最近は OS 標準の AWK として gawk がインストールされていることが多いのですが、決して最新版がインストールされているわけではありません。そこで、最新版をインストールします。
gawk の最新版は GNU サイトの gawk のページ から入手することができます。gawk のページ自身の更新は止まっていますが、gawk の更新は随時行なわれています。
gawk のページ から ftp server に入ります。この中から最新の gawk を入手します。現時点で最新の gawk は 3.1.3 ですので、gawk-3.1.3.tar.bz2 を入手します(*1)。ダウンロード先は /usr/local/src とします。
gawk のコンパイルは configure スクリプトがありますので、これを用います。gawk 3.1.3 から試験的に C 言語と同じスタイルの switch 文が使用可能になっていますが、これを用いるには configure スクリプトのオプションで "--enable-switch" と指定しなければなりません。また Makefile にチェックするための項目が用意されていますので、"make check" にて動作確認します(*2)。
$ cd /usr/local/src $ tar -xjvf gawk-3.1.3.tar.bz2 $ cd gawk-3.1.3 $ ./configure --enable-switch $ make $ make check $ su # make install
*1 もちろん、bzip2 で圧縮されたものでなくても、gzip で圧縮されたものや diff ファイルを gzip で圧縮したものでも構いませんが、それらについては割愛します。
*2 "make check" が完全に通るのは UNIX 系 OS だけです。
最近は RPM や apt-get などで簡単にバイナリ・ファイルが入手できます。しかし、自分でコンパイルを行なうことでコンパイルのコツを掴めますし、プログラムへの愛着も湧きます。gawk は移植された OS の数からも分かるように比較的コンパイルは簡単に行なえます。ぜひ、この機会に gawk をコンパイルしてみましょう。