さ 行

 

【サニー・ザ・マジシャン】6巻

 1)アルベルトを父に、一丈青扈三娘を母に持つ魔法使い。父とは強力なテレパシーで結ばれており、いかに離れた距離にいようと交信が可能である。
   父が行方不明の現在十傑集のリーダーである樊瑞が後見人としてその面倒を見ていたが、6巻でアキレスに飲み込まれ、以後はビッグファイア様の姿をさせられ、孔明に操られていた。

 2)アルベルトとは生まれた時から親子の縁を切られているそうだが……6巻の様子からして、親子としての馴れ合い的なこそないものの、一個の人間としては付き合っているものと思われる(実の子が父親に弟子入りしたみたいなものかな?)。

 3)ちなみに、“魔法”とは、無から有を作り出し、既に有りしものをさらに変容させる強力な能力なのだが、現在はその能力も完全には開花していないため、将来は十傑集の空席を埋めると見られているものの、現在は飽くまで候補に止まっている。

 4)ちなみに、性格は清楚でおおよそ世界征服の手先とは思えない可憐さを秘めているそうな。

 5)監督曰く、母親は『髪型を見れば分かる』とか(笑)。なお、サリーという双子の姉妹がいて、そちらは国際警察機構に所属しているという話が同人で流れたこともあったんだけど(今川監督から聞き出したそうな)……なんか消えた設定っぽそう……。

 6)元ネタは、実は横山作品な魔法少女もの、『魔法使いサリー(サニー)』。
   ちなみに、サリーの連載開始時の名前はサニーであり、TVで放送される時に、サニーの名前の版権を持っていたソニーとの重複を避けて、“ニ”を縦にしてリ現在の“サリー”に変えられたんだそうで、現在の名前は本来の名前なんだそうな。

 

【残月】 → 【白昼の残月】

 

【幸せは犠牲なしに得ることはできないのか、時代は不幸なしに越えることは出来ないのか】5、6巻

 1)草間博士が大作に残した遺言。実は、大作の母親が草間博士に残した遺言でもあり、博士はこの遺言に答えるため、国際警察機構兵器開発部長官の座を捨てて、BF団に走り、GR計画に参加することになった。

 2)Gロボという作品のテーマの言葉であり、5〜7巻前半まで、大作はこの言葉に捕らわれるあまり、犠牲を出さないことに執着して(甘えて?)何もしなかったが、破壊を喜ぶ幻夜の姿を見て、フォーグラー博士の真意は分からないが、博士がこんなことを望んだ訳はないという思いが、言葉の意味にただただ従うのではなく、『よく分からないけど、自分の意志で立ち向かい、その結論を出すことが大事』という、梁山泊の創師・托塔天王晁蓋の残した『真実とは、問いかけることにこそ、その意味もあれば価値もある』という言葉にも似た確信を抱かせ、大作を行動にいたらしめた。

 3)ところで大作の決断や晁蓋の残した言葉って、『ロッキー・ホラー・ショー』に出てくる今川監督の座右の銘、『夢を見ずに夢になろう』のニュアンスが込められてるような気が……。

 

【GR計画】

 1)BF団が、草間博士に陸・空・海のそれぞれを得意とするシズマドライブ以外の動力で動く3体の巨大なロボを作らせていた作戦。十傑集が交替でその任に当たらなければならなかった程、重要かつ巨大な作戦であり、この作戦の真の意味が、『地球静止作戦編』のシナリオの要となっているらしい(残月の正体にも深く関与しているらしいし)。

 2)ちなみに原子力を使用しているのはGR1だけで、GR2、GR3はそれ以外のシズマドライブではない動力を用いられており、ここにGR計画の本当の秘密が隠されているんだそうな。

 3)創設当時からのBF団の目的であり、悲願でもある計画。何か恐ろしいまでに壮絶な計画であるらしいが、詳細は不明。地球静止作戦はこのGR計画の下準備が目的であったらしく、静止作戦の成功を期に、GR計画のカウントダウンが始まった。

 4)怪ロボの作成であれば『ブラック博士』で用足りるのに、なぜわざわざ国際警察機構から草間博士をスカウトして作らせたのか。
   また、GR1が警察機構の手に渡り、GR2が破壊されまでした『誕生編』で、なぜ残月が昇進し、十傑集入りしたのか。 7巻の最期で演出された、邪悪な印象のGR1(?)は一体何なのか。全ての謎はこのGR計画の秘密が握っているものと思われる。

end_gr.gif (35232 バイト)
   
《GR計画の象徴?(OVA7巻より)》

 

【GR1】  →  【ジャイアントロボ】

 

【GR2】

 1)GR計画で作られた、海戦を得意とするロボ。大型のジェット推進機を装備しており、肩の部分から水を吸い込んで、胴体や胸部などからそれらを噴射し、水中を高速で移動することが可能である。
   主武器は、脱着型の両腕によるロケット・パンチと、頭の衝角による体当たり。

 2)2年前の『誕生編』で、ロボのロケット・ランチャーによって破壊されてしまったが、時間的に見て今頃は修復されている物と思われる。

 3)原作でもGR2が存在し、ロボとの対決ではGR1の片腕をもぎ取るまでいったが、最後には両腕(やっぱりロケットパンチ)を封じられてGR1の熱線を浴びたまま海の中へ入ったため、全身にひびが入り、倒されてしまった。
   また実写版では、マガジン式に(?)次から次へと生えてくる三日月型の角をミサイルにするという、絵的にかなり間抜けな攻撃手段を見せていた。

 

【GR3】

 1)GR計画で作られた、空戦を得意とするロボ。背中に飛行翼を装備しており、角からの電磁波や、指先からのミサイルを武器としている。

 2)原作では、高速飛行でロボを翻弄していたが、ロボに捕まえられ、熱戦を浴びせられて融解してしまった。

 

【GR4?】

 1)漫画版の内表紙で顔をのぞかせる、GRシリーズの4体目。設定上、消えた可能性も大。初期の設定では、大怪球が割れて中からGR4が出てくるという話もあったそうだけど……。

 2)なお、実写版でもカラミティというGR1の同型機(?)が登場していた。

 

【静かなる中条】  →  【中条長官】

 

【史上最大の決戦 韓信 対 孔明】

 1)国際警察機構の誇る3軍師、韓信元帥、司馬懿仲達、軍師・張良らが、孔明と史上最大の知略を巡らせあう、Gロボ未公開エピソードの一つ。

 2)ほとんど、横山三国志と化しそうな気が……。

 

【シズマドライブ】

 1)十年前、ベルギーの片田舎の粗末な研究室で五人の科学者が発明した完全リサイクル・絶対無公害の画期的エネルギーシステム。石油があと数年で枯渇し、原子力も事故事故が多発し、廃棄物の処理も限界に来ていた状況下で、彼らの理論は諸手を挙げて歓迎され、ドライブの開発を待って、おおよそ考えられる限りの全ての燃料機関がこのシズマドライブに変えられ、石油資源が使われなくなり、全ての原子力が解体の道を歩むこととなった。

 2)だが、ドライブの実現化までには長い道のりがある。
   理論の発見後、東ロシアの小国であるバシュタール公国に大規模な実験施設が作られたが、実験は失敗に継ぐ失敗を繰り返し、今世紀最大の詐欺師呼ばわりまでされるようになった結果、シズマ博士が馳せって、強引に実験を行ってしまい、バシュタールの惨劇を起こしてしまう。
   システムの開発を続行するため、死んだ(と思っていた)フォーグラー博士に全ての責を押しつけ、ドライブ自身への責任を回避することで、ついに研究は完成し、ドライブを世に広めることが出来た。

 3)だが、そうしてできたシズマドライブも使い続けて10年ほどたち、大気中で一定の濃度に達すると、突如、結合性質を持ち、酸素を奪ってしまう特殊分子を発散する性質を持っていたのだが、世界の人々はその性質に気付かず、シズマを使い続けていた。
   実は生き延びていたフォーグラー博士は、惨劇の時に得られたデータから彼らの作ったドライブの危険な性質に気付き、彼らのサンプルを中和し、安全なものにする3本のアンチ・シズマドライブを作り上げた。
   3本揃えることでシズマ中心核を三つに分裂させ、安全なものにできるそのドライブは、しかしながら1本や2本だとシズマ中心核を中途半端に分裂させ、暴走させて破壊してしまう性質を持っていた。
   幻夜は、そんなシズマだけを静止させる性質を見てフォーグラー博士の遺志がシズマドライブに対する復讐だと勘違いしてしまい、OVA本編の悲劇が起こったのである。

 4)なお、シズマの外見は青い液体に満ちた透明な管の中に赤い玉(シズマ中心核)が浮かんでおり、稼働中は中の液体が赤くなって、エネルギーを発生させることができ、生み出すエネルギーの形態は、チャンバー(受け側)の種類によって、周囲の大気と反応させて可燃性物質(ライターなどに使用)を生み出したり、電池のように電気を生み出したりすることができる。
  また、一定のエネルギーを出し切って使えなくなっても、リサイクルし不純物を取り除くことで、また使えるようになると言う、一種の充電地のような性質も持っている。

 5)……しかし、本当にどういう理屈なんだろ?(小説には、超統一理論って言葉が出てたけど)

 

【シズマ博士】

 1)シズマ・ドライブの主たる発明者であり、今回、BF団からアンチ・シズマ・ドライブを国際警察機構にもたらした張本人でもある。本名、シズマ・ド・モンタルバン3世。

 2)ちなみに小説によれば、わざとBF団に捕まって、自分からBF団の無線機を使って国際警察機構に救出の依頼をしたそうな。

 3)そんな行動を取りながら、国際警察機構に助けられた後は、フォーグラー博士の幻影におびえ、ノイローゼになってしまっており、アンチ・シズマドライブを挿入してウラエヌスを止めた前後でようやく正気に戻っていたが(?)、十年前の自分の行いを悔悟して自ら真相を証そうとしたが、イワンの銃に射たれて死亡してしまった。

 4)この人がアンチ・シズマドライブを持ち逃げしなかったら、全ては丸く収まっていたように思うのは気のせい?(孔明が手引きしたのかも知れないけど)

 5)元ネタは鉄人28号の科学者ドラグネット博士。最初に登場する時は単なる狂科学者に見えたが、別のエピソードで、通常の善悪の観念に捕らわれず、独自のポリシーを持って行動する、なかなか渋いキャラとして描かれていた。

《ドラグネット博士 “鉄人28号”より》

 

【十傑集】

 1)BF団の誇る、最強メンバーの名称。数多のBF団の能力者の中で最強を誇るだけに、その力は想像を絶するものがあり、国際警察機構の中でも、彼らに対抗することができるのは、わずかに梁山泊が九大天王のみである。

 2)『十傑集裁判』の存在や、6巻冒頭で全世界のBF団支部から報告を受けていること。また、作戦の指揮をしていることなどから、単に強いばかりではなく、それなりの指揮能力や頭脳・風格などが要求されるものと思われる。

 3)ちなみに、『GR計画』はあまりに巨大で重要なプロジェクトのため、十傑集が交代でその任に当たっていた(ロボの動力、知らされてなかったけど)。

 4)ちなみにカワラザキが元リーダーで最古参。しかし孔明の存在に疑問を抱き、十傑の団結を強めるためにその地位を譲ったため、現在は樊瑞が現リーダーであり、残月がGR1奪取(2年前)の直後に十傑集の地位についた一番の新参者(かつ最年少)であり、その後、ドミノ作戦でセルバンテスが戴宗に倒され、レッドの気まぐれでヒィッツが殺され、アルベルトが大怪球のエネルギーフィールドを吸い尽くして崩壊した結果、現在十傑集は7人となっている。

 5)なお、十傑集はお互いの個性が強すぎるため、連携をとることは難しく、アルベルトとセルバンテスのコンビを除いては、共同で作戦に参加することはあっても、それこそ6巻のヒィッツカラルドたちのように、飽くまで各個撃破という形にしかならないらしい。

 6)ちなみに、BF団中でも彼らと並びえる地位を持つ人間は、BF団の全作戦の発案者である『孔明』と、怪ロボのほぼ全てを開発している『ブラック博士』のみである。

 7)ところで、今川監督が愛好する喜劇役者、藤山寛美の傑作集は“十快笑”というんだけど……なんとなく語感が似てるのは気のせいだろうか?(^^;)

8)ちなみに英語版の十結集らの名前は以下の通り(6巻発売直後のもの?)

      【THE BIG FIRE MAGNIFICENT TEN】(十傑集)

混世魔王・樊瑞

HANZUI THE CHAOS LORD

マスク・ザ・レッド

MASK THE RED

直系の怒鬼

KIDO THE DIRECT

天才悪魔・十常寺

JUJOJI THE GENIUS DEVIL

衝撃のアルベルト

ALBERTO THE IMPACTER

眩惑のセルバンテス

CERVANTES THE ILLUSIONIST

素晴らしきヒィッツカラルド

FITZKARALD THE WONDERFUL

激動たるカワラザキ

KAWARAZAKI THE TURBULENT

白昼の残月

ZANGETSU THE MIDDAY

紅の幽鬼

YUKI THE TWILIGHT

 

 

【十傑集裁判】

 1)世界のエネルギー機関を人質に取り、世界降服を迫ると説明されていたはずの『地球静止作戦』が、人質になるはずの上海油田までもを爆破してしまい、作戦意図が読めなくなったことから、作戦リーダーの幻夜に対してアルベルトや樊瑞が口にした言葉。

 2)詳細は不明だが、作戦遂行中の作戦リーダーなど、無闇に処置してはBF団の根底に関わる立場にいる人間が(BF団にとっての)犯罪を犯したと疑われる際に行われるようである。

 3)行方不明のアルベルトを除くと、当時点で8人であった十傑集のうち、半数以上のメンバーである5人が集まっていたこと。また、その中心に幻夜が位置していたことからして、あのシーンは十傑集裁判前の示談段階であり、十傑集の皆が指をつきだして取り囲んだ状態が、本格的な十傑集裁判の構えかと推測される。

 4)でも、残月の『十傑集裁判にかけられぬうちに、全てを報告した方がいいぞ』という言葉からすると、裁判と言うよりは、拷問や自白剤と同義に使われているような気が……(^^;)。

 

司馬懿仲達

 1)国際警察機構の誇る三大軍師の一人。“史上最大の決戦”編で、他の三軍師と共に、壮大な知略戦を巡らせあうんだそうな。

 2)元ネタは、三国志に出てくる魏の軍師。立場的に孔明最大のライバルだったが、『死せる孔明、生ける仲達を走らす』という言葉があるように軍配は圧倒的に孔明の方に上がっており、孔明が病死するまで、ついに決定的な勝利を挙げることができなかった。
   なお、魏を滅ぼし、次の国を作ったのは彼の一族である。

sibai.gif (21718 バイト)

《司馬懿仲達(水滸伝より)》

 

 

【ジャイアントロボ】1〜7巻

 1)GR計画の一環として、草間博士が作り出したBF団最強の陸戦型ロボット。GR計画の真相を知った草間博士がロボの奪還を計ったが、果たせず重傷を負わされ、末期に大作の声紋を登録したため、大作にしか操縦できなくなった。

 2)全高30m、重量1500t。出力108万馬力を誇る。武装は、腰のスポンソン砲に、背中のロケット・バズーカー(兼ミサイル)。他、随所に積まれた無数のミサイルやバリアーなどを所持しており、なによりその剛腕から繰り出される強大なパワーを武器としている。
   また、操縦者の生命の危機を感知し、通常の50倍のパワーで自律的に発進するオートガード回路も合わせ持つ。

 3)顔にわざわざ手摺りを付けていることからして、あの位置が正式な操縦位置のようだが……怪ロボの攻撃や、落下による衝撃を右腕一本で凌ぎきる大作の腕力って一体……。

 4)数言の命令だけでとんでもなくフレキシブルな反応を見せる、臨機応変な人工知能を持つ。
   レッドが言っていた通り、さすがに戦術的な判断はできないみたいだが……5巻で、大作ごと雪の谷に落下する時、幻夜を大作には害を加えないものとみなして彼に託すという洞察に長けた判断をしてるし、よく分からない人工知能である。

 5)GR計画の一環であり、動力が原子力であるところに何か重大な秘密を秘めているようなのだが、詳細は全くの不明。本当に続編、出ないのかなぁ……。

 6)元ネタはもちろん、ジャイアントロボ。原作ではここまでごつい(力を感じさせる)ロボではなかった。

 

【ジャイアントロボ(原作)】

 1)原作のジャイアントロボには少年サンデー版、小学3年生版、小学館コミックス版があり、サンデー版の方は1〜6話までを漫画家の小沢さとる氏が直接筆を取って横山光輝氏が共著(原作?)と言う形で名を連ねていた(6話以降は横山光輝(光プロ)作品)ものの、諸般の事情で単行本は出されなかったらしい《小学3年生版は、光プロの手による実写版の逆漫画化》。

 2)サンデー版&小学館コミックス版の方では、最初、大作少年(青年?)はただの観光客であり、BF団にGR計画を探るスパイと間違えられて捕まってしまった所、発生した爆発のどさくさに、偶然GR1の電子頭脳に声が吹き込まれてしまい、ロボの操縦者になってしまった。

 

【上海油田】3〜5巻

 1)電磁ネットワイヤー作戦の時、地球に最後に残されていた最大の油田。シズマに万一の事があった場合に備えて、代用エネルギーとして温存されていたのだが、それがBF団の目に留まり、大怪球の目的地となった。

 2)当初、イワンやアルベルトには、地球征服作戦は地球全てのシズマドライブを静止させて、ここを人質に取ることによって、地球降伏を迫ると説明されていたが、作戦の変更と言われて、結局ここを爆破してしまい、その理由も説明されなかったために、アルベルトの不信感をつのらせる結果となった。

 

【周通】5〜7巻

 1)小覇王の異名を持つ警察機構のB級エキスパート。梁山泊の副警備長をしており、警備長であった李忠亡き後は、彼の後を継いだ物と思われる(解珍・解宝の上司は李忠だったのを、7巻では周通が命令してるし)。
   双尾蠍救助隊のメンバーであり、通信を担当していた。

 2)元ネタは、水滸伝。

 

【少年探偵 金田一正太郎登場編】

 1)名前だけしか分かっていない、Gロボ未公開エピソードの一つ。
   正太郎が鉄人28号の操縦者であることから、日本支部の28号が活躍する話かと思われる。

 2)しかし、『金田一』というのは……やっぱり、金田一耕助とダブらせているんだろうか?(ちなみに、金田 正太郎の方は野球選手の“金田 正”選手が元ネタで、金田一 耕助の方は言語学者の“金田一 京助”が元ネタだそうだけど)

 

【自由の女神砲】小説版

 1)小説版で出てきた、国際警察機構マンハッタン支部秘蔵の秘密兵器。聖火灯から、核爆弾の数倍の威力を持つ超威力のビーム光線を放つが、アンチ・シズマ・ドライブから生み出される負のエネルギー(化学考証は……)を増幅して作り出された重力レンズ砲に押し切られ、圧潰させられてしまった。

 2)Gガンダムで、対デビルガンダムにネオ・アメリカが繰り出したネオアメリカの最強兵器。マンハッタン・エリアに位置し国家の威信をかけて出撃したが、あっけなく返り討ちになってしまった。

 3)今川監督秘蔵のネタで、思いついたはいいがロボでは(尺の都合のため?)削られてしまい、早く使わないと……ということでGガンダムで使われたんだそうな

 

【俊敏なるシャープ】小説版

 1)小説版にのみ登場する国際警察機構アメリカ支部支部長。やってきた大怪球に対し『自由の女神砲』を持ちだしたものの、重力レンズ砲でニューヨーク全域ごと消滅させられ、死亡した。

 

【衝撃のアルベルト】1〜7巻

 1)言わずと知れた十傑集の一員。衝撃波を自在に操る能力を持ち、策を弄しない正々堂々とした戦いを信条としている。インドの血の流れるヨーロッパ貴族の末裔でもあり、プライドが高く、自身の力に絶対の自信を持っている。

 2)妻は今は亡き一丈青娘三娘で、血液型はバシュタールA型。好物は卵で、趣味は戦うこと。妻との間にサニーという娘を持ち、彼女と強力なテレパシーで繋がれているものの、生まれた時から親子の縁を切り、ひたすら任務に撤している。

 3)『ドミノ作戦』において盟友のセルバンテスと自らの右目を戴宗の手によって失い、以来、彼を自らの手で打ち倒すことを誓っていた。

 4)そんな訳で、彼との戦いを放棄して大怪球の足止めの方を優先した戴宗との決着は、彼にとっては憤りすら感じる結末であり、そんな状況で、BF団員としてより、私怨で動いているように見える幻夜を問い詰めたところ、BF様(孔明?)の意志にしか従わないはずのエンシャクが幻夜に味方し、あやうく謀殺されそうになったため、状況が把握できなくなったアルベルトは、たまたま撃たれて落ちた先にあったGRの肩に、雪塊をまとって死んだフリをして隠れ、幻夜の野望を阻む機会を来るチャンスを待っていた。

 5)そしていよいよ幻夜がGRを倒し、その目的を遂げそうになった場面で、戴宗との不本意な決着もあって、BF団と警察機構の戦いは両者自身で付けるものとの信念を硬くしていたアルベルトは、戴宗の死の為もあってか、大怪球のエネルギーフィールドを(許容量以上に?)吸い尽くし、崩壊した。

 6)しかし、手負いの身で大怪球をあそこまでできるってことは……『我々十傑集が集まれば、大怪球の1つや2つ』って本当だったのね……(^^;)。

 7)ちなみに、コミック版では、同様の疑問を抱いて幻夜に攻撃を仕掛けたが、それを咎めた孔明の手によりBF団を除名。ウェラヌスによって抹殺されようとしたが、中条長官の手によってそれを阻止。静止作戦を生き延びた後、どこへともなく去っていった。

 8)元ネタは、マーズに出てくる地球監視者の一人で、顔形ロボット“ギル”で放電弾と小型カメラを利用しマーズを追い詰めたが、ガイアー(全話OPの最後に出てくる金色のお手上げロボ)の光子弾の直撃によって消滅させられた。

 9)ちなみに、忠実な部下であるオロシアのイワンや、同じく十傑集のカワラザキも、マーズに出てくる地球監視者の一人である。

  《地球監視者ギル(マーズより)》


【小説版・ジャイアントロボ】

 1)『ジャイアントロボ THE ANIMATION』の小説版。普通の文章こそ、“下の白い”スニーカー文庫な文章だが、佳境に入ると、大時代的な断定口調のナレーションが入る、レトロな感じの文章になるという面白い手法を取っていた。

 2)私ゃ、大好きなんだけど……(まぁ、少年向けの江戸川乱歩や、横溝正史を読み漁ってた経歴があるからかも知れないけど)、なんか、悪評・好評相半ばといった感じのようである(原作のエッセンスの欠けらもないGガンのノベライズと比べたら、“絶賛”になるかも知んないけど)。

 3)ちなみに、本来は上・中・下の三部作だったが、部数が伸び悩んだために作者の山口宏氏が、自分がアニメーションの方に関わっていなかったこともあって、下巻の執筆依頼もあったけれども、断ったんだそうな(ってことは、中の巻は書かれたんだろうか?)←山口宏氏は、“今川監督自身がしっかりした文章の書ける方なので、監督自身が書かれるのがベスト”と考えておられるようですが。

 4)ちなみに、小説自体は、いちばん最初の今川監督の準備項を元にしているんだそうな(村雨が一匹狼の私立探偵なのも、今川監督の要望だとか)。

 5)という訳なので、当分、続巻が発売されるのは難しいようである(ちなみに、LDやビデオがさらに売れ、角川書店が商売になると踏んだら、監督版のノベライズも、発売されるだろうとのこと……なので、みんな、広めるように)。

 

【諸葛亮 孔明】6、7巻

 1)ただ一人で十傑集に並ぶ地位を持つ、BF団の軍師にしてビッグ・ファイア様の代理人。BF団における全作戦の発案者であり、その知力は十傑集で最高の頭脳を誇る十常寺をもしのぐ。なお、お目付役であるコ・エンシャクは、彼の腹心。

 2)ビッグ・ファイアの意図を唯一把握している人物であり、時には十傑集をすら何も知らさずに手駒として用いるため、彼らからは疎んじられている。
   カワラザキよりも後からBF団に入り、創設当時からいた訳ではないらしい孔明が、なぜBF様の代理人たりえるのかは謎であるが、本来BF様にしか従わないはずの三つの護衛団を従えている所からして、ハッタリだけでBF様の代理人と言っている訳ではないようである。
 3)冷静沈着な性格で、強い自信に裏付けられた余裕から他人を見下すような性癖があるが、それを策士という役目上の名目にすり替えて楽しんでいる所があり、今回の十傑集の行動も、幻夜の復讐の目的を知りながら、それを利用し、そのことを十傑集に伝えずに、自分で情報を握りつぶしていた孔明の性癖が生みだした結果とも思われる。

 4)OVA本編では、どこからかは知らないがフォーグラー博士の残した三つのドライブの存在を知り、BF団の悲願である『GR計画』に利用できると判断(?)。幻夜をBF団入りさせ、『地球静止作戦』を計画・実行させた。
   孔明の計画のどこまでが予定通りであり、どこまでが予定通りでなかったのかは知らないが、とにかく孔明が目的とする『地球静止作戦』の目的は成功裏に終わり、その結果、GR計画が始まったようである。

 5)で、興味が尽きないのはその“どこまでが予定通りだったか”なんだけど……。
   『失敗などと、とんでもありません』台詞からして、作戦目的は遂行されたこと。
   『どうやら、役者が全て揃ったようですな』という台詞や、血風連の『捕 大作』の紙からして、“銀鈴が、アンチシズマやGR1、血風連ごと(梁山泊ごと)聖アー・バー・エーにテレポートしてくること”や、“テレポートしてきたGR1には邪魔されたくないこと”。
   また、B−CLUBの記述によれば、あのバリアーは銀鈴の絶命を狙ったものだそうで、村雨の出現に対し、『運命さえも我々の味方のようです』と言ったのも、バリアーに引っかけるためのエサが来たからが理由のようで、“(あわよくば?)銀鈴を亡き者にしてサンプルを手に入れること”……などが予定のうちだったように思われる。
   逆に予想していなかったのは、“アルベルトに邪魔されること”や、“幻夜が大怪球を宇宙にテレポートさせてしまったこと”であり、特にアルベルトが邪魔をした時には大変苦々しげな表情をしたので、孔明当初の予定は、“何者にも邪魔されず、大怪球に3本のサンプルを揃えて発動させる”というものであり、“銀鈴の死に方”や“大怪球の末路”を除けば、孔明の予定通りだったように思われるが……(大作の確保については、戦力比からすると、単なる時間稼ぎのように思えるし)。
   そうなると、『GR計画』が動力絡みの計画ということから、『地球静止作戦』の目的は単にシズマを正常なものにすることだったとも取れるけど、これじゃ、なんかもの足りないし……う〜ん。

 6)ちなみに国際警察機構の最高司令官であり、九大天王の一人でもある韓信元帥をライバルとしているそうな。

 7)元ネタは、今さら説明はいらないであろう三国志の天才軍師。三顧の礼をもって劉備玄徳に迎えられた後、天才軍師としての腕をふるい、玄徳の末期には帝位を継いでくれとさえも遺言されたが、彼はそれを辞退。飽くまで臣下として、玄徳の子を盛り立てようとしたが、自ら苛酷な任を強いていたのが祟ってか、五丈原の陣中で病死した。

 8)曹操や、周瑜、ロボ世界でも国際警察機構に存在する『司馬懿仲達』たちを手玉に取り、姜維などに裏をかかれたこともあるのの、ほとんど負け知らずの活躍をなした。なお、彼と並び立つ頭脳を持った軍師に、同門の鳳統がいる。

koumei.gif (16006 バイト)

《諸葛亮 孔明(三国志より)》

 

【神行太保の戴宋】  →  【戴宋】

 

【水滸伝】

 1)一番元ネタの多い、宗代を舞台にした歴史もの横山漫画。原作は中国の創作小説で(って言っても、高イ求とかはモデルがいたらしいけど)、世を憂えた英雄・豪傑が108人、梁山泊に集い、縦横無尽の大活躍をした。全8巻。

 2)警察機構なら、呉学人に鉄牛、戴宗に一清。楊志に林冲、花栄に黄真。阮三兄弟に解珍・解宝、李中に周通など。BF団なら樊瑞、(残月?)、コ・エンシャクなど、昔の中国風の服装をしているキャラは、ほとんどはこれが元ネタである。

 

【素晴らしきヒィッツカラルド】6〜7巻

 1)指先を鳴らすことによって真空波を繰り出し、擬似的なカマイタチを起こしてあらゆるものを切断する、十傑集の一人。 その能力は『真空破』と呼ばれ、リズミカルに舞いながら殺戮を繰り広げるその華麗な姿は、見る者に二つ名の由来を十分に理解させる。

 2)性格はただひたすらに力を求め、誇示していくことのみに執着する自信家で、向上心というより、むしろ力の生み出す破壊行為・殺戮行為を楽しむために力を求めているようであり、相手が子供であっても何のためらいもなく殺害するその様子は、殺人嗜好的な性癖も垣間見せる。

 3)その能力の素晴らしさはGロボ屈指であり、Gロボファンでなくとも必見のシーン。酷評で有名なあさりよしとお氏をして、6巻の批評に『ヒッツカラルドの「素晴らしさ」に星四つ。』と言わしめたほどである。

 4)6巻で嬉々として梁山泊に殴り込んだ(躍り込んだ?)のはいいが、銀鈴のテレポートフィールドに巻き込まれ、一人梁山泊に取り残されて岩の中に半身が実体化。
   レッドに助けを求めた挙げ句、彼の気まぐれで(?)とどめを刺され、亡くなった(なお、一番最後のシーンはレッドに瞬く間に切り裂かれたのではなく、ヒィッツの真空波を跳ね返されてバラバラになったということらしい)。

 5)本来、上記のシーンは最初の絵コンテにはなく、レッドが怒鬼に助けてもらって梁山泊を振り返った後、怒鬼が何か知っていそうな意味ありげな表情でニヤリと笑うだけで、ヒィッツ自身は中条長官と激烈な戦いを繰り広げるはずであり、そのシーンの絵コンテすら切ってあったのだが、どうしても入らないので没にせざるを得なくなり、ああいう形になってしまったんだそうな。

 6)顔がゴルゴ13と言うのは、公然の秘密である。(ポール・牧《指パッチンを売りにしている芸能人》という説もあったけど)

 7)元ネタは、バビル2世に出てきた細菌汚染バージョンのヨミ配下の幹部……だと思うんだけど……取り立てて何をする訳でもないキャラなので、元ネタがこのキャラだとすれば、外見のダンディズムさを理由に、他の横山キャラを踏み除けて大躍進したものと思われる(顔も服も全く同じなんで、間違ってないとは思いますが……でも、ちょっと自信ない(^^;))。
   また、名前の元ネタは『フィツカラルド』って映画があるからそれじゃないかと思うんだけど……(普通、この綴りでは“フィッツジェラルド”と読むし)。

 8)なお、未確認情報だが、監督曰く『ヒィッツは十傑集の中で一番格下』なんだそうな。(まぁ……確かに、一番何も考えていなさそうだけど……(^^;))

    《ヨミ幹部(バビル2世より)》

 

【青面獣の楊志】

 1)体術と棒術を得意とする、北京支部所属のエキスパート。鉄牛に匹敵するほど後からの持ち主でもある。

 2)基本的に姉御肌な性格のお人であり、自ら率先して行動に出、エキスパートたちの現場司令塔的な存在になっていた。

 3)そのような性格の為、黒いアタッシュケースを(大作を?)コ・エンシャクの手から守るために自ら出陣し、ブリッジを死守して大作たちを最後の力で送り出した後に、自爆・死亡した。

 4)元ネタは『水滸伝』に出てきた同名の人物……なんだが……原作の方は、れっきとした男性のキャラ。女性にした理由は、“女性が足りない”と言われたからなんだとか(^^;)。

 5)味っ子のコオロギも、原作では男だったし、アレンビーも、デビルガンダム四天王に一人ぐらい女性が欲しいと言うことで作られたキャラらしいし……わざわざ、男性のキャラを女性に変えなければ女性が出てこないほど、今川作品には女性が出てこないってことなんだろうなぁ……(って、企画の最初の方に関わっておられたエスカフローネでは、主人公がロングの眼鏡っ子だったのは今川監督の趣味だったそうだけど《克・亜樹の漫画版ではその設定のままだし》)。

 6)ちなみに、楊志の肌が青くなったのも、胸に傷ができたのも、さらには楊志が戴宋に惚れるようになったのも、『ドミノ作戦』の時なんだそうな(それまでは、戴宋を学校にやってきた新顔の番長みたいな目でライバル視し戦いを挑んだりしていたとか)。

seimenjyu.gif (16886 バイト) 

《青面獣の楊志(水滸伝より)》

 

【声優】

 1)大体において、今川監督が趣味で選んでおり、ある洋画でこんな役柄をやっている声優さんが、あの声でこういう性格のキャラをやってみたらどうなるだろう、という発想が

に、一定の役柄を保ったまま、別の箇所を正反対にしてみたらどうなるだろう、という発想に基づいて行っており、例えば呉学人は、“ロッキー・ホラー・ショー”に出てくるオカマの暴君、フランケン・ファート博士を演じた江原正史さんが、オカマのなよなよした博士を演じてみたらどうなるだろうか?というような発想でキャスティングしたし、中条長官は、悪役を演じることの多い家弓家正さんが、悪にしか持てない人間性やうちに秘めた愛情や優しさを、前面に押し出してみたらどうなるんだろうという考えで決めたんだとか。

 2)他の例として、イワンやアルベルト、村雨たちの性格やキャスティングには、『ツイン・ピークス』(TV版)が影響していて、イワンは、クーパー捜査官を見て、こういう清廉潔白なキャラが悪役をやったら面白いな、という発想から。また、村雨は、泣き虫アンディ(保安官)が、とっても渋い、ニヒルでハンサムなキャラクターをやったらどうなるんだろう、と思ってのこと。また、アルベルトはツイン・ピークスに出てくる、葉巻を加えて突き進む、何とも知れない独特な個性を持ったキャラをモチーフにしたそうな。

 3)他に、ヒィッツカラルド様のお声は、3巻のアフレコの時、イワン役の原さんが間違えて渋いほうの声を出してしまい、それが格好良かったのでヒィッツの配役になったらしい。
   また、一清道人が青野さんなのは、霊幻道士で道士役の林正英の吹き替えをやっていたから。
   草間博士が矢島政明氏なのは、今川監督が氏の熱烈なファンであり(スタートレックのカーク船長だし)ジャイアントロボの物語で、一番存在感があるのは誰かと言うことになって、超ベテランである氏にお願いしたんだそうな。

 4)なお、“直系の怒鬼”を喋らせていないのはわざとだそうである。

  →  【キャスティング】

 

【セルバンテス】  →  【眩惑のセルバンテス】

 

【聖アー・バー・エー】1、6、7巻

 1)バシュタールの跡地に建てられた、世界最大のシズマ発電所。まだ可動後まもなく、一巻では6(?)日後には稼動率が120%に達して、世界の電力の50%をまかなうことになっていた。また、開所前日に、シズマ博士がBF団にさらわれて行方不明になっていた。

 2)バシュタールの惨劇後数年は人の通わぬ、禁忌の地であり、それを利点に幻夜がフォーグラー博士と世を忍んで暮らしており、また、フォーグラー博士の墓地ともなった、大怪球の最終目的地
   6巻で長官が大怪球を出迎え、銀鈴のテレポートアウトで7巻の主な舞台ともなったが……大怪球の破壊跡や空から降ってきた梁山泊の後処理などで回復までには随分かかるだろうなぁ(^^;)。