クリスマスケ−キの問題

  1. 問1(3人で分ける場合)について考えました。

    1辺の長さが2の正方形を座標系の上に置きます。
    この時、各頂点の座標は(1,1)、(-1,1)、(-1,-1)、(1,-1)となります。
    問題は、面積(これはケ−キの分量にあたります。)が3分割されいる上に 周囲の長さ(これはチョコレ−トでコ−ティングされた側面にあたります。) も3分割されていればいいわけです。

    全体の面積は2×2=4ですから、1人分は(4/3)となります。
    全体の周の長さは2×4=8ですから、1人分は(8/3)となります。

    切り始めを、原点(0,0)と点(1,a)を結ぶ線分で切るとします。 (0゜〜45゜で一般化できます。)
    2本目のナイフは、点(-1,1)超えるかどうかで場合分けをします。

    つまりどこで切り始めても、周の長さが(8/3)のところで2本目のナイフを 入れれば、そこまでの面積は必ず(4/3)となるわけです。

    次に3本目のナイフですが、これは最初に位置から逆回転して 点(0,-1)超えるかどうかで場合分けをします。

    つまりどこで切り始めても、周の長さが(8/3)のところで3本目のナイフを 入れれば、そこまでの面積は必ず(4/3)となるわけです。


    以上の結果をまとめると、どこで切り始めても、 周の長さが(8/3)になるごとにナイフを入れれば、面積も等分されるというわけです。 左の図は0゜の位置から切り始めた時の図です。


  2. 問2.次に、これは3等分に限ったことではないのではないかと思い、 5等分についてもやってみました。
    まず5等分ですが、0゜の位置から切り始めて 周の長さが(8/5)になるごとにナイフを入れていくと、 確かに面積が等分されています。

  3. 問3.6等分についても同様です。
  4. 問4.これはn等分まで一般化できるのではないかと考えました。 つまり、0゜の位置から切り始めて 周の長さが(8/n)になるごとにナイフを入れていくと、 確かに面積が等分されるのではないでしょうか?
    これを裏付けるためには、周の長さと面積が比例関係にあるということが 証明できればいいわけです。


    そこで、0゜の位置(実はどこから切りはじめてもいい)の次に ナイフを入れるところまでの周の長さl、 面積Sとします。
    左の図のように45゜ずつ切り開くと、 いくつかの三角形の和になります。 高さは常に1、底辺の和は周に長さlに一致しますから、 常にl=2Sという関係がなりたつことがわかります。
    周の長さと面積は常に比例関係にあるわけですから、任意の場所から切り始めて、 周の長さが(8/n)になるごとにナイフを入れていくと、 面積も等分されるというわけです。



  5. さて次は三角形です。 これも同じように考えられるとしたら、 きっと内心に違いない! と思ったわけです。
    3辺の長さをそれぞれa,b,c、周囲の長さをlとすると、 l=a+b+cとなります。
    三角形の面積S、内心から各辺までの距離をhとすると、
    S=(1/2)ah+(1/2)bh+(1/2)ch=(1/2)・h・(a+b+c)=(1/2)・h・l
    となるので、面積Sと周囲の長さlが比例関係にあります。



    ですから、次のように切ればいいと思います。
    必ず内心を通ように切る。 周囲の長さを測り、その1/3になるごとにナイフを入れていく。
    これは3等分に限ったことではありませんね。