われ童子の時は語ることも童子のごとく, 思ふことも童子の如く, 論ずることも童子の如くなりしが, 人と成りては童子のことを棄てたり. 今われらは鏡をもて見るごとく見るところ朧なり. 然れど,かの時には顔を対せて相見ん. 今わが知るところ全からず,然れど, かの時には我が知られたる如く全く知るべし. げに信仰と希望と愛と此の三つの者は限りなく存らん, 而して其のうち最も大なるは愛なり.