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【大怪球フォーグラー】1〜6巻

 1)三つのアンチシズマドライブを収め、アンチ・シズマ・フィールドを発生・増幅させるためにBF団の手によって作られた、言わば、でっかいチャンバー。モデルはバシュタールの惨劇を引き起こした不完全な実験用炉心であり(だから、中条長官たちは大怪球を見ただけでフォーグラー博士を連想できた)、現在の大怪球はそれを完全にし、兵器としての機能を付加させたレプリカである。

 2)しかし、こういう形(しかも目付き)の炉心って……シズマ博士たちも何考えてたんだか。

 3)パリで姿を表した後、バシュタール現象を広めながらロンドン、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、日本、上海などを通過。地球の2/3を静止させながら聖アー・バー・エーに向かい、地球上の全てのシズマを止めて、シズマを使っている人々への復讐を果たそうとした。
   だが、聖アー・バー・エーにおいて、サンプルを3本揃えた結果、アンチ・シズマフィールドは全世界のシズマを改善。害のない物にしたため、父の真意に気付いた幻夜は、これ以上の被害は出すまいと大怪球ごと宇宙にテレポート。妹を殺してしまった際に押していた自爆装置が発動し、大怪球は宇宙で四散した。

 4)十年前の炉心は、電磁ネットワイヤーメカで封じ込められたので、今回の炉心(大怪球)も同様の方法で封じ込めようと(電磁の反作用で大気圏の外に放り出そうと)ワイヤーメカが持ち出され、実際、成果を上げそうになったが、ウラエヌスの妨害工作により、作戦は失敗。結局、グレタガルボが脱出するまでの足止めに使われ、そのための時間稼ぎをするために、戴宋がアルベルトとの勝負を捨てて、死してまでして、そのコントローラーを守り通した。

 5)動力は、無数のアンチシズマ・ドライブ(のレプリカ?)。武器は重力レンズ砲と表面に空いている穴から繰り出される、レーザーアーム(元ネタはバビル2世)であり、エネルギーフィールドを展開させてから放たれるその威力は一撃で上海を壊滅させたことからも伺い知れる。
  また、サンプルが3本セットされると、(何がやりたいのかは知らないが(^^;))全身の穴が無数の目と化するギミックも持っている。

 6)しかし、村雨がフランスで気付いた、銀鈴しか倒せない弱点って……何?(内部破壊でしか倒せないってこと?)

 

【大回転アタック】

 1)1巻で使われたアルベルトの得意技。全身をコマのように回転させ、弾丸と化して対象に突っ込んでいく。

 2)かなり視聴者の度胆を抜いた技ではあったがGガンダムでは、(なぜか)顔を残して回転した上に、他人に蹴らせて発進するという、さらにとんでもない技に進化していた。

  

【大作暗殺計画 〜カナーリの牢獄編〜】

 1)名前だけしか分かっていない、Gロボ未公開エピソードの一つ。『誕生編〜白昼の残月〜』と並んで、今川監督が映像化したがっているエピソードでもある。

 2)ちなみにカナーリの牢獄というのは、『地球ナンバーV7』というSF超能力もの(もちろん、横山作品)に出てくる、想像を絶する程の強力な特殊能力を用いて犯罪を犯した能力者が幽閉される刑務所であり、原作ではディック・牧(九大天王の元ネタ)を倒すために、ここから数人の超能力者が成功時の罪の軽減を条件に、彼の暗殺に派遣された。

 3)だからロボでも、そういう設定の牢獄から恐るべき能力を持つ犯罪者達が大作の暗殺に派遣されるものと思われるが……ヒィッツカラルド様辺り、(性格的に)カナーリの牢獄出身であっても良さそうな気も(^^;)。

 

【戴宋】

 1)別名、神行太保の戴宋。噴射拳を得意とする、国際警察機構は北京支部所属のエキスパート。九大天王の一人でもあり、支部のエキスパートたちからはリーダー的な存在として慕われている。

 2)『ドミノ作戦』で十傑集の一人、セルバンテスを倒し、また彼とコンビを組んで戦っていたアルベルトの右目を潰したために、アルベルトからライバル視されていたが、電磁ワイヤーネット作戦が失敗に終わり、グレタガルボを逃がすため、アルベルトとの決着も放棄してワイヤーメカのコントローラを死守。腹に風穴が開けられた状態で大怪球による上海油田の破壊に巻き込まれた結果、亡くなった。

 4)でも、コミック版じゃ、アルベルトは同じ位の風穴が開いたのに、死なずに元気に再生してたと思うんだけど……十傑集の方がしぶといんだろうか?(戴宗が大怪球に立ち向かっても、なんか勝てそうには思えないし)。

 5)出展は水滸伝。設定では、GRの世界の戴宋も神行法によって、高速で走ることが可能だったらしいが、結局、その姿は見られなかった。

 

【他エピソード】

 1)今川監督が心の中で組み立てている、Gロボの他エピソード。全26話のTVアニメで言えば、1話に相当する『誕生編〜白昼の残月〜』、1821話に相当する『地球静止作戦編』、その続きで、最終話に相当する『バベルの篭城編』。
  また、それらの間をつなぐエピソードとして、『ドミノ作戦編』、『大作暗殺計画〜カナーリの牢獄編〜』『少年探偵 金田一正太郎登場編』『史上最大の決戦〜韓信 対 孔明〜編』『アイヌ・沖縄秘宝編』『動く大陸編』『三日間の少年編』『七つの影坊子(法師?)編』などがある。

→【年表/エピソード】

 

【托塔天王・晁蓋】 → 【晁蓋】

 

【誕生編〜白昼の残月〜】5巻

 1)5巻で一部が描かれた、大作が末期の父からロボを受け継ぐエピソードの題名。TVアニメで言えば、1話に相当する話である。

 2)GRシリーズの開発者(草間博士)が脱走を計画。GR1を奪われた上にGR2が破壊されるという、BF団にとっては最大の屈辱ともいうべき事件のはずだが、同時に白昼の残月が昇進して十傑集の末席に名を連ねる原因にもなったという謎のエピソード。

 3)他にも、回想シーンで謎の人影(実は残月だそうな)がロボが起動する場所に居合わせたり、初期の設定では、張飛がBF団基地から大作を救出するらしかったりと、何かと話題の多いエピソードである。

 4)ちなみに、今川監督自身の言によれば、人に話せばそれだけで泣いてくれるような話であり、アニメが無理でも何かの媒体で絶対出したいエピソードなんだとか(アニメージュで、映画化の野望があるともおっしゃってたし)。
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 《謎の人影=残月(OVA5巻より)》

 

 

【地球静止作戦】

 1)幻夜が立案・実行した、3本のアンチ・シズマドライブで、世界のシズマを止めようとする作戦の名称。当初、この作戦は全世界のシズマを使えなくした上で、地球上最後のエネルギー源である上海油田を大怪球をもって制圧。そこを本拠地にすることでBF団のみが動力を確保し、シズマドライブの使えなくなった人間を支配下に置くことが最終目標と説明されていた。
   しかし、幻夜の真意はバシュタールの惨劇を忘れて、のうのうと平和の中に浸っている人々に対する復讐にあり、全世界のシズマを止めることにあった。

 2)しかし、孔明は幻夜の真意を知った上で、『GR計画』の前哨として利用することにあり、『完全収録ジャイアントロボ』によれば、“ビッグファイアの意志はさらに突き詰めた所にあり、さらにバシュタール現象で引き起こされる無酸素状態によって、人類殲滅をも企てていた”そうだが、だったら、孔明の『地球静止作戦』は失敗に終わっていることになるし……う〜ん。本当に何が目的なんだか。

 

【地球静止作戦編】

 1)今回のOVAシリーズの題名。

 2)ちなみに『地球静止作戦編』のテーマは、『本当のことを分かってもらえない辛さ』であり、この言葉が『地球静止作戦編』のすべての謎を説き明かすキーワードなんだそうな(って……これ、幻夜&銀鈴にとっての辛さ?)

 3)なお、もう一つGロボのテーマは、『幸せは犠牲なしに得ることが出来ないのか?時代は不幸なしに越えることは出来ないのか?』の言葉である。

 

【地球ナンバーV7】

 1)九大天王の『ディック・牧』や、Gロボ未公開エピソード『大作暗殺計画  カナーリの牢獄編』などの元ネタである、横山作品の名前。
   横山作品にしては、珍しく主人公が国家権力より弱いSF超能力もので、超能力者と非能力者の間の確執を描いた、ともすれば陰鬱になるテーマのSFなのだが、2巻しかないためか、至極あっさりした結末で終わっている(まぁ、ドロドロしてたら、横山作品じゃないような気がするけど)。

 2)ちなみに、今川監督はこの作品が大好きで、アニメ化の野望を抱いてるそうな。

 3)絶版だが、朝日ソノラマのサンコミックス、大都社のスターコミックス、講談社の愛蔵版などで出ているので、古本屋を探せば何とか見つかるかも(現に私ゃ、見付けられたし)。

 

【中条長官】

 1)恐るべき能力を秘めた、国際警察機構北京支部支部長。九大天王の一人であり、その能力は通常のエキスパートをはるかに凌ぐものだが、あまりに強大すぎ、また命と引き替えに撃たれる禁断の技であるため、いまだ彼が戦いに出る姿を見たものはいないとされていた。45才だが、国際警察機構に入るまでの経歴を知る者はいない。

 2)誰も抵抗することの出来ない、その名のとおりの能力であるビッグバン・パンチは、彼を“人間爆弾”の二つ名で呼ばせるほどで、その威力は余波だけで大怪球のボディをきしませ、天高くキノコ雲を起こしながら爆発を繰り返す、核もかくやと思わせる程の威力であり、その噂は高くBF団にも知られていた。

 3)なお、長官は昔、長髪のヒッピー姿で世界放浪していたことがあり(既に国際警察機構には入っていた)、樊瑞が二仙山を脱走してBF団入りする時にたまたまその近くにいたため、両者は対決したことがあり、その時、中条は番傘をさして空から降り立ち、6巻と同じファイティングポーズを取って、樊瑞の体に唯一、傷を負わせたというエピソードがあり、その時の逸話が、BF団にも知れ渡っていたものと思われる(って、そんな対決があって、今、二仙山、存在するのか?)。

 4)ちなみに“静かなる”の二つ名は、いかなる時も感情を表さないその性格と、むやみに能力を使うことを自ら禁じたことに由来するものと噂されている。

 5)元ネタは、バビル2世に登場する国家保安局の局長、五十嵐局長であり、原作ではバビル2世の協力を受けて、ヨミの撃退に力を貸してもらっていた。

 6)ちなみに、本名は中条静夫であり、同名の故人の俳優(『危ない刑事』の部長の人)から、尊敬の意味であえて付けさせてもらったんだそうな。

   《五十嵐局長(バビル2世より)》

 

【晁蓋】

 1)国際警察機構の総本山、梁山泊を築き上げた創師。故人で、托塔天王の異名を持つ。
   『真実とは、問いかけることにこそ、その意味もあれば価値もある』との教えを残して、この世を去った。

 2)元ネタは『水滸伝』の梁山泊の首領から。元は人望が国中に轟く、豪傑として知られる一村の庄屋だったが、一清、呉学人、阮三兄弟らと共に政府を牛耳る高官への賄賂を義憤によって強奪したものの、犯行がバレて逃亡。
   梁山泊へ逃げ込んだが、前首領が自分の立場が弱くなることを怖れて入山を断りかけたところ、かねてからその狭い度量に不満を抱いていた林冲が彼を殺し、林冲の推薦によって新首領の座に着いた。

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晁蓋(水滸伝より)》

 

【張飛】

 1)初期の設定で、『誕生編』で、大作をBF団基地から救いだしたとされる人物。かつては設定上の九大天王の名に挙げられたこともあったが、どうやら没になったらしい。

 2)元ネタは『三国志』だが、性格が鉄牛とほとんど一緒のため、同時に出ることは難しいと思われる (いや、かえって、意気投合したりするかも知れないけど)。

 

【著作権】

 1)自分の著作物に関して保有している権利のこと。次世代の“金の成る木”になりうると、現在アメリカでもてはやされ、法的整備が試行錯誤されている(ってインターネットの場合、世界規模で法的整備しなきゃ、何の意味もないって気がするけど)。

 2)紙媒体の同人界では暗黙のうちに見逃されている権利だが(例外あり)、インターネットの場合、簡単にコピー出来るために複製権と、電話回線を使っている由縁で有線送信権が絡むから、紙媒体の同人よりも幾分複雑な状況になっているが、まだ定説がない、ってのが実状らしい。

 3)ちなみに、どんな場合でも著作権に抵触する……という訳じゃなくて、著作権法第32条(※)の制限規定で、報道や批評/研究目的での“正当な引用”ならば許される(著作権侵害にならない)そうな(このページでは、この規定に基づいて画像を乗せています)。

 4)もちろん、“正当な引用”の上で、さらに“著作者の許可を受けて使用”すれば万々歳なんだけど……音楽におけるJASRACみたいに(有料でもいいから)著作権者の了解を統括して認可してくれる機関みたいなのがあれば、一々気兼ねしなくても楽なんだけどなぁ(でも、ホームページの場合、無料公開だから値段の設定が難しそう(^^;))。《←アメリカでは既にありました(^^;)》

※:著作権法第32条第1項

公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければならない。

【引用の規定】

1.元の著作物と引用した著作物が別物だと明確に区別できる。

2.引用した著作物の中で引用部が全体の中で「従」の存在に留まる。

 

【直系の怒鬼】6、7巻

 1)選りすぐれた体術と武術を得意とする、十傑集の一人。中でも七節棍を得意としており、その変幻自在な攻撃は、遠近・多個のあらゆる状況に対応が可能である。

 2)寡黙な人間であり、彼の声を聞いた者は誰もなく、また、十傑集といえども私兵が禁じられている(作戦に当たっては、B級、C級エージェントが割り当てられる)はずのBF団の中で、唯一彼だけが『血風連』と呼ばれる正体不明の一団を従え、普段は自身が動くことはなく、彼らに戦闘をまかせている。

 3)なぜ、彼だけにそのような特権が与えられているかは十傑集にとっても謎であるが、影に陽に血風連を従えて行動するその様子は、まるで彼らによって守られているかのような印象を与える。

 4)怒鬼の能力は実体分身であり、血風連は全て彼自身であるために、私兵に数えられないとか(違った(^^;))、怒鬼はビッグ・ファイア様の弟であり(だから“直系”の二つ名を持っている)、それ故に私兵の特権を与えられているとか色々な説がある。

5)元ネタは、江戸の世を舞台にした、時代物の横山作品『闇の土鬼』に出てくる主人公。元は幕府が作った暗殺部隊である『血風党』に、脱党者であった育ての父を殺されたため、父の遺志でもあった裏の武芸の完成も兼ねて、鷹と共に仇討ちの旅路に旅立つ話。

 何度刺されても息を吹き返すだけの生命力と天与の武芸の才があるが、実の父に間引きされかけた時に右目と左腕をクワで傷つけられ、その時の後遺症で時々左腕が動かなくなるという弱点を持つ。

 ちなみに本編では、宮本武蔵と引き分け、柳生十兵衛に勝利した。

     《土鬼(闇の土鬼より)》

 

【追魂奪命剣】 7巻

 1)7巻で花栄が使った怪技。(ジャンプしながら?)矢を天に放つと、一瞬の後、矢が雨のように降ってきて大作の行く道を除いて、矢畑を作り出した。

 2)元ネタは、金庸(香港映画『東方不敗』の原作者)の書いた小説、『書剣恩仇録』に出てくる隻腕の剣士、無塵道人が使う剣法、『追魂奪命剣法』から。
   ちなみに『書剣恩仇録』は武侠小説と呼ばれる日本で言うチャンバラものに近いジャンルの小説でかなりお勧め(邦訳は徳間書店から。ハードカバーで、本屋では歴史物の棚に並んでます)。

 

【ディック牧】

 1)コミックス2巻、最後のコマに出てくる黒ジャンパーの男性。九大天王の一人であり、原作の『地球ナンバーV7』では、能力者が一人一つの能力しか持たないはずの世界で、火炎、飛行、催眠術、睡魔、変装、テレパシー、虫使い、電気、磁力、透視、エネルギー衝撃波などのありとあらゆる能力を複合して持つ、ほとんど反則とも言うべき能力を持っていた。

 2)ちなみに、一度は九大天王の候補として今川監督の口から上ったものの、結局は九大天王から外れてしまったディックの親友ブレランドも、ディックと同じく複合能力者であった。

《ディック牧 ブレランド“地球ナンバーV7”より》

 

【鉄仮面】1巻

 1)銀鈴がシズマ博士を救出する際に登場した、最初の姿。なぜこんな怪しい格好をしたかは定かではない(Qちゃんズとは明らかに外見が違うし)。

 2)元ネタは、多分鉄人28号でドラグネット博士(シズマ博士の元ネタ)が狂気に走って助手を改造し、生み出された改造人間ケリーである。

 

【鉄牛】1〜5、7巻

 1)国際警察機構北京支部に所属するエキスパート。鎖でつないだ斧と、気巧を風状にして用いる『黒旋風』を得意技としており、幼い頃から戴宋を実の兄のように慕っていた。

 2)根は優しいのだが、おっちょこちょいの猪突猛進型で、銀鈴に片思いをしている。

 3)12の時に、知らなかったとは言えBF団だった自分の父親を殺してしまい、その思い出から逃避するように警察機構入り。その思い出は、現在トラウマとなっている。

 4)自分が大作を敵対視する理由をようやく理解し、戴宋や楊志の遺志を継いで大作を守ろうとしたのだが、幻夜の呼び出したギャロップに押しつぶされて重傷。しばらく出番がなかったが、7巻で再登場し、あわやというシーンで大作を助ける、おいしい役をかっさらっていった。

 5)元ネタは『水滸伝』であり、基本的なところはほとんど同じ性格をしていた(ただ、水滸伝では大作に相当する人物がいなかったから、OVAの鉄牛みたいな面が出てなかったと思うけど)。

  

【テレポート能力】

 1)念じれば地球の裏側までも飛ぶことが出来る能力だが、Gロボ世界では、その使用に深刻な消耗を伴う特別な能力であり、銀鈴と幻夜の二人にしか使用することができない。

 2)4巻でアルベルトが巻き込まれそうになったシーンや、6、7巻の表現からして、テレポートフィールド内の物体を一旦、光と化し、飛んだ先で再実体化する能力のようで、村雨のように、強く念ずることでテレポート先に関与できたり、ヒィッツや、大怪球の中にいた大作のように、フィールド内でも術者の意志で、テレポート対象を選ぶことが可能なようである。

 

【電磁ネット・ワイヤー発生装置】

 1)10年以上前に作られた、旧式の装置。蒸気機関で動くため、『バシュタールの惨劇』の時のエネルギー停止現象にも、今回のアンチ・シズマ・フィールドにも影響を受けていない希有なメカであり、惨劇の時は実験用炉心のエネルギーを封じ込めるために、今回の『電磁ネット・ワイヤー作戦』では、大怪球を電磁の反作用で宇宙に放り出す目的で全26機が持ち出された。

 2)最初は、計画どおり順調に大怪球を捉えていたのだが、ウラエヌスの攻撃で半分近くが機能不能に陥り、全自動回路がやられてしまったため、グレタガルボを逃がすために、戴宋が一人残ってコントローラーを手動操作し、アルベルトとの勝負を捨ててまで、死守していた。

 3)しかし……バシュタールの惨劇の時に起こったエネルギー停止現象って、火事が起こっていたように、火は大丈夫で、蒸気機関(石炭?)から作り出した電力(電磁ネットワイヤー)がOKとなると……一体、どんな動力が止まっていたんだろうか?(ものが燃える以上、火力発電は大丈夫みたいだし、水力発電の、滝が流れなくなる訳でもなさそうだし……)。

 

【天鬼】

 1)漫画版における九大天王の一人。十傑集“幽鬼”の天敵である……という設定が公開されていたのだが、7巻を見る限りでは、どうやらOVAでは没になったようである。

 2)元ネタは伊賀の影丸に出てくる伊賀側の忍者、天鬼。“布分身”“布とりで”など、布を使った技を得意とし、幽鬼の隠行術を敗ってとどめを刺したが、幽鬼の計略によって、結果的に相打ちに持ち込まれてしまった。

  《天鬼・布分身(伊賀の影丸より)》

 

【ドミノ作戦】

 1)Gロボ未公開エピソードの一つ。その名の通り、連鎖的に世界制服を実行しようとしたBF団の作戦名であり、一応BF団の勝利には終わったものの、勝利と引き替えに戴宗によってセルバンテスが倒され、また、アルベルトの右目もつぶされて、二人の因縁を築くこととなった。

 2)この作戦以前、楊志は北京支部で一番強かった戴宗にライバル的な感情を抱いており(学校に新しい番長がやってきたようなもの)、戴宗に果たし合いを挑んだりしていたそうだが、ドミノ作戦でセルバンテスとの戦いのおり、戴宗に命を助けられて彼に惚れるようになったんだそうな(ってことは、あの二人、新婚夫婦?)。
   ちなみに、楊志の肌が青くなったのや、胸に傷が出来たのもこの時のことだとか。

 3)今川監督が『誕生編』と並んで作りたがっている話であり、セルバンテスが死亡する話である事からして、誕生編より後の話であると思われる(時間的には地球静止作戦の1年前)。