Prince


date
2002年11月18日
Open 18:00, Start 19:00
End: 21:30
place
日本武道館
member
Prince: Vocal, Guitar, Keyboard, Drum, Bass
Maceo Parker: Sax
?: Trombone
?: Keyboard
?: Drums
?: Bass
songs
どっかテキトーなトコで調べて下さい。

一度は生で見ておきたいミュージシャンの一人、 かつて Prince と呼ばれ今も Prince と名乗る男が来日するというので、 これは見ねばなるまい、と行ってきました。

客層は 30代から上というような状態。 あまり若くはない。 まぁ、このごろはチャートにそれほど顔を出すわけでもなく。 熱狂的なファンというのはこのくらいの世代になってしまうんだろう。 そういう自分もそんな世代のい一人なワケだし。
二つくらい前の席には子連れの客。 5歳くらいの男の子。 お母さんに連れてこられたみたいだ。 コンサート中は、椅子の上に立ち、終始ポカーンというような表情でステージに目を向けていた。 隣のお母さんは踊りまくってて。 トラウマにならなきゃいいんだけどなぁ、といらぬ心配をしてしまったけど、その子の成長が楽しみだ…… って、もう会うコトもないんだろーけどね。

さて、本編。
まずはドラムセットに座る Prince。 いきなりのドラムソロ。 途中どこかのパッドを叩くと「さっけべー(叫べ)」とのサンプリング音が鳴る。 他に「さわげー」と「おれのドラム、どう?」というのがあった。 これでツカミはバッチリ(笑)。
比重としては新譜の「Rainbow Children」からよりは旧い曲の方が多かったようだ。 早いウチから「Pop Life」だの「Purple Rain」だのが出てくる。 出てくる度に自分の周囲は絶叫して盛り上がってた。
選曲の傾向としては、ファンクとメロウが半々といったところか。 ロック的な曲の比重は少なかった。 ロック Prince が好きな自分としては、ちょっと物足りなかったけれど、 それを補って有り余るくらいのサービス振りだったので許してしまおう。 憶えてる限りでは、他にこんな曲をやりました。

まだまだ全然足りないけど、気になるヒトはネットでも徘徊して、 セットリストを載せてるよーなページでも探してください。 手抜きですんません(苦笑)。

途中、数人の客をステージに引っ張り上げ、ダンスコンテストをさせたり。 「ときお〜」と何度も叫んだり。 「Tokyo is my house」とか「武道館 is my house」とか言いながらご機嫌だったり。 アンコールを二回もやってくれたり。 19:00 から始まって、21:30 頃までたっぷり 2時間半もやってくれちゃったりして。 なんだか Prince、とってもいいヒトになっちゃってんですが。 いいんでしょうか?

最初のドラムに始まって、最後はベースを弾いて終わったんですが。 今回、ギタリストは Prince 一人のみ。 かなりがんばってました。
Prince といえば、好きなギタリストの一人ではあるんですが。 ファンクなカッティング、ロングトーンのソロ、十分楽しめました。 使ったのは、鼈甲のピックガードのテレキャスが多かった。 古くから使ってるヤツだと思う。 んで、曲によっては自分のシンボルの形のギターとか、 映画「Purple Rain」でアポロニアから贈られてたみたいなヘンな形のギターも使ってました。
ピアノの弾き語りも結構あったんだけど。 ピアノ、けっこー上手いのね。 ちょっとびっくりしちゃった。

なんとゆーか、Prince って、リスナーとかをつっぱねてるイメージが強かったんですが。 今回ライブで体験してそうではないんだなぁ、と。 これは最近の傾向なんでしょうか?
まぁ、いずれにせよ、かなり楽しめた 2.5時間でした。 Prince が「座ってききなさい」と言わない限りみんな立ってたんで、 こちらも立ってて、足がすごく疲れましたけど(笑)。

ところで、キャリアが長くなってくると、ライブでやらなければいけない(?)曲が増えてきたりするワケで。 まぁ、ヒトによっては、新譜からの曲をほとんどやって、その合間に旧い曲なんかを挟んだりするんだけど。 U2 とか David Bowie とか Jeff Beck なんかはそんな感じ。 いくらキャリアが長くても、今やってるコトを主体にコンサートを組み立てる。 ところが Eric Clapton とか Rod Stewart のように、 旧い曲の間に新譜からの曲を挟んだりしてコンサートを組み立てるヒトもいて。 そーゆーのって、なんだか懐メロ歌手のディナーショーとかみたいだよなぁ、 なんて思ったりするんだけど。 なんとゆーか、ミュージシャンとしての成長を止めてしまってるような感じがする。 David Bowie や佐野元春なんかが「旧い曲はもうやらない」って宣言したりするのも、 そーやって自分を追い込んでるってのもあるんじゃないのかなぁ、なんて思った。
Prince はどうなんだ? 今回旧い曲を沢山やって。 まぁ、出だしだけってのもいくつかあったけれどもさ。 旧来のファンにとってはいいのかもしれないけど。 だけど、なんとゆーか、その、自分が抱いてる Prince 像ってのはそーゆーのおかまいなしってな尖ったヒトってのがあって。
しきりに彼は「This Is the last concert」と口にしてて。 まぁ、「このライブを見たら、後は一生他のコンサートなんて見なくていいよ」とも言ってたんで、 そーゆー意味で言ってたんだとは思うけど。 もしかして、David Bowie なんかのように、今回のライブ以降、過去を封印してしまったりするんだろうか? なんて思ってしまった。 実際のトコ、どーなんでしょうか?