最近のラーメンには「なると」が入っていないことが多い。理由は美味しくないと言って残すやからが多いためだそうである。
何を言うか、ラーメンの中にあってひときわ異彩を放つ、あの白地に赤い渦巻きの「なると」の色合いとフォルム。そして、麺の合間の一時の箸休め。なるとはラーメンの確立された文化なのだ。なるとの良さを知らずにまずいだと、何を言うか馬鹿ものめ。
新しい形のラーメンも結構だが、本来のラーメンの文化が失われていくことは実に嘆かわしいことだ。
私は飲み屋でのカラオケが嫌いだ。本来、店主には気の利いた話ができるだけの勉強と努力が必要だ。こちらは会話を楽しむために高いお金を払って飲みに行くのだ。それをカラオケをすすめてごまかそうとするなんぞは、店主の手抜きにほかならない。
だいいち、なぜ聞きたくもない知らない客の下手な歌を聞かされて、おまけに拍手までしなければならないのだ。客が気を使ってどうするのだ。
昨今鯨の捕獲が問題になっているが、鯨を食としない人間どもに「鯨を食べるなんて野蛮だ」等と言われたくない。どこかの国のように鯨油だけ取って残りを捨ててしまうような事はなく、鯨は肉から髭まで一つ残らず利用するのが日本の文化なのだ。そして感謝を込めて碑を建て供養をする。ましてや「鯨やイルカ等は高等生物だから食べるなんてもってのほかだ」等とバカなことを言う輩もいる。誰が高等とか下等などと決めたのだ。
どんな生き物でも生命の価値は一緒である。上下の差などつけるべきではない。人間こそがもっとも高等だと思っている者の思い上がりにほかならない。裏を返せば下等なら食べてもいいと言う理屈になる。そんな考え方が差別を生み出す根元なのではないか。
そもそも人間は肉であれ魚であれ野菜であれ、命ある物を殺して食べなければ生きていかれないと言う業の深い雑食生き物なのだ。その事を心して生きていくべきであろう。
どんな社会でも、さも理解があるようなふりでいい子ぶっているやつが多い。普段、それは必要な物だから多少のことは妥協すべきだ等と、さも理解があるようなふりをしていて、いざそれが自分の身に降りかかると突然反対をするやつのことだ。
実際に私の近くであった事だが、日頃福祉に理解があり協力的だと思っていた人間が、その人の家の隣に福祉作業所ができる事になると反対運動を起こし、建設中には水も貸さなかったと言う。こんな人間は意外と多いものだ。
とかく最近の週刊誌はひどい。さも正義の味方のような顔をして人権を無視した記事を平気で書く。報道の自由等とウソをつくな、ただ売れればいいだけだろう。どうやらこの業界、書いた者勝ちと言うバカな理屈がまかり通っているらしい。何しろ裁判沙汰になって負けたところで最高額が100万円程度にしかならないと聞いた。それじゃバカな理屈でもやるよナー。ウソでも書きゃ売れて儲かる仕組みだ。これじゃ三流どころじゃない四流五流以下だ。もっともそれに協力している読者もその程度の人間なんだろう。
ペンは正義にもなるが、大悪にもなることを肝に銘じるべきである。と言っても、この手の編集者に解るほどの頭は持っているとは思えないが……。
