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私家版ミンキーモモ辞典


 



鈴谷 了



 

 

 《あ》

 

 

アーサー【アーサー】
*『それからのモモ』に登場するロンドンの妖精。
*アサナリナーフの王子の名前だと誤解した人は結構多い。

 


Rツー【RU】
*編集者、ライター。本名・木戸岡克典。
*雑誌『月刊OUT』の名物編集者として名を馳せた。同誌の空モモ特集はほとんど彼の編集で作られていたといわれる。
*1999年に発行されたさるアニメ評論ムックで空モモに言及していたが、内容に事実誤認が多く含まれていたことは、かつての愛読者としてさびしかった。

 


アイドルてんしようこそようこ【アイドル天使ようこそようこ】
*1990〜91年にテレビせとうち系列で放映されたテレビアニメ。葦プロ制作で、シリーズ構成は首藤剛志、監督はアミノテツロー。
*「魔法のない『ミンキーモモ』」ともいわれた。
*本来はアイドル・田中陽子のプロモーション作品だったが、結局かないみかと林原めぐみの盛名に貢献した。

 

 

あおいとりをみたしょうねん【青い鳥を見た少年】
*4話のサブタイトル。脚本は首藤剛志。
*フェナリナーサの意味やモモの来訪理由を明らかにした大事な回。また、45話までの間に学校が登場する唯一のエピソードであり、その間の話に学校がまったく登場しないのは単なる偶然以上の意味を持つといえる。
*この点については海モモの「モモ学校へ行く」(未放映・ビデオ発売)も参考のこと。

 

 

あかずきんチャチャ【赤ずきんチャチャ】
*彩花みん原作のコミック。アニメ版は1994〜95年にテレビ東京系で放映された。制作はスタジオぎゃろっぷ。
*内容はともかく、放映開始後のファンサイドの盛り上がり方やシリーズ全体の整合よりも各話の出来が突出した構成(その副産物としての演出・脚本の「暴走」)、スポンサーサイドの意向による終了をめぐるごたごた等の現象面において、空モモに極めて近いものがあった。
*空モモのスタッフでは金春智子、戸田博史が脚本に参加。また、第59話で小山茉美がゲスト出演し、新旧「魔法のプリンセス」(笑)の共演が実現した。
*「大○・○太郎」という名前の演出家が参加していたのも隠れた共通点。

 

 

あきやまるな【秋山るな】
*声優。空モモではもっぱらゲストの少女キャラを演じた。アン(7話)、みぞれ(19話)、レイ(34話)、シベール(56・62話)がそれである。
*『銀河漂流バイファム』ではカチュアではなくてペンチ役だった。
*余談だが芸名の変更が多く、デビュー当時は秋山照子、そのあと秋山るな、あきやまひかり、再び秋山るな、だったと思う。

 

 

あくとくどうぶつブローカー【悪徳動物ブローカー】
*空モモに最もよく登場する種類の悪役。(12話、20話、45話、52話)

 


あくまとう【悪魔島】(18話)
*ババリ島近くの島。その近くの海中に王様はヘソクリを隠していた。

 

 

アサナリナーフ【アサナリナーフ】
*『それからのモモ』に登場する「もう一つの夢の国」。
*「裏フェナリナーサ」で、地球人が夢を失うと地球の底深く沈んだ、らしい。
*王様がフェナリナーサと従兄弟でもハトコでもなかったせいか、その後忘れられた。

 

 

アサナリナーフのおうじ【アサナリナーフの王子】
*かつての空モモと同じ目的を持って地上に来訪、孤児の頭領としてロンドンに在住する。名前は不詳。
*縄で変身するが絡まったりせんのだろーか。
*海モモには出てこなかった。

 

 

あしだとよお【芦田豊雄】
*アニメーター、演出家。スタジオライブの社長にしてカリスマ。
*『ミンキーモモ』のキャラクターデザインだが、作監は海モモも含めて一度もやらなかった。
*いまはなき『月刊OUT』誌上で、みんだ☆なお(当時)に『UFO戦士ダイアポロン』のキャラデザだったことを暴露され、「ダイアポロン・カリスマ芦田」と名乗っていたこともあった。
*絵柄が変わりやすく、モモですら空モモ当初のキャラ表から遠く隔たってしまい、まして初代『ヤマト』の作監だったことは若い世代には信じられまい。この資質は門下の渡辺浩にも受け継がれたらしい。

 

 

あしプロダクション【葦プロダクション】
*『ミンキーモモ』の制作会社。
*一頃は制作作品の多くが放映を打ち切られることで有名だった。
*『ボーグマン』のときにはセル泥にも入られた。
*海モモの頃にはラーメン屋も兼業していた。

 

 

あしプロファンクラブ【葦プロファンクラブ】
*空モモ人気を頼んで1983年に発足。だが後続の『ドルバック』がこけて2年足らずで消滅した。
*とはいえ、原画集などの出版物を残した。
*当時は東映動画やスタジオぴえろ・キティフィルムなどにも自前のファンクラブがあったが、いずれもすでにない。

 

 

アソコノだいがくのきょうじゅじん【アソコノ大学の教授陣】(32話)
*悪い意味で大学教授の本性だけを持った阿呆ども。

 

 

アッチノれんぽうきょうわこく【アッチノ連邦共和国】
*ドコカノ国の敵国。
*空モモの世界にはアメリカが別に存在する(16話)ので、この国もソ連のことではないと思われる。
*こちらの方は「連邦崩壊!」となったか、定かではない。

 


アッチノれんぽうのせんとうき【アッチノ連邦の戦闘機】(42話)
*現れたときには4機編隊だったが、撃墜されたのは少なく見ても5機。
*バンクカット使用によるエラーか。
*桃杖海姫氏によると、国産練習機T2の珍しい改造タイプがモデルとのこと。

 

 
アニメージュ【アニメージュ】
*徳間書店発行の月刊アニメ誌。
*1982年9月号で空モモ特集を組み、表紙を(アニメ誌では初めて)モモが飾った。ミンキーモモがメジャーとなりつつあることを示した記念すべき号。

 

 
アメリカがっしゅうこく【アメリカ合衆国】
*16話でモモたちが行った国。故にドコカノ国とアメリカとは別の国のはずだが、42話で映ったドコカノ国空軍の防空地図は明らかにアメリカであった。

 

 
あらいとらお【新井寅雄】
*アニメ美術デザイナー。空モモの美術監督を務めた。他に『うる星やつら』(テレビ)の美術監督など。
*空モモに関して特に苦労したのは、変身シーンとフェナリナーサの城の設定だったという。
*空モモメインスタッフ中、音楽音響関係者以外では唯一海モモに召集されなかった。

 

 
あらいもとこ【新井素子】
*SF作家。若い頃のママ(60話)に似ているといわれた。
*『アニメージュ』1983年5月号の読者投稿欄に、「ノストラダムス大予言」と題する46話についての感想文を発表した人物。SF作家の方と同一人物かは不明。(住所が「千葉県」とあるので別人臭いが……)

 

 
アリス【アリス】(30話)
*『不思議の国のアリス』の主人公。空モモの世界ではフェナリナーサの住人の一人。
*このアリスを見たらルイス・キャロルは泣くだろう?
*アリスソフトやアリス出版とは関係がない。

 

 
アルバトロスごう【アルバトロス号】(54話)
*ドランコの愛機。単発複葉のオンボロ機で「瀕死の翼アルバトロス」といったところ。*念のためにつけ加えておくと、「アルバトロス」とはアホウドリのこと。プロレスラー「キラー・カン」によって一躍有名になった?
*さらにつけ加えておくと、新『ルパン三世』の145話に宮崎駿が絵コンテを切った「死の翼アルバトロス」という、年寄りアニメファンには有名なエピソードがある。ただしこちらのアルバトロスは超巨大飛行艇である。
*昔の辞典を改訂するとこういう説明が多くなって困る(愚痴)。

 

 
あるひとつぜんに【ある日突然に】
*空モモのあるエピソードのシナリオでのタイトル。
*モモファンならどの話かは言わなくてもわかると思うので省略。

 

 
アルベールでんか【アルベール殿下】(35話)
*リヒテンブルク王国皇太子。
*ドコカノ国まで水戸黄門ごっこをしにきた。来たついでに知り合ったモモに求婚したが断られる。
*いくらなんでも求婚とは虫が良すぎるとモモが懲らしめたのだと思われる。

 

 
アロン【アロン】(38話)
*事故死した恋人を10年も待っていたというおそろしくニュースに疎い人。
*サラと再会したまではよかったが、果たしてあのまま独身を通すつもりなのだろうか?

 

 

アン【アン】(7話)
*自分の理想を裏切られて看護婦嫌いになった素直な少女。
*赤毛ではない。
*「体温計吐き飛ばし競争」があれば間違いなく優勝候補である。

 

 
あんのまさみ【案納正美】
*アニメ演出家。
*当初空モモの総監督は彼が務める予定だったが、他の仕事とバッティングしたために湯山邦彦に回ってきたという。
*のちに『あんみつ姫』の総監督を務めた。

 

 
あんみつひめ【あんみつ姫】
*倉金章介の漫画をベースに1986〜87年にフジテレビ系列で放映されたテレビアニメ。
*主役を演じたのは小山茉美。作風も相まって、空モモを偲んだファンは多い。
*スタジオぴえろ制作で総監督が案納正美というあたりは、何となく運命の皮肉を感じさせる。(ぴえろの作った『ミンキーモモ』?)
*主題歌はおニャン子クラブだった。(え、「誰それ」って?)

 

 
いいづかしょうぞう【飯塚昭三】
*声優。アニメ・特撮で多くの悪役を演じる。
*空モモではボーマン船長やデカイツラー、オスカー将軍といった、どこかずっこけていて憎めないキャラを好演し、忘れがたい印象を残した。
*『夢の中の輪舞』ではボーマン船長役に専念し、オスカー将軍は別人が演じた。二役を避けるためと思われるが残念なことだった。
*空モモでは他に49話で大鬼を演じた。

 

 
いいむらかずお【飯村一夫】
*アニメーター。「ザ・イン」というスタジオに所属して17話から空モモに参加した。
*その作風はみんだ☆なお(当時)をして「泥絵の具」といわしめ、60年代風アニメの帝王とも呼ばれた。
*海外発注も含めてアニメの作画レベルが向上し、どの作品を見てもほぼ同じようになった今では、彼の作画がかえって懐かしく感じられる。

 

 
イカロスのつばさ【イカロスの翼】(23話)
*地球に落ちた王様がフェナリナーサに帰るのに使用。大気圏脱出能力がある。
*王妃様様の「嫁入り道具」の一つらしいが、「婿取り道具」と言った方が適切かもしれない。

 

 
いしだしょうへい【石田昌平】
*アニメ演出家。本名・昌久。空モモを支えた若手演出家の一人。
*その後初の監督作品が実現する前に若くして急逝した。
*海モモ53話「走れ夢列車」のストーンさんのモデル。これは空モモで彼に世話になった渡辺浩が追悼の意を込めて作ったエピソードである。

 

 

いつかおうじさまが【いつか王子さまが】
*43話のサブタイトル。脚本:土屋斗紀雄。魔法で他人の夢を叶えることがで
きないことをモモが自覚する重要なエピソード。
*挿入歌とLPは表記が異なるため次項を参照。

 

 
いつかおうじさまが……【いつか王子さまが……】
*1982年10月にリリースされた空モモ最初のLPのタイトル。英題
"Someday My Prince Will Come"
*そのLPに収録された挿入歌のタイトル。作詞作曲:荒木とよひさ、編曲:桜
庭伸幸。歌は小山茉美。
*ちなみにディズニーの『白雪姫』の主題歌も"Someday My Prince Will Come"
である。
*LP、歌、本編いずれのタイトルも「いつか王子様が」ではない。念のため。

 

 
いつもなにかとべんりなモモ【いつも何かと便利なモモ】
*57話のママのセリフで、土井美加のアドリブらしい。
*スタッフには受けたそうだが、視聴者には受けなかった(と思われる)。作り手が喜ぶものでも視聴者にとっては必ずしもそうではないという一例。
*説明しておくと、当時オリエントファイナンスというカード会社が「何かと便利なオリエントファイナンス」というテレビCMを流しており、それをもじったものであった。
*「CMネタは風化する」(『究極超人あーる』鳥坂センパイ談)

 

 
いのまたむつみ【いのまたむつみ】
*アニメーター、イラストレーター。
*葦プロ出身で『ゴーショーグン』終了直後にカナメプロに移籍。そのため空モモにはタッチしなかった。
*しかし、『マイアニメ』1982年8月号の空モモ特集に「長イスの二人」と題する一コマ漫画3本を寄せたほか、みのり書房の『芦田豊雄イラストレーションズ』(1985年)に彼女の描いた空モモのイラストが掲載された。

 

 
ウィンク【ウィンク】
*モモの好きな仕草の一つ。ほとんど毎回のようにやっていた。
*作画する側からは「目が縦に長いからウィンクすると左右のバランスが崩れちゃう」(スタジオライブ・松下浩美)という意見もあり、必ずしも歓迎されたわけではないらしい。

 

 
ウェストサイドストーリーもどき【ウェストサイドストーリーもどき】
*ドコカノ撮影所で撮影中。(51話)

 

 
ウォーカーふじん【ウォーカー夫人】(11話)
*ロンドンに住む上流婦人。猫のハリーとローズマリーの飼い主。
*丘の上病院の婦長さんとはご親戚?
*ウォーカーマシン……といっても『ザブングル』なんて今さらみんな覚えてないか。(ちなみに空モモとはほぼ同時期の放映である)

 

 
うちきり【打ち切り】
*空モモにある時期つきまとった言葉。42話・46話と2度の宣告が下されたが、何とか乗り切った。
*打ち切りが決まったとき、スタッフ旅行先のディスコで首藤剛志はヤケ気味に「打ち切りじゃ!」と騒いでいたという。

 

 
うちゅうひこうし【宇宙飛行士】(30話)
*モモの変身。またの名をワンダーモモともいうが、ゲームとは関係がない。(ワンダーウーマンというアメコミのキャラクターに類似していたため)
*「変身すればプロ」のはずなのに、ショッテルの計器を見て「きれいなイルミネーション」「これ、飾りじゃないんですか?」ととぼけていた。
*日本人最初の宇宙飛行士・秋山さんが第一声に「これ、本番ですか?」と言ったのはこのエピソードの放映から8年後の話である。

 

 
うめはらまさる【梅原勝】
*葦プロのプロデューサー。55話でモブキャラの一人として(顔が)使われた。
*葦プロファンクラブのスタッフを務め、協力を依頼したファンサークル関係者にさまざまな逸話を残した(らしい)。

 

 
ウラヌス【ウラヌス】(26話)
*フェナリナーサ出身の怪獣。ジラースの弟?
*あと2年登場するのが遅かったら「エリマキトカゲブームに便乗」と言われていただろう。
*人の血を吸っていても虫歯になるのだろうか?

 

 
うんてんしゅ【運転手】
*モモの変身。10話はバス運転手、14話はカーレーサー、28話はプロドライバー。*でもプロドライバーってどういうものかね?(「車はA級ライセンス〜」というやつ?)

 

 
エクスカリバー【エクスカリバー】
*『アーサー王物語』でアーサー王が持つ聖剣。フェナリナーサの王様も同じものを所有しており、30話ではこれを持ってロック鳥征伐(?)に出撃した。

 

 
F5A【F5A】(54話)
*米空軍のジェット戦闘機。愛称は「フリーダムファイター」。

*ドコカノ国空軍ヘブン島基地にバリエーションタイプが配備されているが、ここの機体は大気圏内でマッハ8という破天荒な超音速飛行が可能である。
*この機体の機種の詮索をめぐる話については桃杖海姫氏のHPを参照。

 

 
MM【MM】
*伝説の超お色気女優(マリリン・モンロー)
*往年のヤンキースの看板打者(マントル&マリス)
*ミンキーモモの略号。
*モモは「色気のある女性」にも「野球選手」にも本編で変身していた。

 

 
エラク・ナラセール【エラク・ナラセール】(13話)
*「同じ過ちは過ちません」という迷セリフを吐いた、ラムのサディスティックな家庭教師。
*声は緒方賢一。海モモレギュラーの中で空モモに出演したのは彼だけである。
*そういえば『うる星やつら』のあたるの父にデザインが似ているようにも……。

 

 
エリカ【エリカ】(26話)
*ヒル村に住む少女。その容姿から「立てばクラリス座ればヒルダ」と言われた。
*ついでに言うと、ウラヌスに呪われていたときの目は、薬を飲まされたクラリスとそっくりだった。
*『闘将ダイモス』とか『姫ちゃんのリボン』とかのネタは面倒なんでパス。

 

 
エリーヌ【エリーヌ】(37話)
*サーカス団員でジュディの母親。故人。
*出版物ではよく「エレーヌ」と誤記された。
*「人はね、涙の数だけ幸せになれるものなのよ」。もっとも「今日の幸せ全部でいくつ涙の数より多いはずさ」(『とんがり帽子のメモル』挿入歌「しあわせいくつ」)という意見もある。どちらを取るかはその人次第である。


 

LP【LP】
*1982年10月に「いつか王子さまが……」(12曲収録)、1983年4
月に「夢で逢いましょう」(ドラマ編)、1985年に『夢の中の輪舞』の音楽
編と、テレビ・『夢ロン』折衷の「Fenarinarsa Song Festivai」がリリースさ
れた。(いずれもビクター)すべて廃盤されたが、CDで復刻されている。
*盤面に「児童向け」という文字があり、購入した「大きなお友達」を苦笑させ
た。これは当時「童謡」と認定されると教育用として税が優遇される特典が存在
し、その代償として記されたものである。
*雑誌『レモンピープル』の略号。空モモ放映開始の年に創刊。一時期この雑誌
での空モモ人気は大したものだった。

 

 
エンジェルくん【エンジェルくん】(44話)
*ゴッドさんの息子。なぜか九州弁をしゃべる。
*『バイファム』のケンツ・ノートンの弟?
*声は野沢雅子。『バイファム』と空モモの類似キャラクター中、声優も同じだったのはこの両者だけである。

 

 
おうかん【王冠】
*フェナリナーサの応急にある、宝石合成機とLDプレーヤーの機能を備えたメカで、使用説明書つき。
*DVDに対応するかは不明。

 

 
おうかんのだいざ【王冠の台座】
*話によって形や大きさがまちまちという不思議な代物。

 

 
おうさまのほうせき【王様の宝石】(18話)
*王様がババリ島にヘソクリとして隠していたもの。この一件で、王様が婿入り結婚であることは暗示されていた?

 

 
おうじょさま【王女様】
*11話まで塚田恵美子の役はEDテロップにこう書かれていた。(12話から「王妃様様」になる)

 

 
おおいなるいさん【大いなる遺産】
*36話のサブタイトル。脚本:金春智子、演出:石田昌平、作監:わたなべひろし。
*「珠玉作」という評価(ロマンアルバム)は多くのファンの認めるところであろう。
*当初のシナリオでは子どもたちに庭を開放することになっていたが、オスカー・ワイルドに似た話があると聞かされた(ワイルド嫌いの)金春智子が筋を変えたという。
*とはいえ、元ネタはフィリッパ・ピアスの『トムは真夜中の庭で』であるらしい。(登坂正男氏による)その話を知って少し白けてしまった。

 

 
オーウェン【オーウェン】(56話)
*シベールを保護するふりをして実は超能力を軍事利用しようとした中年男。
*サラリーマン風の変質者といった風情だったが、今では現実にもこういう輩が珍しくなくなってしまった。

 

 
オードリィおばさん【オードリィおばさん】(57話)
*地球でモモの親戚筋に当たる人。アパートの管理人をしている。
*名前しか出てこなかった。

 

 
おおのみのる【大野実】
*読売広告社のプロデューサー。「ミンキーモモ」という名前の発案者。
*二度の打ち切りから空モモを救うのに大きな役割を果たしたといわれる。
*ぴえろ魔法シリーズなど他にもアニメ番組のプロデューサーを多数務めた。

 

 
オーバーコート【オーバーコート】
*モモの着る茶色のコート。36話で登場。しかし婦人警官に変身して戻ったあと、なぜか消えていた。
*38話、41話では再び着用。あのときコートはどこにいっていたのだろう?

 

 
おおばじゅたろう【大庭寿太郎】
*アニメ演出家。石田昌平らと並び空モモのメイン演出家の一人。
*空モモのあと『ドルバック』『スイートミント』の監督を務めた。その後の消息が分からないのでご教示を乞う。
*今アニメ界で「大○・○太郎」というと別の人物のことになってしまう。

 

 
オープニング【オープニング】
*「ラブ・ラブ・ミンキーモモ」に乗せて流された。長さは1分15秒。
*パート1では途中で変身シーンなどを変更しており、細かく分けると数種類のバリエーションが存在する。(テロップの変更を別にしても)
*しかしLDボックスやDVDではすべて最後のバージョンに差し替えられてしまった。

 

 

オーロラどうのカメラマン【オーロラ堂のカメラマン】(2話)
*「僕、お子さま向けのカメラマンじゃないのよね」という割には、(犬の)メリ(ー)ジェーンを一生懸命撮影していた。24話のモブシーンにも登場。

 

 
おかのうえびょういん【丘の上病院】(7話)
*アンの入院していた病院。
*絶対安静の患者を逃すずさんな管理、院内を牛耳る年増の婦長、無愛想でブスばかりの看護婦と三拍子揃ったひどい病院。これではアンが逃げたくなって当たり前である。

 

 
おじいさん【おじいさん】(36話)
*ミイちゃんとの約束を果たすために、死してなお幽霊になり70年も待っていた人。
*老人は気が長いが、幽霊になるともっと長くなるらしい。
*今では演じていた声優さん(宮内幸平)も本当に天国に行ってしまった。

 

 
オスカーしょうぐん【オスカー将軍】(42話)
*ドコカノ国空軍司令官。猫の偏愛症が高じて世界を破滅させかけた。
*42話では「よくまあこんな人間が将軍になれたものだ」と思わせるキャラクターだったが、声も変わった『夢の中の輪舞』ではそういう面が切り捨てられてタダの軍人に成り下がっていた。

 

 
おたふくまんじゅう【お多福饅頭】
*50話でデビルクィーンがモモの顔を評した言葉。まことに適切な表現といえる。
*この話の作監はわたなべひろし。しかし『夢の中の輪舞』のときには「お多福饅頭」なモモは描けなくなっていた。
*余談ながらアニメ版『チャチャ』ではチャチャの顔を「潰れアンパン」と評した話がある。

 

 
おとなとはたいくつをがまんできるどうぶつ【大人とは退屈を我慢できる動物】
*15話でのシンドブックのセリフ。そうだとしたら、この世に「大人」なんてほとんどいなくなるだろう。
*ショーペンハウエルの説によれば、この命題の一般的妥当性は極めて低いといえる。

 

 
おに【鬼】(49話)
*何もしていないのに阿呆なピーチボーイに攻め込まれ、お仕置きをするはずがモモに敗れてピーチボーイを喜ばせてしまった、可哀想な人?たち。
*なぜ彼らがカジラを飼っていたかは謎である。

 

 
おねがいサンタクロース【お願いサンタクロース】
*41話のサブタイトル。脚本:首藤剛志。
*この話ができたのは、「サンタが実在する話を自分の子どもに見せたい」という大野プロデューサーのたっての願いがきっかけだった。

 

 

  《か》

 

かいぞく【海賊】(27話)
*ポンミューダ島近海を拠点に活動。なぜ現代にこんな古典的な海賊がいるのかよくわからないが、テーマパークのアトラクションでやっていたのが病みつきにでもなったのであろう。
*アルミニウム鉱石の貨物船を丸ごと盗んだりはしそうにない。

 

 
かいだんでねそべっているひと【階段で寝そべっている人】(46話)
*フェナリナーサと地球を結ぶ階段に男性とおぼしき人物が横になっている。
*スタッフの誰かと思われるが、不明。

 

 
かがくとくそうたいいん【科学特捜隊員】(30話)
*『ウルトラマン』に登場する、オレンジ色の制服の隊員。
*ドコカノ国ではNASADAの警備員をしている。

 

 
かがみ【鏡】
*ドリームコンピューターのシナリオでの名前。4話のEDテロップでもそうなっていた。

 

 
ガガンコ【ガガンコ】(18話)
*チムルの祖父。名前の通りの頑固さで宝探しを続け、その末に王様のヘソクリを横取りした。

 

 
ガキ【ガキ】(46話)
*こいつがモモを殺した真犯人だとも言われるが、「免許持ってるの?」などと馬鹿げた質問をしたモモにも問題はある。
*それでもなおかつこいつを死刑にするべきだという意見も多い。

 

 
かきのうちなるみ【垣之内成美】
*アニメーター出身の漫画家。『吸血鬼美夕』で有名。
*アニメーターとしてスタジオイオに所属した当時、空モモ10・15話に原画で参加。*今の若い子には「え、昔はアニメーターだったんですか?」と言われそうだ。

 

 
かきのきモモこ【柿の木モモ子】
*テレビアニメ『さすがの猿飛』38話「モモちゃん忍法・変身の術」(1983年7月17日放映)に登場したモモのそっくりさん。髪が黄色。
*盗賊の娘という設定で、レッドキャット(というよりパープルキャット)から12歳に「変身」する。声も小山茉美が演じる凝りようであった。
*このような「お遊び」が実現したのは、『さすがの猿飛』に首藤剛志以下空モモスタッフが何人か参加していたためである。
*主役である猿飛肉丸役の三ツ矢雄二と小山茉美はともに愛知県の出身で、このエピソードで堂に入った名古屋弁会話を披露した。

 

 
カジラ【カジラ】
*パート2に登場した桃色のミニドラゴン。以前は鬼ヶ島におり、鬼退治のあとモモに飼われるようになった。
*最初「モモの自由な意志の具現」という設定だったが、最終話では「モモの誌を悲しんだ人の涙の結晶」とされ、モモを黒雲から救った。

 

 
ガチョ(ー)ン(・)シンボリ(ー)【ガチョ(ー)ン(・)シンボリ(ー)】(1、16話)
*馬。兄のヒーローシンボリ(ー)に代わってファイヤー賞レースに出場。「奥の舌」を出して勝った。16話では西部劇ごっこにも参加。
*この表記は彼の名前に出版物では「ガチョンシンボリ」「ガチョーンシンボリ」「ガチョンシンボリー」と三説あるため。(いずれにも聞こえる)さらに16話のEDテロップでは「ガチョン・シンボリー」と中点までついている。

 

 
がっこう【学校】
*4話と46話に登場。それぞれ別の学校のようにも見える。

 

 
がっこうのじどう【学校の児童】
*学校での遊びをドッジボールしか知らない。

 

 
ガナール・ザッツォ【ガナール・ザッツォ】(9話)
*女性歌手。マックカレントの歌を盗作してグランプリ三連覇を狙ったが失敗して引退。グラム・メートルとともに田舎で農耕生活に入った。
*……はずだったのに、なぜか『夢の中の輪舞』ではカムバックしていた。芸能界が忘れられないのはいずこも同じらしい。

 

 
カポ・カポネ【カポ・カポネ】(39・60話)
*ママのおやじさん。シカゴのギャング屋さんのボス。娘に関しては放任主義のようである。

 

 
かみじょうおさむ【上條修】
*アニメーター。10話分の作監を担当したが、そのほとんどはメカかアクションの登場する話だった。(例外は38話と46話)
*モモの目の下に赤いタッチを入れる技法を最初に取り入れた。当初は彼の作画したモモの特徴になっていたが、途中から他の作画チームもこれを真似るようになり、彼のオリジナルではなくなってしまった。(飯村作監回にも存在する)
*パート1、2とも最終話は彼が作監である。

 

 
かんさい【関西】
*空モモと『クリィミーマミ』に対するテレビ局の扱いが関東とは対照的だった地域。
*本放映時、空モモはテレビ大阪で同時ネットされたが、サンテレビ(神戸)、KBSテレビ(京都)でも遅れて放映を開始した。この結果、UHFアンテナさえあれば週に三回空モモを見られるエリアが存在した。
*終了後に再放映が讀賣テレビ(NTV系のVHF局)で1983年12月〜84年7月、1985年4月〜7月、1986年8〜12月と一年おきに3度も行われた。
*一方『クリィミーマミ』は関東より3週遅れて土曜朝という時間帯で開始。しかも予告編なし。(局は讀賣テレビ)途中で金曜夕方になったが、『エルガイム』の裏だった上に、関東地区と合わせるため途中3話分を抜いて放映した。
*関東で(長く待たれた)空モモの再放映が実現したのと同じ頃、関西ではようやく『クリィミーマミ』の再放映が行われた。(本放映で抜かれた話も含めて)しかも皮肉なことに、放映局はテレビ大阪だった。
*空モモで目一杯得した分、海モモでは思いきり差別待遇を受けた。(遅れ放映すらなく、学休期に午前中の枠でまとめて放映された)

 

 
きかいじかけのフェナリナーサ【機械じかけのフェナリナーサ】
*19話のサブタイトル。脚本:山崎昌三。
*シナリオは無題で、アフレコ台本は「コンピューターは魔法がお好き!」。それがこのようなタイトルになったのは、「フィナリナーサ」と「フェナリナーサ」の混乱に終止符を打つため……だったかどうかは不明。

 

 
きたいのしんばんぐみベスト10【期待の新番組ベスト10】
*雑誌『アニメディア』1982年4月号の記事。読者からの投票(一人複数票)による新番組の人気順位を掲載した。
*空モモは12作品中11位(1047票)。放映前の空モモに対するアニメファンの見方を示す貴重な記録といえる。

 

 
キャプテン・ホック【キャプテン・ホック】(27話)
*海賊船長。設定時はキャプテン・ブラック。由緒正しい海賊の出と自称し、古典的スタイルを頑なに守っている。

 

 
キャニー【キャニー】(3話)
*暴走族ジムルの妹。兄思いの健気な少女。やや兄と年が離れているようにも思える。
*でも『カードキャプターさくら』のさくらと桃矢兄ちゃんも似たようなものか。

 

 
ギャングだん【ギャング団】
*空モモの世界では、抗争の決着を運動会でつけたりブタを溺愛するボスを持ったり、とまともな人間のいない平和的集団。
*このように「やくざもの」を社会的に忌避されたり孤立したアウトローとせず、ユニークな感覚を持った人物として描く手法は『ようこそようこ』の渋長さんにも引き継がれた。ちなみに、渋長役を演じた西村知道は空モモ8話でギャングのボスB(禿頭の方)を演じている。

 

 
ギャングのボス(A)【ギャングのボス(A)】(8話)
*某ロリコン伯爵がモデル。設定書にも「クラリスはどこだ?」というセリフが書き込まれている。
*「『カリオストロ』への憧れが出ちゃったかな」とは作監・上條修の弁。この回には他にもルパンと次元や戦闘服の不二子がモブキャラにいる。

 

 
きょうかい【教会】
*6、46、58話に登場。ドコカノ国では一応キリスト教がメインであるらしい。だから、モモの墓も十字架である。

 

 
きょうかしょ【教科書】
*モモが使っている算数のもので、4話と19話に登場。
*4話では単なるかけ算だが、19話では方程式である。

 

 
きょうふでんせつ かいき!フランケンシュタイン【恐怖伝説 怪奇!フランケンシュタイン】
*1981年7月27日放映のスペシャルアニメ。キャラデザ・作監:芦田豊雄。
*芦田豊雄の描いたモモのキャラ案(18歳)には、看護婦モモに注射されるフランケンシュタインの絵がある。また、同じく12歳のキャラ案にはこの作品のヒロイン・エミリーと類似点を持つものがいくつか見受けられる。
*ちなみにエミリーの設定は12歳で、しかも声は小山茉美であった。

 

 
きりがこうちょう【霧賀校長】
*『さすがの猿飛』のキャラクター。23話に自動車工場の工場長として出演。

 

 
きりのやまてつどう【霧の山鉄道】(15話)
*青年と少年の兄弟が社長と副社長という、家内事業の鉄道会社。単線未電化。
*ジャックとチロルの家は、祖父の代にはよほど金持ちだったのだろう。それがこうなったのは、極端な合理化のために他の従業員がいなくなったためと推定される。

 

 
ぎんがひょうりゅうバイファム【銀河漂流バイファム】
*毎日放送系で1983〜84年に放映された日本サンライズ(当時)制作のテレビアニメ。キャラクターデザインは芦田豊雄。
*空モモ後半にこの作品のレギュラーキャラに似たゲストが何人か登場するのは、『バイファム』の準備中だった芦田豊雄がゲストを作る労力を減らし、かつ『バイファム』のキャラクターをテストするためだったのではないかと思われる。

 

 
ぎんこうごうとう【銀行強盗】(8話)
*設定書には「気の弱い演出」と書かれている。(「演出」を「強盗」に直してあるが)この話の演出を担当した西村純二がモデルらしい。

 

 
くうちゅうせんでんカー【空中宣伝カー】(29話)
*フェナリナーサを人々に伝えるためのもので、いわゆるアダムスキー型円盤の形をしている。
*目が覚めてペットショップに飛来したが、モモの説得とキスを受けてフェナリナーサに帰った。のちにトニーを助けるため再び飛来。しかしトニーの見たUFOは彼(?)ではなかった。

 

 
くさかべみつお【日下部光雄】
*演出家。絵コンテの担当回数は空モモ参加の演出家では最多。また、飯村作監回の演出をすべて担当した。

 

 
くちさけおんな【口裂け女】
*1970年代末期から一種の都市伝説として主に小学生の間に流布した噂話の主人公。マスクを取ると両耳近くまで裂けた口が開くという。
*5話に登場したABC航空のスチュワーデスの顔は、このキャラクターを連想させた。

 

 

Good Lookin' Tonight【Good Lookin' Tonight】
*挿入歌のタイトル。作詞作曲:佐々木勉、桜庭伸幸編曲。歌は小山茉美。
*その歌が使用された43話のシナリオ・台本でのタイトル。「いつか王子さま
が」になったのはわかりやすさを考えてのことだろうが、歌の「いつか王子さま
が……」が46話でも使われたのに対し、「Good Lookin' Tonight」は43話の
みの使用だった。

 

 

 
グラフィティ【グラフィティ】
*『ミンキーモモグラフィティ』はパート1名場面集の47・48話のこと。
*もとはイタリア語。graffito の複数形で graffiti と綴る。ところが47・48話のサブタイトルには grafety と綴られていた。首藤剛志か湯山邦彦のエラーらしい。
*筆者が調べた範囲では、大きな英和辞典でも「引っかいて書いた文字。落書き」という意味しかなく、『ミンキーモモグラフィティ』『センチメンタルグラフィティ』のような「落ち穂拾い」の意味は外来語辞典にしか出ていなかった。

 

 
グラム・メートル【グラム・メートル】(9話)
*作曲家。親の七光にすがるとこうなるという見本。
*と初発表時は書いたのだが、今は各界で二世が幅を利かせてそうとはいえなくなってしまった。
*ガナールと同居していたが、『夢の中の輪舞』では捨てられたらしい。

 

 
グルメポッポ【グルメポッポ】
*モモの乗る空飛ぶ弁当箱。牽引車(ミニポッポ)とキャンピングカーからなる。ジャンボジェットを追い抜けるほどの性能を持つ。
*誰もが不思議に思う名前は、実は初期設定ではお菓子を積んだ汽車が出てくることになっており、その名前として用意された(グルメを積んだ汽車ポッポ)もの。設定は変更されたが名前だけが残り、意味をなさなくなったのである。
*劇中で使用されたのは34話分。大半は飛行なら飛行、走行なら走行のみの描写にとどまり、走行・飛行の両方が描かれたのは11話の1回だけ。みんだ☆なお(当時)がこの回のイメージを元に『激走グルメポッポ』という誌名を思いついたのはむべなることである。
*パート2の59話で描かれた完全新作画の発進シーンには、個人的に非常に燃えた。

 

 
クレタ【クレタ】(20話)
*アフリカの黒人少年。
*アニメ等での黒人描写に相当デリケートになった今では、テレビに出てこられるかどうか微妙なところである。


 
クローズおうこく【クローズ王国】
*初期設定において、主人公MOMOの故郷とされていた国。

 


くろくも【黒雲】
*パート2の諸悪の根元。夢を拒む意識の総体であり、夢を守ろうとするモモを地球から追放することを謀る。そのため、自分の悪行の責任をモモに転化する巧妙な作戦まで立てたが、計算外のカジラの行動のために敗れた。

 


けいさつかん【警察官】
*制服を見ているとドコカノ国がどこの国なのか訳が分からなくなる。何せ日本型・アメリカ型・ヨーロッパ型とある。

 


けいさつなんてクソくらえレース【警察なんてクソくらえレース】(28話)
*暴走族やスピード狂が、ドコカノ町からアソコノ町までの間で行う非合法公道レース。メロン鳥の卵を運ぶパパとモモが巻き込まれた。
*この話のネタは映画『キャノンボール』。

 


ケイト【ケイト】(17話)
*モモの隣家に住む少女。モモに劣らぬ奇抜なヘアスタイルをしていた。


 

ケーキや【ケーキ屋】(58話)
*田舎からドコカノ町に出てきたらしい。だがモモたちに三度も店に踏み込まれ、「田舎サ帰って鯉の養殖でも始めるだ!」と帰郷を決意。そこへモモの変身した婦人警官の説得を受けて取りやめた。
*モモ一人に振り回された格好だが、モモからキスをもらった数少ない一人でもある。
*声は千葉繁。「田舎に帰って鯉の養殖」のフレーズはのちに『あんみつ姫』でも使っていた。


 

げきそうグルメポッポ【激走グルメポッポ】
*大阪の「私設ミンキーモモ後援会」が1982〜84年に刊行した同人誌。略称激グル。多彩なパロディとプロレスネタで、モモファンジンの中でも出色の存在だった。
*主催者の太田宏一朗とは現在の眠田直(旧・みんだ☆なお)のこと。
*ゼネラルプロダクツから二冊組の総集編も刊行されたが、オリジナルともどもすでに絶版。
*この『激グル』の出現こそ知能集団WWFを同人誌へと走らせた原因である。

 


ケン【ケン】
*1話に登場した少年。牧場主の息子。
*4話に登場した少年。民俗学者の息子。「フィナリナーサが見える」と自称。フェナリナーサの地図と古い玩具のコレクションも持っていたが、ともに火災で焼失した。また青インコを「青い鳥」とも呼んでいた。

 

 

ケント【ケント】(51話)
*ジョン・ウェイトの主治医。結局ジョンのために何もしてやれなかった。こういうとき医者の立場はつらい。

 


ケンにそっくりなしょうねん【ケン(4話)にそっくりな少年】(46話)
*夢のシーンに登場。少なくとも18年たっているのだから、本物のケンなら30歳になっているはずである。

 


げんばかんとく【現場監督】(34話)
*モモの変身。最初は腹巻きがけの土方スタイルになる予定だった。

 


ごうてい【豪邸】
*10話前後にやたら出てくる。(ガナール、セーラ婆さん、ルピン、ラム……)

 


ゴッドさん【ゴッドさん】(44話)
*エンジェルくんの父親。要するに神様である。
*息子のお仕置きとママの受胎告知のために、シンドブックの体を借りて出現。神様にしてはバチが当たりそうな描写という気も……。

 


こもれびのしょうじょ【木もれ陽の少女】
*56話のサブタイトル。異星人だという理由でいじめられているカチュアを、ロディとケイトさんが助けに来る話。(ウソ)

 


ゴリラ【ゴリラ】(25話)
*ドコカーズのスラッガー。ミラクルズとの試合にはスタメン出場せず、、最後に代打で出てモモの前に三振。ドコカーズの敗戦をより惨めにしただけであった。

 


こんぱるともこ【金春智子】
*脚本家。空モモでは24話・36話・40話・53話・60話といったファンタジックな話を多く書いた。時間を超越するネタが多かったのも特徴。
*40話から53話まで3度連続して飯村作画に当たってしまった。
*独特の作風があり、当時『うる星やつら』のファンからは「金春パターン」と呼ばれていた。

 

 

《 さ 》

 


さいごのほうせきがなくなってモモがさがすはなし【最後の宝石がなくなってモモが探す話】
*雑誌『マイアニメ』1982年10月号に掲載された座談会で、土屋斗紀雄が空モモで最後に書く話としてあげたもの。打ち切り騒動で日の目を見なかった。

 


さいしゅうかい【最終回】
*63話のタイトルにあった文字。
*46話のことを指しても用いられる。
*46話では放映中に地震速報が入った。63話の放映日は日本海中部地震が発生し、「ミンキーモモと地震」の関係が取り沙汰されたが、海モモの最終回には何事もなかった。

 

 

サキ【サキ】(25話)
*野球少女でミラクルズのキャプテン。
*全然関係ないが、『スケバン刑事』で麻宮サキを演じた斎藤由貴のデビュー作は『野球狂の詩』の水原勇気役だった。

 


さすらいのユニコーン【さすらいのユニコーン】
*24話のサブタイトル。脚本:金春智子、演出:石田昌平。
*空モモにおけるファンタジー路線の走り。「戸惑いの中でコンテを切った」と生前に石田昌平はコメントしていた。実際、従来に比べて少し凝った演出だった。

 


サブタイトルなんてあてにならないミンキーモモ【サブタイトルなんて当てにならないミンキーモモ】
*22話予告でのセリフ。しかし、ファンにはとっくにわかっていたように思える。
*この最たるものは49話であろう。

 


サム【サム】(14話)
*自動車修理工場を営むカーレーサー。設定時はケンという名前で、EDテロップでもそうなっている。また本編に出てくる彼の店には「KEN'S MOTOR」と書かれている。
*おそらくケンという名前の人物がすでに二人もいることに気づき、アフレコ時に急遽変更したものと思われる。

 


Someday,Sometime【Someday,Sometime】
*63話末尾に出た文字。「いつかきっと」と訳する。
*『バイファム』最終話の末尾には"Some other day"と出た。このほかにも当時は「英語などの凝ったエンドマーク」がアニメ界ではよく見られた。(映画『ガンダムV』など)

 

 

サメ【サメ】(18話)
*入れ歯を使用。「サメの歯は何度でも生えかわる」という常識をまったく無視している。

 


さよなわはいわないで【さよならは言わないで】
*63話のサブタイトル。脚本:首藤剛志、演出:湯山邦彦。
*パート2の最終話にして、最終回である。


 

サラ【サラ】(38話)
*アロンのフィアンセ。普通の人間だったが、交通事故死ののち雪の妖精に生まれ変わった。誰かとちょうど逆の順序をたどった人。
*妖精になってもしっかり歳を取っていた。

 


さるとびにくまる【猿飛肉丸】
*アニメ化もされたコミック『さすがの猿飛』の主人公。
*23話にゲスト出演。地上に降りた王様に銀行強盗をするようそそのかした。日本ならこの行為は刑法61条(犯罪教唆)の疑いがある。

 


サンクス・フレンズ【サンクス・フレンズ】
*モモの多用した英語。18歳モモのセリフと思われがちだが、14・22話では12歳のモモも口にしている。

 


サンタクロース【サンタクロース】(41話)
*フェナリナーサの巡回サービス員。機械にかけるとクローンが出てくる能力を持つ。
*十万年前から仕事をしているというが、石器時代の子どもに何を与えていたのだろう?

さんちょうめのゆうれいさんとおともだちになっちゃった【三丁目の幽霊さんとお友達になっちゃった】(36話)
*モモがパパとママに話すセリフ。
*これに対するママのリアクションは「まあ、新しいお友達?よかったわねぇ」だった。またパパも「友達が幽霊」であることを気にしていない。
*これを聞くとこの二人がモモの両親になるべくしてなったという気がする。
*このやりとりは空モモで筆者の好きなセリフの一つである。

 


CD−ROM【CD−ROM】
*1994〜95年にヤングコーポレーションから2枚発売された。
*スタッフのインタビューや設定書などのデータを収録している。
*Windows3.1を前提に作られたため、95で再生すると文字が横倒しになる部分がある。

 

 

ジェイムス・ギブミー【ジェイムス・ギブミー】(21・22話)
*ドコカノ情報部員。暗号名004989。通称ギブ。
*上滑りのキザさが特徴。のちの『超力ロボガラット』に登場するカミル・カシミールJr.の芝居と通ずるものがある。(声優も同じだし)
*本職の腕ははっきり言って疑わしい。

 


しかいしゃ【司会者】(43話)
*EDテロップにはあるが、本編をいくら見直しても該当する人物がいない謎のキャラクター。(ジョニーが出演した番組の「アナウンサー」は別にいる)

 


しがまりこ【志賀真理子】
*アイドル歌手。『夢の中の輪舞』の主題歌を歌い、『魔法のアイドルパステルユーミ』の花園ユーミ役を演じた。
*1989年11月、留学先の米国で自動車事故のため20歳を目前にして他界。
*本辞典の初発表時に「恨みはない」と言いながらも愚痴を垂れていたのは筆者です。許して下さい。

 


しちょうりつ【視聴率】
*第1話は7.9%だった。
*1982年秋になってやっと2桁に乗り、葦プロの加藤プロデューサーは「涙が出るほど嬉しかった」という。
*しかし、1983年4月に裏で『ルパン三世』の再放映が始まると半減してしまった。テレビ東京が再放映しなかったのは、そこら辺が原因かもしれない。

(数字はいずれも関東地区)

 


シティもどき【シティもどき】
*シティはホンダが1981年に発売した小型乗用車。斬新なデザインコンセプトとユニークなテレビCMで一世を風靡した。
*ペットショップのパパの愛車としてよく似たデザインの車が登場。当時の『アニメック』誌は「スタッフの誰かがシティを買ったのではないか」と指摘している。
*28話で動物園のワニ池に沈み、あえなく廃車かと思いきや37話で2代目が登場。初代の左ハンドルに対し、なぜか右ハンドルである。
*39話ではパパが拉致されたあと路上に放置されていた。そのあとの消息は不明。

 


じどうしゃこうじょうのじょせいじむいん【自動車工場の女性事務員】(23話)
*当初は美少女風のキャラクターだったが、なぜか眼鏡のオバハン風に変更された。

 


じどうしゃどろぼう【自動車泥棒】(8話)
*ネコパンツ初公開に貢献した人。

 


シベール【シベール】(56話)
*ノドカナ村に住む超能力少女。
*他と違った属性のために迫害を受けるという設定を生かして、『バイファム』のカチュア・ピアスンにキャラクターが流用された(ようにみえる)。
*彼女の名前はフランス映画『シベールの日曜日』が元ネタと思われる。戦争で心に傷を負った元兵士と孤独なシベールという少女の純粋な交流と、その関係を誤解されて生じた悲劇的な結末を描いた作品。また、シベールという言葉自体はギリシア神話の神の名に起源がある。
*日本では映画の別の解釈からロリコン同人誌の誌名に利用された。

 


しまづさえこ【島津冴子】
*声優。『うる星やつら』のしのぶ役などで人気を博した。
*空モモには3回ゲスト出演したが、うち2回が動物の役だった。

 


ジミー【ジミー】(6話)
*テニスの東部地区チャンピオン。
*名前と裏腹な真似をして生まれを暴かれた。

 


ジミーぼうや【ジミー坊や】(32話)
*ミッシーの子ども。顔が天才バカボン。

 


ジム【ジム】(58話)
*しがないペテン師。自分の一念でジェットコースターを飛ばしてしまった人。あとでどうやって遊園地に戻したのかは不明。
*これも『E.T』の影響らしい。

 


ジムル【ジムル】(4話)
*ケーキ屋嫌いで暴走族になった、妹泣かせの少年。

 


ジャック【ジャック】(15話)
*霧の山鉄道社長兼機関士。うるさい弟とガールフレンドの頑固な父親の板挟みになって苦しんでいた人。
*リリーと結婚してもこうした問題はすんなりと片づかないように思える。


 

じゅうはっさいのメルヘン【十八歳の童話】
*首藤剛志が18歳で書いたというミュージカルのシナリオ。空モモ43話「いつか王子さまが」の原案として使われた。
*一方、それとは別に1984年発売のビデオアニメ『街角のメルヘン』の元ネタとしても使われた。
*さらに、間接的に『クリィミーマミ』46話「私のすてきなピアニスト」の元ネタでもある。
*というわけで、都合三回もアニメ化された奇特な作品。

 


ジュディ【ジュディ】(37話)
*サーカス団の少女。パパとママの紛争のネタを作った人。
*化粧が下手とか「デーモン小暮並のメイク」とかいわれたが、営業用なのでしか他あるまい。とはいえ、昨今のビジュアル系バンドに比べればおとなしい方である。
*名前の由来は『あしながおじさん』である。


 

じょおう【女王】
*王妃様のことをこう呼ぶこともある。フェナリナーサの王家は女系なので、実質的にはこの方が正しい。(モモの持つペンダントも「女王のペンダント」である)


 

じょおうのしけん【女王の試験】
*企画書ではモモが地球に来たもう一つの理由とされていた。放映開始時の新聞や一部アニメ誌にはこちらしか書かれていなかったので、戸惑った視聴者もいるだろう。


 

しょうわかれすすき【昭和枯れすすき】
*1974年にヒットした歌謡曲。歌はさくらと一郎。
*55話でメロディーがBGMに使われた。


 

ジョニー【ジョニー】
*28話に登場した青年。「警察なんかクソくらえレース」に参加し、優勝(?)目前でタンクローリーに激突。焼死しなかったのが不思議。
*その他の「ジョニー」は「ジョニー・オイル」「ジョニー・ドリ(ー)マー」の項を参照。
*スタッフの誰かがジョニーにこだわりがあるらしい。


 

ジョニー・オイル【ジョニー・オイル】(16話)
*富豪オイル氏の出来の悪い孫。相手の始めた西部劇ごっこに乗せられて結局敗れた。
*オイル氏が遺産をやりたくないと思ったのも無理からぬことである。


 

ジョニー・ドリ(ー)マー【ジョニー・ドリ(ー)マー】(43話)
*しがないアニメーターの卵。
*このような表記をしたのは、43話のアナウンサーの発音が「ドリマー」としか聞こえないため。
*前歯が欠けたデザインは、『バイファム』のバーツ・ライアンに流用された?


 

ショパンのノクターン【ショパンのノクターン】
*36・46・58話で使用。58話はこの曲がネタ。
*36話での使用が特に印象深い。
*これだけ使われたのはどうも湯山邦彦の趣味らしい。しかし他のクラシックに造詣の深いスタッフがいなかったのか、空モモではこれ以外に目立ったクラシックは使われなかった。


 

ジョン【ジョン】(17話)
*ケイトのボーイフレンド。デートのダシにモモを使って、ホラー博士に捕まった情けない奴。これでケイトに振られないのが不思議である。


 

ジョン・ウェイト【ジョン・ウェイト】(51話)
*アクション俳優。
*名前はジョン・ウェインからだが、イメージはポール・ニューマンがモデル。
*不治の病なのを知りながらアクション映画に出演した。核実験場近くでのロケ経験があるかは不明。
*この設定を聞いてスティーブ・マックイーンと松田優作のどちらを思い出すかで歳がわかる。


 

しらとよしのり【白土理徳】
*スタジオライブのアニメーター。芦田豊雄の内輪ネタマンガで「寝袋男」として有名になった。
*空モモでは13・15話でわたなべひろしとともに参加した他は、他のライブスタッフとは別のエピソードで原画を担当している。


 

しらゆきちゃん【白雪ちゃん】(50・55・61話)
*白雪姫よりもかわいい。
*サウスポーだったという。
*彼女の一体どこが「雪のように白い」のかは不明。


 

シワのもと【シワの素】(50話)
*デビルクイーンがリンゴにまぜてモモの変身した白雪に食べさせようとした毒。結局彼女自身が食べてシワだらけになったが、55話では元に戻っていた。いかなる治療法によるものか不明だが(世界一の整形手術?)、いずれにせよ大した効き目はなかったらしい。


 

シンドブック【シンドブック】
*デザイン上のモデルが実在する、唯一のレギュラーキャラ。(ロマンアルバムに写真が出ている)


 

しんやのほうもんきゃく【深夜の訪問客】
*雑誌『月刊OUT』1985年7月号に首藤剛志が書いた番外小説編。空モモが首藤剛志の部屋にやってくるというお話である。
*モモと関係のない部分はノンフィクションだともいわれた。


 

じんりきひこうき【人力飛行機】(57話)
*リチャード・ドレッシングが、自分と仲間の家賃を払うために製作した。
*どう見ても飛ばない形をしているが、グルメポッポが飛ぶ世界なのでどうということもないのだろう。
*「人力飛行機を作る男とそれを見守る女」というモチーフは人を惹きつけるものがあるらしく、アニメ版『エスパー魔美』や映画『魔女の宅急便』でも使われていた。どこかにアーキタイプ(原型)があるのかもしれないが、筆者には知識の外である。


 

SwingSwingちきゅうに【SwingSwing地球に】
*挿入歌の一つ。作曲:佐々木勉、作詞:荒木とよひさ、歌:ザ・ブレッスンフォー。
*42話では歌詞の内容とおよそ合わないはずの戦闘シーンに流れ、奇妙にマッチしていた。
*個人的には『夢の中の輪舞』の戦闘シーンでも使ってほしかった。


 

スーパーみぞれちゃん【スーパーみぞれちゃん】(19話)
*テレビに登場した少女。ケンカを止めに入って逆にやられる、さえないヒーロー。(ヒロインとはいいがたい)
*名前はもちろん当時大人気だった『Dr.スランプ』のパロディ。


 

スピルバーグもどき【スピルバーグもどき】(30話)
*NASADAの発射台見物席でコーラを売り歩いていた。


 

スペースショッテル【スペースショッテル】
*ドコカノ国版スペースシャトル。三匹が機内で暴れ回っても爆発しなかった。


 

スペルバーグ【スペルバーグ】(23話)
*映画監督。ジョン・ウェイトの死後、アクションからファンタジーに転向?(57話に『D.D.T』という『E.T』のパロディ看板が出た)


 

スルメッチ【スルメッチ】
*国際陰謀団にしては情けない組織。同じプロダクションのドクーガ(『戦国魔神ゴーショーグン』)を見習ってほしいもんである。


 

スルメッチのNO.1【スルメッチのNO.1】(21・22・31話)
*猫をかわいがるスキンヘッドのおじさん。
*こういう「ペットを溺愛する組織のボス」というのも、どこかに原形があるモチーフだと思うのだが、筆者には残念ながら知識の外である。


 

スロットル【スロットル】
*パート1のアイキャッチに使用。4話まではコマ撮りだったが、手間がかかるため5話以降は流しに変更された。
*理論的には4**4(4の4乗)=256通り可能だが、46*2=92回で使われたのは45種類。最も多いのはモモのゾロ目で17回。
*当初は「ハッピーティアーがはまるときはモモと3匹&モモのゾロ目」といった規則があったが、途中からは「出番の少ないキャラクターのゾロ目」などというように変更されたらしい。


 

セーラばあさん【セーラ婆さん】(10話)
*名前は美しいが中身は守銭奴。誘拐犯をオモチャにして遊んでいた。
*彼女のキャラクターは岡本喜八監督の映画にもなった『大誘拐』が元ネタのように思われる。
*海モモにも生き延び、その生命力の強さを証明した。


 

セシリア【セシリア】(53話)
*「時をかける老女」。一晩で人生をやり直してしまった人。
*余談ながら大林宣彦監督の映画『時をかける少女』の公開は、このエピソードの放映から4ヶ月ほど後のことであった。


 

ゼナ【ゼナ】(56話)
*女性の超能力者。ケイト・ハザウェイに似ているといわれるが、フェアリーとペンチ、シベールとカチュアほどには似ていないように見える。


 

ゼペット【ゼペット】(58話)
*神父。ジムの育ての親。
*この人がジムと変な約束をしたために、モモが悪人扱いされた。
*名前の由来は『ピノキオ』と思われる。


 

せんごくまじんゴーショーグン【戦国魔神ゴーショーグン】
*葦プロが空モモの前に制作したテレビアニメ。1981年、テレビ東京で放映。
*原作・構成が首藤剛志、実質的な監督を湯山邦彦が務めた。また、ヒロインのレミー島田を演じたのは小山茉美。
*上記の事情から空モモとは深いつながりがある作品。31話・61話ではこの作品の音楽が使われた。
*初発表時には「このくらいモモファンなら知ってるよなあ」と考えて項目を立てなかったが、今回は若い読者に配慮した。


 

せんしゃ【戦車】
*空モモの世界では暴走族や怪獣のためにあるらしい。変わった使い道として、最高機密作戦の解除というのもある。
*空モモに戦車が登場したのは4回。とても少女向けアニメとは思えない。


 

せんせい【先生】
*4話と46話に登場。ともに女性でメガネをかけているが、よく見ると違いがある。声優も異なるので、この二人は別人と思われる。


 

ゼンダー【ゼンダー】(29話)
*トニーの祖父。モモに「あんなおじいさんほしいな」と言われた人。
*もっともモモの顔を「おめでたい顔」と評した人でもある。


 

そらモモ【空モモ】
*マリンナーサの『ミンキーモモ』の放映が決まった頃に、フェナリナーサ版を区別するためにファンの間で考案された通称。ちなみにマリンナーサ版は「海モモ」。
*便利なこととほぼスタンダードとして定着していることから、本稿でも採用している。

 

 

それからのモモ【それからのモモ】
*アニメージュ文庫から1984年に刊行された空モモの続編。転生から12年後を描く。首藤剛志作で、わたなべひろし&けいこのイラストつき。
*当時は正当な続編の扱いだったが、海モモの「モモとモモ」のエピソードによってパラレルワールドに飛ばされてしまった。
*一種の「絵本」であり、小説版とは言いがたい。事実、当初予定されたタイトルは「絵本・ミンキーモモ」であった。

 


そんなおとぎばなしナンセンスよ【そんなお伽話、ナンセンスよ】
*34話でのモモのセリフ。およそ夢の国のプリンセスとは思えないフレーズである。


 

 

《 た 》

 

 

ターザン【ターザン】(20話)
*モモの変身。それまでショートカットだけだった18歳モモでは初めてのロングヘアであった。


 

ダーティーペア【ダーティーペア】
*39話でデカイツラーの子分がモモとママを「ダーティーペアかっ」と呼んだ。ドコカノ国でもラブリーエンジェルの悪名は知られているらしい。
*空モモ放映当時はまだアニメ化されていなかった。


 

たいさ【大佐】(56話)
*オーウェンの上官。
*彼と同じ「スキンヘッドのごつい奴」というキャラクターは古今のアニメや映画に多く存在するが、近年では映画『マトリックス』に出てきた。


 

たけむらけんいちもどき【竹村健一もどき】(10話)
*バス旅行の参加者。ひたすら「デリーシャス」と言っていた。
*竹村健一はそのころCMにも出ていた「時の人」。議論の内容よりも「容姿や話し方」が話題になった最初の評論家という点で時代を画した。


 

ただのかずこ【只野和子】
*スタジオライブのアニメーター。空モモでは26・36話で動画、55・61話で原画を担当。「いつおろされるかヒヤヒヤし通しだった」とのこと。
*『セーラームーン』でキャラデザを担当し、シリーズ途中から『ウェディングピーチ』に引き抜かれた。


 

タツヤ・らんどう【タツヤ・蘭堂】
*1982年放映のテレビアニメ『魔境伝説アクロバンチ』のキャラクター。ペットショップのパパにデザインが酷似している。
*デザインしたのが直前まで葦プロにいたいのまたむつみであったため憶測を呼んだが、本人の弁では「偶然の一致」とのこと。
*同人誌では二人を扱ったネタもかなり見受けられた。


 

たなかたもつ【田中保】
*アニメーター。空モモを代表する作監の一人で最多の21話分を担当した。
*58話では須田正巳と二人で原画を担当し、作監なしという離れ業もこなしている。


 

たにもとけいじ【谷本敬次】
*30話から空モモに参加した脚本家。
*パート1では30話・34話といった佳作をものにしたが、パート2の52話・57話についてはイマイチ、あるいは最低という評価がある。パート1で空モモには燃え尽きたか?
*空モモ終了後、武上純希という名前ですっかり有名脚本家になってしまった。
*30話の脚本を書く前の経歴は「山崎昌三」の項を参照。


 

たにやまひろこのオールナイト・ニッポン【谷山浩子のオールナイト・ニッポン】
*空モモとは因縁浅からぬラジオ番組。名物コーナーの「キャラクター・ベスト10」「ザ・ベスト3」において空モモが振るった猛威は、そのファン層の重複とミンキーモモ現象の根深さを物語っている。
*しかし、番組構成を行っていた「ポチ」(寺崎要)氏がこの手のものが大嫌いだったため、「ラブ・ラブ・ミンキーモモ」は「レコードがありません」の一言でほとんどかけられなかった。(その中にはWWFが出したリクエストハガキも含まれている)
*空モモ終了から3年後の1986年6月17日、突如かかった「ラブ・ラブ・ミンキーモモ」とともにモモ本人が乱入、「イイオンナになれ〜」の声とともに小山茉美に変身、美女対談(?)に花を咲かせた。


 

タムタムおうじ【タムタム王子】(5話)
*ユスラレル国の王子。裕福な国の変態ガキ王族という点ではパタリロといい勝負である。


 

タラッコぞく【タラッコ族】(34話)
*地底人。レイ一人しか生き残っていないが、後継ぎはどうするつもりだろう。


 

ダロス【ダロス】
*スタジオぴえろ制作のオリジナルビデオアニメ。全3巻で1983年12月から発売され、「世界最初のビデオアニメ」と宣伝された。監督は鳥海永行と押井守。
*当初、空モモの後番組のテレビシリーズとして企画されたといわれる。


 

ダン【ダン】(29話)
*トニーのいじめっ子。モモに向かって「オバン」と言った、ロリコンみたいな少年。


 

たんざわまなぶ【丹澤学】
*アニメーター。空モモ放映当時葦プロに所属し、24話まで動画であったが頭角を現して29話から原画に昇格した。
*彼が描いたドラマ編LP「夢で逢いましょう」のジャケットアートは、個人的に好きなモモイラストの一つ。


 

ちていおうこく【地底王国】(34話)
*太陽光が差し込まない割には明るく、雨も降らないのに熱帯の植物が繁茂している不思議な国。
*別にジオフロントとかではないらしい。


 

ちていのくにのプリンセス【地底の国のプリンセス】
*34話のサブタイトル。脚本:谷本敬次。
*シナリオにはラストに恐竜が大挙してドコカノ町に押しかける部分があったが、「無言のうちに削られた」(谷本敬次)とのこと。
*シリーズ中、パパが出てママが出ない唯一のエピソードである。


 

ちばしげる【千葉繁】
*声優。空モモではカジラ役だったが、「カジラ〜」としか言えないため、ほとんど毎回黒雲やゲストの声を当てていた。
*今から見て彼が空モモに出演していたことは少し意外な感がある。これは、(『うる星やつら』のメガネ役で名を馳せてはいたが)個性派声優としての評価を確立したのが空モモより少しあとだったことと、カジラの声が一連の「千葉繁らしい声」とかなりトーンが異なり彼の芸歴の中で特異な地位を占めることによると思われる。
*WWFは86年のSF大会において押井守らとバスを待つ彼に偶然遭遇し、一方的に話しかけて同人誌を渡し、風のように去った。


 

チムル【チムル】
*宝探し狂の祖父(ガガンコ)にくっついている律儀な少女。モモのお供の三匹に向かって話しかけたのは、ピーターを除くと彼女だけである。
*EDテロップではミスで、声優と役名がガガンコと入れ違っていた。


 

チャコ【チャコ】(27話)
*ポンミューダ島の少女。父の帰りをじーっと待っていた「岸壁の少女」である。
*この当時、すでにサザンの「チャコの海岸物語」は存在した。


 

ちゅう2コース【中2コース】
*学研が刊行していた学習雑誌。
*1983年10月号の付録で空モモについて「吾妻ひでお作で、オジサン好み」などと記載した。
*アニメに詳しいライターがごろごろいる今では、こういうスットコドッコイな楽しい誤解のある記事には滅多にお目にかからなくなってしまった。


 

ちょっとまっててね【ちょっと待っててね】
*3匹以外の誰かがいる場合に、モモが変身するときの決まり文句。姉とか知り合いを連れてくると言ってその場を立ち去る。
*いわゆる変身魔法少女ものにおいて、「変身の場面を見られるタブー」から最初に解放されたのは『チャチャ』であろうと思われる。もっともこれは「魔法や変身が当たり前の世界」という前提があってのことで、今後もこの設定は受け継がれていくだろう。


 

チロル【チロル】(15話)
*ジャックの弟。ジャックとリリーが結婚して孤立するのが自分だと気づかないあたり、やはり子どもである。


 

チンピラ【チンピラ】(8話)
*12歳のモモにイタズラとはいえラブレターを出した。本当はロリコンなのだろう。

 

 

つちやときお【土屋斗紀雄】
*脚本家。アニメのシナリオは(公式には)空モモ8話がデビューだった。ただし、現存する2話(放映では脚本:筒井ともみ)の脚本には彼の名前がある。(桃杖海姫氏のHPによる)
*その8話の脚本は、実際に放映されたものの3倍の分量があったという。


 

つついともみ【筒井ともみ】
*脚本家。デビルクイーンシリーズなどを担当した。
*空モモのあと、実写の脚本家として地位を築いた。
*『ロマンアルバム』のインタビューでは、空モモへの醒めた見方が他のスタッフと比べて際だっていた。


 

てつアレイしろくまくん【鉄アレイ白熊くん】
*34・42話に登場。北極の氷の上で体力づくりに励む。


 

デカイツラー【デカイツラー】(39話)
*ギャングのボス。ママの父親カポ・カポネの子分。EDテロップでは「デッカイラー」になっていた。


 

テニスコートにあかいバラ【テニスコートに赤いバラ】
*6話のサブタイトル。
*ナイター設備もないコートで、夜どうやってボールが見えたのだろう?


 

デビルクイーン【デビルクイーン】(50・55・61・62話)
*リンゴ栽培とメカに強いという、訳の分からないオバハン。独身。
*『夢の中の輪舞』では出番がないためキリギリス国の首相(当時のイギリス首相は「鉄の女」サッチャー)になっていたが、彼女にはやはり首相より女王が似合った。
*空モモの登場人物では抜群の生命力を誇り、いわば「佳人薄命」の逆をいく女性。
*しかしセーラ婆さんのように海モモには生き延びられなかった。


 

デビルクイーンシリーズ【デビルクイーンシリーズ】
*デビルクイーンが中心となって活躍する50・55・61話のこと。いずれも脚本:筒井ともみ、演出&絵コンテ:湯山邦彦、作監:わたなべひろし。
*パート2の華ともいうべきエピソードである。


 

デビルクイーンのてした【デビルクイーンの手下】
*50話には3人登場。うちジャック・オレンジ(青ヒゲ)とトニー・カーキチ(A)は55・61話にも出演したが、残る一人(B)は闇に消えた。
*あえていうまでもないが、名前のある二人はいずれも映画俳優のもじり。


 

テレビとうきょう【テレビ東京】
*旧東京12チャンネル。空モモのキー局。
*この当時は低予算のアニメが多い局といわれた。その反面視聴率のノルマは低く、空モモの奔放な内容はそうした局事情がある程度寄与した結果であると思われる。
*その後ファミコン番組にアニメが淘汰された時期を経て、今では「大きなお友達」向けも含め最もアニメに熱心な局となった。


 

てんごくのでんわばんごう【天国の電話番号】
*44話でエンジェルくんの出した名刺に書かれていたもの。当時の葦プロの電話番号であった。


 

でんわき【電話機】
*ペットハウスの1階にあるものは当初ダイヤル式で、39話からボタン式になった。が、パート2ではダイヤル式に逆戻りしていた。
*他に2階の寝室にも電話がある。


 

どいみか【土井美加】
*声優。空モモではママの役であったが、それ以外にもレギュラーキャストの中では最も多くの役をこなしたと思われる。
*特にママの出なかった15話・29話ではEDテロップにそれぞれ「チロル」「少年A」の役で名が出た。本来の役以外で名が出たのはレギュラーキャスト中彼女だけである。*ちなみに29話では空中宣伝カー役も演じている。
*『クリィミーマミ』でも優の母親役で「若いのに母親役が多い」と言われていたが、今ではすっかり板に……という話はガイナックス辞典にも書いたっけ。


 

とうだいモモぼん【東大モモ本】
*正式には『Minky Momoの本』。東京大学SF&アニメ研究会が1984年に刊行した空モモの同人誌。
*メインスタッフから感嘆され、「哲学的」な分析をした同人誌といわれた。
*WWFの見地より評価すると、モモファンジンとしての高い完成度は認められるものの、その解析は還元的構造分析にとどまり、いわゆる哲学的解釈はほとんどまったくなされていない。
*今日の目で見て、この本が評価されたのは東大云々よりは、インターネットやパソコンはおろかワープロすら満足になかった時代に120ページというボリュームで文章本を作り上げた点と、モモファンではない執筆者も参加したことによる批判的評価も含んだ「冷静」な視点の寄与が大きいように思われる。いわゆる会員制サークル型の同人活動が全盛だった時代を物語る一冊ともいえる。


 

どうぶつほごかん【動物保護官】(20話)
*モモの変身。
*『戦国魔神ゴーショーグン』のヒロイン、レミー島田はテレビ最終回でこれに転職したと紹介されていた。モモと共演したらおもしろいだろう。(小山茉美が困るか)


 

ドーデモインディアン【ドーデモインディアン】(51話)
*ドコカノ撮影所で、カジラに頭を坊主にされた人。
*「ロマンアルバム」によると別名「保坂インディアン」とのことだが、おそらく制作進行の保坂和彦氏がモデルと思われる。


 

ドコカーズ【ドコカーズ】(25話)
*オーナーの気まぐれでミラクルズと対戦して敗れ、ワールドシリーズ優勝の栄光に泥を塗った哀れな球団。
*でも優勝するだけ自分の贔屓チームよりマシだよなぁと思った人も多い。


 

ドコカノくに(または「ドコカノこく」)【ドコカノ国】
*空モモの舞台となった国。都合によって日本になったりアメリカになったりする便利な国。グルメポッポで世界の主要箇所に一日で往復できる場所にある。
*1話の冒頭ナレーション、47話予告(ママ)、63話の黒雲は「ドコカノクニ」、42話の副官と43話のジョニーは「ドコカノコク」と呼んだ。「ニホン」と「ニッポン」のようなものだろう。


 

ドコカノじょうほうぶ【ドコカノ情報部】(21・22話)
*12歳のモモをミラノまで呼びつけるわ、子供用やプラモデルの兵器を与えるわ、パリに軍隊を派遣するわ(主権侵害の疑いがある)というような、ろくでもない組織。


 

ドコカノまち【ドコカノ町】
*空モモの舞台となった町。海に面している。
*都合によって大都市になったり地方都市になったりする、便利な町。
*13話では「市長」が出てくるが、パート2の55話では「町会議員」がいることになっている。
*この安直なネーミングは首藤剛志の発案。下町がいい、山手がいい、代官山がいいといいう議論にうんざりした彼が「じゃ中間をとってドコカノ町ということに」。が、実は首藤剛志は最初からドコカノ町にするつもりだったらしい。


 

とだひろし【戸田博史】
*シナリオライター。土屋斗紀雄とともに空モモのメインライターとなった。
*1982年夏のスタッフ・声優の箱根旅行の折に「キス魔事件」を起こした人。


 

ドッシー【ドッシー】(23話)
*王妃様のペットの怪獣。王様の家出騒動のきっかけになったが、その後の処遇は不明。

トニー【トニー】(29話)
*UFOだけが友達という、メカフェチみたいな少年。


 

トミー・あしだ【トミー・芦田(アシダ)】
*芦田豊雄の通称。
*王妃様がかつて求婚した美青年。43話。このキャラクターは、当時女性アニメファンに絶大な人気を誇った『六神合体ゴッドマーズ』の主人公・マーズがモデルである。
*そういえば『夢の中の輪舞』の冒頭でモモが乱射したのはトミーガンだった。


 

トラックのうんてんしゅ【トラックの運転手】(46話)
*モモを殺した張本人。オモチャを運んでいたが、これはスポンサーの圧力で打ち切りが決まったことへの皮肉であると思われる。


 

ドランコ【ドランコ】(54話)
*ヘブン島の呑んべえパイロット。モモの変身を目撃するが、酔いで目がおかしくなったためと信じていたので、ばれずにすんだ。


 

ドリームコンピューター【ドリームコンピューター】
*フェナリナーサの王宮の中にあるコンピューター。4話と49話に登場。
*フェナリナーサの最高知能らしいが、その割には宝石の説明を王冠の説明書にまかせたり、「なるようになるダバないダバさ」と答えるなど、ずいぶんいい加減な性格をしている。
*4話ではゲストの声優が演じたが、49話では千葉繁の二役。


 

トンガ【トンガ】(6話)
*テニスプレーヤー。相撲かプロレスにでも転向した方が幸福になれると思う。


 

とんがれ、とんがれ、ととんがれ【尖れ、尖れ、ととんがれ】
*王冠にハッピーティアーがつくたびに王様が口にしていた文句。これから王様には花札の趣味があると推測されたが、『夢の中の輪舞』でそれが証明された。


 

トンフルエンザ【トンフルエンザ】(39話)
*いくら「ブタの風邪」だからってこの名前は……。


 

 

《 な 》

 

 

なかむらただし【中村正】
*声優。ドラマ『奥様は魔女』のナレーションが有名。(奥様の名前はサマンサ、旦那様の名前はダーリン……)
*空モモでは「モモグラフィティ」のナレーションと予告(48話)、『夢の中の輪舞』の冒頭ナレーションに出演。『夢ロン』のムックでは「私も本編に出して下さい」とコメントしていた。


 

NASADA【NASADA】(30話)
*ドコカノ航空宇宙局。職場に愛人を同伴できたり、テレビモニターで野球中継が見られるなど、遊んでいるとしか思えない。モモたちがいなくても、ショッテルがまともに飛んだか、はなはだ疑問である。別の人間を飛行士と間違えるルーズさも当然といえよう。


 

ナナ【ナナ】(33話)
*女性アンドロイド。ご飯がエネルギー源ではないらしい。
*彼女のエピソードはいわゆる「ピグマリオン説話」(女性の彫像に恋愛した王様を見て神様が彫像に命を吹き込んだギリシア神話)のバリエーションであるが、やはりそれをモチーフとする映画『ブレードランナー』の公開も1982年だった。
*エミール・ゾラの同名小説の主人公(娼婦)や『ピーターパン』に登場するセントバーナード犬もこの名前。元ネタはどっちだろう?


 

なるようになるダバないダバさ【なるようになるダバないダバさ】
*王様の口癖。そのイージーな性格を表しているが、それはモモにも遺伝している。
*『ミンキーモモ』という作品の基本ポリシーだともいえる。


 

なりきりっこ【なりきりっこ】
*スポンサーであるポピーが、モモグッズのCMで使っていたフレーズ。
*本編に登場したのはやっと40話になってからだった。


 

ニイル・サーモン【ニイル・サーモン】(57話)
*貧乏シナリオライター。
*出版物でよく「ニイル・サイモン」と誤植されたが、それではパロディになっていない。(ニイル・サイモンはアメリカの著名な劇作家)
*57話自体が、「モモでニイル・サイモンがやりたい」というスタッフの産物だったらしい。もっとも作品の出来は着想のところで終わっていたような印象だった。


 

にしじまかつひこ【西島克彦】
*アニメーター、演出家。空モモ放映の頃スタジオライブに所属したが、もっぱら『うる星やつら』に参加して名を馳せ、のちにライブから移籍した。
*ライブ作画の36話や42話に出てくる「アゴが細くて出っ歯」のキャラクターは彼がモデルだといわれている。(36話では工事の作業員、42話では爆撃機のパイロット)
*『プロジェクトA子』の監督を務め、『アニメージュ』に載ったコメントが宮崎駿の怒りを買ったのは、すでにライブを出た後のことである。


 

にしむらじゅんじ【西村純二】
*アニメ演出家。3・8・15話に絵コンテ・演出で参加。(15話は絵コンテのみ)空モモ初期の傑作を生んだ。
*その後スタジオ・ディーンに移籍して『うる星やつら』に参加、空モモには戻ってこなかった。放映当時のインタビューで首藤剛志は「センスがいいんだけど最近参加してくれない」とコメントしていたが、『うる星やつら』に引き抜かれていたわけである。
*近年は『逮捕しちゃうぞ』の監督等で有名。


 

にしゅうかんのズレ【二週間のズレ】
*雑誌『アニメージュ』1982年3月号で放映開始が3月4日と予告されたこと。加藤PDもそう書いているので、当初この予定だったことは確実とみられる。
*ずれた原因は不明だが、やはりキャラデザインでのもたつきが尾を引いた?


 

にっこうきじこ【日航機事故】
*『夢の中の輪舞』公開の折、「ロマンティック・ファンタジー」などと謳って何の罪もない子どもらを映画館に集めたまではよかったが、ストーリーにあった飛行機事故が東京での上映期間中(1985年8月12日)に起きてしまったからさあ大変。揺れる飛行機の中でパパがいつ手帳に遺書を書き始めるのかとはらはらして気まずかった。
*当時『Dr.スランプ』のアニメにもジャンボが天国に行ってしまう話があって物議を醸した。


 

ニュータイプ【ニュータイプ】
*角川書店が発行しているアニメ雑誌。
*1985年8月号表紙にスクール水着のモモを使ったが、それとは裏腹に中に空モモの記事はほとんどなかった。


 

にゅうよくシーン【入浴シーン】
*ぴえろシリーズではふんだんにあったが、空モモのテレビシリーズには皆無だった。
*ペットハウスの設定に風呂がなかったことが原因の一つと思われる。
*『それからのモモ』には登場したが、海モモではやっぱり登場しなかった。


 

ネコガシンダ【ネコガシンダ】(42話)
*ドコカノ国空軍の最高級秘密指令NO.1の暗号名。こんなアホな名を付けたばっかりに、世界を最終戦争の瀬戸際まで追いやった。


 

ねつぞうコメントじけん【捏造コメント事件】
*雑誌『マイアニメ』1983年6月号の空モモ記事に首藤剛志のインタビューと称するものが掲載されたが、実はその大部分が岩田某という記者による創作だった。
*本稿の初発表時はワープロでは「捏」の漢字を使えなかった。


 

のださくき【野田作樹】
*空モモに参加した演出家。
*空モモの後葛岡博という名前で仕事をするようになった。山田雄三といい、名前を変えるのには何か理由があるのだろうか?


 

 

《 は 》

 

 

ハーイ、ミンキーモモです【ハーイ、ミンキーモモです】
*10話あたりまで予告編はほとんど毎回このセリフで始まっていた。


 

パーティードレス【パーティードレス】(15話)
*モモが霧の山ホテルでのパーティーの際に着用。胸に蝶をあしらい、背中が大きく開いたデザイン。
*ちなみに15話作監でもある上條修の描いた18歳モモの各種コスチューム案の中に、これとほぼ同じものがある。(「ディスコ・スタイル」と但し書き)


 

はか【墓】(46話)
*46話に登場するモモの墓碑。輪のついた十字架である。
*キリスト教本来の土葬だと、埋葬時は簡単な仮の墓標を立てるだけで、棺が腐って盛り土が落ち窪んでからきちんとした墓碑を建てる。(通常埋葬の数カ月後)46話の描写はこの原則には従っていない(ようにみえる)。


 

はかせ【博士】(14話)
*マッドサイエンティスト。カーレース妨害のための様々な装置を開発したがすべて失敗した。
*当時中州産業大学の教授ではないか、といわれた。(付言すると、これは昔タモリが自称した肩書きである)


 

はかせのいじょうなあいじょう【博士の異常な愛情】
*1963年、キューブリック監督の米国映画。空モモ42話とよく似たシーンがある。
*それにしても2001年になってもB52が現役で飛ぶことになろうとは、冥界のキューブリックも予想していなかったことだろう。
*ちなみに空モモ42話の爆撃機はB52とは少しデザインが異なる。(桃杖海姫氏による)


 

はくしゃく【伯爵】(26話)
*ウラヌスによって手塚漫画にでも出るような顔にされていたが、モモのおかげで美青年に戻った。
*なのに、なぜか42話では前の顔でアッチノ連邦の戦闘機に乗っていた。


 

バスのうんてんしゅ【バスの運転手】(10話)
*モモの変身。
*このエピソード放映4年後の1986年になって、ようやく日本でも女性の観光バス運転手が京都で誕生した。
*ちなみに10話の脚本ではなぜか京都見物に行くことになっていた。世界観があわなかったか、脚本を書いた渡邊由自はこのあと空モモに参加していない。


 

はせがわけいこ【長谷川桂子】
*アニメーター、イラストレーター。渡辺浩の夫人。
*26・36・55・61話で原画を担当した。
*55話(作監わたなべひろし)では、モブシーンに彼女に似た少女を何人か発見できる。


 

はちぶんのいちミンキーモモ’88【1/8ミンキーモモ’88】
*大阪のガレージキットメーカー・ムサシヤが1988年に発売した空モモ(12歳)のフィギュアキット。
*フィギュア勃興期のこの当時、魔法ものはぴえろシリーズの製品化が先行し、モモファンは切歯扼腕していた。そんな中、本格的な空モモフィギュアとして最初に登場したのがこのキットである。
*あのヘアスタイルを再現するため、頭は相当に「重かった」らしい。


 

ハチミツたっぷりのワッフルとカフェオレ【ハチミツたっぷりのワッフルとカフェオレ】(46話)
*モモの「最後の朝食」。栄養に偏りがある。事故を回避できなかった原因か?


 

はつこうかいミンキーステッキ!【初公開ミンキーステッキ!】
*1話でモチャーが言ったセリフ。だが、一体誰に向かって言ったのかは不明。


 

はっとりあゆみ【服部あゆみ】
*アニメーター。
*空モモのキャラクターデザインに参加。モモの「お多福饅頭」な顔立ちとピンクの髪、活動的なコスチュームはこの人によるところが大きい。


 

はつのり430えん800mごとに50えん【初乗り430円、800mごとに50円】
*デカイツラーがカポ・カポネの娘婿とわかったパパに車を勧めるとき、ケチなことを言っているのではない、と引き合いに出したもの。
*この当時の東京でのタクシー料金と思われる。
*ちなみに1999年現在、東京の標準的なタクシー初乗り料金は660円にまで上がっている。


 

ハッピーティアー【Happy Teara】
*王冠にはまる誕生石。本来は「ティアラ」(王冠)の意味だが、ここでは宝石の意味に使われている。
*筆者はずっと Happy Tear (幸せの涙)だとばかり思っていた。これはパート2での「モモの涙」の設定からの邪推も含まれている。
*42話での辻褄合わせには呆れるのを通り越して感心してしまった。
*でも『イタダキマン』のオシャカパズルよりはマシではないだろーか。


 

バトン【バトン】
*シナリオでのミンキーステッキの表記。本編ではずっと使われなかったが、63話でシンドブックのセリフに登場。
*スタッフのミスなのか、最後くらいよかろうと使ってしまったのかは不明である。
*が、一般に終了が決まるとスポンサー商品の扱いに制約がなくなるという話なので、後者の可能性が強い。


 

パパ【パパ】
*本名ロビン。ペットショップの経営者にして世界的獣医。
*26話までに登場したのは12回。そのためパパ役の納谷六朗は「もっと出番を」と訴え、以後出る話が増えた。
*11話では目一杯めかし込んでいったロンドンに、『それからのモモ』では平服を着て行った人。海モモには登場しなかったので、実際のロンドン移住時にどうだったのかは不明のままである。


 

パパ&ママ【パパ&ママ】
*『それからのモモ』では12年もたっているのに全然老けていない。46話の夢の場面の老けぶりとの落差が激しいが、たぶんモモの反抗期がよほどひどかったのだろう。
*もっとも海モモ未登場なので本当のところはやっぱり不明。


 

パパがほんとうはサンタクロース【パパがほんとうはサンタクロース】
*41話のラストで流れた歌。その正体が取り沙汰されたが、実はこういうタイトルだった。その他の詳しい曲データについては桃杖海姫氏のHPを参照。
*著作権を放棄した曲であるため、特定の作品に従属したアルバムに収録することができず、ソフト化されていない。
*筆者には「パパレホントはサンタクロース」と聞こえたため、てっきり空モモのオリジナル曲だとばかり思いこんでいた。


 

はばらのぶよし【羽原信義】
*葦プロ出身のアニメーター。
*空モモの動画がこの業界での初仕事であった。以後葦プロを代表するアニメーターに成長したが、さしてミンキーモモへの思い入れはないようだ。人のことだからしょうがないとはいえ、ちょっとさびしい。


 

ババリとう【ババリ島】(18話)
*地球のモモ一家がバカンスに出かけた常夏の島。まわりに船が七隻も沈んでいるので、海の難所でもあるらしい。


 

はらえりこ【原えり子】
*声優。空モモのゲスト少女キャラ声優としては、秋山るなと双璧をなす。猫のローズマリー(11話)はともかく、16話のララ、27話のチャコ、59話のフェアリーと演じた。
*『銀河漂流バイファム』ではペンチではなくてシャロン役だった。
*ずっとのちに一時芸名を「光野栄里」と変えたことがある。


 

ハルク・モーガン【ハルク・モーガン】(57話)
*プロレスラー。半魚人のマスクをかぶるヒールだったが、のちBFに転向。
*彼の名前の元ネタの一人、ハルク・ホーガンの方は逆にストロングマシーンのマスクをかぶり、「ハルク・マシーン」と名乗って受けていた。
*この名前はほかに小説家か何かのパロディだが、調べる気力もないくらい面白くない回だったのでパス。
*EDテロップによると「半魚人」と「ハルク」は別の声優が演じたことになっている。

 

 

パンチラ【パンチラ】
*1話からすでに存在。46話にすらある。「ネコパンツ」で一躍有名になった。
*『夢の中の輪舞』については、作監のわたなべひろしが「なくすつもり」と表明したが、結局は同じ穴のムジナであった。


 

ピーター【ピーター】(45話)
*独身の中年男性。三匹とモモをかばって撃たれるが、モモの超パワーにより回復。(超人ロックか、おまえは……ってわかるのかいな?)
*彼の名はピーターパンにちなんで母親が付けたという。
*ちなみにシナリオではウラジミールという「青年」だった。


 

ピータータン【ピータータン】(40話)
*ママが少女時代に、夢の世界で自分のガーディアンとして作った人物。
*ペーターと比較した場合、単純直情な彼の方が本来のピーターパンのパロディとしてはよくできているように思われる。


 

ピーチボーイ【ピーチボーイ】(49話)
*ホラ吹き少年。
*日本でもない国であのヘアスタイルを考えた独創性は侮れない。


 

ヒーローシンボリ(ー)【ヒーローシンボリ(ー)】(1話)
*競走馬。ガチョ(ー)ンシンボリ(ー)の兄。「賢兄愚弟」の典型であったが、毒を盛られた上に代役の弟に優勝されて地位を落とした哀れな馬。
*名前の表記についてはガチョ(ー)ンシンボリ(ー)の項を参照。


 

ビクターミンキーモモクラブ【ビクターミンキーモモクラブ】
*『瞳の星座』発売に連動してビクターが企画したファンクラブ。
*当初1500人を集める予定だったが、申込者がその3分の1にも届かずあえなく頓挫した。
*この挫折により、ビクターによる空モモ関連の企画には終止符が打たれた。


 

ひさびさのまほうしょうじょもの【ひさびさの魔法少女もの】
*空モモ放映開始の時によく言われたこと。『魔法少女ララベル』の終了から約一年後のスタートだったため。
*その後『パステルユーミ』のあと『アッコちゃん』(二作目)まで約二年があいたこともあったが、1990年代に入って「魔法少女もの」が多様化し、今では何らかの形で魔法少女ものとよべる作品が常に放映されている。


 

ビジョン【ビジョン】
*王宮にあるテレビで、モモをどこまでも追いかけて映し出すという偵察衛星のような機能を持つ。
*画像の映る携帯電話の実用化も間近となった今では、さして驚くようなものではなくなってしまった。


 

ひとみのせいざ【瞳の星座】
*1987年1月に発売されたビデオ。「ミンキーモモSONGスペシャル」という別名の通り、歌に映像を乗せた一種のミュージックビデオ。既発表曲にはテレビシリーズの再編集が用いられ、新曲の「瞳の星座」の部分だけが新作アニメだった。
*現在のところ、空モモオンリーの映像としては最終作となっている。
*アニメ業界が「冬の時代」を迎えていた当時、以前の人気作品でもう一度商売をする企てが各社で行われ、これもその一つであった。
*「瞳の星座」の歌はレコードやCDといった音の媒体には未収録である。


 

ピピル【ピピル】
*メスの鳥。フクロウには見えないが、夜でも目が見えるようだ。
*初期設定ではオウム。性別もメスだった形跡はない。


 

ひみつへいき【秘密兵器】(22話)
*グルメポッポの「設定にもない」兵器。ただのタケコプターである。


 

ひょうし【表紙】
*空モモがアニメ誌の表紙を飾ったのは『アニメージュ』(1982年9月)、『ジ・アニメ』(1983年1月)、『月刊OUT』(1983年1・5月、1985年7月)『アニメック』(Vol30)、『マイアニメ』(1985年7月)、『ニュータイプ』(1985年8月)の計8回。
*このうち、普段のコスチュームを着ているのは『マイアニメ』のものだけ。(『ジ・アニメ』のものは上からオーバーコートを着ている)いつもは同じ服しか描けない描き手の欲求不満が出たのかもしれない。
*ちなみにそれ以外の服装は、ビキニ、振り袖、セーラー服、看護婦、バレエチュチュ、スクール水着という内容である。


 

ピンクダイヤモンド【ピンクダイヤモンド】(35話)
*リヒテンブルグ王国の特産品。このブローチがリヒテンブルグ王室での、女性への求婚のサインだった。
*フェナリナーサとは逆のパターンである。


 

ファイナル・メッセージ【ファイナル・メッセージ】
*最終回である63話のEDのあと(本来予告編の入る部分)に流されたもので、12歳と18歳のモモの「対話」構成。最後は二人で「フェナリナーサで会いましょう!」
と叫ぶ。
*画面は本編の場面をいくつかつないで流した。
*この呼び方は筆者が勝手に名付けたものなので、あんまり広めないように(笑)


 

ファンロード【ファンロード】
*ラポート発行のアニメ・コミック関係の投稿雑誌。旧名『ふぁんろーど』。
*空モモ放映当時は誌上で読者に人気が高く、2冊の空モモ別冊を刊行した。
*しかしレギュラー企画の「シュミの特集」のテーマにはなぜか選ばれず、他のテーマでも「ミンキーモモ」の項目に投稿が入るという現象が起きた。
*その後『夢の中の輪舞』を契機にようやく特集が実現。これを境にアミバに「シュミの特集毎回登場」の座を譲ることになった。


 

フィナリナーサ【フィナリナーサ】
*フェナリナーサの変名。かつて首藤剛志が自作のミュージカルで使用したもの。
*4話でうっかり使われてしまい(シナリオのタイトルも「フィナリナーサの謎」混乱を招いた。
*19話(「機械じかけのフェナリナーサ」)放映後は混乱も収まったが、雑誌『アニメック』はなぜかそれ以後もこの呼び名にこだわった。


 

フェアリー【フェアリー】(59・62話)
*アソコノ公園で絵を描いていた少女。後にクレアド星に移住し、ペンチ・イライザというペンネームで詩を書くようになったといわれる。
*彼女の設定書には「お、おもいがけずかーいくなったなー、ゲストにはもったいないな」といってヨダレを垂らすトミー芦田の絵が添えられている。彼女の後の運命はすでに決まっていたのかもしれない。
*ちなみに『夢の中の輪舞』のモブシーンには本物のペンチが出ている。


 

Fairy Princess Minky Momo【Fairy Princess Minky Momo】
*空モモの英訳題名。ただし、英語圏での輸出放映では別のタイトルも使われている。
*もしもこれが Magical Princess だったら、チャチャの方は「フェアリープリンセス、ホーリーアップ!」と叫んで変身していた?


 

フェナリナーサ【フェナリナーサ】
*首藤剛志氏の造語。fairyとnursaの合成らしいが、綴りはFenarinarsa。
*空モモの故郷の夢の国。かつて地球上にあったが、現在は周回軌道上にある。以前はアメリカ大陸にあったらしい。
*年中虹がかかっている。この原理については「国土の半分に常に雨が降っている」「レインボーマンの仕業」などの説が唱えられている。


 

フキール・ホラーはかせ【フキール・ホラー博士】(17話)
*変態科学者。ライアンになり損ねた人。
*妖怪も作ったが、あれではB級以下である。


 

ふくしひでき【福士秀樹】
*空モモに最も多くゲスト出演した声優。(24回)


 

ふじんけいかん【婦人警官】(8・36・58話)
*モモがシリーズ中最も多く変身したもの。8話のものが有名だが、個人的には36話も好きだ。


 

ふじんけいかんってつらいのネ【婦人警官ってつらいのネ】
*8話のサブタイトル。脚本:土屋斗紀雄、演出・絵コンテ:西村純二、作監:上條修。*多くのアニメファンやアニメ雑誌が空モモに注目するきっかけとなり、以後のシリーズのスタイルを作った。その意味で空モモの中でもエポックメイキングなエピソードといえる。


 

ふちざきゆりこ【渕崎ゆり子】
*劇団こまどり時代からの長い芸歴と幅広い演技力を持つ声優。
*個人的には『夢の中の輪舞』のモチャー役はこの人にやってもらいたかった。(木藤玲子以外という条件で)


 

ふちょう【婦長】(7話)
*クンフーの心得もある中年オバハン。なぜか大阪弁をしゃべる。


 

ふつうのおんなのこ(I)【普通の女の子(I)】(23話)
*モモの変身。12歳をストレッチしただけ。
*海モモも同様の変身を行った。


 

ふつうのおんなのこ(II)【普通の女の子(II)】(43・46話)
*18歳モモの一つ。青のセーターとチェックのスカート姿。職業は不詳。
*髪飾り(星)は黄色だが、43話にはエラーで青くなっている箇所がある。


 

ブラックキャット【ブラックキャット】(56話)
*モモの変身。レオタードがレッドキャットより色っぽいが、『夢の中の輪舞』にパワーアップ・レッドキャットが現れてあまり差がなくなってしまった。


 

プラモデル【プラモデル】
*放映終了後にバンダイが1/12の空モモフィギュアを発売した。ミンキナーサがおまけで入っていた。
*当時は『うる星やつら』のプラモデルなどもあった。
*少女キャラクターを作るのに格好のサイズだったため、改造用に購入したモデラーも多かったらしい。


 

ブルート【ブルート】(28話)
*極道ポリス。12歳のモモですら逮捕しようとする執念はとてもまともとはいえない。*しかし昨今では現実の警察官にも負けず劣らずの事例が増えてしまった。


 

ふるやとおる【古谷徹】
*声優。ゲストとして17・38話の二回出演した。
*当時夫婦だった小山茉美と別れたのは、それから2年ほど後である。


 

ヘアバンド【ヘアバンド】
*黄色いリボンと星形の留め具のついたもの。モモのトレードマークの一つ。
*就寝時ははずすとき(1・46・55・62話)とつけたままのとき(4・9・12・29・44話)がある。
*リボンと星は必ず向かって左側であり、右側になっている写真は裏焼きと思ってよろしい。
*当初カチューシャと思われていたが、46話で否定された。あれでは頭にとどまっていないように思えるが、かわいいからいいや!


 

ペーター【ペーター】
*『夢の中の輪舞』の主人公。ピーターパンのパロディキャラだが、「ハーメルンの笛吹き」の要素も合わせ持っていた。


 

ペーターのおうこく【ペーターの王国】
*「南のマンナカ島」にあった。「逆フェナリナーサ」だそうである。


 

ペットハウス【ペットハウス】
*モモが地球で居候していた家。ペットショップをかねる。
*別項で風呂がないことは指摘したが、設定書によると便所もない。これについては「モモは排泄しないから」という説がある。(パパとママは不問らしい)
*1話でモモは勝手に部屋を作ってしまった。このときに便所をつぶしたという解釈もある。


 

ペテンしのノクターン【ペテン師のノクターン】
*58話のサブタイトル。『モモグラフィティ』を除くと作監のいない唯一の回。
*これは原画の田中保が多忙で修正まで手が回らなかったためらしい。とはいえ、もう一人の原画が須田正巳(のち『北斗の拳』総作監など)というベテラン勢だったため、無修正でもOKだった。


 

ペトロ【ペトロ】(27話)
*ポンミューダ島の少年。船長を気取っていたが、海賊を見て失神。気がついたときには事件はすべて片づき、「フェナリナーサ体験」できなかったというアホな少年である。


 

ぺぺ【ペペ】(12話)
*ルピンの息子。父親の泥棒趣味をやめさせる「ミイラ採り」だったが結局ミイラになった。


ベリリッチ【ベリリッチ】(24・63話)
*富豪。ユニコーンに執念を燃やす。ネーミングの安直さは『ナニワ金融道』を連想させる。
*63話では「ベリプーア」になって現れた。
*24話では片言だったのに、63話では流暢に話していた。


 

ペンギンのクシャミのエキス【ペンギンのクシャミのエキス】(21・22話)
*ボワロ博士の発明品。夏でも雪を降らせられるという。効果は絶大で、夏のセーヌ川を凍らせてしまった。


 

へんしんシーン【変身シーン】
*OPでは9話、本編では11話から変更。変更後のものは全部流すと40秒ほどかかるが、パート1後半にはほとんどカットされていた。
*パート1は「新体操」と呼ばれた。パート2はさしづめ「水芸」であろう。
*さる絵本ではセミヌードの箇所にレオタードを加筆していたという。


 

へんしんのじゅもん【変身の呪文】
*1〜4話では「ピピルマ…(中略)ドリミンパ」だけで、口調もゆっくりだった。
*5話では後ろに「スチュワーデスになれ〜」、6話では「アダルトタッチでテニスプレーヤー」と続けた。この二つが組み合わさって7話から「ピピルマ…(中略)、アダルトタッチで○○になれ〜」というスタイルで定着した。
*この最後のものは、(フレーズを変えただけの海モモの呪文とともに)魔法ものの呪文では今なお最長である。
*『セーラームーン』以降は「平易な呪文」「呪文よりもBGM重視」という傾向が顕著となり、『おジャ魔女どれみ』などで多少「呪文回帰」の動きも見られるものの、ミンキーモモを越える長さのものはもう出てこないと思われる。


 

ペンダント【ペンダント】
*モモが持つもので「女王のペンダント」と呼ばれる。「よいこと」をすると光るがその光り方には4種類ほどある。
*特にハッピーティアーがつくとき(13話以降)には、飛び出した光がわざわざ地球を3周したあと、フェナリナーサ王宮のアンテナに曲がりながら到達するという芸の細かさである。
*当初のデザイン通りのものが玩具化できず、結局アニメの方を玩具に合わせた。9話からのOP変更の主因はそれだったという。(桃杖海姫氏の教示による)


 

ペンダントのきまり【ペンダントのきまり】
*「女王のペンダント」を拾った男性(夢の国の住人に限る)が女王と結婚して王となるきまり。フェナリナーサの王家では子どもは女子しか生まれないらしい。


 

ポインター【ポインター】(2話)
*ビクターの犬に似ている。


 

ほうせきランプ【宝石ランプ】
*ごく初期に、点滅する王冠のことを王様がこう呼んでいた。


 

ボーマンせんちょう【ボーマン船長】(30・63話)
*NASADAの宇宙飛行士。マイティマウスの椅子に座り、プティアンジェのゴミ箱のある部屋で、けん玉・野球ボール・パンダのぬいぐるみ・エンタープライズ号の模型などを机の上に並べて、「マッチ売りの少女」に涙していた。
*王子さまスタイルを見て「邪気がないのが一番の邪気」という言葉が筆者の頭に浮かんだ。
*『夢の中の輪舞』ではついにショッテルにまでお伽話を持ち込んでいた。周囲が彼の趣味を持て余したとも考えられる。


 

ポール【ポール】(41話)
*サンタを信じなかったために、6人ものサンタを集めた少年。


 

ポシェット【ポシェット】
*モモのアクセサリー。プラスチック製らしい。ふだんは空で必要に応じてものを入れる。(例:34話でパパの写真、35話でブローチ、45話でネズミの目薬)
*46話では事故の演出に用いられた。本編中最も目立ったのはこの場面という気もする。
*玩具販促のために、室内の場面でも身につけることを求められ、はずして描いたアニメーターはリテークを食らった。モモの描きにくい箇所の一つだったといわれる。
*必ず左肩から右腕を通してかけていた。


 

ボトムたいさ【ボトム大佐】(42・63話)
 *戦争バカの典型。モモの変身を目撃したが、運悪くそのときの記憶をなくしてしまった。
 *『夢の中の輪舞』では子どもになった設定も作られたが、本編には使われなかった。
 *そのかわりといっては何だが海モモには出演を果たした。空モモゲストキャラではセーラ婆さん、ボーマン船長と並んで三人だけという運のいいキャラクターである。

 

ポポロ【ポポロ】
*ホレホレ島に住む少年。31話。
*アルベール殿下のお供のじいや。35話。
*ジョニーとともに、スタッフのこだわりがあったらしい。
*本来はフランス語で「人々」(英語のpeopleと同じ)の意味。
*ちょいと法律を勉強した向きには「東大ポポロ座事件」が馴染み深い。


 

ホレホレとう【ホレホレ島】(31・63話)
*太平洋のど真ん中にあり、どこの国にも属さぬ中立地帯。『夢の中の輪舞』の「南のマンナカ島」はほとんどこれのイミテーションである。
*昔、王妃様が頼まれもしないのに島民を救い、お礼として頼みもしないのに石像を建ててもらった島。
*上記の設定をいわば応用して作られたのが海モモ46話「間違いだらけの神様」である。ただし、この話では王妃様は子どもの頃から今と同じ格好をしていたことになっており、空モモ31話での説明とは食い違っている。


 

ボワロはかせ【ボワロ博士】(21・22話)
*「ペンギンのクシャミのエキス」を発明してスパイごっこに巻き込まれた人。
*手塚治虫の「ヒゲおやじ」に似ている。
*名前の由来はやはりクリスティーであろうか?


 

 

《 ま 》

 

 

マーク【マーク】(53話)
*セシリアの恋人。セシリアと一緒になれたが、画家として成功したかは不明。


 

マイアニメ【マイアニメ】
*秋田書店が発行していたアニメ誌。1986年6月休刊。
*最も積極的に空モモを取り上げていたアニメ誌。唯一46話打ち切りも報じたが、その号の発売1週間後に延長が決まってしまった。
*「捏造コメント事件」などのミスがなければよかったのだが……。


 

マイティデビル【マイティデビル】
*デビルクイーンのトラック。ロケットエンジンと翼を持ち、飛行可能。
*「空飛ぶ自動車」は多くの人の夢をかき立て、試作もされたがいまだ実用化はしていない。


 

マジ【マジ】
*予告編に頻出した言葉。「でもマジにやるのだ」(6話)、「ワシゃマジに挑戦するのじゃっ!」(7話)、「マジにいくわけないのよねぇ」(23話)、「たまにはマジな予告もいいもんだな〜や」(30話)、「根暗にマジに迫るのです」(33話)、「何やら最近マジに迫って」(36話)、「あー、マジだなぁ、マジっって苦手だよなぁ」(40話)、「ひっさしぶりの予告だっていうのにマジなんだなぁ」(60話)、「これからは予告もマジになるしかないダバさ」(61話)。それだけ念を押しても空モモは「マジ」にはならなかった。(マジよ〜☆)


 

まちがいだらけのだいさくせん【間違いだらけの大作戦】
*42話のサブタイトル。作監:わたなべひろし。
*「地球を救った」という名目で一度に2個のハッピーティアーがはまるという帳尻合わせが行われた。しかしそれ以上にスタジオライブの作画とストーリーが素晴らしかったので、多くのファンがこの点を黙殺した。


 

マックカレント【マックカレント】(9話)
*設定時はマックギター。2回も盗作されたシンガーソングライター。スナフキンの真似事をしていた。


 

マッチうりのしょうじょ【マッチ売りの少女】(30話)
*持っていたマッチは「アンデルセン印」。


 

まほうだいひゃっか【魔法大百科】
*魔法の虎の巻。モモはシンドブックに持たせている。


 

まほうつかいサリー【魔法使いサリー】
*一頃「再放送の女王」の異名をとった魔法少女アニメの元祖。
*『ミンキーモモ』は『サリー』のアンチテーゼという一面も持つが、『サリー』なくして存在しなかった事実は否定しがたい。
*その意味でかつてはすべての魔法少女は『サリー』を超克できなかったのだが、近年魔法少女ものが「女児向け・玩具販促」という縛りをはずれてスタイル化し、「家元」としての『サリー』の拘束力は以前に比べれば弱くなったといえる。


 

まほうでかつじをたべちゃうの【魔法で活字を食べちゃうの】(4話)
*モモのセリフ。『ドラえもん』のアンキパンを思わせる。


 

まほうのエンジェルスイートミント【魔法のエンジェルスイートミント】
*葦プロが空モモ以来2番目に作った魔法少女アニメ。テレビ東京系で1990〜91年に放映された。監督:大庭寿太郎、キャラデザイン:羽原信義。
*最初アニメ誌には「『ミンキーモモ』リメイク」と報じられた。
*余談ながらアイテムのミントアローはのちに『チャチャ』のビューティーセレインアローに転用された。


 

まほうのプリンス【魔法のプリンス】
*『月刊OUT』や『アニメージュ』に掲載されたオープニングフィルムの歌詞テロップにあった誤記。
*桃杖海姫氏によると、放映前に訂正され本放映では流れなかったらしい。


 

まほうのぼうけんミンキーモモ【魔法の冒険ミンキーモモ】
*1話のシナリオでのサブタイトル。


 

まほうのぼうけんMOMOちゃん【魔法の冒険MOMOちゃん】
*企画初期に考えられた番組タイトル。


 

まぼろしのえんちょう【幻の延長】
*パート2開始後、63話のあとに8月末まで13話分の放映枠があいたため、再度延長するという話が出た。すでに63話までの筋立ては決まっていたので、もう一度モモがフェナリナーサに戻ってお供を入れ替えるという案が出された。
*しかし、湯山邦彦が延長反対を力説してこのプランは中止され、あいた枠には47話から59話までという不完全な再放送が流された。
*どうせなら最初から30回分枠を取ってパート2を作らせてくれればよさそうなものだが、「大人の都合」がいろいろあってそうはいかないものらしい。


 

マリー【マリー】(8話)
*新人の婦人警官。何もしないで賞状だけもらった、運のいい人。


 

ミイちゃん【ミイちゃん】(36話)
*人間誰でも歳を取る、ということを示してみせた人。モモがそれに気づかなかったのは、無理からぬことであろう。(「モモの年齢」の項を参照)


 

みさきのあ【みさきのあ】
*漫画家。一番最初に空モモのキャラクターデザインに当たったが、使われたのはモモの緑の瞳だけだった。
*『少女コミック』誌上にテレビシリーズの設定を使った空モモ漫画を連載した。残念ながら10回しか続かなかったが、これはこれで独特の味がある。


 

ミッシー【ミッシー】(32話)
*ミス湖に住む怪獣。オスよりメスが、親より子どもの方が大きい。さるデータによると、ジョン(父)が体長1m、サマンサ(母親)が体長17m・体重20t、ジミー(息子)が体長30m・体重30tとのこと。(ジョンの体重は不明)
*このサイズのサマンサをいかにして(明らかにドアのサイズが小さすぎる)アソコノ大学の体育館に出し入れしたかは謎のままである。


 

みつやゆうじ【三ツ矢雄二】
*声優。ゲスト出演者ではただ一人挿入歌を歌った。彼が演じたのがマックカレント(9話)だったため。もちろん、歌がうまかったからでもある。
*この人の歌声は生で聞くと本当に素晴らしい。


 

ミニーはわくわくきぶん【ミニーはわくわく気分】
*空モモの初期タイトルの一つ。企画が二つに分かれていた頃のもので、これはペットショップの女の子が主人公の作品案。
*主人公ミニーとその両親、それにお供のミイ(小鳥)、チイ(サル)、ホイ(犬)が設定されており、ミニーはおとなに変身できる。この企画が「魔法もの」の『魔法の冒険MOMOちゃん』と合体して空モモの原形となった。キャラデザはともにみさきのあ。
*「主人公の実家は自営業」という、ぴえろシリーズまでつながる設定の原点でもある。

 

 

みはっぴょうBGMしゅう【未発表BGM集】
*ビクターの「マニアックライブラリー」の一つとして1986年4月にリリースされた12インチシングル。モノラル録音で、番組開始時に収録されたものと思われる。すでに廃盤され、CDによる復刻は行われていない。
*音源がモノラルなのは、おそらく音楽アルバムのリリースを考えていなかったためだろう。
*このディスクに入っていない未収録BGMも多数存在する。


 

ミヒャエル・エンデ【ミヒャエル・エンデ】
*ドイツ(旧西独)のファンタジー作家・哲学者。(哲学者ではないという異論もあろうが、WWFがそう認定する)1992年没。
*『はてしない物語』からはアイディアを、『モモ』からはタイトルと名前を『ミンキーモモ』に持っていかれた。
*1974〜75年放映のテレビアニメ『ジムボタン』は彼の『ジム・ボタンの機関車大冒険』が一応の原案だが、内容は似て非なるもの。当時抄訳は出ていたが、完全な邦訳が出たのは1987年のことだった。


 

ミンキーシャワー【ミンキーシャワー】
*11話にだけ登場したモモの魔法。ケンカしている二人を引き離す。『星雲仮面マシンマン』のカタルシスウェーブに似ている……といってもみんな覚えてないか。


 

ミンキーステッキ【ミンキーステッキ】
*モモの持つ小道具。ふだんはペンダントの中に差し込まれているが、元からペンダントと一体のものかは不明。
*パート2ではグルメポッポを呼びつけたり、レーザーガン(東大モモ本では「サイコガン」と表記)になったりと様々な機能を持つ。
*玩具は1280円。パート1のものだけで3度マイナーチェンジがあったという。


 

ミンキナーサ【ミンキナーサ】(31話)
*ホレホレ島に眠っていた伝説の巨大ロボット。ピンクアロー・クイーンピピル・シンドジャック・キングモチャーの四体のメカが変形・合体してできあがる。ボイスコントロールで操縦、武器にミンキーミサイル、必殺技に胸のペンダントから出るミンキーサーベルがある。
*設定時には「バルディナーサ」。また、ミンキナーサという名前は予告編だけしか出てこなかった。(予告編でははっきり「ミンキナーサ」と呼んでおり、「ミンキーナーサ」ではない)本編ではもっぱら「合身人形」。別の呼び方に「伝説美神」というのもあったが、実際には使われなかった。


 

ミンキーモモ【ミンキーモモ】
*本編の主人公。
*「ミンキーモモ」の名は「モモ」をあきらめきれなかった大野プロデューサーが、何か頭につければよいと考え、とっさにひらめいたもの。彼によると「その感じがミルクみたいだし、ミンクのふわふわした雰囲気があって、かわいい女の子のイメージにぴったり」ということで決定したそうである。


 

ミンキーモモ、デビュー【ミンキーモモ、デビュー】
*モモの1話での第一声。最初から目立ちたがり立ったことがよくわかる。


 

ミンキーモモv.sクリィミーマミげきじょうのだいけっせん【ミンキーモモv.sクリィミーマミ劇場の大決戦】
*1985年7〜8月に全国数カ所で『夢の中の輪舞』と『クリィミーマミ ロンググッドバイ』が劇場公開された際に、製作・併映されたおまけ映像。長さは2分35秒。
*これが実現したのは、両作品の代理店が同じ(読売広告社・大野実プロデューサー)だったため。
*スタッフは絵コンテ・演出が望月智充、作画がモモ側はわたなべひろし、マミ側は後藤真砂子という内容で、小山茉美・太田貴子の両主役が出演した。
*『クリィミーマミ』側には早くにソフト収録されたが、空モモソフトへの収録は大幅に遅れ、LDボックスでようやく実現した。


 

ミンキーヤス【ミンキーヤス】
*フリーのアナウンサー。本名岩崎康雄。
*小森まなみと組んでアニメラジオ番組のパーソナリティーを務め、同番組で「好きな作品はミンキーモモ」と言ったためにこの名が付いた。
*その結果、番組イベントで空モモのコスプレをする羽目になった。


 

むせんいんしょく【無銭飲食】
*タムタム王子から逃げるのをいいことに、モモたちがやってしまったこと。(5話)怒られたのは王子だけだったから、モモがスカートをめくられてもそう文句は言えない。


 

メカにつよいじょせい【メカに強い女性】
*ママとデビルクイーンの共通点。


 

メリ(ー)ジェーン【メリ(ー)ジェーン】(2話)
*メスのポインター。だが外見はパンダ、おまけに人間になりたがったという珍犬。
*モモは一度だけ彼女を人間にしたが、これはモモが他人(?)に直接魔法を使った、ほとんど唯一の例である。
*この表記は一般には「メリージェーン」とされているが、EDテロップでは「メリジェーン」となっていたため。


 

メロンどり【メロン鳥】(28話)
*アソコノ動物園にだけいる珍鳥。しかし、つがい一組にヒナ一羽では絶滅するのは時間の問題であろう。
*海モモでは「日本にはトキという鳥がいます」という予告編が使われた回がある。


 

もちづきともみつ【望月智充】
*アニメ演出家。
*早大アニメーション同好会に所属した当時、下請けで『月刊OUT』1982年8月号の空モモ特集記事を手伝った。
*その後ほどなく早大を中退して亜細亜堂に入社。『クリィミーマミ』の演出で名を馳せた。『モモvsマミ劇場の大決戦』ではいわば最適任者として演出を担当。
*空モモについてのまとまったコメントを聞いてみたいものである。


 

モチャーとペンギン【モチャーとペンギン】
*52話のサブタイトル。シナリオや台本では「ペンギンさんのもらいっ子」。それがこのようになったのは、「モチャ」と「モチャー」の混乱を終わらせるためだった、のかもしれない。
*「子どもを失ったペンギンのために誰かを変装させる」という話は、『新オバケのQ太郎』(1971年)にも存在する。偶然の一致なのか、パクリか、別に元ネタがあるのかは不明。


 

モモ【モモ】
*ミヒャエル・エンデ作のメルヒェン・ロマン。1973年発表。1974年ドイツ児童文学賞受賞作品。
*その題名、テーマ、内容等からみて、明らかに『ミンキーモモ』の事実上の原作と呼んで然るべき関係にあるが、不可解なことに『ミンキーモモ』関係文献全般にこの作品の話題を見ることは少ない。
*舞台は「イタリアを思わせはしますが、どこともはっきりはわからない国のどこかの町」。世界中の人間たちから「生きた時間」が失われはじめる。人々の《時間》を奪う奇妙な《灰色の男たち》から、不思議な能力を持つ浮浪時の少女モモが人々に《時間》を取り戻す。
*1987年実写映画化された。その日本公開の際の吹き替えではモモ役は小山茉美のようにも聞こえたが、テロップがなく確認できなかった。ご教示を待つ。
*ジジという登場人物がいるが、空モモの欧米での放映の際、タイトル及び主人公の名前が「Gege」(ジジ)とされたのは偶然の一致にしてはできすぎに思われた。


 

ももからうまれたミンキーモモ【桃から生まれたミンキーモモ】
*1話ではなく、49話のシナリオでのサブタイトル。この段階ではピーチボーイが本当に桃から生まれることになっていた。


 

モモジン【モモジン】
*ミンキーモモ同人誌(ファンジン)のこと。
*空モモ放映当時の乱立ぶりは当時としてはすさまじかったが、のちの『セーラームーン』などに比べれば穏やかなものだった。

 

 

ももづえみき【桃杖海姫】
*ミンキーモモのBNF。M.M.C.C(ミンキーモモコレクターサークル)を主催し、モモグッズのコレクションに関しては並ぶものがない。旧名・桃杖魅姫。
*『アニメージュ』や『EYE-CON』などの雑誌にその自室がコレクションとともに紹介されたことがある。
*当WWFから彼のHPにリンクを張っている。また、当辞典の執筆(増補改訂)に当たっては多くの教示をいただいた。

 


ももたろう【桃太郎】
*この人がいなければミンキーモモはいなかった。
*しかしながら、説話研究者が桃太郎説話のバリエーションとして『ミンキーモモ』をとらえる、ということはまだ行われていない。(『桃太郎 海の神兵』は入っている)


 

桃とモモのなぞ【桃とモモの謎】
*49話(パート2の1話)のサブタイトル。ここではピーチボーイが何の説明もなしに登場するので、タイトルの「桃」の意味はまったくなくなってしまった。


 

モモのコスチューム【モモのコスチューム】
*ベスト、シャツ、スカート、それにブーツからなる。ワンピースか上下そろい、あるいはつりスカートが常識だった魔法少女アニメでは画期的なものであった。
*「ふだん着は同じものを3着持ってるの」(『アニメディア』誌1983年2月号「アニメキャラリサーチ」)だが、実は1着しかないことが46話でばれてしまった。
*18話では常夏の島、33話では吹雪の山中でもこの格好で平気な顔だったので、驚異的な断熱効果のある服だと思ったら、36話ではあっさりコートを着ていた。玩具販促等の縛りもあったのだろうが、もう少しポリシーがほしかったところである。


 

モモのなみだ【モモの涙】
*赤ん坊のモモが流した涙。結晶化して大気圏を抜け、フェナリナーサに飛ぶ。この結晶がつぶされてレーザーディスクになる。
*「普通の人間」にはこういう真似はできないと思うが……。


 

モモのねんれい【モモの年齢】
*フェナリナーサでは12歳。フェナリナーサの1年が地球の160年に相当するので、実年齢は12×160=1920歳以上。だが、王と王妃の結婚が2000年前なので、より正確には1920歳から2000歳の間となる。
*一部に「1000年眠っていたから2920歳」という主張もあったが、上記の王と王妃の結婚時点のため誤りである。ということは、モモは生涯の半分以上を眠っていたことになる。12歳にしては少々幼いところが見られるのはそのためかもしれない。
*企画初期には10歳。しかしあのまま10歳としてもほとんど違和感はない。
*1000年前の世界からやってきたのなら、おじゃる丸みたいになるのがリアルという気もする。


 

モモのパジャマ【モモのパジャマ】
*1話・4話・29話・44話・46話で違ったデザインのものが登場。パート2では4話のものの色違いが出たので合計6種類。このうち、29話のものは視聴者の少女のアイディアによるもの。46話のもの(パート2にも登場)は長谷川桂子が当時着ていたものと同じデザイン。(このパートの原画担当であるわたなべひろしの仕業)
*普段着が着たきりなのに比べるとパジャマはにぎやか。「夜のファッション」でおしゃれする方が好きとはマセた娘である。


 

もりのこもりうた【森の子守唄】
*挿入歌の一つ。9話でマックカレントが作詞作曲したものの、ガナールに盗まれた歌。実際は作詞:湯山邦彦、作曲:高田弘。
*LPではなぜか「魔法の子守唄」にタイトルが変更された。


 

 

《 や 》

 

 

ヤーチャイ・マーバットン・プルルオフ【ヤーチャイ・マーバットン・プルルオフ】
*企画初期に考えられた変身の呪文。みさきのあの漫画で使われた「プルル・オフ」はこの呪文の末尾を用いたものである。
*この呪文の解釈として、
 「ヤーチャイ」=ロシア語「ヤーチャイカ」(私はカモメ)−カで、
         私はモメ→「私はモモ」の訛り
 「マーバットン」=「魔・バトン」
 「プルルオフ」=英語 pull off (人の驚くことをやる、うまくやってのける)
 というものがある。最初の「ヤーチャイ」で自分がモモであることを示し、次の「マーバットン」でステッキに呼びかけ、最後の「プルルオフ」で「人の驚く方法で事件をうまく解決する」意味になるとのこと。(本気にしないように)


 

やきゅうしょうねん【野球少年】(46話)
*モモの事故に関して一番最初に責任がある人たち。彼らの誰かがオーバーフェンスを打たなければ、モモはボールを拾いに行かずにすんだ。


 

やまざきしょうぞう【山崎昌三】
*空モモ1話〜26話までの編集担当。19話では脚本も書いている。
*実は脚本家志望だった彼は、とりあえず映像関係の仕事につこうと葦プロに入り、編集の仕事をしながら脚本の勉強をしていた。19話が脚本デビューだったのだ。
*編集と脚本が同じ名前ではまずいと考えたか、その後名前を改めた。以降の経歴は「谷本敬次」の項を参照。


 

やまだゆうぞう【山田雄三】
*石田昌平・大庭寿太郎らと並ぶ空モモのメイン演出家の一人。
*空モモ終了後に「馬場健」の名前で仕事をするようになり、『夢の中の輪舞』の監督もこの名前で行っている。


 

ユスラレルこく【ユスラレル国】(5話)
*中近東当たりにあると思われる産油国。その富を狙うものの手によって、名前の通りになった。
*変態ガキ王族のいる富裕な国という点では、マリネラといい勝負である。
*珍獣ミツコブラクダが生息しているらしい。


 

ユニコーン【ユニコーン】
*元はフェナリナーサに住んでいたが、1000年前に地球に残った。現在はユニコーンの谷に住む。ところが、46話の夢のシーンではなぜかフェナリナーサから出てきた。
*マイルとティアの2頭は別の場所で人間に捕まったので、以前は他の場所にも住んでいたと推定される。


 

ゆめのせんし【夢の戦士】
*40話のサブタイトル。脚本:金春智子。
*63話でモモが変身したもの。
*何のために40話にこのサブタイトルを付けたか、さっぱり訳が分からなくなってしまった。
*変身魔法少女ものにおいて、スポーツや試験・パロディなどではなく「自らの運命のために敵と戦う」という設定が持ち込まれた、おそらく最初のケース。(『キューティーハニー』は別として)その意味で、『セーラームーン』以降の「戦う変身少女」の祖形の一つといえる。


 

ゆめのなかのロンド【夢の中の輪舞】
*1985年7月21日に発売された空モモのオリジナルビデオ。87分。脚本:首藤剛志、総監督:湯山邦彦、作監:わたなべひろし。劇場公開も行われた。
*当時、前宣伝の割に盛り上がりは今一つ。「アクションあり、ギャグあり、ナミダありのバラエティ感覚」(宣伝より)のテレビシリーズ前半に近い作品を求めたファンと、「夢のフェナリナーサ」のテーマを踏襲したスタッフのすれ違いが主因と思われる。
*当時のメインスタッフの発言などを見ると、スタッフ側が暗に「空モモ版ビューティフルドリーマー」をめざしていた節がある。(視聴者に空モモやアニメからの「卒業」を促すという意味で)ファンサイドが鎮静化したことで結果的にその目的は果たしたといえるが、同時に(B.Dやエヴァほど徹底できなかったために)かえって『ミンキーモモ』にこだわり続けるファンも生んだように思われる。
*最近の空モモ関係の文章ではほとんど黙殺されている。再評価が待たれるところだ。


 

ゆめのフェナリナーサ【夢のフェナリナーサ】
*BGMの一つ。LP「いつか王子さまが……」の冒頭に収録されている。
*そのBGMが使用された46話のサブタイトル。パート1の最終話。脚本:首
藤剛志、演出:湯山邦彦、作監:上條修。
*BGMが使われたのは後半の夢のシーンで時間にして約4分30秒。この間セ
リフはなく、音楽と絵だけで進行する。首藤剛志は「(湯山邦彦に)負けた、や
られたと思った」とコメントしているが、一方の湯山邦彦はまだ不完全な出来だ
と述べた。
*夢のシーンで階段を上る18歳モモの胸に、まだないはずのペンダントが一瞬
だけ映る場面がある。

 


ゆやまくにひこ【湯山邦彦】
*かつて「バイタリス・フォーク・ビレッジ」というラジオ番組で歌が放送された音楽少年。
*同じくさる漫画コンクールで上位に入った漫画少年。
*さらにさる文芸誌の公募に入選した文学少年。
*以上の経歴を生かしてアニメ界に入り、『ミンキーモモ』の総監督を務めた。
*空モモの製作に入ったとき、(前作の『ゴーショーグン』と違って)どこのアニメ誌も取材に来ないだろうと思ったという。


 

ようかい【妖怪】
*17話ではモモは「フェナリナーサのお友達」と言って平然としていたのに、58話ではお化け屋敷でひどく驚いていた。


 

ようせい【妖精】(59話)
*ドコカノ町の片隅にある公園で100年に一度の祭を開こうとした。彼らには「めだちたがりの精神」がないらしい。もっとも「目立ちたがりの精神」が旺盛すぎると一頃のコミケのように追い出されてしまうが。


 

よこくへん【予告編】
*セリフは毎回アフレコの際に首藤剛志が10分で書いていた。そのため、きちんとした台本がなく放送されたものだけが残り、出版物によってセリフに違いが生じたりした。
*パート1は45話(ここでは予告の対象となる話数。以下同じ)まで18歳のモモ。ただし、24話はサブタイトルの部分だけ12歳の声だった。46話は12歳のモモと3匹。また、放映前の番組宣伝予告は12歳のモモである。
*パート2では、18歳のモモが3回、王様と王妃様が各1回、3匹&カジラが各2回、パパが1回、パパとママの共演が1回。ママの単独がないのは、すでに47話の予告に登場していたため。
*48話の予告は「モモグラフィティ」のナレーションを担当した中村正が務めた。


 

よんへんげ【四変化】
*43話で、モモとジョニーが一緒に見た夢の場面で、踊る二人の衣装が四つ変化した。最初の二つは普通のディスコスタイルだが、三つ目のものは映画『クラッシャージョウ』でジョウとアルフィンがディスコで着ていたもの、四つ目は王子さまスタイルのジョニーとシンデレラモモであった。
*シンデレラモモとしては『夢の中の輪舞』より早かった。


 

 

《 ら 》

 

 

ライアン・ブルース【ライアン・ブルース】(33話)
*技術者。アンドロイド「ナナ」製作陣の一人。「メカは恋人」と信じてナナと駆け落ちした。
*その結果、フェナリナーサ移住に成功。案外彼はちゃっかりしているのかもしれない。(だからといって、危険ですからよい子の皆さんは決してこの人のマネをしてはいけません)


 

Love is Wind【Love is Wind】
*挿入歌の一つ。作詞:湯山邦彦、作曲:高田弘、歌:小山茉美。
*元来は歌詞のないBGMで、2話で実際に使用されている。
*しかし、歌を増やしたいと考えた湯山邦彦が独自に作詞して歌に仕立て、9話
で使われた。
*のちにLP「いつか王子さまが……」に収録されたものは大幅なアレンジを施
され、9話のものとは様変わりした。成立の事情から作曲家の方がへそを曲げて
変更された、のかどうかは不明。
*出版物ではよく「ラブ・イズ・ウィンドー」と書かれた。

 

 


ラブラブ・ミンキーモモ【ラブラブ・ミンキーモモ】
*1話のサブタイトル。
*この話では細かい設定がまったく語られなかった。このことについて首藤剛志は「視聴者にはモモの生い立ちではなく性格を見て”友だち”になってもらいたかったから」と説明している。このポリシーはそのままパパとママの関係にも当てはまる。


 

ラブ・ラブ・ミンキーモモ【ラブ・ラブ・ミンキーモモ】
*空モモの主題歌。歌は小山茉美。
*1982年1月19日にレコーディングしたときは、キャスティングはまだ決まっていなかった。つまり、小山茉美が主役だから歌ったのではない。
*小山茉美自身、まさか自分が主役になるとは思っていなかったという。
*1話のサブタイトルと項目を分けたのは、中点一つの違いである。


 

ラブリートンちゃん【ラブリートンちゃん】(39話)
*デカイツラーのペットのブタ。しかしほとんど娘のような扱いを受けている。
*村山富市元首相のことではない。


 

ラム【ラム】(13話)
*金持ちのボンボンでサッカーに強いという贅沢なガキ。スポ根ものなら間違いなく敵役である。


 

ララ【ララ】(16話)
*富豪オイル氏の孫娘。なのに自分の素性を知らずシスコで花屋をしていたという、往年の大映テレビ作品に出てくるような少女。彼女には暗い過去があるのに違いない。


 

リプリーしょうさ【リプリー少佐】(30話)
*ドコカノ国初の女性宇宙飛行士。化粧をしていてショッテルに乗り遅れた不運な人。ショッテルが帰還したとき、彼女はどうしていたのだろう?
*ちなみに『エイリアン』第1作の公開は空モモ放映開始に先立つこと2年であった。


 

リリー【リリー】(15話)
*機関士ジャックの恋人。「私も覚悟がありますからね」と言って父親の部下の葦を踏んづけた人。
*空モモのゲストキャラの中で本編中に結婚できた唯一の女性でもある。


 

ルーカス【ルーカス】(19話)
*コンピューターの天才で遊園地の管理者。自分で作ったモモそっくりの少女の絵に恋をしていたというオタク少年。
*でも空モモからキスをもらった数少ない人物の一人。


 

ルーカス・アミューズメント・パーク【ルーカス・アミューズメント・パーク】(19話)
*ルーカスのプログラムで運営されている遊園地。フェナリナーサのお城そっくりの建物がある。
*ちなみに東京ディズニーランドの開園はこのエピソード放映の翌年だった。
*コンピューターの声は土井美加。悪人に操作されて出した「だ・め・だ・め」という声に興奮した筆者は若かった……。


 

ルーカスのゼンマイロボット【ルーカスのゼンマイロボット】
*ルーカスがモモにプレゼントしたもの。「スキ、スキ、あなたがスキなのヨ〜ん」といいながら、「 I Love you 」と書いた札を差し出す。
*放映当時はルーカスの不器用な対人関係を表すツールだったが、ネット恋愛が盛んな今ではかえって純情が感じられる。


 

ルチーナ・プレシェット【ルチーナ・プレシェット】
*『銀河漂流バイファム』のキャラクター。
*4歳という設定だが、ピンクの髪に緑の瞳というデザインに空モモの生まれ変わりを連想したファンは少なくなかった。


 

ルピン【ルピン】(8・12・41・63話)
*怪盗。実は大実業家で、泥棒は趣味というタイガー・ジェットシンみたいな人。息子がいるからには妻もいるはずだが、死別か離婚か不明。離婚の方が彼らしく見える。
*上記の話の他に、15話では霧の山鉄道の乗客、28話では「警察なんてクソくらえレース」の参加者として顔だけ登場。


 

レイ【レイ】
*34話に登場した地底王国のプリンセス。寂しさを紛らすために、モモのパパを拉致して自分の父親にしてしまった。「モモのライバル」といわれたが、顔はモモのそっくりさんである。
*56話に登場したエスパー。男性。テレビではカラーなのでわかりにくいが、設定書を見るとかれの服が『バイファム』のロディ・シャッフルのものとほとんど同じデザインであることがわかる。
*アニメやコミックに「レイ」という名前が頻出する事情は考察が待たれるところだ。


 

レオナルド・メディチ・ブンドル【レオナルド・メディチ・ブンドル】
*『戦国魔神ゴーショーグン』のキャラクター。34話で地底のテレビに出演。


 

レッドキャット【レッドキャット】(12・41話)
*モモの変身した怪盗。元は「怪盗黒トカゲ」という名で、『ラ・セーヌの星』風のキャラが考えられていたという。『夢の中の輪舞』にはパワーアップ版が登場。(スーパーストロングマシーンズみたいなやつである)
*当時は「毎回変身して怪盗になる」という魔法少女ものができるなどとは予想もつかなかった。


 

ローズマリー&ハリー【ローズマリー&ハリー】(11話)
*ロンドンのウォーカー夫人の飼い猫。血のつながらない兄妹という、若松真人と若松みゆきのような猫で、恋仲にある。
*ローズマリーのデザインは『おしゃれキャット』に酷似しているように見えるが……。

 

 

ロックちょう【ロック鳥】(30話)
*『シンドバッドの冒険』に出てくる巨大な鳥。空モモの世界ではフェナリナーサの住人だが、「見かけに似合わずひょうきん」という『ミンキーモモ』によくあるキャラになっていた。


 

ロマンアルバム【ロマンアルバム】
*徳間書店刊行のアニメムック。1983年9月、58番目に空モモが刊行された。
*ビデオの普及やファンの拡散等の事情により、この少し後からほとんど刊行されなくなった。その意味では空モモが刊行されたのは幸運だったといえる。
*80年代の後半でもアニメイトなどには結構残っていた。しかし消費税導入時に回収されたため、今の古書店では結構いい値がついている。


 

ロリコン【ロリコン】
*空モモ放映からしばらくの間、つきまとった言葉。
*それ相応の事象が皆無とはいえないにしろ、どちらかといえば時代環境による不運という面の方が大きいように思われる。
*「空モモとロリコン」に関わるネタでは、SF大会「ダイコン4」(1983年)の音声企画「プログレスレポート」収載のパロディニュース「大阪城のミンキーモモファン集会」が笑える。


 

 

《 わ 》

 

 

わかいおまわりさん【若いお巡りさん】
*39話冒頭でママが歌っていた鼻歌。1956年のヒット曲で歌は曽根史郎。
*アフレコのリハーサル時は最初が「愛の賛歌」、次が「喜びも悲しみも幾年月」であったが、土井美加が「喜びの〜」の歌い出しを間違えて自信喪失したためにこの歌になったという。
*「愛の賛歌」はともかく、後の二つは土井美加の年齢にしては古い歌である。
*ちなみに最初の湯山邦彦の指示は「女の道」だった。


 

わかいころのパパ【若い頃のパパ】
*37・60話に登場。
*バーツやスコットといった『バイファム』の男性キャラとの類似が指摘されたが、誰に一番似ているかとなるとはっきり答えにくい。「バーツとスコットをまぜたような顔」というのが無難な線に思える。ただ、37話の方は多少スコットに近い。


 

わかいころのママ【若い頃のママ】
*60話。新井素子との類似は別項で記したが、『バイファム』のビデオ「ケイトの記憶 涙の奪回作戦」におけるペンチにも似ている。


 

わたしのすてきなピアニスト【私のすてきなピアニスト】
*『魔法の天使クリィミーマミ』46話のサブタイトル。脚本は土屋斗紀雄で(自らが担当した)空モモ43話「いつか王子さまが」と同じプロットを使った。
*演出担当の望月智充はそれに気づき、あえて『ミンキーモモ』と『クリィミーマミ』の違いをはっきりさせることを狙ったという。


 

わたなべひろし【渡辺浩】
*スタジオライブのアニメーター・演出家。
*OPと変身シーンが空モモでの最初の担当。13話で原画に参加。26話で初作監を務める。空モモでの作監は6回、原画参加が4回。『夢の中の輪舞』では作監を務めた。
*空モモテレビシリーズでは最も細かく、最も枚数を使い、最もモモをかわいらしく作画した。
*初作監の26話の作業中に新婚旅行に行ったり、46話でモモに奥さんと同じデザインのパジャマを着せたりした。
*『夢の中の輪舞』ではタッチが変わってしまっていた。絵柄が変わりやすいことは自身ものちにインタビューで認めている。
*海モモでの仕事ぶりや最近のイラストの傾向などから、モモファンの間でも彼の評価は毀誉褒貶が分かれているようなところがある。が、少なくとも空モモテレビシリーズでの仕事については評価されてしかるべきだろう。


 

ワルダー【ワルダー】(1・14話)
*空モモに最初に登場した悪役。レース妨害が主な仕事だが、名前の割にはやっていることはセコかった。


 

ワルブル【ワルブル】(18話)
*ワルダーの南海版。やっていることにはあまり違いがない。


 

ワンダフルしょうねん【ワンダフル少年】
*企画初期にあった構想。危機一髪のときにモモと三匹が合体して美少年になると言うもの。
*「一人の変身に複数のキャラクターが絡む」というスタイルは、変身少女ものではのちに『赤ずきんチャチャ』で初めて実現した。




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