=========================================================================== CDR-Toaster Version 1.12J の説明書 2001年5月6日 R.川岸 =========================================================================== 目 次 1. はじめに 2. CDR-Toaster とは何か? 3. インストール 4. 他に必要なもの 5. FAQ 6. 音楽 CD の作成方法 7. データCD の作成方法 8. オンザフライ方式によるデータCD の作成方法 9. これは誰が責任を持つか? ------------ 1. はじめに ------------ CDR-Toaster is copyright 1999 Ian Kjos CDR-Toaster is availible under the GNU General Public License version 2.0 or later (at your option). This license can be found at CDR-Toaster は、Ian Kjos の著作物です。 CDR-Toaster は、GPL2 (GNU General Public License version 2.0) または それ以降の条項の下で利用可能です。このライセンスは下記で入手できます。 http://www.gnu.org/copyleft/gpl.html CDR-Toaster の最新版は下記から入手できます。 http://www.jump.net/~brooke/cdrtoast/download 2001年4月末現在 CDR Toaster 1.12 にはドキュメントがなく Tcl/Tk のスクリ プトのみが配布されています。このドキュメントは、私(R.川岸)が CDR-Toaster Version 1.12 を日本語化する際に作成しました。 このドキュメントは、CDR Toaster のホームページ: http://www.jump.net/~brooke/cdrtoast/ に書かれている内容を引用・翻訳し、詳細な使用方法の解説を加えたものです。 -------------------------- 2. CDR-Toaster とは何か? -------------------------- これは 'mkisofs' 'cdrecord' 'cdparanoia' という素晴らしいプログラムのため のグラフィカル・フロントエンドです。 mkisofs : ISO9660 ファイルシステムを作成する cdrecord : オーディオまたはデータを CD に書き込む cdparanoia : オーディオ CD 読み取り また、MP3 を CD オーディオに焼くこともできます。以下のようなことができます。 (1) コマンドラインでの間違いを避ける。 (2) ドキュメントを調べる退屈さをなくす。 (3) オプションの正しい組み合わせによる、より安全に。 (4) 不精になる。 私は CD を焼くたびにあらゆるオプションを確認するために、man ページを 30分 も熟読することが好きではありませんでした。このプログラムではそういった問題 はありません。 ---------------- 3. インストール ---------------- ファイルを展開し、それを例えば /us/usr/local/bin/cdrtoaster のようなところ にコピーして下さい。これでコマンドライン・プロンプトで "cdrtoaster &" と 入力することにより実行できます。アイコンが必要ならウィンドウマネージャ、 またはデスクトップ環境のドキュメントを参照する必要があります。 CDR-Toaste のほとんどのこと行うには、root になる必要がある点に注意して 下さい。 ------------------ 4. 他に必要なもの ------------------ Tcl/Tk が必要ですが、ほとんどのディストリビューションには付いてきます。 もし Tcl/Tk をお持ちでなければ http://www.scriptics.com で入手して下さい。 mkisofs' と 'cdrecord が必要です。これらはお持ちのディストリビューション の一部でしょう。そうでなければ下記のリンクから入手する必要があります。  下記のリンク−−−−−????? たぶんあなたは cdparanoia も欲しいと思うでしょう。これは CD からオーディオ を ripping (取り出す)するための最良のプログラムです。 CDR-Toasterは、オーディオを rip するために cdparanoia を当てにしています。 これらがインストールされていることを確認するには、kterm 上でそれぞれ のコマンド名に -v を付けて(mkisofs -v, cdrecord -v, cdparanoia -v) 実行します。コマンドオプションの一覧が表示されればインストールされて いることが分かります。 または RedHat 系の Linux ディストリビューションの場合、例えば $ rpm -qi mkisofs のようにして確認できます。 あなたは MP3 ファイルをオーディオ CD に直接レコーディングするための SoX - Sound eXchange と mpg123 を望むかもしれません。しかし、これは 極めてオプショナルです。 ------- 5. FAQ ------- (Q1) どんな書き込み機器がサポートされていますか? (A1) 圧倒的多数。 おそらく、あなたのドライブはみごとに機能するでしょう。CDR-Toaster は、 ドライブと直接に話をしません。代わりに、それは、ごまかしのための "cdrecord" を使います。 動作するドライブのリストが以下にあります。 http://www.guug.de:8080/cgi-bin/winni/lsc.pl (Q2) IDE の書込み機器でのトラブル (A2) ATAPI CDR(W) デバイスを使うには。 ATAPI の CDR(W) は特殊です。Linux カーネルは、それらが動作するように 特別にコンパイルする必要があります。 基本的には、IDE CDROM support をOFF にし、代わりに"SCSI emulation" と "SCSI generic support" を使用しなければなりません。 あなたがこれまでにカーネルをコンパイルしたことがないなら、 Kernel Howto を読むのが賢いです。 私は、カーネルを設定するために "make menuconfig" を使う傾向があります。 以下は、私が行ったことです。 "Block devices" で "Include IDE/ATAPI CDROM support" を "n" にして、 "SCSI emulation support" を "Y" にします。 "SCSI support" で "SCSI CD-ROM support" と "SCSI generic support" が on になっていることを確認します。私は本物の SCSI カードは持って いないので、"SCSI low-level drivers" セクションでは何もする必要は ありません。 このカーネルをビルドして、インストールします。その結果、ブート時に 私の CD-ROM は SCSI デバイスとして検出 (私の場合 /dev/scd0) されま した。そして CDR-Toaster 内のデフォルトとして /dev/sg0に焼くことが できます。 あなたの CDR(W) に必要な特別なことの詳細は、CDR-Toaster が呼び出す 書き込みプログラムである "cdrecord"のドキュメントをご覧下さい。 上記の手順は Linux カーネル 2.2 シリーズに適用されます。 2.4-like カーネルでは、正確なメニューオプションが少し異なります。 私は、だれかがそれを明確に説明してくれることを期待しています。 ---------------------- 6. 音楽 CD の作成方法 ---------------------- 6.1 音楽 CD を Rip する 音楽 CD から曲を取り出して WAV 形式などのファイルを作成することを 「Ripする」といい cdparanoia というコマンドが使用されます。 cdparanoia コマンドの詳細は、man cdparanoia で表示されます。 (1) メイン画面の上部にある「処理選択」ボタンをクリックし 「CDROM からオーディオトラックを読込む」を選択すると 「オーディオトラック読込み」の画面が表示されます。 (2) 「(オプション) Rip するソース:」の「選択」ボタンをクリックして、 ブロックデバイス(例えば /dev/cdrom)を選択します。 (3) 「Rip の格納先:」の「選択」ボタンをクリックして 取り出した音楽トラックを格納するフォルダ(ディレクトリ)を選択します。 注:私が試してみたところ、音楽 CD を WAV 形式で Rip する場合、1分間 あたりだいたい 11MB です。従って80分間だと 900MBぐらいのハードデ ィスクの空き容量が必要となります。 (4) 音楽 CD のどの部分を Rip するか選択します。 ◇ ディスクを丸ごと Rip する。 ◇ トラック番号を From, to で指定する。 ◇ 「特別オプション」は、man cdparanoia で調べて下さい。 (5) 「実行」ボタンをクリックすると Ripping Audio というウィンドウが表示 され、Rip 処理の進行状況が表示されます。 (6) Rip が終了すると (3)で指定したディレクトリ内に *.wav ファイルが作成 されます。 6.2 メイン画面左上の「元のデータ・トラック」から 「オーディオのみのディスク作成」を選択します。 6.3 CD-R/RW に書き込みたい曲を設定する (1) メイン画面右の「オーディオ・トラック・リスト」の下にある「追加」ボタ ンをクリックすると「トラック名」を入力するウィンドウが現れます。。 (Globals OK) というのは、ファイル名を指定する際に "*" や "?" などの ワイルドカードが使用できるという意味です。 ここで例えば *.wav と入力してから OK ボタンをクリックすると、先ほど Rip したオーディオトラックの一覧が表示されるはずです。 (2) 書き込みたい曲の順番を変更するには、トラック名をクリックしてから 「上に移動」「下に移動」ボタンで移動します。 CD-R に書き込みたくない曲は「削除」ボタンで指定します。 同じ曲をもう一度書き込むには、「追加」ボタンで指定します。 6.4 cdrecord のオプション指定 cdrecord というのは、CD-R/RW にデータを書き込むために使用されるコマン ドのことです。 (1) 「ダミー書き込み」と「速度」の指定 CD-R/RW ドライブや CDR-Toaster を初めて使用する場合は、いきなり本番の 書き込みを実行せずに、先ずは「ダミー書き込み」で試してみましょう。 これは、書き込み用のレーザー光線は照射せずに実際の書き込みと同じ動作を させて、バッファアンダーランが起きないかテストします。 最高速度で何らかのエラーが発生するようなら、速度を落としてみます。 (2) 「終了時イジェクト」をクリックすると、書き込み終了後に CD-R メディアを 自動的にイジェクトします。 (3) 「デバイス」は CD-R/RW ドライブが接続されているスペシャルデバイスを指定 します。例えば /dev/sg0 と入力します。 (注) 私は、ATAPI の CD-R/RW ドライブを接続するための SCSI エミュレー ションの設定をする際に # ln -s /dev/scd0 /dev/cdrom のようにリンクを張っているのですが、上記の「デバイス」欄で /dev/scd0 または /dev/cdrom と入力すると、何れの場合も cdrecord: Bad file descriptor. Cannot open SCSI driver. というエラーで書き込み処理を行わず、/dev/sg0 と入力するとうまく いきました。 (4) 必要に応じて「埋め込み...」ボタンの「オーディオトラックの埋め込み」を チェックします。 6.5 メイン画面上部にある「書込み開始」ボタンをクリックします。 コマンドを実行するかという確認のウィンドウが現れるので「はい」をクリッ クすると CD Burn Progress というウィンドウが表示され、書き込み処理の 進行状況が表示されます。書き込み処理が終了して最後に Done. Press Enter と表示されたら、この CD Burn Progress ウィンドウに表示される内容、特に 最後の数行をよく確認しましょう。このウィンドウはサイズが小さいので必要 に応じて大きくリサイズした方がよいかもしれません。 内容を確認し終わったら Enter キーを押して下さい。 書き込みが正常に行われた場合は、例えば以下のように表示されます。 cdrecord: fifo had 4785 puts and 4785 gets. cdrecord: fifo was 0 times empty and 4553 times full, min fill was 96%. 6.6 puts と gets の数が異なるとか、何らかのエラーが発生する場合は、速度を 落として再度(1)から始めて下さい。 6.7 「ダミー書き込み」がうまくいったことを確認できたら「ダミー書き込み」の チェックを外して本番の書き込みを実行します。 --------------------------------------- 7. CD-ROM を丸ごとバックアップする方法 --------------------------------------- 7.1 イメージファイルの作成 (1) メイン画面の上部にある「処理選択」ボタンをクリックし 「ISOイメージ作成用に CD-ROM を読み込む」を選択します。 (2) 「読み込みデバイス」として CD-ROM が接続されているデバイス名、例えば /dev/cdrom を入力します。 (3) 「書き込みファイル」を入力します。デフォルトは image.iso となっています。 (4) 「実行」ボタンをクリックすると、指定した CD-ROM ドライブを読み込んで イメージファイルが作成されます。 7.2 メイン画面上部にある「元のデータ・トラック」の中の 「作成済みのデータ・トラックを使用」をチェックし、「選択」ボタンで ISO9660 イメージファイルを選択します。 7.3 メイン画面中央にある「データトラック作成のオプション」の設定 7.4 これ以降は、前項の「6.4 cdrecord のオプション指定」〜と同様です。 --------------------------------------------- 8. オンザフライ方式によるデータCD の作成方法 --------------------------------------------- 「オンザフライ」方式とは、CD-R/RW に書き込むデータを事前にトラックイメージ として作成せずに、データ転送と同時にCD-R/RW に書き込む方式です。 ---------------- 9. CD-RW の消去 ---------------- (1) メイン画面の上部にある「処理選択」ボタンをクリックし「CDRW 消去」を選択 すると消去処理の選択画面が表示されます。 (2) 消去するタイプを選択して「実行」ボタンをクリックします。 ディスク全体: Blank the entire disk. This may take a long time. セッション : Blank the last session. トラック : Blank a track. 高速 : Minimally blank the disk. This results in erasing the PMA, the TOC and the pregap. Unreserve : Unreserve a reserved track. Track Tail : Blank the tail of a track. Unclose : Unclose last session. ---------------------------- 10. これは誰が責任を持つか? ---------------------------- CDR-Toaster is copyright 1999 Ian Kjos [brooke@jump.net] CDR-Toaster は、Ian Kjos の著作物です。 以下の方々に感謝します。 コード Claus Brunzema : version 1.08 になるためのパッチを提供 Aaron Sherman : MP3ファイルから焼く方法の情報 Brenda Campbell : 彼女が提供した壮観なロゴ Fred D. Feirtag : tk4.1 互換のファイル選択ボックスの作成を援助 パッケージ作成 Andrea Fanfani : For Debianizing this thing. Oren Tirosh : For RPMing this thing. Chromosome Damager : RPM version 1.06 その他のこと Jason Welsh : 開発促進の激励とバグの発見 Michael Bond : テストとフィードバック