9月16日

敬老の日の朝、花屋に電話した。いつもはフラワーアレンジメントを一籠、まきば園に贈っていたが、今年は奮発して、園とばあちゃん宛に二籠頼んだ。これで最後かなと思われて、贈った花を見に行くことにした。

横浜高島屋のペックという店で、色とりどりのプチケーキを買った。これを見たら、ばあちゃん、目を輝かせないだろうか。でも、残念ながら、ケーキは見るだけ、食べられそうなものはと、プリンを追加した。

このところ、耳掻きをしていない。耳クリンのセットも買った。
夜頻繁に見回れるようにと二階にベッドを移すという話だったが、もう部屋は変わっただろうか。最初が、ムギの部屋、それから、ヨーデルの部屋、そして、今度は何というのだろう。

光Dという二人部屋だった。応急処置として点滴を受けるときに移っていた部屋。同室の人もほとんど寝たきりで、重篤者の部屋と言ったところか。

一時間近く、ベッド脇で、アルバムをめくったり、デジカメを撮ったりして過ごしたが、ばあちゃん、熟睡していて、起きない。

口をパカっと開いて、いびきをかく。
口を閉じて、肩を上下に揺らす。
眠りながら、右手で胸元をかいている。

残暑。

園の入り口に一籠。部屋のタンスの上に一籠。
ざっと数えたところ、100本以上のカーネーションのなかに、カサブランカ、リンドウ、バラなどが混じっている。ぎっしりと詰め込まれていて、息もできないような花籠だ。今度は、高価な花ばかりで、ゆったりと作ってもらおう。今度って、あるのだろうか。
花を見て、驚いた様子はなかったと言う。ケーキを見せる暇もなかった。
ひたすら寝ているばあちゃんをあとにして、園長に吹上駅まで送ってもらった。






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