井 領治さんからのご報告を元にしています) (1) Tcl/Tk 8.3.1 (またはそれ以上)をインストールする。 Macintosh 用の Tcl/Tk 8.x は下記から入手できます。 http://dev.scriptics.com/software/tcltk/ なお、 ftp://ftp.sra.co.jp/pub/lang/tcl/mactk8.0.3.sea.hqx を試してみたところ、TkHonyaku は全く動作しませんでした。 (大量にエラーを表示します) (2) Macintosh 用の tkhonmxx.zip (xx はバージョン番号) を展開すると 下記の5つのファイルができます。 (ZIP 形式の圧縮ファイルは、StuffIt Expander で展開できます) tkhonyaku.tcl (プログラム本体。シフトJIS、CR) tkhonyaku-readme (ドキュメント。 シフトJIS、CR) colors.gif (色選択用 GIF画像) tkhonyaku.gif (ヘルプ用 GIF画像) tkhonyaku.xpm (アイコン) [注意] tkhonyaku のソースは、2 バイト文字を含んだパスに配置しないようにして ください。例えばソースファイルを Macintosh HD:tkhonyaku13:tkhonyaku.tcl の位置に置いた場合は問題なく動作しますが braudel90:書類:tkhonm13:tkhonyaku.tcl のようにすると、以下のエラーメッセージを表示して動作しません。 couldn't read file "braudel90:????:tkhonm13:tkhonyaku.tcl": no such file or directory 特に、日本語版の StuffIt Expander を使って tkhonm13.zip を展開すると 「tkhonm13 フォルダ」という名前のフォルダが自動的に作られて、その中に ファイルが展開されます。 この場合はフォルダ名を「tkhonm13」と変更して下さい。 (3) tkhonyakuを「Drag & Drop Tclets」へドラッグ&ドロップし、保存場所を 聞いてきたらデスクトップ上に好みの名前で保存(ここでは「yaku」)。 [注意] デスクトップ上ではなく深い階層だと問題が出るかもしれませんので デスクトップ上に置くことを推奨します。 (4) デスクトップに作成した「yaku」をダブルクリックで起動する。 「Console」に「invalid command name "xx"」(xxは文字化け)と 表示されるが、TkHonyakuの動作には問題がない模様。 (5)「File」メニューの「Source...」から「tkhonyaku」を選択する。 (6) 設定画面でサーバを指定する。 (デスクトップに「tkhonyaku.conf」が作られる) 重要!「11. 問題点と ToDo」の [Macintosh での使用上の注意]を御覧下さい。 ---------------------------------------------------------------------------- 5. 使い方 ---------------------------------------------------------------------------- 5.1 起動 バージョン 1.0 から、コマンドラインでファイル名を指定することにより GUI の表示をせずに翻訳することもできるようになりました。 (1) 最初に「翻訳魂」のサーバを起動しておきます。 詳しくは、製品のマニュアルをご覧下さい。 (2) GUI (Grphical User Interface) 操作の「Tk翻訳」を起動する場合は、 コマンドラインのパラメータは不要です。 $ tkhonyaku & 初めて使用する場合は「設定」ボタンでダイアログを開き、必要な項目を設定 して下さい。 GNOME, KDE などのデスクトップ環境でメニューに登録したり、アイコンのクリ ックで簡単に起動する設定方法は「7. デスクトップの設定」をご覧ください。 (3) GUI 表示なし。コマンドラインのみの場合 $ tkhonyaku [i inputfile] [o outputfile] [b buffer] [m ej] [m je] [f only] [f both] [d] [doc] [h] [help] [?] <パラメータの説明> {i | in} input_file : 原文入力ファイル {o | out} output_file : 訳文出力ファイル : 省略時のデフォルトは ~/.tkhonyaku/honyaku.txt : 上書きではなく追加書き込みです。 {m | mode} {ej | je} : 翻訳モード "ej" (英日変換。デフォルト) : "je" (日英変換) {f | format} {both | only} : 訳文出力ファイルのフォーマット : "both" (原文と訳文の両方。デフォルト) : "only" (訳文のみ) {d | doc} : KTERM を開きドキュメントを less コマンドで表示 {h | help | ?} : 簡単なへルプ表示 <コマンド入力例> 1) $ tkhonyaku & ; GUI による動作。 2) $ tkhonyaku in english.txt out japan.txt ; 非 GUI。カレントディレクトリにある english.txt という英文 ; ファイルを日本語に翻訳して、カレントディレクトリの japan.txt ; に格納する。フォーマットは原文と訳文の対訳形式。 3) $ tkhonyaku i /tmp/english.txt ; /tmp/english.txt という英文ファイルを日本語に翻訳し、 ; ~/.tkhonyaku/honyaku.txt に対訳形式で格納する。 4) $ tkhonyaku m je f only i /tmp/japan.txt ; /tmp/japan.txt という日本語ファイルを英語に翻訳し、 ; ~/.tkhonyaku/honyaku.txt に訳文のみ格納する。 5) $ tkhonyaku d & ; KTERM を開きドキュメントを less コマンドで表示。 ; "Q" キーを押すとKTERM が閉じる。 6) $ tkhonyaku help $ tkhonyaku h $ tkhonyaku ? ; 簡単なへルプ表示 サーバ名や英日/日英変換の細かい動作など、上記のコマンドパラメータに ないものは GUI で設定して下さい。 5.2 操作 画面を見れば何となく分ると思う(?)ので詳しい説明はせずポイントだけにします。 (1) 設定画面での設定 ■ ユーザ名 ここで設定したユーザ名で、翻訳魂のユーザ辞書のディレクトリが作成され ます。例えば hoge と設定した場合、翻訳魂のサーバがあるマシンの /usr/local/honyaku/usr/hoge/ の下にユーザ辞書が作成されます。 スペースなどの空白文字を含まない英数字のみで入力して下さい。 ■ サーバ 翻訳魂のサーバが同じマシン上にある場合は、デフォルトの localhost の ままで OK です。 サーバが別のマシンの場合は、そのホスト名または IP アドレス (例えば 192.168.1.12など)を指定して下さい。 ■ ポート番号 翻訳魂をデフォルトでインストールした場合は 2744 です。 詳しくは、翻訳魂のマニュアルをご覧下さい。 (2) 原文入力と翻訳実行の方法 ■ 原文入力用のペイン(*)で、キーボードで直接入力し「英日」または 「日英」ボタンをクリックする。 ■ 「ファイル」ボタンの「原文ファイル入力...」でファイルを選択後、 「英日」または「日英」ボタンをクリックする。 ■ 「Tk翻訳」に限らず Netscape, Kterm など他のアプリケーションも含め 任意のテキストを範囲指定(ドラッグ)してから「英日(範囲)」または 「日英(範囲)」ボタンをクリックする。 *ペイン pane の本来の意味は、(ガラス1枚分の)窓枠とか、窓ガラスのことですが GUI アプリケーションの場合、ウィンドウの中の1つの小さな領域のことを ペインと呼んでいます。 (3) 英和/和英辞書引き メインウィンドウで「辞書引き」のボタンを選択すると辞書引きのウィンドウ が表示されます。 単語入力には以下の方法があります。英語/日本語は自動判別します。 ■ [自動] モードを選択した場合、「Tk翻訳」に限らず Netscape, Kterm, vi, emacs など他のアプリケーションも含む任意の単語をドラッグ(マウス で選択状態にする)だけで自動的に辞書引きする。 ■ [自動] モードでない場合、任意の単語をドラッグしてから [選択] ボタン をクリックする。 ■ [自動] モードでない場合、任意の単語をドラッグ&ドロップでコピーして から [実行] ボタンをクリックする。 ■ [自動] モードでない場合、単語入力域にキーボードで英語または日本語の 単語を入力して Enter キーを押す。 (4)「翻訳魂」のサーバステータスの表示 メインウィンドウの「ステータス」ボタン、またはステータスウィンドウの 「表示更新」ボタンをクリックします。 翻訳処理中でないときは、最初の3つの項目しか表示されません。 大量の原文を翻訳処理している最中に「表示更新」ボタンを押すと全項目が表 示されます。 また「Tk翻訳」が翻訳処理中でないときに、製品に同梱の X クライアント (xhonyaku)を起動して、何らかの翻訳処理をさせてから上記ボタンを押すと全 項目が表示されます。 [制限] サーバに接続されているユーザ数が複数の場合、サーバからはユーザ数 ぶんのステータスが返ってきますが、最初のユーザに関するものだけを 表示します。 (5) 設定画面の「漢字変換スタイル」 これは、VJE Delta のような XIM プロトコルを使ったかな漢字変換を使用する 際に、かな入力文字をどこに表示させるかを指定するものです。Canna など XIM プロトコルを使用しない、かな漢字変換の場合は関係ありません。 (6) 設定画面の背景色、文字色選択 色環の中央の黒丸をドラッグすると色相(Hue)と彩度(Saturation)が変化し、右 側のバーを動かすと明度(Brightness)が変化します。 (7) 再翻訳 翻訳結果を修正したい場合、原文または訳文の 1つのセンテンス(文)をドラッグ してから「再訳(EJ)」または「再訳(JE)」ボタンをクリックします。 再翻訳のウィンドウが表示されたら以下のようにして下さい。 ★ 訳語を変更する場合 1. 原文または訳文の変更したい単語のどこかをクリック (注1) 2.「訳語候補(原文)(訳文)」の何れかのボタンをクリック 3. 訳語候補の中から選択 4.「訳語で再翻訳する」をクリック ★ 品詞を変更する場合 (注2) 1. 原文または訳文の変更したい単語のどこかをクリック (注1) 2.「品詞候補(原文)(訳文)」の何れかのボタンをクリック 3. 品詞候補の中から選択 4.「品詞で再翻訳する」をクリック 注1:単語の直後をクリックして再翻訳するとエラーになります。 注2:品詞変更は英日変換の場合のみ可能です。" 注3:再翻訳ウィンドウを開いたまま、メインウィンドウで翻訳関係のボタン や「ステータス」ボタンをクリックしてから、再翻訳のウィンドウに 戻って「訳語候補(原文)(訳文)」や「再翻訳する」ボタンをクリック するとエラーになります。 これは、再翻訳以外のボタンをクリックした時点で再翻訳の処理は終了 するためです。 (8) デバッグ用ウィンドウ 設定画面でデバッグ用ウィンドウを「表示する」に設定すると、翻訳魂のサーバ とのソケット通信のやりとりが表示されます。「Tk翻訳」のプログラムを hack するとか、不可解な現象がでたときに「翻訳魂 通信プロトコル仕様」と照らし 合わせながら見て下さい。バグ報告の際にご活用下さい (^_^) 5.3 日本語入力と漢字変換スタイル kinput2 や Xwnmo の場合、日本語を入力するには、Ctrl キーと \ (バック スラッシュ)を同時に押して日本語モード ON にします。 日本語モードの解除(OFF)は Ctrl + o かまたは Ctrl + \ です。 VJE Delta および ATOK12 の場合は、Ctrl キー + スペース で日本語入力を ON/OFF します。 VJE Delta など XIM プロトコル対応の漢字変換をご使用の場合、「設定」ウィ ンドウの「漢字変換スタイル」の中から好みのスタイルを選択できます。 "Over the Spot" は、いわゆる「その場変換」でカーソル位置で入力します。 "Off the Spot" は、付箋ウィンドウの下部、"root ウィンドウ" はデスクトッ プの下部にそれぞれ日本語入力用のウィンドウが現れます。 漢字変換スタイルの選択は、XIM プロトコル対応の漢字変換を起動している場合 のみ有効です。そうでない場合は、エラーになります。 5.4 テキスト編集のキーバインド ← , Ctrl b カーソル左移動 → , Ctrl f カーソル右移動 ↑ , Ctrl p カーソル上移動 ↓ , Ctrl n カーソル下移動 Shift ← 選択範囲左移動 Shift → 選択範囲右移動 Shift ↑ 選択範囲上移動 Shift ↓ 選択範囲下移動 Ctrl ← , Meta b 単語単位でカーソル移動 Ctrl → , Meta f Ctrl ↑ 段落単位で移動 Ctrl ↓ Ctrl Shift ← 単語単位で選択範囲移動 Ctrl Shift → Ctrl Shift ↑ 段落単位で選択範囲移動 Ctrl Shift ↓ Home, Ctrl a カーソルを行頭に移動、選択範囲クリア End, Ctrl e カーソルを行末に移動、選択範囲クリア Shift Home 選択範囲を行頭まで拡張 Ctrl Home, Meta < カーソルを文頭に移動、選択範囲クリア Ctrl End, Meta > カーソルを文末に移動、選択範囲クリア Ctrl Shift Home 選択範囲をカーソル位置から文頭まで拡張 Ctrl Shift End 選択範囲をカーソル位置から文末まで拡張 Ctrl / 文全体を選択 Ctrl \ 日本語モードON Meta w 選択範囲をクリップボードにコピー Ctrl w 選択範囲をクリップボードにコピーし、選択範囲をカット Ctrl y クリップボードの内容をペースト Del, BS, Ctrl h 選択範囲を削除。選択範囲がない場合場はカーソル左の 1文字削除 Ctrl v カーソルは動かさず、テキスト画面を下にスクロール Ctrl d カーソル右の1文字削除 Meta d カーソルの右側を単語の終りまで削除 Ctrl k カーソル位置から行末まで削除 Ctrl o 日本語モードOFF。英語モードのときは改行 Meta BS, Meta Del カーソルの左側を単語の先頭まで削除 Ctrl x 選択されているものを全て削除 Ctrl t カーソルの左右の文字を交換 5.5 ホイール付きマウスによるスクロール ホイール付きマウスのホイールの操作により 5行単位でスクロールできます。 Shift キーを押しながらホイールを回すと 1行単位、Ctrl キーを押しながら だと 1頁単位で前後にスクロールします。 (Windows の場合は Shiftキー/Ctrlキーを押しても 5行単位です) X Window system で、このようにするには /etc/X11/XF86Config の Pointer section を下記のように設定します。 (Protocol を変更し、ZAxisMapping の行を追加) Windows の場合は何もしなくても OK です。 Section "Pointer" Protocol "imps/2" Device "/dev/mouse" ZAxisMapping 4 5 Section "Pointer" Protocol "intellimouse" Device "/dev/mouse" ZAxisMapping 4 5 Section "Pointer" Protocol "MouseManPlusPS/2" Device "/dev/mouse" ZAxisMapping 4 5 Section "Pointer" Protocol "Auto" Device "/dev/psm0" ZAxisMapping 4 5 Section "Pointer" Protocol "PS/2" Device "/dev/psm0" ZAxisMapping 4 5 大抵 Protocol を "Auto" に設定、Device をその環境でのマウスデバイスに 設定し、ZAxisMapping 4 5 を追加すれば動作するようになります。 X は XFree86 3.3 以降が望まれます。 その他、詳しくは /usr/X11R6/lib/X11/doc/README.mouse をご覧下さい。 X Japanese Documentation Project による日本語訳があります。 (注1) 3ボタンエミュレーションをイネーブルにしているとホイールは使用でき ません。Emulate3Buttons の行はコメントアウトして下さい。 (注2) Logietch FirstMouse+ には 3種類あり、「箱入り」バージョン (ボディ に色のついた Logitech ロゴがある。MODEL:M-C48)と、ロゴ無しの「バ ルク」バージョン (ボディは黒。MODEL:M-S48)は動作しますが、 OEM バージョン(白いボディにモノクロの Logietch のロゴがある。MODEL M-S48 OEM)は動作しないとのことです(下記の最初の URL 参照)。 <参考> Netscape など他のアプリでのホイール付きマウスの設定方法 http://www-sop.inria.fr/koala/colas/mouse-wheel-scroll/ http://www.turbolinux.co.jp/tech/info/document/wheel-mouse.html http://www.ongs.net/daichi/freebsd/configuration/index.shtml 5.6 <参考> 「Tk翻訳」が作成するファイル 「Tk翻訳」を起動すると Unix 系 OS の場合 ~/.tkhonyaku というディレクトリ が作成され、その下に以下の4つのファイルが作成されます。 (1) 設定ファイル (~/.tkhonyaku/tkhonyaku.conf) 「設定」画面でユーザが設定した内容が保存されます。 このファイルを削除して「Tk翻訳」を起動すると、全ての設定はデフォルト値に なります。その内容で設定ファイルが新たに作成されます。 (2) 訳文出力ファイル (~/.tkhonyaku/honyaku.txt) GUI を使用しないコマンドライン動作で訳文として出力するファイルを指定しな かった場合、このファイルに書き込みます。上書きではなく追加書き込みです。 (3) エラーログ (~/.tkhonyaku/error.log) Tcl/Tk が出力するエラーメッセージをファイルにセーブします。 既存の error.log ファイルが存在する場合、上書きするので以前の内容は消え てしまいます。バグ報告やデバッグに利用できます。 コマンドライン動作の場合は記録しません。 (4) レスポンスファイル (~/.tkhonyaku/respons.bin) 「翻訳魂」のサーバから受信した内容を格納します。 作業用の一時的なファイルなので削除しても問題ありません。 Windows の場合、Tk翻訳がインストールされたディレクトリに下記のファイルを 作成します。 (1) tkhonyaku.conf (動作設定) (2) honyaku.txt (コマンドラインでの訳文出力) (3) error.log (エラーログ) (4) respons.bin (作業用。レスポンスファイル) 5.7 <参考> 良い翻訳結果を得るには? 以下のように原文を修正すると良い結果が得られます。 (1) 長いセンテンスは複数のセンテンスに分割してから翻訳する。 または、センテンスの一部を選択してそこだけを翻訳してみる。 (2) ハイフネーション (hyphenation: 行末にかかった単語にハイフンを挿入して 以降を次行に送ること) された単語のハイフンを削除する。 他にもあるかもしれません。ご存知の方は是非教えて下さい。 ---------------------------------------------------------------------------- 6. エラーメッセージの意味 ---------------------------------------------------------------------------- (1) "couldn't open socket: connection refused" 「翻訳魂」のサーバと接続しようとして失敗しました。 サーバが起動しているか $ ps ax と入力して 678 ? S 0:00 honyakuserver のような行があるか確認してください。無いときはサーバを起動して下さい。 (2) "PRIMARY selection doesn't exist or form "STRING" not defined" 範囲指定(選択)した文字列が無い状態で「英日(範囲)」または「日英(範囲)」 のボタンをクリックをすると、このように表示されます。 (3) 「エラー:ー600 ライセンスが取得できませんでした」 このように「エラー:ーxxx 〜〜」と表示されるのは、サーバから受信したメッ セージなのでサーバとクライアント間のソケットでの接続はできています。 「翻訳魂」は、標準で1クラアイント分のライセンスが付いています。これは たとえ 1台のマシン上であっても、同時に使用できるのは Emacs クライント、 または X クライアント(もしくは Tk翻訳)の何れか1つしか使用できないと いうことです。他のクライアントが動作していないか確認してください。 (4) "No IM server is available." VJE Delta など XIM プロトコル対応の漢字変換を起動していない状態で、設定 画面の「漢字変換スタイル」を選択すると、このメッセージが出ます。 (5) "can't create IC" 原文と訳文のペインを一度もクリックせずに「漢字変換スタイル」を変更すると このメッセージが表示されます。 IC というのは Tcl が漢字を処理する際の「内部コード」のことのようです。 両方のペインのどこかを一度クリックすれば、それ以降は表示されません。 ---------------------------------------------------------------------------- 7. デスクトップの設定 ---------------------------------------------------------------------------- 注:この章は Unix 版のみを対象にしています。 「Tk翻訳」を簡単に起動できるように GNOME や KDE, WindowMaker のデスク トップに専用のアイコンを置いたり、メニューに設定する方法を説明します。 以下の設定は「5.1 起動」のコマンドラインから「Tk翻訳」を起動する方法で正し く動作することを確認してから行って下さい。 7.1 GNOME のデスクトップにアイコンを追加 デスクトップの何も無いところでマウス右ボタンをクリックし、「新規」の 「ランチャ...」を選び、以下のように入力します。 名前: TK翻訳 説明: 「翻訳魂」のGUIクライアント 命令: tkhonyaku 種類: Application アイコンのボタンをクリックするとアイコン選択画面が表示されます。 ここで TK翻訳 のインストール時に格納したディレクトリ(デフォルトでは /usr/local/tkhonyaku) の tkhonyaku.xpm を設定します。 これでデスクトップ上に TK翻訳のアイコンが表示されます。このアイコンを マウス右ボタンのメニューで「プロパティ」を指定し、「オプション」タブの 「ファイル処理」「開く」のところで「標準で用意されたオープン処理を行う」 のチェックを外し tkhonyaku と入力します。 7.2 GNOME のメニューに追加 画面左下の足跡のアイコンで「デスクトップ設定」の「メニューエディタ」 を起動します。 左側のツリーのどこか挿入する場所、 例えば「ユーティリティー」という カテゴリの下あたりを選びます。 次に「ファイル」「新規項目...」を選び、以下のように入力します。 名前: TK翻訳 説明: 「翻訳魂」のGUIクライアント 命令: tkhonyaku 種類: Application 前項と全く同じですね。アイコンの設定方法も同じです。 7.3 KDE のデスクトップにアイコンを追加 デスクトップの何も無いところでマウス右ボタンをクリックし「新規作成」の 「アプリケーション」を選び「確認」をクリックします。 アイコンがデスクトップに作成され、設定用のダイアログが表示されるので 以下のように入力します。 「一般」タブ ファイル名: Tk翻訳.kdelnk 「実行」タブ 実行: tkhonyaku 「アプリケーション」タブ   コメント: 「翻訳魂」のGUIクライアント     名前: アプリケーション 7.4 KDE のメニューに追加 画面左下の歯車+K のアイコンで「パネル」「メニューの編集」を選択して メニューエディタを起動すると現在のメニューが表示されます。 「ユーティリティー」というカテゴリを選択するとサブメニューが現れるの で挿入したいところでマウス右ボタンをクリックします。 「新規作成」をクリックして各項目に以下のように入力します。   タイプ: アプリケーション ファイル名:    名前: TK翻訳  アイコン: /usr/local/tkhonyaku/tkhonyaku.xpm 小アイコン:  コメント: 「翻訳魂」のGUIクライアント    実行: tkhonyaku 7.5 fvwm95 の FvwmButtons に登録する場合: #------------------ FvwmButtons というセクションの、 # Define the buttons to use..... というところで、 *FvwmButtons tkhonyaku tkhonyaku.xpm Exec "tkhonyaku" tkhonyaku & という1行を追加します。 7.6 AfterStep で Wharf のアプリケーションランチャに登録する場合: *Wharf tkhonyaku tkhonyaku.xpm Exec "-" tkhonyaku & 7.7 qvwm のデスクトップにショートカット設定する場合: [Shortcuts] というセクションに、 "Tk翻訳" "tkhonyaku.xpm" "tkhonyaku" という1行を追加します。 7.8 WindowMaker のドックに追加: tkhonyaku を起動するとアイコンが表示されます。表示されたアイコンをドッ クやクリップに近づけると吸いつけられるように登録されます。後はアイコ ンや起動条件などを「右ドラッグ→メニュー→属性」などで設定しましょう。 ---------------------------------------------------------------------------- 8. 配布条件、制限事項など ---------------------------------------------------------------------------- (1)「Tk翻訳」は、フリーソフトです。 GPL (General Public Licence) Version 2 の条項に従って自由に改変、配布 することができます。 「Tk翻訳」を使用することによって生じる損害、損失などいかなる不利益にも 作者は責任を持ちません。 (2) ペイン付きウィンドウ、カラー選択ダイアログ、タブ付きノートブックのプロ シージャは「参考資料」の項で示した「Effective Tcl/Tk」という書籍に出て いる Mark Harrison さんの著作物です(一部、改造しています)。 これらは http://www.awl.com/cp/efftcl/efftcl.html で公開されています。 この書籍の12頁に「これらのサンプルは勉強していただくだけでなく、あなた 自身の Tcl/Tk アプリケーションの構築にも使っていただくことを、大いに奨 励したい」との記述があります。 (3)「Tk翻訳」は、前述のように青山 和光さんが作成された Ruby のライブラリを ベースにしていますが、その中に以下のように書かれています。 > また、このライブラリを作成した時点では、まだプロトコル仕様書にはすべて > の仕様は記載されていないようで、一部を予想で書いています。また、エラー > メッセージは記載されていないので、lisp コードや、エラーログ等から抜き > だして利用しています。 これは、そのまま「Tk翻訳」にもあてはまります。 ---------------------------------------------------------------------------- 9. 参考資料 ---------------------------------------------------------------------------- (1) 翻訳魂 Ver1.0 for Linux/FreeBSD 通信プロトコル仕様 (LASER5 Linux 6.0 の場合 /usr/local/honyaku/lisp/PROTOCOL 最新版は http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/honyaku/hon_client.html) (2) Ruby 版「翻訳魂」クライアント作成用ライブラリ honyaku.rb Version 0.20 作者: 青山 和光さん wakou@fsinet.or.jp http://www.ruby-lang.org/en/download.html (青山さん、有り難うございます) (3)「入門 Tcl/Tk」 巣栗 歩人著:秀和システム刊 ISBN4-87966-795-1 2,800円 (4)「Tcl/Tk 入門」第2版: 播口 陽一/中込 知之/棚橋 直美著 プレンティスホール/トッパン刊 ISBN4-89471-085-4 7,600円 (5)「Effective Tcl/Tk」Mark Harrison/Michael McLennan 著、吉川 邦夫訳 アスキー出版局 ISBN4-7561-3165-4 4,200円 (ペイン式ウィンドウ、カラー選択用ダイアログ、タブ付きノートブックは、 この本に出ているコードを使用しました) ---------------------------------------------------------------------------- 10. 改版履歴 ---------------------------------------------------------------------------- ver 0.1 2000年4月10日 ソケット通信とサーバステータス取得機能のテスト ver 0.2 2000年4月13日 ユーザインタフェース作成 ver 0.3 2000年4月24日 英日/日英変換。詳細設定画面などを追加 ver 0.4 2000年4月30日 辞書引き、範囲指定翻訳の機能などを追加 (初公開) ver 0.5 2000年5月 1日 設定画面をタブ付きノートブック形式にした(非公開) ver 0.6 2000年5月 3日 設定内容のファイル保存と復元機能を追加。(非公開) ver 0.7 2000年5月 6日 (1) 全背景色、ボタンの背景色/文字色変更機能を追加。 (2) カラー選択用ダイアログを Tcl/Tk 標準の RGB 値で個別に指定 する方式から色環による HSB 式に変更。 ver 0.8 2000年5月11日 (1) ペイン式ウィンドウの制御方法を全面的に変更。 (2) ドラッグした単語を辞書引きできるようにした。 (3) バグ修正。 ver 0.9 2000年5月27日 (1) バージョン表示、へルプ表示で can't read "gifdir" エラーと なるバグを修正。 (2) ファイルのパス等 Windwos, Macintosh への対応。 (3) ラジオボタン、チェックボタンの色を変更できるようにした。 (4) XIM 漢字変換スタイルの設定は、Unix の場合のみ表示する。 ver 1.0 2000年6月 1日 (1) 原文の行頭、行末に連続したスペースがあると別の文と判断して しまう問題を修正。 (2) コマンドラインでファイル名を指定して GUI 表示をせずに翻訳 する機能を追加。 ver 1.1 2000年7月 1日 Windows での動作および再翻訳機能の実験 (非公開) ver 1.2 2000年7月15日 (1) Windows 対応 (nkf コマンドを使用) (2) 再翻訳機能を実装 (3) デバッグ用ウィンドウを追加 (表示/非表示の切替え可能) ver 1.3 2000年8月6日 (1) Windows および Macintosh 対応 nkf コマンドを使うのはやめて代わりに Tcl/Tk 8.1.x 以上で 実装された encoding コマンドを使用するように変更。 ver 1.4 2000年8月19日 ホイール付きマウスによるスクロール機能を追加 ver 1.5 2001年4月7日 (1) 自動辞書引き(単語をマウスで選択するだけで辞書引き)機能追加 (2) 辞書引きの際、原語が英語か日本語かを自動判別 ver 1.6 2001年4月14日 (1) バグ修正。 (2) FreeBSD 用のパス設定 ver 1.7 2001年5月12日 (1) 以前のバージョンからアップデート(例えば version 1.4 から version 1.6 へ)した場合に、素直に移行できないという問題 を修正。 ver 1.8 2001年12月22日 (1) コマンドラインでファイル名を指定して GUI 無しの翻訳を しようとするとエラーになるバグを修正。 (2) このドキュメントの「3. 動作環境」特に Tcl/TK の問題。 ---------------------------------------------------------------------------- 11. 問題点と ToDo ---------------------------------------------------------------------------- [Macintosh での使用上の注意] [設定]を書き換えて何度か翻訳を実行し正常に動作した後でも、突然サーバと 通信できなくなるという現象が出る場合は、tkhonyaku.conf ファイルの内容を 確認して下さい。サーバ指定が初期設定(localhost)に戻ってしまっているよう ならソースファイル(tkhonyaku)の最初の方にあるサーバ指定の部分を変更して 下さい。具体的な記述方法はコメントに書いてあります。 また[訳文ファイル保存]等のファイル保存ダイアログで、デフォルトのファ イル名として「:NoTitle.txt」のように表示される場合、このまま保存すると ファイル自体は保存されるものの予想できない場所に保存されてしまいます。 この場合、初期設定の先頭の「:」は削除し「NoTitle.txt」として下さい。 [終了できない] エラーが出たあと、Tk翻訳を終了できない場合があります。 そういう場合はとりあえず以下のようにして強制的に終了させて下さい。 $ ps ax ... 909 ? S 0:00 wish /usr/X11R6/bin/tkhonyaku ... $ kill 909 (現在動作中のプロセスを表示して tkhonyaku のプロセス番号を調べ、その プロセスを kill コマンドで終了させる) [ToDo] (今後やるべきこと) (1) Windows 95/XP, Solaris での動作確認 (どなたか確認して頂けないでしょうか?) (2) 辞書登録機能の実装 辞書のフォーマットが不明なので難しいかも? 英語<-->関西弁変換用の辞書を作りたいんだけどなぁ・・ (3) FreeBSD の ports メンテナンス担当を後藤大地さんから川岸に引き継ぐ ---------------------------------------------------------------------------- 12. 謝辞 & 連絡先 ---------------------------------------------------------------------------- [謝辞] 最初に、Ruby によるクライアントを作成・公開された青山 和光さんに感謝しま す。このお蔭で思ったより短期間に「Tk翻訳」を作ることができました。 川島さん、坂田 智之@静岡大学 さん、みのむしさん、向井 領治さん、 大屋 茂さん、後藤 大地さん、小田 昭一さん、長谷川 知紀さん、 中西 渉(わたやん)さん、山本 富士仁さん、石田 安弘さんから動作報告を頂き ました。 坂田智之さんからコマンドライン動作の要望を頂き version 1.0 で実装しました。 向井領治さんから Macintosh での問題点に関するアドバイスを頂戴しました。 後藤大地さんには、バージョンアップのたびに FreeBSD の package/port を作成 して頂きました。 また、ホイール付きマウスでスクロールさせるパッチを送って頂きました。 さらに、アップデート時の問題があるという報告を頂きました。 長谷川 知紀さんから Tcl/Tk 8.3.1 で動作させるパッチを送って頂きました。 中西 渉(わたやん)さんから Debian 用のパッケージを送って頂きました。 石田 安弘さんから、コマンドラインのみの GUI 無しの翻訳をしようとすると エラーになるというバグ報告を頂きました。 皆さん有難うございます。 引続き、他の環境での動作報告(動いた/動かなかった)をお待ちしています。 バグ報告、要望、その他お気づきの点があれば下記宛てにメールをお送り下さい。 R.川岸 電子メール : kawagisi@yk.rim.or.jp ホームページ: http://www.yk.rim.or.jp/~kawagisi/ [R.K's Linux & Free Solaris homepage] 「Tk翻訳王」(IBM の翻訳の王様用 GUI)、「Tk付箋」も宜しく