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でも、高度経済成長もバブル期も知らない若者にとっては、この国で自分たちが直面している問題が、世界中の話題になっている感覚を初めて感じていた。不安はあったが、明日この国がどうなるかもわからない気分すら新鮮だった。誰も直接口にはしなかったが、あの日以来ぼんやりとした閉塞感がある種の期待感に変わったのだ。

神山健治『東のエデン』

 


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