1.冥王星の話
(諏訪)
 2月に、「冥王星を惑星から外すかどうか」という話が出ました。火星までの内惑星が「岩石の惑星」、木星から海王星までの外惑星が「ガスの惑星」なのに対し、冥王星は物性はいずれとも異質であり、大きさも非常に小さく、軌道も軌道傾斜の大きい楕円軌道であり、かねてから冥王星の区分には異論がありました。これを決定的にしたのが1992年のエッジワース・カイパーベルト(EKB)天体「1992QB1」の発見で、海王星の外側を公転する冥王星に類似した天体が続々と発見されたことです。そんな訳で冥王星の位置付けが改めて問題になっています。一方、小惑星の登録番号が最近10000をこえ、EKB天体の番号づけともからんで議論されています。つまり、EKB天体を独立して番号づけし、その0番、あるいは1番として冥王星を登録する」「EKB天体も小惑星の通し番号として登録し、10000番として冥王星を登録する」などの案があるようですが、とりあえず冥王星は惑星のままで置くことになるようです。