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私たちの各チームの活動経過をお知らせし、皆さんの意見をお聞きする会は、約170名もの方にご来場いただきました。ご来場の皆様から、多くの励ましのお言葉をいただきました。ありがとうございました。当日の記録がそろいましたので、ご覧下さい。(最終更新2002.3.16)

○とき   2002年2月5日(火) 14:00〜16:00

○ところ  花水公民館ホール(平塚駅から徒歩10分。地図はこちら

○プログラム

続々と詰め掛ける地域の人々
各チームの報告者
司会の金子文代さん
終始、和やかな雰囲気でした


 (司会:花水地区福祉コミュニティづくりグループメンバー[華チーム・金子文代])
 (1) 開会挨拶  平塚市健康福祉部長
 (2) 全体経過報告  福祉政策課
   全体ワークショップの様子をスライド(プロジェクターによるパソコン映写)により紹介しました。
 (3) チーム活動報告   
   パネルディスカッション形式で、チーム活動の経過報告と今後の展望等の討論をしました。
   ○パネラー
     ・ 華チーム    椎野文子、菊池健志
     ・ クロスチーム  林田直子、高橋龍正
     ・ らぶチーム   大木博子、大見京子
   ○コーディネーター:(財)さわやか福祉財団 木原 勇 氏
  ア 導入説明 (木原さん)
  イ 華チームの報告
  ウ クロスチームの報告
  エ らぶチームの報告
       <休憩>   質問票を回収
  オ パネルディスカッション    
     会場からの質問をうけて
 (4) 閉会挨拶 
   花水地区町内福祉村運営協議会会長
   花水地区福祉コミュニティづくりグループメンバー 荻野俊夫

○報告内容
金子文代(司会/華チーム)
 本日は寒いなかお集まりいただきありがとうございました。会場いっぱいのご参加に、私たち一堂喜んでおります。席が窮屈かと思いますが、しばらくの間ご辛抱の程お願いします。ただいまから、花水地区福祉コミュニティづくりグループの報告会を開始します。最初に、石塚幸爾平塚市健康福祉部長から、開会のあいさつをお願いします。

平塚市健康福祉部長
 本日は、大変お忙しい中、これだけのたくさんの方に、ご出席いただきありがとうございます。今日は、平塚市が主催ということで、あいさつさせていただきますけれど、主役は地域の皆様であるということでございます。
 市の呼びかけによりまして30名の方の応募がございまして、「福祉コミュニティづくりグループ」活動を行っていただいております。さらに、活動にあたっては、地域の自治会、地区社協の皆様方も、広報活動や調査活動への応援をいただいております。まさに、地域の方々が主役の報告会であると、受け止めさせていただいております。
 地域福祉という言葉が、最近大きく叫ばれているわけでございますけど、平成12年に社会福祉法が改正されました。これは、福祉全般の50数年ぶりの改正と言うことで、新しい時代に合わせた形の改正と言うことです。我々は、社会福祉基礎構造改革と称しておりますが、その中身は3つありまして、一つは、個人の尊厳、自立を大切にしていこう、二つ目は、質の高い福祉サービスの拡充ということで、これは、民間活力の導入と言う視野も入っています。最後の三つ目が、地域福祉の視点です。地域で皆で支えあう福祉の推進です。
 本市でも、法に定められておりますが、地域福祉計画の策定の準備に入っておりまして、花水地区では、モデル事業として推進させていただいているわけです。行政主導という方法をとらずに、活動の中から課題を出していただいて、計画に反映させていただきたいということでありますが、おとしどころが、特に決まっているわけではございません。要は、地域の福祉コミュニティとして、皆さん方で学びあい、また知恵を出し合って、あるいは意識を高めあいながら、地域に何ができるのか、地域に何が求められるのか、そういった視点で、ご活動をいただくという考え方でございます。
 この活動が、さらに地域に広く定着するようにご期待を申し上げる次第です。今日は、意見交換の場も用意されているようでございます。ぜひ、実り多い会となりますよう、お祈り申し上げて、開会の挨拶とさせていただきます。

金子文代(司会/華チーム)
 どうもありがとうございました。申し遅れましたが、私は全体の進行をさせていただく、金子です。福祉コミュニティづくりグループの一員です。これから2時間、よろしくお付き合いのほどお願いします。まず、本日のプログラムを説明いたします。最初に、市の福祉政策課から10分ほどの経過報告をしていただいたあとで、私たちの3つのチームから活動報告をいたします。休憩をはさみまして、皆様方からの質問をいただきながら、パネルディスカッションを行い、4時終了の予定です。皆様最後まで、おつき合いくださいますようお願いします。お手元に質問票をお配りいたしてございます。各チームの活動報告について質問がありましたら、休憩時間に係りまでお出しください。では、最初に市の福祉政策課から、経過報告をお願いします。

<全体経過報告>
平塚市福祉政策課

   ●配布資料(スライドショー)
スライドショーの注意点
・Intenet Explore4.0以降専用、他のブラウザをお使いの方は今しばらくお待ちください。
・上のリンクを開いた後、画面下右側にある [フルスクリーンスライドショー] のボタンをクリックすると、スライドが全画面に表示され、マウスクリックにより埋め込まれた説明文字が現れるなど本番同様のスライドショーを観ることができます。 フルスクリーンスライドショーの画面上でマウスを左クリックするとスライドが順次送られ、右クリックで現れるメニューからスライドショーの終了を選ぶと通常の画面に戻ります。

 福祉政策課の平田と申します。メインイベントはこのあとありますが、前座ということで、この福祉コミュニティづくりのスタートから今日までの経過を、写真を中心にご報告します。
 最初が7月のシンポジウムでした。さわやか福祉財団の堀田さんが、「花水でこそ、隣近所で自然と助けあう、助けてと言える地域、プライバシーと個性が確立された上での助けあいがつくられ、全国のモデルになると信じました」という発言があり、これがスタートでした。
 市の呼びかけで、一般公募をさせていただきました。そのときに、資格とか一切なし、どなたでもどうぞ、そして個人の資格でどうぞ、と大体1ヶ月ぐらいかけてチラシ等で募集したところ、30名の方が集まりました。大学生から年配の方、福祉は初めてと言う人からベテランの方まで、とても多彩な方にお集まりいただきました。
 プログラムとしては、8月から10月にかけて、30人全員で4回のワークショップを行い、10月から3つのチームにわかれて、チーム活動を行っています。自治会等の協力・支援を得て、活動が行われました。
 ワークショップは、8月7日に第1回が行われました。この日は、自己紹介がほとんどだったのですが、参加者からは、「同じ地域にこれほど熱心な方が、こんなにたくさんいることを知って、ますますこの地域が好きになった」と感想をいただいています。さわやか福祉財団の木原さんからは、「自分の足元から見てみよう。住民流の福祉の見方で、まちづくりをしよう」という、共通認識を示されました。
 その後、第2回に、カードを使った「助けあいゲーム」で、お互いを知り、助け合いの楽しさと難しさを知り、第3回で、花水の課題を探るということで、皆で花水の課題をカードに書いて、3つの仮グループで話し合って、発表しました。参加者の感想としては、「地域が抱えている課題が、思ったよりも多く出され、参加者の視点が多岐にわたっていることがわかった」。だけど、「3グループに分かれての話し合いでしたが、どのグループからも出てきた内容は同じ様でした」。
 その共通のものは何だったかと言うと、(1) 情報の流れがない(2) 交流の場がない(3) 人と人を結ぶきっかけがない、が共通して出てきた課題でした。そこで、課題ごとにチームを結成し、華・クロス・らぶの各チームに分かれました。ここまでが、いわば序章です。 
 ここから、いよいよチームに分かれてのチーム活動が始まりました。このあとチームの方に報告していただきますが、華チームは、キーワードは情報ということで、「必要な情報が必要な人に届いていない」「地域のニーズがわからない」という視点から、地域のさまざまなにアンケートと情報交換会を行うという活動が続いています。
 クロスチームは、新しい交流の場の前提として、地域の福祉マップづくりに着手しようと、地域の福祉施設の実地見聞を含めて、マップの肉付けを行っています。らぶチームは、人・きっかけづくりがテーマですが、高齢者インタビューで本音を聞きだす難しさを知るなかで、将来の担い手の意識改革が必要と、中学校・高校生への働きかけをしております。
 これら、チーム活動の特徴は、市からはテーマは提示せず、テーマ選定から活動内容まで、すべて、チームが自主的に決めていることが一つの特徴かと思います。運営も、チームリーダーに任せることなく、チーム員の対等で丁寧な話し合いと、作業分担により運営されています。3ヶ月半で、各チーム7〜10回の打ち合わせ+5回前後のヒアリング・実地調査等が、この間行われていて、今日その成果、途中経過がそれぞれのチームからされる、ということです。
 ちなみに、チーム員に代わってご紹介いたしますが、これら丁寧な議論の中身については、ホームページの方で詳細に見ることが出来ます。


<チーム活動報告>
金子文代(司会/華チーム)…これから、各チームの活動報告をさせていただきます。はじめは、どのように進めていいかわからない状態でしたが、各チーム、ミーティングを重ねるうちに、それぞれの方向性が見えてきたようです。今日は各チームから2名ずつ壇上に出ておりますが、残りのメンバーは会場前の方におります。途中にメンバーからの発言もあるかもしれません。
 では、以降の進行をコーディネーターの木原勇さんにお願いいたします。木原さんは(財)さわやか福祉財団でご活躍されており、私たちの活動の総合コーディネーターとして、活動当初よりご助言をいただいております。では、木原さん、よろしくお願いします。



木原勇(コーディネーター)…この花水地区を新しいコミュニティにしていこう、住みやすい地域づくりをしていこうということで、昨年からお手伝いをさせていただいております。今日は、このあと壇上にいらっしゃる各チームの方々に、どんな形でそれぞれのチームが動いているか、それぞれの立場から、ご紹介いただきたいと思っております。
 まず、私のほうから、先に、いきさつといいますか、なぜこういった福祉コミュニティづくりがあって、自分たちの地域から発信していくのか、ということをお話しします。こういったものは、本来は自主的な動きではなくて、もっと広い意味でやるものではないか、といろいろな議論もあるところです。ただ、これからまちをつくっていくのは、主役は私たち市民であり、私たちが住みよいまちを作っていく、ということを切り口に作業を進めてきたと思っています。
 今までの福祉計画づくりとか、福祉コミュニティづくりは、先ず計画があってということが先行していました。でも、先に市民や住民が動かなければ、その地域らしい計画は見えてこないし、計画は絵に描いた餅になってしまいます。それを防ぐためにはどうするかと言うと、まずは、地域に住んでいる方はそれぞれの個人個人が、日々努力しているという前提があります。それを無視してはいけない。自分たちの生活や、自分たちのいろいろなところでの動きが、まちづくりの原点ではないか。
 従来の計画となりますと、どうしても福祉機関、保健所、医師、民生委員といったある立場で地域的にかかわりのある方が中心となり、住民の意識がなかなか表に出てこなかったと言う背景があります。このように、プロの方が考えるというのは、ひとつのやり方ではありますが、これを今回は、克服していこうと考えていきました。
 そこで、住民には、住民流の営みがあるということで、自分たちの生活ベースから先ずは見ていこう。そのためには、もちろん専門家からアイデアをいただくということもありますし、また、住民同士の思いを語り合っていく、プロのやり方を住民の中に引き込んでいく、このあたりを練りながら、個々の住民が行っているささやかな努力を丁寧に掘り起こしていこう。この花水のグループで、丁寧な話し合いを前提に持っていった、理由はそこにあります。
 そう言う意味では、まず個人の意見を尊重しよう、そのあとから役所や関係機関の意見を参考にしていこう。まず個人発で思ったことを、いかに調整していくのか、このあたりが原点ではないか。個人の意見と、まわりの人たちの意見を交じり合わせていく。これが、戦略的には、アンケートをしていく、個別の調査をしていく、情報を集めてくる、ということになります。
 大事なことは、まず、フィールドワークです。自分たちの街並みを自分の足で発見し、自分の課題として取り組んでいく。これは、フィールドに勝るものはありません。花水のグループでは、地域の中にある社会資源をもう一回掘り起こしていこうという活動です。二つ目には、要支援者や担い手などを訪問して地図に書き込んでいく作業。これも、要支援の方の対面調査をやっていますね。続いて、住民の課題を抽出する。個人で生活感があっても、これがなかなか課題としてあがってこなかった、これをいかに福祉課題として、捉えていくのか。このあたりも大事な点です。そして、地域のコーディネーターを探す。なかなか、これは気持はあるけど手が上がらない、やりたい意識があっても時間帯が合わない、そういった方々がいらっしゃいます。地域の中に、やり手の方や、この方がはいると情報が多く入ってくる、そんなキーとなる方を探していく。そして、社会資源を調達する。いろいろ地域の中には、福祉関係のプロの方がやっている会があったり、実際にボランティアをやっているグループ、公民館の活動、さまざまな社会資源を洗い出してみる。最後に、市民活動への展開となります。これらが行われてきた報告が、今日の中間報告の場だと思っています。
 では、華チーム、クロスチーム、らぶチームからの報告を、よろしくお願いします。
 1 華チーム
   ●配布資料(スライドショー)

菊池健志
 華チームは、前半のワークショップから出てきた「情報」をキーワードとして、コミュニティづくりを考えていこうというチームです。誰が何をできるのかとか、どこにどんな活動があるのか、といった供給に関する情報と、身近な地域の中で気軽に助けてもらいたいという需要に関する情報とがあるんですけど、これらを結びつけるということが重要だということから、スタートしました。グループ活動の中では、アンケート調査ですとか、座談会を実施して地域の皆様から多くのご意見とか情報をいただくことができました。それを報告させていただくんですが、それと同時に、作業の過程の中で、私たち自身も多くのいろいろなポイントが見えてきました。これらは、コミュニティづくりにあたって重要なポイントになると思いましたので、今日はその部分も含めてご紹介します。
 情報が重要だということは、私たち共通の認識だったのですが、では何から手をつけていったら良いのか、一番最初いろいろ議論したのですが、結局は、課題も含めて、情報を収集してみよう、地域の方々から直接お話しを伺うことで自ずと答えが出てくるだろうということになりました。これは、ポイントとしては、あとから考えてみると、課題を含めて地域の人達が感じていることを知って、共感していこう、まずは聞くということが大切だったと思っています。
 続いて、聞くのはいいけれどどうやって聞こう、お宅に伺って聞くのはいいけれど、地区に住んでいる方は1万7千人いるので、全部訪問するわけにもいきませんし、また、突然お伺いしてもなかなかお声は伺えないということで、それだったら、地域で活動されているグループの方にお伺いしよう。また、アンケート方式で最初やってみよう、ということになりました。ここでのポイントは、広く福祉に関係のない方からも聞こうではないかということが出てきたということ、それから様々な活動をされている方から聞いてみよう、アンケート方式によってできるだけ多くの人から聞きましょう、ということがポイントだったと思います。
 続いて、アンケートの対象はどなたにしましょう。グループといってもいろんな活動がありますけれど、助け合い活動だけではなくて、地域の中にあるいろんな活動を全部挙げてみようということで、公民館活動団体だけで190も団体があることが分かりました。地区社協ですとか、町内福祉村に係わる団体ですとか、コミュニティの中核であります自治会、子供会、老人会、小学校、中学校、幼稚園、PTA。それからFMナパサですとか、商店、郵便局、病院、銀行といろんな団体があることが分かりました。そのなかから、任意に64の団体を選ばせていただいて、お願いすることになりました。このピックアップの作業の中で、得られたのは、地域で様々な活動が根付いて行われていることが確認できたのが大きなポイントかなと思います。あまり分野で対象を絞り込まないで、お願いしたのは、情報の収集にもなりましたし、また、あとから考えると、広報・宣伝、情報発信にもつながったと感じています。
 じゃあ、アンケートの文面をどうしましょうという部分では、アンケートの依頼文を考えるときに、アンケートの実施主体は誰にするかという事を明確にしなければいけませんでしたし、アンケートの質問項目も分かり易くしないと答えてもらえないだろう、ということになりました。ここでのポイントとしては、依頼文の検討作業の中で、市の公募のメンバーだった私たちが、少しずつ主体的に、自分たちでやっていこうという雰囲気が盛り上がってきたこと、市とのパートナーシップのあり方まで議論するという雰囲気ができてきたことが大きなポイントだったと思います。そしてアンケートの項目の部分では、はいりやすく共感してもらうことを模索することにずいぶん苦労しまして、そのポイントとしては、自分たちのたどった形、自分たちがどんなことに疑問を感じたとか、どんなことを知りたかったか、ということを順番にアンケート項目にしていき、項目も最小限にする、あまり福祉にこだわらない、ということにポイントを置いて作業いたしました。
 アンケートの実施については、いきなり投げ込みだけでは答えてもらえるか不安になりましたので、結局は、戸別訪問で皆で手分けして、お伺いしてお願いするように致しました。また、その背景で、市や自治会や地区社協や町内福祉村や公民館などのご協力をいただくという形で進めていくことができました。戸別訪問することで、反応を実感することができましたし、宣伝効果があったなと感じています。市や自治会の暖かい協力をいただくことで、一緒に地域を考えているという雰囲気が、私たち自身は実感できたと思っています。
 こういった作業をする中で、いろいろなポイントが得られたなと思っています。
 それからアンケートの結果ですけど、統計の手法をちゃんととっていませんので、データとしては正確ではありませんが、非常に重要なデータが得られましたので、紹介したいと思います。
 ひとつは、地域への興味ということですが、ご回答いただいた方の7割近い方が、地域や地域福祉に興味があるということで、意外に意識が高いのだなとわかりました。地域で出来ること、していることをあげてもらったのですが、話相手、家の前の掃除、不在時の宅急便の受け取り、庭の水遣り、買い物、こどの世話や遊び相手や学習といったお子さん関係もたくさんあるんですが、いわゆる助け合いができるよ、とおっしゃる方が多くいらっしゃるんだということが、わかりました。それから、日頃手伝ってほしいことがありますかという質問については、4割以上の方が手伝ってほしいことがあると答えています。一方で、4割近くの方がないと答えています。近所の助け合いの関係が少なくなる中で、ちょっとした支え合いが難しくなっているかのかなと思わせる結果でした。どんことを助けてほしいかということについては、草花の水遣り、庭の手入れ、子供の世話や話相手、親の介護、育児介護の分からないことの相談、話相手と、手伝ってもいいよという項目と同じような項目が挙がっています。これかうまく結びつけば何にも問題ないんだなということが実際に見えてきました。
 そういったデータを受けて、もっと詳しく伺いたいということで、座談会を実施することになりました。1回に4−5グループぐらいのアンケートにお答えいただいた方にご協力をいただいて、意見交換を行いました。これは、あらかじめ戸別訪問や、アンケートで引き続きご協力いただくことの感触がつかめたということで、うまくつなげられました。座談会の中では4つほどエピソードがありまして、ご紹介したいと思います。
 一つは、自治会、子供会、老人会といった地域のコミュニティの中核になる活動に苦労されている皆さんから、そういった活動への参加がだんだん少なくなっているというご苦労のお話しをいただきました。レジャー行事には出てくるんだけど、地域清掃には出てこないといというお話しですとか、でもそのために、行事ですとかお弁当のメニューですとかをいろいろ検討されたり、広報や宣伝など苦労されているというお話しを聞かせていただきまして、いろいろ苦労されていることを、意外に私たち知らないんだな、自分の関心事以外のことは伝わりにくいのかなということを感じました。
 同じ場面の中で、今度は若いお母さん方から、子育ての仕方を相談する相手がいなくて悩んでいる方が多いよ、というお話しをいただきました。そういったお母さん方が集まってサークルを作って、お子さんを預けあったり、バスを借り切って工場見学までやるという、お話しがございました。意外に地域の中には、そういった切羽詰ったニーズが、ある。地域で手伝える人が、先ほどのデータのようにいるのにもかかわらず、これが結びついていないらしい。一方、そうやって自主的に集まっている人たちは、負担がかかっているのにもかかわらず、元気に、楽しそうにやっていらっしゃる。こういう現実がある。
 もう一つは、自治会などの行事の後で、お父さん方が、飲みながら、地域の中で、もっとあんなことができるんではないか、という話が広がるよという話を伺いました。定年退職された男性など埋もれた人材がいらっしゃるんではないか、声をかけられるのを待っている方がいらっしゃるんではないか、ということも出てきました。
 そして、自治会とか地区社協とか町内福祉村とか民生委員さんとかが、いままでいろいろな活動をされて、ご苦労されている皆さんが、いろいろ広報されているんですが、それがなかなか伝わらない。残念ながら、受け止めてもらえていない、ということが見えてきて、ある参加された方から、「広報なんかに、名称に福祉なにがしとあると、自分は福祉のお手伝いをする余裕はない。でも、お世話になるほど困っていない。だから、あんまり中身を見ない」という声があったりして、「たかが名称、されど名称」とレジュメに書きましたけれども、重要なポイントではないかなということが見えてきました。
 そういったところで、地域に支え合いの仕組みがないのかと言うと、自治会ですとか、町内福祉村ですとか、さまざまな取組みがされています。一方で、自治会などへの参加意識の低下が地域意識の低下かと言うと、自主的なボランティアなんかが活発に活動している。地域にニーズかないのかと言うと、先ほどのように、切羽詰ったニーズがあって、意欲的な人が活発に活動していたりしている。地域に人手がないのかと言うと、いつでも手伝うよという人が、どうやらいるらしい。情報を伝達する仕組みはないかと言うと、自治会も苦労されているし、地区社協や町内福祉村も非常に苦労されている。では、結びついていないかと言うと、そうでもないらしい。座談会の中でも、皆さん共感される状況がありました。
 これら座談会で得られたのは、自分の関心外のことは意外と伝わりにくい。地域を大切に思う人は意外に多いんだ。だから、情報が届かずにうもれているのかな。名称や印象で意外に伝わらない広報の難しさがあるのかな。自然な生活の視点、特別福祉とか考えなくとも、自然な生活の中で、子供のお世話をしてほしいという感覚で、うまく伝えていくことか大事なのかな。座談会で非常に強く感じたのですけど、同じ地域の中でいろいろな活動している団体があるのに、意見交換する場が少ないのかな、場があれば、意見交換ができてくるのかな。地域の中で、自主的な活動は活気があって、活発に行われているんだな、ということがわかってきました。
 こういった作業の過程、アンケートの結果、座談会の中から、福祉コミュニティづくりは難しい話しですけど、決して可能性がないわけではないんだなあということが、実感としてつかめてきたのが私たちの状況です。私たちが主体的に考えて、行動して、場を共有する機会を持つことによって、連携を深めれば十分可能性があるのかなということを実感しました。その意味では、このあとクロスチームの方で場について検討されていますし、らぶチームの方で、人と人とのつながり、きっかけづくりということで、報告がありますので、つながっていくことと思います。

 2 クロスチーム
   ●配布資料

林田直子
 クロスチームの一員の林田と申します。今、華チームの菊地さんが超近代的な説明をしていただきましたので、大変恥ずかしいんですけど、私たちのチームからは、前近代的な説明をしようということで、お手元のレジュメをご覧下さい。お話しが長く続いていて、椅子に座りっぱなしでお尻も痛くなってくるので、ここで全員椅子から立ち上がっていただきます。伸びをしていただいても、何をしていただいても結構なんですけど、さて、ここで皆さんに質問です。「皆さんのひとり一人が介護が必要な状況になったとします。そのときにみなさんの家族の方が、すぐに対応ができるでしょうか。うちの家族はすぐに対応できると自信がある方は、お座りください」(半数ぐらい着席)、「皆さんの地域の民生委員さんのお名前、顔、住んでいる場所をご存知の方はお座りください」(2/3ぐらい着席)。ありがとうございます。私たちが対象としているのは、最後まで、立っていられた方、そういう人たちが対象になると思います。
 私たちクロスチームが、活動を始めるときに、一番最初に話し合ったことは、私たちにとって必要な場所とはどういう場所なのか、どのような場所があれば安心して暮らしていくことができるのだろうか、ということでした。そして、地域の人達と一緒に歩んでいける交流の場を考えようということになったんです。ただ、例えば福祉村とか、物理的な交流の場はあったわけなんですけれども、それは決して物理的な交流の場に限らなくてもいいのではないか、という意見が出てきました。第一歩ということで、花水地区にある現在の施設を洗い出してみて、自分たちの目で見てみて、その現状をマップにして表してみようということになりました。
 資料のマップ案の表面を見ていただきますと、私たちが訪問した施設も含まれています。この一番隅に座っていられる大見さんのところの「ひなたぼっこ」も見せていただきました。このマップの裏面に出ていますが、富士白苑在宅介護支援センターにも行かせていただきました。
 私たちの考えるマップというのは、まずは、情報発信基地、そして福祉のコーディネーターとしての役割です。例えばこのマップを見たときに、どこに何があって、連絡先がどこで、どういうことをやっているのか、それがわかるだけでも、福祉のコーディネーターとしての役割が担えているのではないかと思います。
 そして、垣根が低く、誰でも気軽に利用できるものを作ろうということです。いままでのマップですと、対象が高齢者の方に偏りすぎになっていたと思うんですけど、私たちの考えているマップでは、就学前の園児さんとか、幼児さんとか、そういう若い人たちから、子育てにかかわっているお母さんたちとか、退職したての年代の方たちとか、そういう幅広い年代の方たちをターゲットにしていこうと考えています。
 あとは、マップですから、一番最新の情報がなければいけないわけなので、利用者のニーズにきめ細やかに対応していって、最新の情報が皆様の御手元に届くように作っていきたいと思います。
 マップは、花水地区全体の大きなもの、自治会単位のもの、この2種類を用意しようと思っています。その中に、行政とかボランティアとか民生委員とか、福祉に関係する人の所在地を表示し、地図の中に分かり易く入れていきたいと思っています。ただし、関係者の方で、地図に載せていただくのは困ります、という場合には、地図の裏面で紹介するとかの工夫をしたいと思っています。
 マップに記載を予定しているものは、決定事項ではありませんが、大きなマップについては、公的とか民間を問わずに福祉施設、在宅介護支援センター、実現するかどうか分かりませんが、病院とか医院、たとえば、気軽に往診をしてくれるお医者さんとか、というものが含まれてくるかもしれません。例えば、このなかに町内福祉村がどこにあるかご存知ではない方、いらっしゃいますか? いらっしゃるんですよね。ですから、町内福祉村の場所。公民館については、マップの裏側で、福祉に関するどんな活動があるのか、などを書いていきたいと思います。
 小さなマップについては、自治会単位のものだが、民生委員さんが住んでいらっしゃるところ、自治会の役員、ふれあい援助員といって、福祉村の中でいろいろ援助活動をしてくださる方なんですけれども、ふれあい援助員の中でマップに載せていただいてもいいですよとおっしゃっていただける方は、マップに載せていきたいと思います。どんなことでも、福祉に関する情報を持っていられる方を小さなマップで網羅していけたらいいなと思っています。
 私たちは、マップを作っていく過程で、なんとなく見えてきているものがあるんではないかなと思っています。ただ、まだそれが、こういうものですと、皆さんに立派にお話しすることができないのが、とても残念なんですが、おぼろげながらチーム員共通して見えてきているものがあるように感じています。
 会場の皆様にお願いしたいことがあります。私たちはチーム8名で構成しているんですが、どうしても皆さんがどういう情報を必要としているか、どうしても見えてこない。ぜひ、皆さんからの情報を提供していただきたいと思っています。
 挙手でお願いしたいんですが、こういうマップがあると便利だな思われる方は、どのくらいいらっしゃるでしょうか。(大半が挙手)。大きなマップと小さなマップも両方あると便利なんじゃないかなと思われる方。(大半が挙手)。大きいマップだけで充分じゃないかなと思われる方。(少数)。小さいマップだけで先ずはやってほしいという方。(もっと少ない?)。ありがとうございます。
 皆さん、お手元の質問票に、こんなものをマップに載せてみたらいかがですか、とか、こういう内容をマップに載せてください、とか、を書き込んでいただけるとありがたいと思います。
 私たち、こういう活動に対する参加が少しでも広がってくれるといいなというのが私たちの願いなんです。私たちの活動報告をお聞きになって、協力してみたいな、とか、情報だけでも提供できるよ、とか、そういう方がいらっしゃったら気軽に声を掛けて下さい。

 3 らぶチーム
大木博子
 華チームさん、クロスチームさんのりっぱな報告を聞いたあとで、尻つぼみとなって、申し訳ないのですが、私たちのチームは、ゆるやかに、着実にをモットーにやろうと、改めて思いました。
 私たちのチームの紹介をさせていただきます。人は誰でも一人では生きていかれない、日々多くの人たちと、関り合いをもって生活しております。そうした中で、お互いの立場を尊重しながら、助けられたり、助けたり、支え合いで、より暮らしやすい地域づくりをしたいと願っております。そこで私たちらぶチームでは、人と人とのつながりと、そのきっかけ作りをテーマにしました。私も、現実に、この福祉コミュニティづくりをきっかけにお仲間ができました。私たちは、身近に出来ることを身近に行う、これを基本に、輪を広げていこうと思います。と、言葉で申し上げるのは簡単なんですが、どのチームでも同じように、最初どこから手がけていって、どういう形を取っていけばいいのかというのが、いろいろ検討されます。今、お話を聞いておりますと、他のチームとダブってくる部分が多分にあるんだなあ、と今、感じています。最初は、聞き取り調査みたいなことをしようかということだったんですが、なかなか引きこもりの方とかに、どういう風にお邪魔していいかわからないし、各お宅に訪問するのも、突然だと抵抗もあるだろうしということで、一番最初は、そこの南部福祉会館で、気軽に声をかけて、そのときの様子で、そのときの状態で、軽くお話をしようということで、二班に別れて、行ってきました。そこにいらっしゃっている方は、問題はありません、ということだったんですけど、一番皆さん気になさるのが、プライバシーに気をつけてほしい、ということでした。心のケアがこれからは必要だろう、とか、なかなか外にでられない方のほうが、問題を多く持っているのではないだろうか、そんなに難しい会話でなくて、気軽にそのときは伺ったので、この程度のものでした。
 もう一箇所は、夕陽ヶ丘にあるデイケアセンターに行って、お茶会に集まっている方に市の住民実態調査を参考にして、アンケート調査をしてきました。参加者は、70代〜80代の の方10名と、ボランティア5名、合計10名の方がいらっしゃいました。そこで聞いたのは、「ご近所のお付き合いはどの程度ですか」、という質問に対して、15人の皆さん全員が立ち話程度、あいさつ程度しかしないということでした。「日常で困っていることはありますか」という問いには、今のところはありません、でも、もっと将来困ったらどうしますか、というと、ギリギリまでがんばるということなんですね。いよいよ駄目になったら、子供に相談するという回答でした。自治会や地区の社会福祉協議会に相談したいと思いますか、という問いには、したくありません、というんですよね。じゃあ専門の事業所はどうですか、というとお金がかかるので、考えちゃう。隣近所の方にはどうですか、というと、これも抵抗がある。町内福祉村を知ってますか、という問いには、知っている方はボランティアに関っている方、お一人だけです。民生委員さんの名前を知っていますか、というのには、知っているのはお一人だけでした。そのお一人の方も、身体障害者ということで、ご存知だったんだということが後でわかりました。以上のような結果でした。調査の数も少ないし、初対面での聞き取りというのは、なかなか本音がでませんので、なかなか早急に結論を出すわけにも行かない。また、若年層から高齢者まで、いろいろな対象に数を重ねていくうちに、こちらも聞き上手になれるだろうし、根気よくデータを取っていくのがいいのではないかということになりました。
 視点を変えて、何かできるんじゃないかと担い手の方の意識調査も必要ではないかという話になりました。今、ボランティアの方も高齢化が進んでいるということもありますので、21世紀を担う、若い人に目を向けて、これも意識調査をしてみたいと、事前に学校の方に許可をいただきまして、浜岳中学校の福祉委員会、高浜高校の福祉コース、平塚学園高校のインターアクトとというクラブの生徒さんにアンケート調査に協力していただきました。
 このうち浜岳中学に伺ってアンケートを書いてもらった結果を紹介します。1年生と2年生で、男の子が8名、女の子が18名の26名の生徒さんでした。クラブと言うより、委員会で半年ごとに委員が変わるそうです。なるべく多くの生徒に経験してほしいということでそうなっているそうですが、そのデーターです。まず「家族と福祉やボランティアについて話したことがありますか」と言う問いかけは、あるが9、ないが17でした。「あなたが委員会に参加した動機はなんですか」という問には、「将来福祉関係の仕事につきたい」「福祉はやらないよりやったほうがいいに決まっている」「人の役に立ってみたかった」。26名全員が書き込んでくださったんですが、全部は読みきれないのが残念です。あと「どういうことをしているか気になったから」「最初は内申書が目当てだったけど、テレビで障害があるひとを見て、そんな人の笑い声が見たくなった。やっぱり入ってよかったと思う」。皆さん素直な気持ちで書いてくださっています。「活動の中で見つけたものは何ですか」という問には、「私たちが活動すれば、多くの人たちが参加・活動してくれる気持ちを感じた」「私にも人ののために役立つことができるんだなあという気持ちになった」と書いてくれました。「あなたが最近したことで、これもボランティアかあと思ったことは何ですか」については、「近所のお婆さんのゴミを近くの収集所に持っていった」「ラスカの入り口でドアを開けられないおばあちゃんがいたから開けてあげた」など。「将来、福祉の勉強とかボランティアを続けたいと思いますか」に対しては、「思う」が19人、「思わない」が4名、「わからない」が3名。そのうちの一人は、「将来気が変わるかもしれないので答えられません」と正直に書いていただきました。
 全部は紹介できませんが、率直な子供さんの声も聞けて、こういうふうに福祉に関心のある若い人が、福祉というより、とっさのときに、困っている人をみたときに、すぐ行動に移せる、頭から、福祉福祉というのがあるのではなく、とっさの場合に自分でできることはなんだろうと、小学校中学校と小さいお子さんのうちから、できるということが大事だし、そういう芽をなるたけ、これからの社会に向けてもらえたらいいなと、中間で結論を出すような問題ではないんですけれど、もっともっといろんな聞き取り調査をして、ゆるやかではありますけど、こういう活動ができたらいいなと思っています。

<休憩>(質問票回収)

4 パネルディスカッション

○チーム活動で苦労したこと

木原(コーディネーター)…
まず、チーム活動で苦労したことをお聞かせください。
椎野文子(華チーム)…今、どうしようといったら、菊池さんから、楽しくできたよと報告しなさい、と言われましたが、本当に、すごく上手にまとめて下さって、私も感謝しているんですけれども、アンケート調査に行くまでに、毎週のように会いまして、午後2時から1時間や2時間すぐたってしまい、目標と言うのはあるんですけど、市のほうから「みなさん好きに自由にやってください」と言われると、なかなかそれが自由すぎてしまって、変な寄り道してみたり、真っ直ぐ行かれなかった事があったと私は思います。華チームの方、ここで頷いてくださっていますので、同じような想いだと思いますが、苦労って言うよりも、初対面のメンバーの方たちと、その方がどう思っていられるのか、どんな考えをもってられるのか、と思いながら、一緒に学習しながら進んだという、苦労と言うか、楽しさとか面白さ、私は勉強していくのは好きではないんですけど、すごく楽しかったなあ、と。なにか、わからないことをやるのは、面白いなと言うのを体験させていただきました。
 司会やっていらっしゃる金子さんと、菊池さんは、花水に住まわれて、まだ2年かそこいらと、浅いんですね。でも、私は生まれ育ってきたところなので、見過ごされていたこと、あたりまえと思ってきたことを、ちょっとした言葉でいってくださる。それを聞いて、我に返る、という繰り返しがあった。ここに参加させていただいて、改めて、花水地区の良さみたいなもの、埋もれているものに気付いてきた。4月になってどうなっていくか、方向性は、わかりませんけれど、せっかくこういう市民の集まりができてきたので、離れられなく、これだけ3ヶ月間一緒にやってくると、このままではもったいない、何かできることを皆でやってみようかな、と今、そんな気持ちになっています。(拍手)
高橋龍正(クロスチーム)…このチームに入った理由からお話します。私は67歳まで東京に必死になって働きに行って、それで社会に貢献してホレ見ろと、辞令をもらって退職しました。退職して1年ぐらいは、ボーっとしていたんですが、そこで気がついたことは、一体これから自分は何をしたらいいんだろうと。働いているときには給料を貰った上で、社会に貢献しているんだよ、あなたがいるからこういう仕事が出来るんですよ、とどちらかというと「いい気」になっていたんですが、これを辞めたら、本当に「ただの人」になって(会場笑)、しかも、自分自身が、何であるかすっかりわからなくなってしまった。
 男の場合、75歳ぐらいまでは口も達者で、足も達者かもしれない。だが、それを過ぎると、女性より早く、情けなく、福祉のご厄介になるのではないかなと、私なりに計算をしまして、であれば、ただ75歳から受けるだけでなくて、75歳まで逆に福祉に対して貢献をして、75歳から返してもらおう、ということを考え付いて、たまたま、この公募が目に付いたわけです。最初は、75歳までお手伝いをして、75歳からの切符を貰おうという発想でしたが、いざ、このチームに入りましたら、いやー実にこういう仕事というか、福祉というのは、私どもが40何年間働いて全部を知ったつもりでいたのが、全然それ以外のものであったということで、大変、驚いて、今勉強を始めました。
 お蔭様で、クロスチームは、福祉の経験がある方、そういう仕事に携わっている方、家庭内にいてそういう必要性を感じている方、と、いろいろな方が入っていますが、その方たちの話が、要は、福祉というものが必要になったとき、どういう風にそれに関りあったり、どういう風に向かい合ったらいいかという一点は、みんな一緒でしたから、お蔭様で私なんか、うん十歳ですけれども、若い女性の方と、話しがピッタリあって、大変私としては・・・(会場爆笑)、まあ、75歳までは若返って、女性のご意見を一所懸命聞きいれて、将来福祉のお世話になろうかなと思っています。(拍手)
大見京子(らぶチーム)…私はずっとさぼってきて、罪滅ぼしにここに座ります、ということで座っています。らぶチームは「愛」ということで、人と人とのつながり、きかっけというのがテーマでした。本当にわからなくて、みんなどうしようか、どうしようかと。情報を集めて、マップにして、そのあときっかけをどうやって作るのか、一番大事なところなんですね。今まで地域で、福祉が、助け合いが広がらないのは、きっかけが作れないから、ということがあります。今の華チームの情報のアンケートとか、クロスチームのマップづくりの中で、必要としていること、自分ができることと言うのが、一致しているのに、そこがつながらない。福祉村があってもつながらない。なんで、ここがつながらないのか、というわけで、一生懸命皆で話し合って、そして、中学生・高校生にアンケートを持っていった。そうしたら、中学生も高校生も認識が高いんです。ほんとにいい子達と言うか、こんなにも福祉に興味を持っていて、やらないよりやった方がいいんだっ、て言っているんですよね。
 でも、実際にやるかどうかはわかんない。この地区で何ができるのか、わかんない。ここから、東京までボランティアに通っている人もいます。でも、花水地区では、どういうボランティアをしていっていいのか、関わり合ったらいいのかわかんない。そこで、私たちは、これからは、情報があって、マップができたら、花水で何がどういうことを必要としているのか、そして、施設がありますから、施設では何曜日の何時からどういうことをしてほしいと思っているのか、これだったらできるとかね、例えば土曜日の2時〜4時までどなたか硝子拭きに来ていただけませんか、という問いかけがあったら、今度空いているから行ってみようかな、ということがきっかけになったりとか、そういうふうにできると思うんです。でも、いきなり施設があるからと行って、何しましょうか言って、今忙しくてボランティアのコーディネーターができないから、結構ですと、言われたら、もう一生やりたくないですよね。そういうことで、どう情報を私たちから掴んで、発信していくことを課題にやっていこうという、難しいらぶチームです。(拍手)

○チーム名の由来
木原…会場の方から質問が来ています。まず、もう何回も名前が出ていますから、違和感もなく聞いていると思いますが、皆さんのチームの名前は、どういう意味かという質問です。私も、どうして、こういう名前がついたのか、目を閉じて名前だけ聞くと、「華」「クロス」「らぶ」と、どこかの飲み屋に集合するんではないかという感じで、始め聞いたときは驚いたんですけど、今では僕も愛着がある名前だと思っています。この名前を決めたときには、いろいろエピソードもあったのだと思いますので、それぞれお願いします。
金子文代(華チーム)…[司会席から]もちろん花水の花にかけたんですが、華というのは栄えると言う意味があります。この花水が、人の心も伴った繁栄があればいいな、という思いを込めました。
林田直子(クロスチーム)…クロスチームは分担がしっかりしていますので、宮坂さんのほうから説明します。
宮坂由美子(クロスチーム)…[会場から]突然・・。(笑い)。クロスと言うのは、困っていたときに、どこに行けばいいんだろう、誰に聞けばいいんだろう、まず最初に思うとおもうんですね。だから、交われるという意味を、英語でちょっと気取って、名づけました。気に入っていただけると有難いです。
大見京子(らぶチーム)…らぶチームのリーダーは鈴木憲子さんなんです。会場にいますのでお願いします。

鈴木憲子(らぶチーム)…[会場から]うちもメンバーが豊富なものですから、いろいろな場面で活躍してもらっています。私はネーミングが終ってからリーダーに任命されたものですから、らぶのスタートは他におりますので、そちらから説明させます。
花原恵子(らぶチーム)…人と人とのつながりは、やはり「愛」ですよね。根本は愛で、らぶの「ぶ」の点は、ハートが二つなんです。そういう簡単なことで決めさせていただきました。

○地域で出来ること
木原…続いて、これは質問と言うより、ご意見ですね。「私の住んでいるところは花水台で」、これは、花水地区でなく隣の「なでしこ地区」ですね。「町内福祉村の情報がなかなか届きません」と、あります。また、「昨年弱者を含む防災訓練会があり、親子で出席しました。」この方、障害をお持ちの方のお母様のようで、「子供の顔を見ていただきたかったのですが、会の内容は、防災にかかわることばかりで、弱者とは全く関係ありませんでした」。その内容に、残念な気持があるようです。また、「相談窓口がどこにあるかわかりません。相談の結果、そこで止まってしまったり、できませんという対応で、発展しないことがあるようです。相談者は、別のルートで発展をはかり、及ばずながら、私の所属している団体で、応えることができました」、とあります。やはり、先ほどのご意見にもありましたとおり、自分がどこに質問してよいかわからない。どこに行っていいかも分からない。そこに聞いたところ、満足な答えがなかった。相談機関とはなんなんだろうということがあると思います。このあたりが、次の課題だと思いますが、今後チームの活動の中で、情報の部分だと思うんですけど、あることの存在が見えない、あったとしても機能していない、逆に自分の足元の団体の方が解決した、というご意見です。これについていかがですか。

菊池健志(華チーム)…
情報と言うテーマでやっている中で感じたことは、福祉の問題は、先ほどプライバシーの話もありましたし、また、重たい課題もあるんだろうと思います。それらを、すべて私たち市民で全部背負っていくと言うことは、難しいことですし、できないことだろうとは思っています。ただ、いろいろな課題があったとしても、本当に身近な、近所の人間関係がスムーズであれば、もう少し、気軽に、例えば私は引越してきて2年足らずですけど、例えば隣の椎野さんのようなベテランの花水住民に、あそこのあれはどうなっているの、と聞けば情報を得ることができるわけで、こういうつながりが、もしかすると、大きな本来の相談機関の窓口にうまくつながるきっかけとなったり、もっと細かな生きた情報が行き渡ることにつながるのかな、と感じています。今のお話しを聞いていても、直接私たちが何かできるかと言うと、まだまだ先のことかなと思いますが、地域がつながりを進めていくうちに、そういった大きな課題も取り込んでいけるんではないか、と感じました。

木原…こういったご意見についても、いろいろチームの中で議論していただければと思います。
 続いては、クロスチームに対して、たくさんご意見が出ていまして、一つは、マップに載せる内容についてで、ハードとソフトの両方を載せてほしいと言う意見がかなり来ています。先ず一つは、「配達してくれる商店、薬局なども載っているといいと思います。往診してくれる病院も載せてほしいです。」それと、「福祉用具の販売店、NPOの事務所、ホームヘルプや宅老、福祉サービスの事業者、保育所、健康推進員。自治会、老人クラブの会長宅、地区社協の会長宅とあります」が、こちらはプライバシーの問題があるかもしれませんね。もう一つは、「在宅介護支援センターを地域の福祉拠点として、ボランティア、民生委員、自治会、社協、老人クラブなどに協力していくことが、地域の高齢者を地域で支えるという国の理念につながるので、是非載せてください」、という意見。最後に、「福祉マップの福祉ってどういうふうに考えていますか。ハードの部分の情報だけでなく、○○公園の○○の花が綺麗だよとか、散歩道があってベンチで休憩ができるよとか、安全だよとか、車椅子で動き易い店の紹介だとか、ソフトの入ったマップにしてください」、というお声が来ています。いかがでしょうか。

林田直子(クロスチーム)…今のたくさんの質問にどこまでお答えできるか自信がないんですけれども、いろいろな要望は出来る限り載せるようにしたい。ただ、例えば福祉用具店は花水にどれだけあるか把握できていない状況である。ですから、できるだけたくさんの情報を皆さんからいただきたい。
情報をいただいても、利用者から見ればマップに載っていたら便利だと思うけど、サービスを供給する側からすると、あまり急にマップに載せたから人が押しかけてしまって、対応できなくなってしまうとか、あるいはそこの施設の趣旨として、マップに載せるのは勘弁してほしいとか、そういうところもあると思いますので、需要と供給の間に、私たちの誰かが立ちあって、マップに載せるのはどうか考えていきたいと思います。
 ハードとソフト面の件は、ソフト面もたくさん載せたいとは思うんですが、いかんせんマップなものですから、例えば花水の防災地図と言う花水全図があるけど、それもかなりの大きさだけど、桃浜公園にこういう活動があるとかを書き込める物理的な余地があるかというと厳しい。それをカバーする手段としては、これは個人的な考えで、あとでチームの方にぼこぼこにされてしまうかも知れませんが、例えば今、インターネットとか普及していますから、こちらの福祉コミュニティについても、菊池さんが頑張って立ち上げてくださったホームページがあるわけで、マップでは見ることができなくとも、ホームページを見るとそういう情報をゲットすることができる。うちにはインターネットがないと言うときには、公民館に来るとやさしい主事の人が、いいですよ、見てあげますよ、と見ることができると思うんですね。あるいは自分のうちのパソコンで見ることができるから、どうぞ見て、と、それもつながりとなる。華チームの情報とも通じていくものかとも思います。

木原…いまのご質問のなかで、気になった点があるのですが、クロスチームで大事にされているの、何を載せるかと言う点で、全部をすべて載せるのも焦点ボケになってしまうと思います。やはり、皆さんが必要としている情報と、発信元でそれが受け入れられるかというのは、大事なポイントだと思います。
 次のご意見です。華チームに対してですね。「アンケートや座談会で、福祉について住民の考えていることが大変よくわかりました。ありがとうございました。今後のチームとしての活動の方向性が見えてきたのではないでしょうか。次回は、その報告をしていただけると有難いです」ということで、次回は、中間報告でなくて、正式な発表の場がほしい、という熱き想いが入っています。
 さて、らぶチームでは、面白い突撃インタビューをやっています。鈴木さん、そのあたりを紹介していただけますか。

鈴木憲子(らぶチーム)…[会場から]私が突撃レポートをしたのは、独居のお年寄りでした。10の質問と言うことで、やりました。先ほど、大木さんから発表されましたが、質問をしたところには、私もボランティアで参加していました。お茶のみ会ということで、利用者から300円いただいて、お茶とちょっとしたお菓子をだして、いろいろなお話を「聞く」ということが主の、お茶のみ会です。私はしゃべることが好きなんですが、聞いて差し上げるということをモットーに出かけていきます。そういう信頼関係がもてたので、ざっくばらんに伺うことができました。本音をうかがえたと思っています。一番寂しかったのは、質問にどんどん答えてくださったのですが、「ひとりでがんばる」、家族もいらっしゃるんですが、ひとりでがんばっているお年寄りなんです。ですから、そう言い張っているんです。だいだい明治、大正の生まれでして、そういう方が多いですね。でも、これじゃいけないと思うので、これをきっかけに、もっといろんな方から伺って、またご報告をさせていただきたいと思っています。聞き取るには、信頼関係があるとプラスアルファになるかなと思いました。

木原…らぶチームには、こんな意見が来ています。「中学生の福祉の考え方が、もっと広がることに期待します。私は、ユニセフの手伝いもしていますが、若い方が、特に小中学生のうちからボランティアをわかってもらい、自分たちが何を考えていけばよいかを考えて、もっと大きな輪になってほしいです。全体的に、ゆとりと優しさのある若い人が多くなっていくを願います」ということです。もっと刺激をしてほしいということですが、いかがでしょうか。
大見京子(らぶチーム)…中学のアンケート調査では、先ほど申し上げたように、意識が高い、ほとんどの人がボランティアをやりたいと思っている。だけどきっかけがないというのが、らぶチームのテーマなんです。ここなら、ボランティアに行かれるというというところを発掘するというのがテーマです。
今までひとつひとつのチームが、分かれてやってきましたけど、先ほど、クロスチームへの意見で突きつけられた配達とか、福祉用具のお店とか、ソフト面とか、供給側に立ったときどうするのかとか、が言われましたが、今後私たち3つのチームが、合体していいものをつくっていきたい。福祉委員会だけではなく、もっとたくさんの子供たちに、場を提供し、情報を提供する、らぶチームの課題であり、3つのチームの課題ですよね。そして、会場の皆さんにもお願いしたいのは、そういった情報を学校にも伝えてほしいし、どんどん流してほしい。
大木博子(らぶチーム)……4月から週休2日制になります。塾通いをされる方もあるかもしれませんが、目的がなくて何をしようかなというお子さんも、そういう時間をもっと有効に、ボランティアに参加してほしいというグループや場があれば、紹介しながら、芽を育てていきたいと思います。週休2日制にこういう時間をとってもらえたら、いいなと思っていまして、学校側の意向もあると思いますので、学校の方針を聞いていきたいと思っています。

木原…華チームの地域団体の座談会でご苦労された点を教えてください。
椎野文子(華チーム)…座談会は、書記の方が書ききれないほどの意見をいただきました。初めて、そういう集まりをもったということで、いろんな意見が、福祉に限らずありました。最初64団体を選ぶのにも何時間もかけまして、たとえば詩吟のグループが10あったら、そのなかから一つ、という感じで、各分野から選んだ。それで、どのくらいになるかなと、やっていったら、自然と60いくつとなってしまった。アンケートは経験豊富な方がチームにいらっしゃるので、その方に元をお願いして、つくりましたが、「お時間がありましたらお会いできますか」と、後につながる様な、引き出せるようなアンケートととした。そして、お会いできますよと、お答えいただいた方に、20団体ぐらいになりますか、お会いすることになりました。その時も工夫をしまして、4回の日程を設けて、選んでもらえて参加し易いようにしました。こういう案を練るのに時間をかけて、皆で納得しながら進めていたという感じです。
 で、来ていただいて、何をしゃべっていいのか、何をきいていいのか、わからなかったのですが、地域に住んで浅いメンバーが「それはどういうことですか」という聞き返しができて、私なんかは、つい流してしまうんですが、そこからまた話が広がる、という感じでした。
 福祉に限らず、こういうふうな地域の団体がお互いに話す機会というのが、なかったんですね。例えば、子育て支援グループの方がお二人みえて、おのおの子供を連れてこられた。私たち、連れてこられるということは考えていなかったんですが、雰囲気づくりのために、コーヒーを入れたり、紅茶をいれたり、お茶菓子を出したり、していたのですが、その子供さん、すごくおとなしくて、ずっといてくださったんですね。泣いたり、飽きたりということもなくて、2時間やっていましたけど、変な緊張している雰囲気はないからなんでしょうね。まず、それぞれのサークルが何をやっているかを話してもらいました。そしたら、各自治会長さんにも出てもらったんですが、この地区は8つの自治会がありますので、8人になりますが、2人ずつ四回に分けて出ていただきました。自治会長さんの生の声も大分聞かせていただいて、子育て支援グループの方からは、子育てで困っていることとかのお話しがありました。このグループは自分たちでつくりあげたんですけど、私たちもそれは知らなかったんですが、そしたら、自治会長さんが、そんな、作ってくださるなんて、力のあるお母さんがいるとは知らなかった。子供会が今、消滅しそうな部分もあるから、そういうところに、力のあるお母さんが、つなげてくれるといいのにとか、いろんな団体間で、全然話が別かなと思っていたんですが、つながっていくところが見えましたし、第1回が終ったときには、よかったね、と皆で話しました。1回ごとに違う雰囲気で、いろんな情報が埋もれているし、いろんなものがあるんだね、と実感しました。私たちも勉強になりましたし、もっと進めていきたいです。まだ、伺わなければならない団体もあるんですね。また、次の時には報告できればと思います。
木原…今日、会場の皆様に広報誌をお配りしています。3チームからそれぞれ広報部として出ていただいて、まとめています。広報部の方、お話ししていただけますか。どなたがいいですか。じゃあ小川さん、このグループの最年少です。
小川久美子(広報部/華チーム)…[会場から]はじめまして。慶応大学の3年生の小川です。この広報誌は、いま6人いる広報部のメンバーで作りました。表紙の文章は、わたしたちは、福祉と聞くと、難しいかなとか、とっつきにくいかなと思うんですけど、実は福祉ってそういうことではなくって、自分たちの生活のいろんなところにある、ということを、私たちの言葉で表現しました。中を開いていただくと、私たちの各チームの広報班が書いたものが載っています。一番後ろには、壇上には上がっていませんが、メンバーのお名前ですとか、ホームページのアドレスがあります。毎回毎回の活動の報告を広報部のメンバーがこのホームページに載せていますので、そちらの方も見て頂けたらと思います。

○ 最後に
木原…会場からの質問のご紹介は、だいたい以上です。あとなにか、ありますか。では、最後に各チームから、一言ずつ、今後の進め方ですとか、会場の方へのお願いだとかをお願いします。

大見京子(らぶチーム)…ソフト面で、ここいう配達をやっているよとか、そういう情報をいただきたいと思います。
高橋龍正(クロスチーム)…今後の課題は、先ほどらぶチームで出た学校の週休2日制の問題がありますね。高年齢層と中年齢層と、それに続く若い人の福祉に対する考え方、ボランティアに対する考え方、そういう裾野を広げないといけないな、というのは、クロスチームの中でも議論されていました。
 地域に対する公共サービス、生涯学習の場としての公民館や自治会館を、もう少し効果的に使えるような方法を考えみる必要もあると思います。政府の方は、学校の週休2日のうち1日は、塾のほうで面倒をみてもらいたいというような話しもありましたが、地域でサポートできることがあれば、ということも今後の課題だと思っています。
 こんなようなことで、クロスチームは今後も検討する予定でおりますが、この次の会は2月19日午後2時から南部福祉会館でチームの話し合いをやることになっておりますので、門戸を開いて大勢に来て貰ってくれというのが、林田さんの発想ですから、ぜひ立ち寄ってください。
菊池健志(華チーム)…私たちは、情報と言うテーマでやってきたけど非常に難しい。座談会をさせていただく中で、今までこういう機会はなかった、自治会長さんとお話しする機会がなかったなあ、というお話しですとか、若いお母さん方とお話しする機会がなかったなあ、とか、座談会が終わったあとも、それぞれの団体が引き続き残ってお話しをされていたりしていたりして、こういった座談会のようなものを少し続けていって、情報を共有できる場を作って行けたらというのが、一つの考えです。そういうところに皆さんもぜひ参加していただきたいと思います。何よりも、顔をあわせて、花水地区ってそんなに大きな地区ではないので、顔をあわせてお話ししたりすると、ああそうかと耳に入ることがあって、情報が一番確実に伝達されるのは口コミなんだな、というふうに感じましたので、そのところをテーマに、皆さんと一緒に進められたらと思っていますので、ご興味があったら一緒に入ってきていただけたらと思います。

木原…半年前までは、皆さんそれぞれの場で生活されていたんですけれども、こういうお互いに目標を持って、地域のことを話し合いながら、それぞれの思いを福祉課題にしていく、ということをやってこられたのは、非常に地域のことを愛している方々だなと思います。日々の生活の中で、自分たちの福祉課題としていくのは、なかなか至難ですし、やはり自分の課題と思わなければ、素通りする課題だと思います。ですけれども、このわずか半年間で、これだけ想いが固まり、地域の皆さんとキャッチボールができる場ができたということは、とてもよい環境にあるなと思います。今後もこの活動を継続していただく中で、会場の皆さんからも情報をお寄せいただき、一緒になってこの花水をよくしていこう、それがひいては、平塚を良くし、これが、平塚発全国区の動きになっていくという期待もしております。
 今日は3つの視点からのチーム発表でしたけれども、たぶん3つのチームのばらばらの動きでなくて、3つが一つの動きになっていく、ということが見えてきたかなと思います。
 改めて、3つのチームの方に拍手をもって、パネルディスカッションを終わりにしたいと思います。(拍手)

金子文代(司会)…どうもありがとうございました。最後に荻野俊夫さんに閉会のあいさつをお願いします。荻野さんは、花水地区町内福祉村運営協議会会長、花水地区社会福祉協議会会長であり、私たち花水地区福祉コミュニティづくりグループの一員です。
荻野俊夫(クロスチーム)…本日は大変長時間にわたり、ありがとうございました。さきほど、まとめにもありましたとおり、ちょうど半年前、私たちはどうやって、これからの研究を進めていくか、とまどいでいっぱいでしたが、過ぎ去ってみると、非常に得るものが多かったという感想でいっぱいです。これまでの発表の中にもありましたように、時間を忘れて喧喧諤諤の論議が集中した、そういう日も何回もありました。これはやはり、チームの皆様が、福祉について自分の持っている思いを出し合いながら、私たちの住むまちはこれからどうあるべきか、そういう未来計画を真剣に考えた一つの結果ではなかろうかと思います。今日は中間報告の会ということではありましたが、皆様からたくさんのご意見もいただきました。そのご意見も元にして、今後の活動の中に生かし、皆さんのお声から、地域が持っているニーズは何かの把握をよりしっかりしていくことが、私たちのチームのこれからの仕事ではないか、とこんなふうにも考えております。福祉という言葉に対して、やはり大勢の方々は、まだとまどいがあるんではなかろうかと思います。もっと身近に話し合いながら、私にできるお手伝いは何か、私が困っていることを誰に相談して解決していけばよいか、ということをもっと気軽に出せるそういうまちが、私たちの目指しているまちであります。これまでの話の中で、クロスチームのメンバーの一人が、「住みよいまちというよりも、ここで私は一生を過ごすんだから、楽しいまちにしたいものだ」と熱意を持ってお話しなされましたことを、ご紹介して、今日の中間発表の締めくくりにしたいと思います。ありがとうございました。
 次の計画でありますが、今日の意見にもありましたとおり、この締めくくりをいつかやってくれるんだろう、という声があります。その節には、またどうぞよろしくお願いします。今日はどうもご苦労様でした。

金子文代(司会)…今日は長い間お付き合いいただきありがとうございました。私たちは、手探り状態で活動をはじめて、今日のこの報告会ができるかどうか、心配でした。でも、地域の方々と接していると、自分の住む地域をより良くしたい、という思いはどなたも変わらない、ということを改めて実感しております。今後とも皆様のご協力をいただきながら、今日の報告会を踏み台にして活動を続けていきたいと思います。どうもありがとうございます。



(以上)